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罪の轍
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罪の轍の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全149件 81~100 5/8ページ
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長い割りに、面白くなかった。 奥田先生の作品、楽しみに待っている1人なのですが、 残念です。 | ||||
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ここ20年で1番でした。宇野寛治をいつも思うくらい。熱海に着いた時の寛治は、、とか。 素晴らしい傑作です。 | ||||
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本当に悪人とは思えない青年が、成り行きで罪を重ねて行く展開が、最後まで引き込まれた。刑事のプライドや捜査の執念も描写が丁寧に描かれていて心揺さぶられる作品でした。 | ||||
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著者ならではの筆力で、長編でありながらとにかく飽きることなく読み進めることができる。 ただラストに何か予想外に起こるのだろうという期待が高まるだけに、裏切りなく終わってしまう点は肩透かしをかんじてしまう。 警察の動きの緊迫感と対象に、主人公の呑気さの対比の描き方が展開をバランスよく成り立たせている。 もうちょっと脇役が絡んできてほしかったか。 | ||||
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社会派小説としてとても読み応えるある作品です。600p近くの分量ですが、先の展開を知りたくて読む手がやめられなかったという小説を読む醍醐味を味わいました。 松本清張の一連の作品を読んでいるような香りが漂っていました。ミステリの要素はさほど感じられず、犯人探しではなく、その背景をくっきりとリアリティをもって描くというところが本書のキモなのでしょう。 昭和39年の東京オリンピック前の日本の姿が浮き彫りになっていました。オリンピック関係の建造物の話も登場します。その時代のイメージがストーリーから浮かび上がってくるようでした。 物価や世相、そして昭和38年に起こった「吉展ちゃん誘拐事件」を髣髴とするようなストーリーで、刑事ものとしても良く描けています。報道協定や逆探知など、今なら当たり前の事柄も当時は初めて直面したことばかりで、その戸惑いもまた本書の背景にしっかりと示されていました。 特にタバコが様々なシーンで小道具として使用されており、その時代の空気感が伝わってきます。 以前、奥田英朗さんが紡いだ『オリンピックの身代金』を読んだ時と同じような読後感を得ました。時代考証も確かで、それぞれの人物像もくっきりと描けています。犯人を捜すストーリーですが、そこに力点が置かれているのではなく、犯罪に関わる人々の人間模様を赤裸々に描くという点に作者の思いが感じられました。 | ||||
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奥田氏の大ファンである。 大作であるが、時間を惜しんで読んでしまう。プレカリアートをしっかり描いて、いつだって下々の階層をゆるく書かないことに、賛同。表面ではオリンピックや高度成長期やら国は華やいだ様相を見せているが、それを支えているのは低賃金で休みなく働く労働者である。令和の東京オリンピックだってそうである。国や企業のCEOは口だけ。話が脇に逸れたが、だんだんページ数が少なっていくと毎度、悲しくなる。奥田氏の本はばんばん出版しないので、それが良いのだが、読み終えてしまう悲しさがある。でも話の展開が気になって、読むことは中断できない。チープさなんか、まったくない。間違いなく読み応えあり!!!!! | ||||
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文中で執拗に「新宿署」の表記が繰り返されるが、「淀橋警察署」から現在の「新宿警察署」へ名称変更されたのは1969年(昭和44年)で、この作品の時代設定である1963年(昭和38年)時点ではまだ「淀橋署」です。「帰京」を「帰郷」と誤変換された個所もありましたね。校閲・校正担当者はちゃんと仕事をしているのでしょうか。 | ||||
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奥田さんの傑作、オリンピックの身代金と同じ、昭和のお話。どんどん引き込まれました。読み終わってしまったのが、残念なほど。単行本で、買う価値あり! | ||||
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昭和37年の日本の物語。 おぼろげに覚えている、舗装されていない道路 隙間風がふきこむ木造家屋の室内。 オリンピック前の東京の喧騒はしりませんが それでも土埃だらけの感じは想像できます。 テレビが普及しはじめ、自動車が普及しはじめ 電話がある過程がまだまだ少なかったころの犯罪小説。 永山死刑囚の犯罪やら「よしのぶちゃん誘拐事件」など 当時の犯罪を思い起こしながら読了。 令和の時代とは一味ちがった時間の流れで 刑事が事件解決に奔走する姿が 読んでいるとモノクロの絵となって迫ってきます。 | ||||
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『オリンピックの身代金』の警察側の主役だった警視庁捜査一課の落合昌夫が今作でも警察側の主役。 時系列的には『オリンピックの身代金』の前の話。 途中まではのらりくらりと進む感じですが緩急が巧みでこの時代を感じさせる小ネタも効いていて飽きさせずクライマックスはページをめくる手が止まりませんでした。 落合とコンビを組む所轄のベテランの大場がいい味出していました。 『オリンピックの身代金』の犯人側の村田留吉(らしき人物)もさりげなくいいところでカメオ出演して盛り上がりました。 シリーズ化してほしいです。 | ||||
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長編ミステリーですが、わかりやすい文章で一気読みしました。 | ||||
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読み進めます。 | ||||
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書店に並んでいたり、広告されていたりする、犯罪にかかわる本をいくつか読んでいる中で、手にした本。著者にとっても同時代史ではない事件をひとつの下地にはしているはずだが、とてもよかった。夕方ころ手にして読み始めて早朝まで一気に読了しました。 | ||||
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どの本も最高です。次回作が待ち遠しい | ||||
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時代は昭和のオリンピック前。 現代を扱ったサスペンス小説とはだいぶ趣が異なる。だからこその面白さがある。 まるでその時代の重大事件に居合わせたようなリアルな臨場感がある。 そしてラストの捕物劇は手に汗握る展開。 骨太な作品で、読後は面白い長編映画を観終わったときのような満足感がある。 | ||||
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2019年の様々なミステリーランキングで上位を占めていたので、購読したのですが、所謂「謎解き」の要素は皆無です。最後まで何か「ミステリー」があるのかと思っていると、アッサリと終ってしまいました。本作のテイストは、むしろ、カポーティや高村薫の「冷血」に近い印象です。特に犯人の造形が出色かと。知能犯でもなければ、連続殺人鬼でもなく、ただの「莫迦」と呼ばれる青年なのですが、何故か引き込まれます。逆に山谷の旅館を切り盛りしている朝鮮系の娘とかは、何か本筋に絡んでくるのかと思っていたら、ただの傍観者でした。とは言え、年末にほぼ一日で読了し、時間の無駄とは一切、思いませんでしたので、お値段の価値はあるかと思います。 | ||||
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奥田英朗は「空中ブランコ」の作者としか知らなかったので正直驚いた。作者のユーモアが好きで、分野の違う話題作のこの本を読んだが見事な筆力に圧倒された。ただ、ミステリーをあまり読まないので冗長な感は否めなかった。貧困ゆえの虐待と犯罪はは松本清張を思い出し、この小説がヒットするのは最近の日本が終戦後の状況に戻っているのではないかと感じている読者が多いからではなかろうか。 | ||||
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1957年の東京オリンピックの前年に起きた男児誘拐事件をモデルにしたミステリー。事件の犯人もそれを追う警察官も被害者家族も一人一人に生活があり、感情があり、ストーリーがある。彼らの個性や心情描写の濃さにたっぷりと引き込まれた。当時の社会描写も的確でオリンピック前年の時代の高揚感をみごとにとらえている。本作は優れたミステリーにとどまらず、警官小説であり、社会派小説でもある。590ページ一気読みの面白さで、読了後には放心した。奥田英朗の筆力に圧倒された私は「松本清張の再来!」と感嘆したのである。 | ||||
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昭和育ちの方なら誰でも御存知の「吉展ちゃん誘拐殺人事件」を再構成した物語。まず、時は東京五輪の前年、北海道の礼文島出身で貧困・継父のDVによる脳機能障害のために空き巣を続ける(しかない)寛治という男の生き方を縦軸として、東京の下町で起こった強盗殺人事件の捜査を横軸として物語は進む。謎解きを主体としていないので、強盗殺人事件の窃盗犯は寛治、殺人犯は暴力団絡みという点が明記される。それよりも、往時の東京の風俗、寛治(常習窃盗犯を弱者と呼ぶのは理由がある)や山野住人を初めとする弱者への温かい眼差し、旧態依然とした警察組織などを非常にリアルに描く事を主体としている様だ。勿論、本線の誘拐事件の背景説明という意味合いも濃い。 そこへ同一管区で起きるのが小学生誘拐事件である。それまでの描写で寛治とその小学生が賽銭泥棒の縁(実話)で顔馴染みである事が書かれているが、上述した通り、犯人捜しが目的ではない。犯人の造形やディテールは変えているが、身代金受け渡しの際に身代金を奪われた上に犯人に逃げられた警察の大失態、初めて報道規制が敷かれ、逆探知が認可された事、犯人からの電話音声を言語学者が分析して犯人の出身地の特定に当った事(作中の処理は巧み)、事件が長引いたために警察がマスコミに事件を公表し日本中が義憤に駆られて沸き立った事などが熱を持って綴られており、私自身も小学生だった頃の思い出が甦った。特に、電話の存在である。犯人と被害者家族(警察)との連絡には電話が必須である。しかし、当時は電話を備えた家庭は少なく(私の家でも電話はなかった)、誘拐事件そのものが殆どなかったため、警察の初動対応が稚拙だったという面も示唆している。 ラスト近くは殆ど創作だが、これは小説として完結させるための便法だろう。幼少期に継父に当り屋の的にされて脳機能障害となった寛治が、そのせいで罪を重ねるという、まさに「罪の轍」というテーマと昭和を震撼させた実際の誘拐殺人事件とを重ね合わせて描き出した力作だと思った。 | ||||
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久しぶりに時間を忘れて読了した。ここ数年内に読んだ小説の中で一、二を争う作品である。読み終えて、あまりにも秀逸なストーリー展開に、こんな事件が過去になかったかと検索して出てきたのが、1964年の東京オリンピック前年に起こった「吉展ちゃん事件」である。小生はその後の生まれだから知る由もないが、年輩の人に訊ねると、その事件名称がすぐに出てくることから、当時は国民の関心が高い事件だったのだろう。それを脚色した小説である。しかし、ただ単に脚色しただけの作品ではないと断言できる。まず小説全般を通じて、その当時の人々の息遣いや時代の高揚感が実によく伝わってくる。そして交通機関の整備や電話機の登場で犯罪が広域化、多様化し、警察組織が後手を踏む様もよく描かれており、今を生きる人たちにも何かしらの示唆を与えている。今年、話題の本とされるものがことごとく小生の期待を裏切る中、この作品は年の瀬にようやくめぐり逢えた至福であり、これを凌駕する作品を見つけることも極めて困難だ。 | ||||
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