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かがみの孤城



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かがみの孤城の評価: 4.36/5点 レビュー 760件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.36pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全760件 461~480 24/38ページ
No.300:
(3pt)

精神世界、心理描写、人間関係をもっと丁寧に描き出してほしかったと思います。

本屋大賞1位であり、amazonでも高評価が続出なので、遅ればせながら読んでみました。結論から言うと、ちょっと期待外れでした。もちろん私の勝手な期待が先走ったのが悪いんです。そして私の読解の浅さからくるものでしょう。ですから、作者や高評価をつけた人のせいではありません。ネタバレを極力避けつつ、ここで私の勝手な感想と願望を書いておきたいと思います。

1、タイトル回収について。
 「かがみの孤城」とありますので、鏡の中の世界が中心になることは容易に想像がつきます。しかし、鏡である必然性はなく、単なる入り口であって、別に「机の引き出し」でもなんでも良かったのでないでしょうか。「鏡」に期待しすぎました。『鏡の国のアリス』とまでは言いませんが、現実世界とは真逆の世界とか、現実世界の見えない部分を映し出す世界とか、もう少し「鏡」であることの意味が出ていれば良かったのになぁと思いました。
 「孤城」についても、単に「外に出られない」というものでしかなく、あえて「孤」城である意味はありません。一人一人の内面、つまり、彼らの精神世界が「孤城」であって、それらが鏡の世界で互いを鏡として関わる中で崩壊し開放されていく物語を期待してしまいました。物語の前半ではそんな雰囲気もあったので、7人それぞれの物語が徐々に絡み合い、主人公が変わっていく(成長していく)ストーリーだったら良かったのにって思いました。
 「孤城」の世界と不条理な現実世界との対比を描き出してくれると、素敵な「鏡」になったのではないかと思います。

2、ストーリー展開における前半と後半とのギャップについて。
 前半後半をどこで分けるかは異論があると思いますが、私は「制服」が鏡の世界に持ち込まれたところからが後半だと思います。
 前半は、「いじめ」「不登校」の主人公の心理描写が巧妙に描かれています。こういった丁寧な描写は読みごたえがありました。そのため、テンポのある展開を望む人には冗長の感もあるかと思います。ところが、折角丁寧に描かれた現実世界や主人公の心理と「鏡の世界」との対応関係が全くなく、鏡の世界が単なる現実逃避の場に終始します。孤城の側にある主人公の部屋も現実世界との関係で何かあるのかと期待しましたが、あまり意味はありませんでした。確かに伏線ではありますが、安直なヒントでしかありません。
 後半からは物語が急展開しますが、一人一人の事情が語られながらも、群像劇と言うほどの人物設定ではなく、数名が現実世界でも主人公と直接ご縁があったというだけで、各自の背景的なものが相互干渉するわけでもなく、バラバラで表面的な描写で終始します。せめて主人公と直接ご縁のある数名については丁寧に描いてほしかったと思います。後半になると主人公自身、現実世界を忘れて鏡の世界にのめり込む分、現実世界との関わりがなくなり、「やっぱり外出無理」という以外の心理描写が希薄になっています。
 最後に謎の全てが明かされる部分は、「語りすぎ」だと思います。読者自身が調べればわかるようなことはヒントだけ残してあえて放置した方がスッキリまとまったと思います。ちょっと教えすぎです。
 前半後半を通して、主人公が現実世界から逃避しているため、現実世界での進行がまったく語られません。そして最後に現実世界のみのキーパーソンが再登場します。この重要人物が最後まで放置されます。この人物の現実世界での物語こそ主人公の「鏡」なのだから、展開の中で並行して語られたら、主人公との対比で物語に深みが出たと思います。

3、謎解きの安直さについて。
 「かがみの孤城」と七人の人物についての謎解きがあまりにも分かり易く、読みながら予想したことが、おかげで「全問」正解でした。読者をわざとミスリードし攪乱すべくグリム童話や「シュタインズゲート」的な話を出しながら、それらがメタファーにすらならず、特に重要な意味はありませんでした。どうせ「狼」がらみで使うなら、「三匹の子豚」やイソップまで童話や寓話を徹底的に使い倒してしまえば良かったのにと思います。それこそ子豚をモチーフにしたなら人物は3人で済んだのに。

4、結末について。
 物語の展開から、「願い」をかなえることが現実世界の出会いに大きな意味をもち、主人公に「希望」が見えたことは確かですが、ある意味、約1年後に結局振り出しに戻ったとも言えます。だって、現実世界の「問題」は何も解決していないのですから。だったら孤城での経験はなんだったのでしょう。そして、ある種のパラドクスの問題が残ります。鏡に入る以前と鏡が割れた後で全く同じ世界なのかどうかという点にも興味があります。やはり、不完全燃焼感は否めません。
 作者には是非、鏡が割れた後の現実世界での物語を描いてほしいと切望致します。この物語でキーパーソンの一人が救われたことで、主人公をはじめ何人もの人物が救われるであろう事が期待されます。そして、主人公やスクールの関わりが描かれるといいなぁと思います。特に「いじめ」や「不登校」について、いじめられた側や不登校の側の心に寄り添うものは多いですが、「いじめる」側や傍観者や教師や家族の精神世界を描いた作品は寡聞にして存じ上げません(家族までなら重松清氏の作品にあったような気もしますが)。

 やはり、鏡が割れた後にこそ、本当の「物語」が始まるのではないかと思います。形を変えて繰り返される絶望と失望と希望の物語として。その意味では、本作は壮大な物語のイントロダクションなのかもしれません。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.299:
(5pt)

おもひでぽろぽろ

Amazonで購入させていただきました。

 直木賞作家・辻村深月(つじむら・みづき)さんの本屋大賞受賞作です。本屋大賞以外にも7つの賞を受賞しているみたいで、ぼくの持っている本の帯には「55万部突破!」とあります。売れてますね。発売日は、2017年5月15日。

 まずぼく自身のことを述べさせていただくと、いじめられっ子で短期間でしたが不登校の経験もあります。
 その後、主に対人関係が苦手なために社会的ひきこもりも経験しました。
 
 たしかに低評価をつけられているレビュアーの「文章が稚拙」とか「著者の世界観についていけない」という点については同意するものの、上に記したようなぼくが本書を読むと、ちょうどスタジオジブリの映画『おもひでぽろぽろ』のように、ぼく自身の<にがくてあまい>思い出がぽろぽろとこぼれおちてくるようでした。.

 主人公・安西こころが不登校になっている状態から物語はスタートします。
 ひょんなことから『鏡の国のアリス』よろしく、自分の部屋の鏡を通ることによって異世界に行くことが出来るようになります。
 そこで、長久昴(ながひさ・すばる)、井上晶子(いのうえ・あきこ)、水森理音(みずもり・りおん)、長谷川風歌(はせがわ・ふうか)、嬉野遥(うれしの・はるか)、政宗青澄(まさむね・あーす)の6人に出会うこととなります。つまり全員合わせて7人で、かつ、全員中学生なのですが、これがのちのち物語上重要な要素となってきます。

 その異世界=城では、オオカミさまという仮面をつけた女の子が門番のような役目で存在していて、こころたちに秘密の鍵を見つけたら、なんでも願いをひとつだけ叶えてやるぞ、と告げます。
 鍵は見つかるのか、見つかるとしたらどのような願いを叶えるのかについては本書をお読みください。

 さて、上記の7人はみんな学校に行っていません(一人を除く)。みな不登校児なのですね。不登校児だからこそ、日中に異世界=城に行けるわけです。
 だからみんな悩みを抱えています。
 でも、ネタバレになりますから詳しくは書けませんが、彼ら/彼女らは乗り越えていきます。
 つまり、この小説はビルドゥングスロマン(成長小説)としても読めます。彼ら/彼女らは成長して大人になっていくわけです。
「会える! だから生きなきゃダメ! 頑張って、大人になって!」(p.492)

 ぼくは教育産業に携わってもいるのですが、「義務教育とかっつって、言われた通りに学校に行って、教師に威張り散らされるのを何の疑問もなく受け入れてるなんてさ。イケてないの通り越してホラーだよ」 (p.77)とか「先生たちだって、教師だっつって偉そうな顔してるけど所詮は人間だしさ。教員の免許は持ってるんだろうけども、もとの頭がオレたちより劣ってる場合だって多々あるわけ。それなのに、子ども相手に教室みたいな自分の王国持ってるせいでいい気になってるっつーか、偉そうにして許されると思ってるのムカつくよな」(p.77)とか「たかが学校のことなのにね」(p.410)という登場人物たちのことばを見る(聴く)につけ、なるほどなぁと考えさせられます。
 たしかに子どもが言いがちな青臭い発言ではあるのですが、真実も突いています。

 また、フリースクールの話も出てくるのですが、そのスクールの先生である喜多嶋先生がこころに対して、「こころちゃんが頑張ってるの、お母さんも、私も、わかってる。闘わないで、自分がしたいことだけ考えてみて。もう闘わなくてもいいよ」(p.323)と言うのを見る(聴く)と、ぼくが不登校やいじめで苦しんでいたときにこういう先生に出会いたかったなぁ、と思わせるものでした。

 長々と書いてしまいましたが、オススメです。
 あの頃のあなたが蘇ってきて、<おもひでぽろぽろ>になること請け合いです。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.298:
(5pt)

心理表現、ストーリーが綺麗にまとまっていた。

途中までは、長いし感情移入できないしストーリーも稚拙だし★3の評価かなと思っていましたが、オチが秀逸で、少し感動したので★5です。読んで損はないです。
文句なしの本屋大賞!!というレベルではないと思いますが、十分に評価できる作品です。

謎については早々に気づきましたが、それでも「そうだったのか!」と予想の上をいく伏線があり、よかったです。四畳半神話体系と同レベルの伏線のまとまり方かと。
不登校・いじめの問題については考えるきっかけになればいいなというレベルです。ノンフィクション本や実際の問題に取り掛からないと、解決する力はつきません。
心理描写については、本が長い分丁寧に描写されていました。個人的には、みんなメンタルが繊細すぎる笑 自分ならもっと突っ込んだ会話したのに、とモヤっとしますw
途中まではストーリー、設定、文章が稚拙に感じ、10代もしくは20代前半までの人が読むものかなと思いましたが、読み終わってみるといい大人にも十分おすすめできる内容だなと思いました。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.297:
(5pt)

友情!

ストーリーは、読めば読むほど深みにはまっていきました。 
終わり方は、あまり納得できませんでした。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.296:
(1pt)

本当に本屋大賞受賞したの?

「噛み合わない~」でも感じたことですが
やっぱり私にはこの作者の文章が好きになれない
なんというか、とても稚拙
これで、いま本当に学校や家から居場所を奪われ
苦しんでいる子供たちの救いになるのか
と、思ってしまう
中・高生くらいの子が読むとまた違うのだろうか

仮にもし、私がそのくらいの年のころに
この本を読んだとしても、きっと今と同じ思いを抱いたと思う

この作者の文章が私に合っていないだけだろうけど
本屋大賞受賞するほどの作品でもない気がしてしまう

もう、この作者の本は買わないでしょう
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.295:
(5pt)

素晴らしい

読み始めた時は本当にこの世界に入っていけるか疑問でしたが、後半になって加速する面白さがありました。
不登校については自分の子が経験したことなので人ごととは思えませんでした。
子どもも冒頭を読んで、まるで自分のことかと思ったと驚いていました。
物語の中にいろんな伏線があって、相当に練り込まれたストーリーは見事ですね。
一人一人に感情移入できて涙が出ました。
とても心に残る一冊となりました。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.294:
(5pt)

すごい

読み終えてすごい、という言葉と何故か涙が出た。久しぶりに素直に読んで感動と驚きを同時に持った。名作。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.293:
(4pt)

そこそこおもしろい

近年の本屋大賞は個人的にイマイチな印象だったが
この作品は結構おもしろかった。
伏線の回収は見事としか言いようがない。辻村深月らしいファンタジー要素もよかった。
ただ、登場人物たちの不登校の原因がいじめだったり友人関係だったが
不登校は発達障害が絡んでる場合も多いので
この作品の不登校の描き方はちょっと浅いと思った。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.292:
(2pt)

子供騙しみたいな作品

ラノベレベルのこの作品がなぜ本屋大賞なのでしょうか???

読書が趣味の人には子供騙しみたいな内容に思えて無駄にストレスが溜まるだけの作品でした。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.291:
(5pt)

普段はあまり本を読まない私が

とある動画サイトの好きな曲のコメント欄で「かがみの孤城の雰囲気に似ている」というコメントを見て興味を持ち、試しにKindleサンプルを読んだのがきっかけ。
普段ほとんど本を読まないですが、サンプルから途轍もなく面白く購入しました。

長編大作ということで不安でしたが面白すぎてスラスラ読めました。
内容については他の方が上手くまとめて下さってますので割愛しますが、普段本を読まない方にも本当にオススメできます。
すっかり気に入り、紙の本も欲しいと思い近所書店へ赴き購入。数日前にサイン会が行われていたようでサイン入りでした。

家宝にします。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.290:
(5pt)

不安や悩みをもつ中高生のあなたへ 思春期の子どもを持つあなたへ

◆悩める中学生のあなたへ
今のあなたの“悩み”を和らげてくれるヒントがここに・・・。

◆中学生の子どもを持つあなたへ
子ども気持ちがわからないと感じる時に読んでみてください。

◆子どもの“教育”“育成”携わるあなたへ
子どもの心に“寄り添う”事について大切なことを教えてくれます。

◆学校に行きたいけれど行けないというあなたへ
あなたと同じ悩み・不安を持つ仲間がここにいます。

◆不登校の子どもを持つあなたへ
あなたの大切なお子さんの“こころ”について、
ここに登場する7人の中学生が教えてくれます。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.289:
(5pt)

いじめやパワハラに苦しんでいる全ての人に

主人公の中学1年の女子・こころは
クラスメイトに因縁をつけられ
中学校に通えなくなってしまう。

こころは両親に気を使い、相談することができない。
クラスメイトに会う不安から、外出することもできない。
様々なことが未解決なままでは、
サポートスクールに通うこともできなかった。

そんなこころの部屋の鏡が光り、
こころが鏡の中に入ると、
鏡の先は城につながっていた。

城には、こころと似た境遇の中学生が他に6人
集められていた。

いじめの本は、いじめられている当事者にとっては
読むのがつらいと思う。
私(いじめられている当事者の読者)は
本を読み終えても現実でいじめられ続けるのに
本の主人公はどうせ最後は救われるんでしょ
とひがんでしまうと思う。

しかし、本書はファンタジー小説であり、
ファンタジーだと現実から距離がとれて、
現実の生々しさから解放される。
一方で、こころの言葉、こころの洞察力、
城に集められたメンバー同士の会話などは鋭くて深く、
現実からの距離が遠いことは決してない。

心理療法が現実とは離れた空間で、
深いやりとりがなされているのと同様だ。

心理療法がセラピストとの対人関係を媒介にして、
相談者の心的エネルギーを回復させ、
相談者が現実に戻っていくのを支援するのと同様に、
城がこころ達の心的エネルギーを回復させ、
こころ達が現実に戻っていくかは…
読んでからのお楽しみ。

こころがいじめを回想したシーンの言葉
❝あの世界で、悪者はこころの方だ。
 信じられないけれど、そうだ❞(p.271)
に、深く胸を打たれた。
いじめている子達自身は自分達のことを被害者だと思っている
という本質をとらえた言葉に感じた。

ストーリーだけでなく、会話や心理描写も魅力的な作品だ。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.288:
(1pt)

この設定でなくてもいい

せっかくの設定が生きず、伝えたいことも平凡。ミステリ風にする必要はなかったと思う。読まなければよかったとまでは言わないが、●●賞の類は最近ちょっと商業目的が過ぎやしないか。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.287:
(5pt)

思い悩んでいる中学生に読んでほしい

辻村深雪さんの本は一度も読んだこともなく
こちらの作品も、無料で本が読めるカフェでの暇つぶしに
何気に手に取り読み始めただけでした。

不登校、いじめ、そして
鏡の中という非現実的な設定
自分の今の環境とはかけ離れていることで
共感とか感動とか期待していなかったのですが、
読んでいくうちに、どんどん引き込まれて
そして何よりもエピローグに泣けました。
ああ!そうだったんだって…

好きな作家がまた一人増えました
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.286:
(5pt)

本屋大賞では間違いなくNo.1

本屋大賞の作品は毎回読んでいるが、かがみの孤城はその中でも間違いなくNo.1と言っても過言ではない。
その最大の魅力は、話のまとまり、完成度である。
散りばめられた伏線や、各登場人物の心境、境遇、世界観など、読み終わると、すべてが納得できるようにできている。一点の疑問も抱かせない完璧に整った作品であると思う。
それでいて、話の内容は優しく、読者の心を惹きつけるものである。最後まで謎に満ち溢れていた「オオカミさま」の残酷だが、かわいいげのあるところや、主人公である「こころちゃん」の悲しみ、やさしさが伝わってくる。
小説に一番大事な、キャラクターに感情移入することが、できる作品である。
今年度読んだ小説の中でも格段に面白いので、是非一度手に取って読んでみてほしい。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.285:
(5pt)

思わず誰かに勧めたくなる…

子どものために購入したものでしたが、この“薄めの辞書”くらいの厚さがある小説、読み始めたら止まりませんでした。初めは、ティーンズ向け?とも思えるファンタジー的設定が気になりましたが、描写が細やかで大人も感情移入できますし、終盤、カラクリが一皮一皮剥がれていくかのように解明される部分で、読み始めの頃の設定に対する違和感はほぼなくなりました。本当に終盤の終盤まで、静かに感動が畳み掛けてくるというか…読後しばらく茫然としつつ、爽快感のある余韻に浸っていました。

集団生活の中で孤独を感じがちなお子さんにとっては、心がフッと楽になったり、拠り所になるかもしれません。内容はフィクションですが、こんなことを表現する人が確かにどこかに存在する、そのこと自体が励みになるのではないでしょうか。

比較的忙しい平日2日間で、親子で奪い合うようにして読了しました。「一気読み必至の著者最高傑作」という売り文句は、あながち大袈裟ではないと思います。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.284:
(5pt)

まさかの感動展開

読んでいくにつれて、何らかの理由で学校に行けなくなった子が城に集められてるのかな?復讐でもするのかな?って考えながら読んでいたけれど…こんなに泣けるとは思いませんでした。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.283:
(5pt)

ぜひ読むべき!

私は現在学生ですが、改めて学校という存在について深く考えさせてくれる、そんな作品でした。現実味のある学生生活の一方で、鏡の中の世界で暮らすというファンタジーをうまく混ぜており、感動したというよりも、ものすごかったという印象でした。
様々な伏線があり、読後もスッキリしました。さすが、本屋大賞、さすが、辻村深月さんです。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.282:
(5pt)

15歳の私に読んでほしい

あぁ、世界が家と学校だけと思っていた、当時15歳の私に読んでほしい。

大丈夫。あなたには居場所があるんだよ。

そう辻村さんに言ってもらってる気がしました。
スバルとマサムネの最後の約束に思わず泣いてしまいました。
いつか自分に子供が出来たら、読んでほしい一冊です。あ、まずは絵本からですね笑
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320
No.281:
(2pt)

もっと掘り下げてほしかった

装丁に惹かれ最初の部分を立ち読みし、子どもの心の部分、心理描写を期待して買いました。
出てくる子それぞれに背景があってというのは良いのですが、せめて主人公の心だけでももっと掘り下げてほしかったというのが正直なところです。いじめだとか不登校だとか、テーマとして重いものを選んでいるのに表面だけを上滑りしている気がして、一言で言うなら「軽いな」というのが全体の印象です。
設定も最初の顔合わせの時点で察してしまったところも期待値を下げてしまった原因かもですが。軽く読める小説のはずなのに、量だけはあるのであんまり人にオススメもできないなと。他の本で口直ししたい読後感でした。
かがみの孤城Amazon書評・レビュー:かがみの孤城より
4591153320

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