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重力ピエロ
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重力ピエロの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全431件 121~140 7/22ページ
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私はとても爽やかな読後感を味わえました。重い話なのに軽い文章、良くて悪いこと、『矛盾』とは人間が白か黒かで物事すべてを割り切れないから生まれたのだと思わせてくれるようでした。ミステリーとしては途中で犯人や事件の真相が文章の流れからだいたい想像できてしまうので、告白シーンでの驚きはありません。読者に罪や罰について考えるよう強要してくる話でもないと思います。ただ、シンプルだけど心がほっこりする爽快なお話でした。両親が少し出来過ぎの人間に感じられましたが、それはそれで魅力的だったと思います。現実ではありえない話かもしれないけれど、だからこそ小説のおもしろいところ。矛盾があるから人生も小説もおもしろい。 | ||||
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重みのある言葉や 考えかたが 随所に 散りばめられていた気がします。 病室に居るのに 生気を失わない お父さん。 きっと辛い思いをして行きぬいたであろう お母さん。 どこか奇妙な振る舞いをするけれど 鋭い弟。 そして 伊坂さんの作品に共通して出てくる どこか 気弱だけど真っ直ぐ物を見る語り手。 そして ストーカーの女の子…。 冒頭から引き込まれ ラストで 舌唇をかむ 切ない泣きそうな気になりました。 伊坂さん大好きです。 | ||||
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今まで何百冊と本を読んできましたが、最後まで読まなかったのはこの本が初めてです。 他の方々が書いた通り、台詞がキザったらしく、本の世界も現実味がありません。 オススメは決してできません。 それでも読んでみたいのなら、購入せず図書館で借りて読んでみるのがいいと思います。 | ||||
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“Spring has come”. 「春がきた」。 確か中学生の時に現在完了形を学ぶため使われていた例文。何故か、この一文が頭に浮かびました。 主人公の兄弟の名は、「和泉」と「春」。両方とも英語にすると「スプリング」。英米文学科を卒業したというのに、今の今まで全く気付きませんでした。不甲斐ない話です。 春も泉も、閉ざされた事象から一気に噴き出す感じがあるから、英語では“spring”なのでしょうか? ラスト近く、春の気持ちが、ようやく、暗く、長かった閉塞感から開放され、スッキリしたように書かれていましたが、作者は、もちろん、その辺りも織り込み済みで二人の名を付けたのだろうな……作家というのは、やっぱりすごいなぁ、と感心しました。 「春が二階から落ちてきた」。この書き出しに魅かれ、一気に読みました。 どんなものにでも意味を見つけようとする兄・和泉と、それを否定する弟・春。 でも、父の回復を願い、一見何の意味もなさない外国の偉人の名をノートに繰り返し書いた春は、それを意味ある行為だと言い、和泉は無意味だと否定する。 春の行為は、良くて、悪いこと。 うまく感想を伝えることができず、もどかしいですが、世の中は、白か黒で割り切れない灰色の部分が大半で、意味がありそうで無意味なこと、そして、無意味なことのようで、意味があることが交錯しているのではないでしょうか。 人間は重力に支配され、ピエロは、その重力を忘れさせるために、空中ブランコで優雅に空を飛ぶ。 伊坂幸太郎という作家の名を初めて知りましたが、来年は、他の作品も是非読んでみたいです。 この作品で、今年の読書は終わりです。 2012年から2013年へと架かる橋、作家の一人になりました。 私の映画の師匠KIMさんは、お読みになったでしょうか。 オススメです。 | ||||
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血は水よりも濃いけれど 血よりも濃い家族の関係もあると 気づかさせてくれた小説です。 家族同士のお互いに思いやる姿に 感動しました。 | ||||
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まず、文章の言い回しが最高過ぎる。 お洒落で、知的で、ユーモアがあり、引き込まれる。 内容も、飽きない。また、ラストもセオリー通りではない。 伊坂作品は、陽気で軽い中にも一種の残酷さが見られ、そこが、魅力的だ。 また、リアルティがないというかたに、申し上げたい。 アガサの そして誰もいなくなった の前書きにも書いてあるが、リアルティなない設定は、なんらその作品の緊張感を損なうものではないと。 そして、あくまで私の持論だが、小説にリアルティを求めなくてよいではないが。 なぜなら、私達は作者の想像力をよみにきたのだから。 | ||||
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春が二階から落ちてきた。 春は、泉水の2歳下の弟だ。ただし、血は半分しか繋がっていない。 未成年の強姦事件で産まれた弟は、泉水にはない容貌とそして絵の才能を持っている。 春を産むのを許した父はガンと闘っている。 ……兄弟は二人で最強だ。 連続放火事件の中で残されたグラフィックアート。無意味に思える落書きの謎に泉水は挑むが、事件の後ろに弟の影が浮かんでくる。 弟は何をしようとしているのか? 本屋大賞にも選ばれた伊坂幸太郎さんの初期の作品。 ミステリの要素も強いが、それよりも親子、兄弟の素敵さを丁寧に描いた作品。 父親の強さが印象深く、格好良い。 伊坂幸太郎さんの作品らしい皮肉も効いており、他の作品とのリンクなど読者を楽しませる要素もたっぷり。素敵な作品だと思います。 | ||||
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途中から「春」の実の父もなんとなくわかっちゃったし、読み切るのが目標になっちゃいました。 最後までいっても全く驚きのない本でした。 家族の絆が一応テーマなのかな・・・コレを読んで泣いたっていう後輩がいるんですけど、 泣くところあった?ってのが、感想です。 映画も見ましたが、終止暗く、みてるのが退屈な二流映画でした。 書籍も二流の域を出ません。 伊坂幸太郎氏の書籍を読むのはコレが初めてでした。 「村上春樹チルドレン」なんて呼ばれてるとの情報を得ていたので期待して読んだのに まったく村上春樹氏の足下にも及ばない文章力でした。(村上作品は内容があまり面白くなくても 圧倒的な文章表現で、その情景が目に浮かびます。しかし、伊坂作品は何も浮かばず) そもそも「村上春樹チルドレン」の定義も良くしりませんがねぇ〜。 映画よりは良かったので書籍の★は2つです。 | ||||
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少しの解放感と、やりきれなさが残った。 こういうアメリカンジョークを聞いたことがある。 「嘘つきを殴るという奇妙なマシンを父が買ってきた。そこで息子が『僕はエロ本を持ってない』と言ってみると即座に殴られた。それを見た父が『父さんが若い頃は勤勉でそんなもの持ってなかったぞ』と叱ると激しくぶん殴られた。それを見た母が「あらあら、やっぱり親子ね」と笑った瞬間母も殴られた。」 (Twitterのアメリカンジョークbotより引用させて頂きました) この小説は、似たような状況をもっと深刻にし、でも深刻感を無理矢理はぎとったようなものだ。 他の方のレビューにもあるように、この小説には派手な謎解きも、大どんでん返しもない。 起こる事件もそれほど目新しい、特に刺激的なものではない。 そのようなものを求めている方は、他の小説家の作品を読んだほうが良いだろう。 むしろ、私がこの作品(を含む伊坂作品全般)に魅力を感じるのは、ひとつひとつは些細とも言える、なにげないエピソードを積み重ねていくところだ。 それらのエピソードひとつひとつが具体的でありながら、同時に、寓意が含まれているように感じられる。 それは、人生には諦めなくてはいけないこともあるということだったり、自分の身は自分で守らなくてはいけないということだったり、自分で分かっていてもやめられない癖ってあるよなあってことだったりする。 現実も同じようなものだ。 坦々とした日常の出来事の中にこそ、キラリと光るユーモアも、些細なことに対する大きな喜びも、割り切れなさのような曖昧なものもある。 日常の中でそういったものを見つけることに喜びを感じる方は、きっと楽しめる作品(作家)だと思います。 ひとつ細かい指摘をさせて頂くならば、細胞の寿命と個体としての生存はイコールではないということ。 テロメアが伸びると細胞が分裂できる回数は増えるが、それが個体の生存にプラスにはたらくかというと、決してそうではない。まさに癌がそうなのだから。 そこを混同している点が、玉に瑕ではある。 | ||||
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実は井坂幸太郎作品を読むのはこの作品が初めて。 年に数回、大阪から東京に行く際の新幹線の中で小説を読むのだが 井坂氏の名前の評判は知っていたのでかなり期待して読んだのだが・・ どうもこの作品は私には合わなかったようだ。 細かいストーリーが、とか、整合性が、とかそういうことではなく この作品の一点がどうしても気に入らないというか、納得できないのだ。 これは世代の問題なのかもしれないし考え方の問題なのかもしれない。 主人公の弟のしていることは、ある意味「テロ」である。(たとえ人が死ななくても・・) それが最後まで断罪されないのである。しかも主人公もそれを半ば容認しているようにも 受け取れる。これではどうしてもその世界に入っていけないのだ。 作家は何を物語るかによっては決して嘘はつけないものだ。とすれば井坂氏は「テロは 容認します。」と言っているようにも受け取れる。(あくまで私自身の場合) これば純粋なクライム小説です。とか、ピカレスクロマンです。というものであれば そんなに固いことは言わないが、やはり違うと思う。 若者の無軌道な衝動によってなされたことを、「まぁいいじゃない。若いから そういうこともあるさ」ということで済ますにはあまりにも危険すぎる。 メジャーな作品ほど社会的な責任がつきまとうのは仕方ないが、そういうことに想像力が いかないというのも問題のような気がする。 それになにより最後にその罪が浄化されないので読後感があまりにもすっきりしない。 この作品が初めての井坂作品だったのはちょっと不幸だったけど、多分素晴らしい作家さん だと思うのでまた色々読むのをチャレンジしてみたい。 | ||||
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放火犯をめぐる兄弟の出生を解き明かす物語といった内容。読者受けをする、ちょっとした技術的小ネタをちりばめたり、人物関係やストーリー展開を複雑にしたりして面白さを追求することは認める。が、「重力」なり「ピエロ」なりの言葉がどういう象徴的メッセージなのか最後まで残念ながら確信は持てなかった。「家族の絆は、重力を消してしまえる」そんなセリフもあるが、意味合いがそうであれば、ちょっとこそばゆすぎて・あまったすぎる。 | ||||
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物語に引き込まれた。さすがだと思う。 ストーリーもすばらしいと思う。 読んでいない人は「読めば」とおススメ できる一冊だ。 | ||||
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この作品で、直木賞獲ってもよかったのではないでしょうか。 とにかく、470ページを一気に読んでしまいます。 遺伝子、ネアンデルタール人、クロマニヨン人、ガンジー、 バタイユなどについての知識が散りばめられており、 雑学を身につけられるという副産物もある。 機知に富んだ会話、アイロニカルな地の文、よく練られた 構成、内容が濃い作品だ。 会話文の中に、人生についてのアフォリズムとも読み取れる 台詞が交わされる。 「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」 (106ページ) 「まっすぐに生きていこうと思えば、どこかで折れてしまう。 かと言って、曲がれ曲がれ、と思っていると本当に曲がる」 (117ページ) 「自分が考えているようなことは、別の人間も考えているって ことだ。大抵の企みは自分に返ってくる」(178ページ) 「気休めっていうのは大切なんだよ。気休めを馬鹿にする やつに限って、眉間に皺が寄っている」(196ページ) 「多数決と法律は、重要なことに限って、役立たずなんだ」 (209ページ) 「綺麗ごとを言っているうちは、何も変わらないんだ」 (246ページ) 「見かけで物事を信じるのは大事なことではあるけれど、 恥ずかしいことでもある」(254ページ) 伊坂幸太郎と同い年(1971年生まれ)の私としては、 ジャン・リュック・ゴダールの使い方に、ニヤッとする。 そして、重力とは「親子の血のことである」という メタファーに、中上健次を想起するのであった。 伊坂の小説は、同世代の文学好き、サブカルチャー好きに、 プラスαの楽しみ方を提供するのだ。 | ||||
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面白い。 犯人はすぐに予想がつくけど、それでも面白い。 爽やかな伊坂ワールドが展開され、合間に入る伏線も素敵である。 読んでいてテンポよく飽きさせない工夫が随所になされていて、すごく気に入った。 父と子、血縁、肉親いろいろと古くて新しい問題を自分の中でも考えさせられた。 実に面白い作品だと思う。 | ||||
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登場するすべての人が救われるための手順... この順番を踏んでいかなければ、こおやってゆっくり手順を踏んでいかなければ.. 誰かの心が救われない。 存在を許されない。 そおいう意味では、強姦魔もまた.. こおなることで救われたと考えるよりない。 これは、愛とか優しさとかの踏絵です。 焦点がストーリーの表面以外にあることに気づくまで時間がかかって辛かった。その分星1つ割引です(*'艸`) | ||||
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展開は、ミステリー好きなら簡単に読めるお粗末なものというか、ミステリー小説とは呼べない代物。 ただ、文章力はそれなりにあり、読者を引き込む力はあると思う。 例の『俺たちは最強の家族だ』という発言自体には、必然性はなく、出てくる文脈やノリが なんだろう、あえてこういう言葉遣いをするのが感動みたいな底の浅さと、何故かオタク的なひ弱さを感じた 彼は村上春樹チルドレンと言われているらしいけど、単に劣化村上春樹なんじゃないかと正直思った。 総合的に言えば話題や評判を鑑みると期待はずれ。 | ||||
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私はこの小説の非現実的なところが とても素晴らしいと思います。 伊坂幸太郎さんの小説にはいつも自分に響く言葉があって泣きそうになります。 世の中に向けているメッセージがあるのだな 読んでよかったと思われるために書いてくれているんだと 毎回感じます。 すごいと思う。。自分には絶対書けない文章で 私は感動してしまいます。 | ||||
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ついつい引用したくなるような偉人の言葉や軽快な会話が、好きな人には堪らないのだろう。 テンポよく挟まれる回想シーンも抜かりなく、物語の構成力の高さが窺える。 ただそれらは村上春樹の「スパゲティを茹でた」みたいなもので、お洒落さや新しさはあるものの、小説・文学という視点では薄っぺらいと言わざるを得ない。 伊坂さんの作品は他にも幾つか読んだが、結局のところ「過程」を面白おかしく描いているだけで、肝心の「結果」の部分が弱いのだ。 これはどういう意味なのだろうか?と読者に考えさせておきながら、それは単なる思い付きで大した意味はありませんでしたというような展開。 言い換えれば、面白いアイデアは思いついたが、飽きて途中で止めてしまったような感じだ。 私は比較的会話も楽しめたし、引用の数々も雑学として見れたので★3つ。 上に書いた通り、「物語」を楽しみたい人は読まない方がいいでしょう。 | ||||
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伊坂幸太郎さんの本は、一気に読みたくなる。 止まらない。 「重力ピエロ」は、 ミステリーとしても、ある家族の物語としても、 人の心理を描く本としてもおもしろい。 さすがの描写にストーリー。 直木賞候補になるってこういうことなのかな。 こんな小説を書ける人は、芸術家なのだと思う。 | ||||
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絶賛の前評判を知識に入れていたせいか、読み終えて「あれ?」という感じ。 後半〜終盤にかけての展開もなんとなく先に判ってしまったため、伊坂ファンではあるものの評価は低いです。 | ||||
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