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護られなかった者たちへ
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護られなかった者たちへの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全418件 381~400 20/21ページ
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久しぶりの中山七里さんの作品を読了。相変わらず、最後のどんでん返し。生活保護担当の役人が殺され、仕事っぷりが酷いことに対して、途中から犯人に共感してしまった。ところが、犯人だと想定していた男が犯人ではない?!まさか、あの人なんだろうなぁ?!でも、あの人はその人だったんだぁ。これは手が凝ってますねぇー。 | ||||
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日本という豊かな国において、餓死で死ぬことほど厳しい死に方はない。 家を一歩外に出れば、食材があふれかえる街がある。しかし、そんな場所において、餓死する人が多い。 最近でも母娘が餓死していたというニュースもある。生活保護には、審査があり、審査は人間がしている。 窓口の人間次第でその申請者の生殺与奪が左右される。本書におけるテーマは、支給されなかった恨みだけではない。 削られる福祉予算や、不正受給など、生活保護というものが内包するいろいろな問題だ。 自分の考え的には、生活保護は権利だから受けるべきだ、という考えだ。 しかし、こと自分がそういう立場になったらと考える。人目が気になるだろう。 羞恥心から、餓死をしてしまうかもしれない。他人事と自分ごとのこれだけの違い。 人間は、「まっとうに生きたい」という本能に近い欲望を持っている。 現状の生活保護は、衆人環視も含め、「まっとうに生きていない人が受給するもの」というイメージがついてしまっている。 ある一定の条件になれば、自動的に受給される。 そのぐらい、普通の制度にならない限り、餓死などのこういった悲劇はなくならないだろう。 本書のミステリー部分は、結構早くから気づいてしまうが、それ以上にいろいろなことを考えさせられる良い小説だった。 | ||||
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一気に読み進められ、どんどん引き込まれていきました。疑似家族のやりとりから、生活保護申請あたりでは、心をだいぶ揺さぶられました。 | ||||
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レビューが高評価だったので読んでみましたが、期待はずれでした。 著者がミスリードしたい方向がみえみえです。どんでん返しにするために涙ぐましい努力をしているのがかえって滑稽ですらあります。 犯人は読みはじめてすぐ見当がつきます。被害者に警戒されることなく近づくことができ、土地勘があり、移動手段があり、仮に目撃されたとしても不自然でない人物。わかりやすすぎです。 社会派ミステリとしてもお粗末です。 社会福祉主事が登場しませんし、審査請求前置主義、通達行政といった制度上の問題には全く触れられていません。 公務員をえげつなく見せようとした結果、話がとても薄っぺらいです。こんな職員が現実にいたら、即懲戒処分です。 福祉行政について知りたいのならば、読まない方がいいでしょう。 | ||||
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生活保護システムの矛盾 お役所仕事の怠慢 で起こる殺人とても良かったです。 さすがどんでん返しの帝王ですね。 | ||||
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読み進めていくうちに、胸がどんどん苦しくなりました。容疑者を避難するつもりも擁護するつもりも無く、只々切なく辛くなりました。 色んな事を考えさせられる一冊でした。 とても良い物を読ませて頂きました。 | ||||
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中山七里という作家の本を読んだのは初めてですが最後迄引っ張られる様に読了。登場人物のカンちゃんが巻末のキーマンになると予想していたが意外なドンデン返しに驚きました。 | ||||
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中山七里さんの作品はほぼ完読しているファンですが、この作品は期待はずれ。 刑事、利根、カンちゃん、震災後の街、生活保護の世界、どれもが中途半端でした。 頁を追うごとに読み進めた分の頁の厚みを見て「これだけ進んだのに内容が殆ど無い」と何回も思ったほどでした。 題材である生活保護や、背景である震災後の仙台の街並み、そこに住まう人々の暮らしなど、扱う材料が大き過ぎて、大味になってしまった感じを受けました。 犯人逮捕のシーンも一番盛り上がるべきところですが、どうにも薄っぺらかったです。 自分の中では「ワルツを踊ろう」くらいつまらないなと感じた作品でした。 | ||||
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生活保護の受給を巡るミステリ小説で社会的弱者の懸命な生き様が描かれていて読み応えがあった。 犯人は被害者を拘束して餓死させる手法をとっており、どれほどの恨みなのかがぐっと伝わってくる。 一方、生活保護の実態はひどいもので、不正受給だけでなく予算不足による申請却下や無茶苦茶な理屈でとにかく生活保護費を支給しない例が多く紹介されていた。 福祉保険事務所職員の「不正というのは汚れみたいなもので、黙っていればその分だけこびりついて落ちにくくなるから、見つけたときに素早く拭き取るのがよい」という言葉が印象的だった。 また、受刑者の更生や貧困という視点でもよく描かれていたと思う。 受刑者を信頼する保護司や、仕事ぶりを評価して問題を起こしても退職扱いにしない現場監督など、人の本質をしっかり見ることができる人間の存在が受刑者の意識を改めるきっかけになることもある。 貧困や前科、生活保護など社会の闇の部分が丁寧に描かれていたし、最後まで驚きの展開が隠されていて楽しめた。 | ||||
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なかなかに考えされられる作品だった。 まず今回のような生活保護の申請が通らずに餓死することは、未曾有の事件でもフィクションでもやく、現実にあることだと知った。水際作戦自体も実際にあり、暴力団関係者の受給もある。本来健康で文化的な最低限の生活を受けられるはずの人間が受けられず、不正受給者が姑息な手段を使って受けている現状について深く考えさせられた。 今回殺害された被害者たちは生活保護者の現状を顧みず、事務的な対応や水際作戦を行っていたが果たして皆がこのようにならないと言えるだろうかと思ってしまった。最初は生活保護者を護ろうという矜持を基に仕事をこなしていくと思うが、すべての申請を通すと予算逼迫による社会保障制度自体の瓦解を招くこと等理不尽な現実を目の当たりにする。末端の物は当然制度に疑義を唱えても変わらないことは目に見えているので段々と考えることをやめ事務的になっていくだろう。自分もそうなると思ってしまった。加害者も被害者も現状の制度による犠牲者であると感じた。 | ||||
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『生活保護制度』の在り方にメスを入れて問題提起した作品です(^-^*)/ 同様のテーマを用いたミステリーを他の作家さんで読んでいたので、テーマ自体に新しさは感じませんでしたが、 ラストのどんでん返しからの、一矢報いた一筋の希望と、 問題提起ミステリーとしての秀逸な描き方、 そしてタイトルの『護られなかった者たちへ』という素晴らし過ぎるネーミング。 これらが流石、中山さん!と言うべき素晴らしい要素で、 例えば、『護られなかった者たちへ』という括りで言えば、 性犯罪被害でも、被害後に家族や恋人から護られる事なく恥ずべき事として黙殺されたり、 警察に被害届を出そうとしても、日本では警察全体の性犯罪に関する学びのレベルが一定ではなく、個々の警察官の裁量に一任されているため、 担当官から逆に酷い事を言われたり、そもそも被害届が受理されない事も多く、 護られなかった被害者が自殺へ至るケースも多々あり、 そういう括りで見ると、僕には今作品が身近な戦いに感じられましたし、 ラストに関しても、この種のテーマの作品の中では、見事に闘いきって涙が溢れた素晴らしいラストでした! 本人が悔いなく戦えて少しでも希望と未来があるだけで、彼は幸せだと思います。 中山さんお得意の問題提起&重厚なミステリー作品として、是非オススメです! | ||||
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中山七里さんの作品、秀逸なものが多くて愛読しております。 中山さんの作品を最初に読んだのは『贖罪の奏鳴曲』でしたが衝撃を受けたのを覚えています。 小説は文庫が出るまで待つほうなのですが、Kindle本のセールスで『護られなかった者たちへ』の値段が若干下がっていたので単行本段階で購入してしまいました。 今の日本が抱えている構造的な問題(高齢化社会や貧富格差の広がり)が描かれいて、とても他人事には思えず、餓死の描写には胸が塞がれる気持ちになりました。日本の生活保護システムに関して、私はそれほど詳しくないので、作中でのような対応が過去実際にあったのかどうか、ということはよくわかりませんが、行政からこぼれ落ちていく人たちというのは今後もでてくると思います(決して行政システムや行政に携わっている方の批判ではありません)。自身の将来のことや「日本が今後どうなっていくのだろう?」ということを考えさせられました。私にとってはとても価値ある一冊でした。 | ||||
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あまりに切なくて身につまされて涙が出てしまいました。 結末はどんでん返しからの更にどんでん返し。 ここは驚きましたが、むしろそこはちょっと作為的な感じがしてしまって、なくても良かったかもしれません。 もっと世の不条理を、もっともっと描いて主人公に叫ばせて、読者にこれでもかと考えさせても良かったかもしれない。 でも一気読みでした。面白かったです! | ||||
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まずカンちゃんがなぜ8年後になって復讐を開始したのかの説明がなされていない、唯一あり得る説明は勝久の出所を知って彼に罪をなすりつけると言う動機しかないはず。彼の出所直後に殺人が始まる理由が要するに偶然とは申し訳ないが呆れた。 水際作戦が数々の悲劇を生んでいることを小説で説明する事がはたして可能なのか?未熟な若い二人が愛する家族を奪われた悲劇は慚愧に堪えぬが、嘘でも誇張でもなんでも出来る小説の世界で逆恨みを正当化するために出てくるエピソードの数々は読者をミスリードするばかりで、辟易。 帳場の動きと福祉事務所の動きを対比させることで組織と言うモノを表現することも出来ただろうに作者が組織というモノに興味も信頼もないから小説にリアリティが付与されていない。被害者二人に明確な関係が認められた時点で初動の混乱した帳場の動きはそれこそ水を得た魚のごとく変わるはずで、被害者二人が関連した事件を警察側から見つけられないはずもなく、苫篠の動きは組織人としてあり得ない事ばかりで刑事小説の体をなしていない。 | ||||
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震災、そして社会的貧困、所得移転による社会保障… 何が正しくて間違いという絶対的な正解はないのだと思います。 が、日本の未来の社会保障が揺らいでいる今こそ、災害の多く高齢化を迎える日本だからこそ、どんなに正しい正解がでなくても、今きちんと向き合っていく必要がなるのかもしれないと思いました。 | ||||
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作品としては可もなく不可もなく。生活保護の職員の対応については表現が極端に過ぎます。私自身病気で生活保護に頼らざるを得なかった経験があります。必要な調査等はすべて役所がやってくれました。地方自治体や担当職員によっては残念な対応もありますが、例として挙げられた事例はその最たるものです。新聞報道などされていましたので事実ではあるでしょうが、事実の一部を足し算して「真実」をでっち上げるというのはあまり共感できる手法とは言えません。ある程度の取材で説得力が増すとおもいますが。 読み進めるうちに感情移入のあまりフィクションであることを忘れると読後感が悪くなります。 また善人・人格者の過去を探ると動機が見えてくるというのは良くあるパターンですが、よほどのきっかけがない限り、人間はそうそう変わるものではないでしょう。過去の仕事ぶりを見る限り、これほどの人格向上はありえないと思います。そういう意味では人物描写がうすっぺらだと思いますね。 また、貧者の死の章で犯人の見当がつきます。これはミステリとして大きな瑕疵です。作者の仕掛けたどんでん返しは空回りしています。 作品自体からくみ取るべきは「人眼にはどうしようもないときがある。万策尽きたら誰かに助けを求めることは恥ではない」ということでしょうか。 マンネリ化も感じますがさらっと読み飛ばすにはいいでしょう。 | ||||
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中山千里という作家の本を初めて読んだが、とても引きつけられて一気に読み進んだ。薬丸岳と似たようなテーマだが、より一層社会性に富んでいて、謎解きのサスペンスもあり、最高の感動を得られた。他の作品も読みたくなった。 | ||||
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もう少し、被害者側からの視点が欲しかった 七里さんの作品は結構読んでいるので、犯人は中盤でわかってしまった。「どんでん返しの帝王」という異名のせいで、どんでん返しを予想して読んでしまうことが多く、気持ちよく騙されない。七里さんにはぜひ読者の上をいくどんでん返しを、次回作に期待しています | ||||
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最後に向かいながらこれはひょっとしてと思いながら読み進めましたが、その上を行くどんでん返し。今の日本のダメなところを浮き彫りにしていると思います。 | ||||
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著者の作品は、本当にリアリティに富んでいる。 かなり精度の高い情報を細部まで盛り込んでいるので、知識もアップする。 今回のどんでん返しは、腰を抜かした! 文句ありません。 | ||||
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