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ザ・プロフェッサー
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ザ・プロフェッサーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.23pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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熱い!男くさい!スクールウォーズはラグビーだったが、舞台になるアラバマ大はアメリカンフットボールの強豪校。大学を卒業しても繋がっている絆。男たちの友情、師弟愛、チームメイトへの忠誠心、それぞれの想いを胸に、交通事故の裁判にのぞむ老教授と新米弁護士の熱い戦いにグイグイ引き込まれる。 アメリカの陪審員制度や証拠論、法廷での駆け引き、もためになる。最後はすっきり爽快、半沢直樹ばりの倍返し(^^) | ||||
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面白い。 教授の人となりが素晴らしく描かれている。 リックも。 ストーリーも素晴らしい。スピードも良い。 残酷さもあります。 犬の最後で泣けてしまいました。 爽やかさもあります。 読後は晴れ晴れと気持ち良いです。 | ||||
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骨のある小説かどうかは、どういうわけか最初のページからわかってしまう。その期待はたいてい裏切られない。ストーリーではなく、作家が書こうとしているものが、文体の後ろからにじみ出てくるような、そう、気配のようなもの、小説の持つ気品のようなものだ。 そうなるとストーリー展開も楽しくなる。なかなかタフな物語になることは、書き出しで摑めているからだ。 南部出身の法律家出身の作家は誰? 大抵の読書子ならば、ジョン・グリシャムと答えると思う。この新手の作家ロバート・ベイリーも実は南部出身の法律家なのである。先人グリシャムの権威を傷つけないばかりか、やはり米南部生まれのリーガル・サスペンスには骨がある、との好印象を深めたのが、この作品だ。 主人公は、元アラバマ大のフットボーラー、法律家として一年間、法廷経験を積んだと思った途端、母校の法律の教授として招かれたため、以後、多くの法律家を世に送り出す役目を果たすことになり、現職を続けている68歳。しかし彼に四十年ぶりの法廷という転機が訪れる。 彼が育てた法律家の、悪い種子のような若手弁護士が彼を大学から追い出した上に、醜聞の熨斗まで付けて世界から追い払おうと試みたのだ。妻に先立たれた上に、膀胱癌まで患ってしまう人生最悪のタイミングの状況下で、一件の訴訟が持ち込まれる。一家が全員巻き込まれてしまった惨たらしい交通事故、その原因となった過重労働を常態化させていた悪徳運送会社を訴訟する遺族は、教授の学生時代の恋人だったのだ。 教授生活で課題を残してしまった青年弁護士リックに託して、世間から隠遁した教授だが、彼の再生は如何に? 悪徳企業が次々と打ってくる卑劣で残酷な包囲網に対し、チームはどう闘ってゆくのか。 人生の再生を賭ける人間たちを骨太に描いて、疾走するストーリー展開が読者を巻き込んでゆくパワフルな小説。こういう小説が読みたかった。しかもこの作家は知っている。どうすれば読者が、悪党どもに怒りを感じるかを。どうすれば読者が犠牲者たちに悲しみの情を抱くかを。どうすれば、悔しさに歯噛みする想いを抱くかを。そういう悪党どもに、どのように闘ってほしいかを。 そしてどうすれば、60代後半の癌治療中の世捨て人が、難関に立ち向かおうという気持ちを再び持つほかを。どうすれば読者が心からのエールを送りたくなるかを。 本書は、翻訳者が出版社に原作本を持ち込んで出版の運びとなった作品だそうである。翻訳者の吉野弘人のグッド・ジョブに深い感謝を。さらに未訳は現時点で三作。すぐにでも次作を読みたい作家がまた一人ぼくのリストに加わった。 最後になるが、世捨人がもう一度頑張ってみることにした、その気になる転換点なのだが、最後の最後に明かされる。粋な構成である。 さらに実在のアラバマ大フットボール・チーム、クリムゾン・タイドの伝説のコーチの登場に始まり、実在のチームメンバーたちも共演する。なるほど。作者のフットボール愛の熱さが、確実に作品の熱さに繋がっていたのだ。 | ||||
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読みごたえ十分の新たなリーガルスリラーの傑作の登場だ。 大きな謎はなく、単純なストーリー展開だが、師弟愛や友情、裏切り、対立、和解など登場人物同士の人間関係を巧みに配し、結末まで一気に読ませる。犬好きにはたまらないカタルシスも用意されており、余韻のある読後感は最高! 私は好きなシーンを何度も読み返して元気をもらっている。お気に入りは、ボーが教授を戦いの場に戻そうと挑発するシーンと、法廷にかつてのチームメイトがそろいのブレザーを着て集結するシーンだ。ほかにも眼がしらが熱くなるシーンや思わずガッツポーズしたくなるシーンが用意されていて、読者それぞれのお気に入りシーンがきっとあるはずだ。 ミステリ好きでなくとも十分楽しめるエンタメ小説である。ぜひ多くの人に読んでいただきたい。 | ||||
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職を追われ、癌を患ったアラバマ大学ロースクールの老教授トムとその教え子であり、新米弁護士でもあるリックが、真実が隠蔽されたままの大手運送会社のトラック事故で家族を失った女性のために<巨悪>と立ち向かいます。 第91回アカデミー賞脚色賞を受賞した「ブラック・クランズマン」(監督:スパイク・リー)が俄然面白くなるのは、KKK(白人至上主義団体)の元幹部であり、ホロコースト否認論者であり、ルイジアナ州議会議員でもあったデービッド・デュークが画面に登場したあたりからでした。 今回、KKKが描かれているわけではありませんが、この小説「ザ・プロフェッサー("The Professor")」、(作:ロバート・ベイリー 小学館文庫)を読んでいる中で<悪の側>が少しうっとしいぐらいに戯画化されているように思える場面がありました。しかし、第三部早々、ナッシュビルの南で最も恐れられる原告側弁護士、ボーセフィス(トムとリックに続く3番目の主人公と言ってもいい)が登場してきた段階で、この物語にもより重層的な伴奏が加わります。 そして、第五部においては、引きこもり、小川で釣り糸を垂らす生活に安住していたトムのもとを再度、ボーセフィスが訪れます。彼は、ふたたびトムを法廷という名の戦いの場に引きずり出すために全力で挑発します。 「。。。死ぬことが選択肢だって? そりゃ失礼しました、教授。だが、くそったれだ。おれの父はおれが5歳の時に死んだ。シーツとフードをかぶった20人の白人にロープで吊るされたんだ。あんたはおれがなぜプラスキで開業したのかと訊きましたよね。。。。。。」 この言葉が「ブラック・クランズマン」のデービッド・デュークとクランを想起させ、アメリカ南部16州が持つ負の歴史の或る一面へとリンクし、この小説で描かれている滑稽で、少し極端だと思える<悪の側>が実在してもおかしくはないと思えるほどの説得力を生み出したこともまた確かだと思います。それは、ボーがトムを説得し、読者(私)を説得した瞬間だったのだと思います。 背景を納得できたがゆえに、その後の物語は、ジョン・グリシャムの旧作を引き合いに出すまでもなく緻密で、熱っぽく、深い感動を読者にもたらします。 今を生きるすべての「老いぼれ」たちへの応援歌、そして「老いぼれ」を支える若者たちへの感謝の物語。 何処からかジョージ・ストレートのカントリー・ソングも聞こえてきました。 | ||||
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面白かったです! 打ちのめされた教授が、40年ぶりに法廷に立ち、その教授の因縁の相手である元教え子達と裁判を展開していきます。 最初から最後まで読みやすく、飽きない。 法廷モノであり、ヒューマンドラマでした。 師弟愛やチームメイトとの友情、親子の関係やなど、人と人(犬も!)のつながりに焦点が当てられています。 愛犬ムッソのエピソードは胸が熱くなりました。 その一方で、極悪な無法者達の影がちらつくので、かなりハラハラもしました。 この作品の大きな魅力は、キャラクターが魅力的なこと。 ボーが大好きです。 続編があるとのことで、楽しみにしてます! | ||||
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新人弁護士と人生に見切りをつけた熟練老弁護士がタッグを組む法廷ドラマ。 年末ミステリ雑誌で出版社の隠し玉としてあげられた一作、その言葉に狂いはなかった! 派手なミステリー仕掛けがなくとも、師弟愛、友情に曲げない矜持と十分な魅力がある。逆境に追い込まれようとも正義は必ず勝つ!読んでいて、池井戸潤さんの味を彷彿としました。 脇役も輝いている、ボーセフィスも大好き!忘れてはいけない愛犬ムッソに勲章を!最後は感涙です。 熱い展開と清々しい読了感、「疲れた日々だけど、自分もまだまだ頑張れる」と元気をもらいました! | ||||
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文句なく☆5つです。 私は昨夏60になり、この3月で今の職場を定年退職しますが、訳あって大学の職を追われた、まもなく70に手が届こうという老教授が紆余曲折を経て40年ぶりに陪審法廷に立ち、見事勝利の陪審判決を勝ち取る、そんなストーリーを読んで、帯にもありますが、まだまだ頑張らねばと意を新たにしました。 若い頃から法廷ミステリーが好きで、J・グリシャムやP・マーゴリン、S・マルティニらの作品を好んで読んでいましたが、近ごろは、流行らないのか、このジャンルでの力・秀作が見当たらず、時代小説にどっぷり浸かって、しばらく遠ざかっていました。 作家を褒め称える言葉の一つに「ページターナー」がありますが、人生の第4クォーター、病を抱える主人公の奮闘や彼を取り巻く人々の心強い応・支援、また緊張感のある法廷等などに頁を繰るのももどかしく感じつつ一気読みしました。 訳者が翻訳出版企画を出版社に持ち込んだ想いが判ります。 こんな作品なら訳出して世に出したいでしょう。 私のように、このジャンルが好きな人にも、またそうでない人にもおススメの作品です。 2019年4月には、本国では4作目が刊行されるようですが、日本でも早く2作目(翻訳もの)が出版されることを切に望みます。 吉野先生、頑張ってくださいネ! | ||||
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