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罪の轍



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【この小説が収録されている参考書籍】
罪の轍

罪の轍の評価: 4.15/5点 レビュー 149件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.15pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全149件 121~140 7/8ページ
No.29:
(3pt)

作品からは、著者があまり知的能力のレベルが高そうに感じられなかった

この作品は最初から差別用語などが多く読み続けられるのか不安を感じる内容だった。それでもなんとか最後まで読むことができたので、作品全体としては良くできていたのかもしれない。
  そして大勢の刑事たちの注意すれば防げたはずのチョンボを殊更に繰り返し発生させ強調する傾向には本当にそういうことが何度も起きるのだろうかと疑問に感じたし、複数の重要ポイントで出た「キーワード」に気づくタイミングが遅いうえに気づいた刑事に対して周りの刑事が大袈裟に反応する愚鈍な展開はイライラさせられた。

  著者の奥田英朗氏の知的能力をこの作品で私なりに評価してみると、現在の多くの発行部数の多い作家たちの作品の知的展開のスマートさと比べると、残念ながらあまり知的能力のレベルが高そうに感じられなかった。
罪の轍Amazon書評・レビュー:罪の轍より
4103003537
No.28:
(3pt)

単純に好みの話

…面倒臭かった。
誘拐事件ってのがメジャーになったのは「電話機の普及」ってのは割と目からウロコで、操作手順、マニュアルがない状態での捜査ってのがこれだけ穴ぼこだらけのモノになりえるんだー…の方は興味深かった
「電話を引けば自動的に電話帳に載る」ってのも、うわあそういうモンだったんだ。と。そういや同級生の電話番号を探すのに電話帳を繰った事を思い出した。同級生本人の名前では載ってないが、世帯主と1文字被る名前で当りを付けて掛けてみると大体正解だったなあ…
…自分の時代の「子ども」はこれ程「純真」ではなかった気がする。「警察に話を聞かれる」は、もう本人的に大冒険の武勇伝。同級生の交通事故現場に居合わせて、事情聴取された生徒は翌日教室で大興奮で「俺見ちゃった」をご機嫌で吹聴して「ヒーロー」になっていたがなあ
ちなみに、大変に物理的に重かった…。両前腕が少し筋肉痛気味
程々に楽しみました
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4103003537
No.27:
(4pt)

リーズナブルな掘り出し物

少し使用感が残っているとのことでしたが、特に大きな傷や汚れもなく、満足でした。
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4103003537
No.26:
(1pt)

著者のファンですけどこれは。。。

著者の作品はたぶん全部読んでます。
この人は面白いものは本当に面白いけど、ダメなのは徹底的にダメ。
申し訳ないけどこの作品はダメの部類かと。なんでこんなにアマゾンの評価高いのか疑問です。

さすが文章はうまいし丁寧で、前半~中盤くらいまでは楽しく読めたんですけど、中盤~ラストにかけてはもうほんとに分かり切った結末を延々引き延ばしてるだけ。警察の取り調べ調書を面白く書きました、みたいな。単純な事件はどんなに調書面白く書いたって単純な事件だよ。犯人も言い訳ばっかりしてるけど立派なクズで擁護のしようもない。

オリンピックの身代金の時にも思ったけど、分かり切ってる結末はいくら隠したってどうしようもない。一本道は一本道。正直小手先でネタ隠しするんじゃなくて、ミステリー風にしたいのならもうちょっと話自体を練らなきゃダメでしょ。

個人的には近年の作品では「ナオミとカナコ」がぶっちぎりで面白かったですが、ああいう風に、隠すものがなくて事件を素直に感情のまま書いてったらこの人はすごい、と思いますけど、こういう、中途半端にネタ仕込ん話は大体凡庸な出来になりますね。。
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4103003537
No.25:
(5pt)

やっばり最高、奥田英朗

今一番新作を心待ちにしているのが奥田英朗さんと横山秀夫さんの二人のヒデオさんです。その奥田さんの新作は、横山さんの「64」にも負けない傑作でした。

64と同じく誘拐事件を扱っていますが、こちらは東京オリンピックの前年の実際に起きた事件をモデルにしています。その為、事件についての知識があれば、ある程度ストーリーの予測は付きますし、意外な犯人も大きな謎もありません。
しかし描かれる人物たちの紡ぎ出すドラマの濃厚なこと。残虐な事件の犯人もそれを追う警察も被害者家族も全て人間で、一人一人に感情があり、ストーリーがあるということを感じさせてくれます。特に終盤はページをめくる手が止まりませんでした。

奥田英朗さんは、このような長編の犯罪小説が素晴らしいですが、短編のコメディも傑作揃いで、次の作品が待ち遠しくてなりません。
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4103003537
No.24:
(5pt)

人間、時代、土地、出版時期、日本の過去と今とを味わえる旬の一冊

鬼才・奥田英朗が、一世一代のチャレンジをやってのけた。凄みのある一冊を世に出した。

 戦後最大の誘拐報道で知られる吉展ちゃん事件をモデルに、東京オリンピック前年の昭和38年の世相を背景とした重量級の社会派ミステリを仕上げたのだ。この作家独自の語り口の巧さは読者を物語の世界へぐいぐいと引きずり込む。

 作家によって練り上げられた動機と現実の犯人の動機は似て異なるように思われる。現実以上に、緻密に組み立てられたのであろう追跡と逃走のシナリオ。新たに想像され、かつ創造された犯人像の重厚さ。

 関係する者たちの環境を敢えて史実とは変えつつ、創作ならではの明快さで時代背景や群像の生活を活写しつつ、その頃の街や地方の匂い、人間たちの猥雑な汗と体液の匂いまで感じさせる緻密な描写を積み上げ、ここまで徹底的に完成させた決着までの隘路。

 挑んだ事件も素晴らしいが、出来も素晴らしい。誘拐事件という限られた枠をコアにしながら、犯人の生まれや過去を重視しつつ、それを取り調べの奇妙な時間と絡ませながら、事件以上に犯人や刑事の個性への好奇心が刺激される。脅威的な個性のぶつかり合い。真相に至るヒントの数々。捜査上でぶつかる困難と知恵による解決、と些末なところではミステリ要素も多く、刑事たちと犯人側の距離が徐々に狭まってゆく過程は、非常に味わい深い。

 ぼくは昭和31年の早生まれだったから、誘拐された被害児童の相似形である。両親が新聞片手に大騒ぎしていたのも今ならわかる気がする。当時の悲酸な結末や暗い世相の記憶も失ってはいない。なのでネットで事件の情報を集めつつ、小説と比較してみたりもしたのだが、小説はきっと事実とは似て非なるもののようだ。少なくともストーリーは作者の脳内から生まれたものだ。

 しかし犯人の生地は脳内とばかりは言えまい。作中に出てくる「当たり屋」の事件も当時子どもであったぼくを震撼させたものである。鰊が来なくなった北の海や、入植した礼文島船泊地区の錆びれ具合。未だ観光で訪れるにはおよそ遠すぎる感のある北海道などなど、今より国民がずっと質素で貧しくそれでいて働き、遊び、活気に溢れる東京を形成していた時代。

 主人公の育つ礼文島はもちろん、誘拐事件に関連する東京・荒川区や台東区、戦後の新宿や熱海、稚内など、舞台となる土地土地とその時代の描写への興味も尽きず、オリンピックを迎える現在とあの五輪時代との間に、なんとなく人間という愚かな生物次元での周期性を感じつつ、巻を閉じた。間違いなく、今年のミステリ界を席巻する一作になるだろう。奥田英朗生涯の代表作になることはもう間違いあるまい。
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4103003537
No.23:
(5pt)

警察小説の骨太感と時代背景

警察組織に属する者の葛藤、そして描かれている時代背景が一歩進んだものがそのまま現代ではないかと思わせる描写で非常に面白く読めました。
クセのある刑事が多数登場します。例えば民放各社の刑事ドラマで刑事を演ずる役者が1人づつ出演させて映像化すれば面白いのにと思ったことです。主人公には陰のある窪田正孝さんあたりが適役かと。
しかし個人的には、作品中に登場するヤクザで雀荘の場面が絡む立木という男、どう考えてもイメージが麻雀放浪記のドサ健にしか思えませんでした。
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4103003537
No.22:
(5pt)

キンドル版がほしい

キンドル版いつ出ますか?
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4103003537
No.21:
(5pt)

裏切らない面白さ。

待望の犯罪小説。昭和の事件をモチーフにしていて、その時代背景の入れ方が抜群で、冒頭から奥田ワールドに引き込まれます。つらい事件ではあるけれど陰惨さは皆無の絶妙な描き方、そしていつも市井の視点があって温かい。この著者はいつも庶民の味方ですね。
奥田ファンはやめられません。
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4103003537
No.20:
(5pt)

待ち望んでいた小説です

奥田英朗の作品はエッセイよりも小説が断然面白いと思っている一読者です。
軽めの小説も面白いですが、なんか物足りなさを感じていました。
私が読んで衝撃を受けた作品は「邪魔」です。この頃は奥田英朗や宮部みゆきが濃厚なミステリーを書いていて、もう本当にドキドキしながら読んでいました。
わが家の〜シリーズも変なお医者さんシリーズ?も好きですが、私が読みたかったのは、まさにこういうミステリーです。
なんて面白いんでしょう!なんて緻密なんでしょう!
全ての繋がりが自然で納得できて、登場人物も多いながら流石の文章力で、これ誰だっけ?とかこれは何のことか?と前に戻るることは一度もありませんでした。
奥田英朗さま、こういう重厚なミステリーをもっと書いてください。せめて一年に一冊、いや出来れば半年に一冊を希望します。
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4103003537
No.19:
(3pt)

没入感

面白い本は出だしで決まると思っていますが、この本はそれに当てはまりページが止まらなくなりました。が、100ページ辺りで、ん?と違和感が。刑事側の主役、落合昌夫が先輩刑事と立ち寄った、先輩刑事ひいきの蕎麦屋で、天婦羅がサービスで出されるのだが、昌夫は潔癖な性格で天婦羅には手をつけず食事をすませるのだが、少し物語が進むと、自分の情報源にしている暴力団経営の麻雀店では出されたソーダ水は飲むという矛盾が見えた。

敢えて人間味をだすための作者の意図なのか?場面を演出する方に重きを置いたためキャラに矛盾が生じたのか?
とりあえず最後まで読んで見てもう一度評価しようと思う。
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4103003537
No.18:
(5pt)

昭和レトロなノスタルジックの中で。

昭和38年、東京オリンピックの前年。
全国民を震撼させたショッキングな誘拐事件が題材。
戦後から急速に発展してきた日本。
いよいよ先進国の一員として、オリンピックを成功させようと、全国民が足並みを揃えようとしている頃。
建設ラッシュの現場。
いろんな面で整備不足が散見され、戦禍の足跡は残っている。
加えて、左翼のはじまりに、執拗なマスコミ。
情報が世間を騒がしていく。
ノスタルジックな、昭和レトロな雰囲気が漂っている。
警察の捜査はアナログで、聞き込み等、肉弾の現場、いぶし銀のワザがメイン。
今ではDNAが決め手だが、当時は指紋が要。
追われている犯人像と、追う警察の追い込み。
案件の事例に学んだ結果が今につながっていることを実感する。
「オリンピックの身代金」を超えた、見事にアッパレな傑作だ。
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4103003537
No.17:
(5pt)

ジメっとした時代と人々のエネルギー

地方出身で上京した私は寛治に自分を重ねてしまう。ひょっとして私もこうなっていたんだろうかという錯覚すら覚える生々しいい描写。
暗くジメッとした時代ならではの事件はありがちな話かもしれない。しかし皆が必死に生きようとしている、今より熱い人々のエネルギーが感じられる。読了後のどんよりとした気持ちの中で唯一の救いはその1点だけだろうか。
蒸し暑い夜と緊張で、じんわり汗をかきながら読むのはおすすめです。
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No.16:
(5pt)

犯人を追う刑事

”オリンピックの身代金”で犯人を追う刑事が

あーあ
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4103003537
No.15:
(5pt)

やりきれない

冒頭の部分で頭の少し悪い主人公が故郷を逃げ出す際に騙される所が書かれていたが、この段階であーっこれかー、この調子で行くのか、、。 やりきれんな、、。と高い本を買った事を後悔し始めていた。

半ば嫌々読み進めたが思っていた通り文章に立ち込める暗雲は一度も晴れる事は無く、主人公の悲劇は最終に向かって加速度を増して行く。

そして思っていた通りの終わり方。ナオミとカナコのような明るさを期待して購入したが
後味の悪さは凄い。
救いがない。 奥田英朗さん、次はもう少し救いのある作品をお願いします。
でも、作品の完成度は間違いなく五つ星です。
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4103003537
No.14:
(5pt)

奥田英朗の最高傑作❗️

自分は著者の作品を全部読んでいるが、これまでの最高傑作と思う。恐ろしいまでの緊張感にページをめくる手が止まらなくなっていた。ここ近年の書籍の中でもベストの作品。これ、きっと映画化されるな。大場は役所広司、ミキ子は小池栄子とかで見たい。
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No.13:
(3pt)

ファンの人には申し訳ありませんが・・・

暇つぶしには良いかも知れませんが、読了したあとに何も残りません。
村上春樹さんの作品もそうですが、あえて言えば、大昔に夢中になった
ドラゴンクエストをやり終えた後と同じような虚しさが残る作品でした。
ただ作品を組み立てるファクト(?)の緻密さには敬意を抱きましたが、
ネタ元は「吉展ちゃん事件」でしょうからそれほど苦労はしてないかも。
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No.12:
(5pt)

帯通り、ミステリーの最高峰、間違いなし!寝不足注意!

正直、作者の作品は好きなんだけど、当たりハズレが私の中にはある。しかも、東京オリンピックの前年に起きた誘拐事件。解説を読んだ時、あー、あの昭和史に残る事件なんだろうなぁ、でも、在日、ヤクザ、左翼ってちょっと時代についていけそうになさそう。ただ、気になって仕方ない。でも、レビューが全員☆5ってなかなかないよなぁ。かなり、疑っていた(笑)しかしながら、いやこれは、どこをどうとっても☆5!帯の通りこれぞ犯罪ミステリーの最高峰である!当然、私の年齢では時代背景が分からない。例えば、電話や新幹線、まず貨幣価値が分からない。私が生まれた時には既にパソコンがあり、学生時代は携帯があり、なんだけれど、この作品は寝る間を惜しんで読んだ。もう、昭和の世界に自分がタイムスリップしたみたいで、また、刑事たちの執念やなんだかんだが自分に乗り移ったみたい。ネタバレしてはいけないので詳細は記載しないが、これだけの長編を一気に読ませる、いや飲み込んでくる作品は、最近ない。令和元年ということで、どの作家も唸らせてくる作品を出版してきてどれも、一気に読破するが、この作品は、ラストに向けて驚く展開をみせはじめ、鳥肌がたった。ラスト50頁あたりから、私が慌てすぎてページをめくりそこねたり、はたまた、重さに耐えきれず手から落としてしまう。もうハラハラドキドキで、読後もなんだか自分が現場に臨場していたようでちょっと茫然自失。老弱男女問わず、とにかく、おススメする。特に昭和の私が生まれるずっと前だが、また登場人物達がいいんだなぁ。って語り出したら止まらなくなりネタバレしてしまいそうなので、この辺りで。
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4103003537
No.11:
(5pt)

何度も塗り替えられる史上最高傑作

奥田英朗さんの本が大好きです。いろいろなテイストの物語があるなか、今回は重厚な「本格犯罪ミステリ」。
名作『オリンピックの身代金』と同時代を舞台にした物語です。
奥田さんは、本を出される度に「これが史上最高傑作では」と思うのですが、今回もそうでした。
最高。面白すぎて途中で止めることができません。
ココのレビューもほぼ満点。さすがです。

オリンピック前夜の日本。東京から遠く離れた最果ての地から逃げてきた若者が、どうして犯罪に手を染めていくのかが丁寧に描かれます。そこに答えはない。
50年以上前の日本のことを書いているのに、どうしてか今の日本とかぶるような気がします。新しい通信機器が発達し、今までの常識が通じなくなってきた。1億総刑事の時代。今もSNSの発達により正義の私刑がまかり通る世の中です。昔のこととはどうしても思えません。

そんなことも考えさせられる一冊でした。本当におすすめ。
罪の轍Amazon書評・レビュー:罪の轍より
4103003537
No.10:
(5pt)

奥田エンターテイメント全開

練達。絶対失望させないプロの技、さすが。過去の作品もそうだったが(ナオミとカナコ、最悪、邪魔、)、ラストの疾走感、もう本当に終わるまで手放せない感は、奥田さんにしかできない至高のエンターテイメント。
罪の轍Amazon書評・レビュー:罪の轍より
4103003537

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