この学校の花子さんは、音楽室から飛び降り自殺した少女の霊です。

刑務所で作られた椅子に奇妙な文章が彫られていた。

幽晦との境界が、破れている。内部の薄明が昏黒に洩れている。

弟・襾鈴の失踪と死の謎を追って地図にない異郷の村に潜入した兄・珂允。襲いかかる鴉の大群。

他人を寄せつけず奥深い山で芸術家たちが創作に没頭する木更村に迷い込んだまま、マリアが戻ってこない。

「犯人は〇〇だよ」。鈴木の情報は絶対に正しい。

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。

ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった―。ある日、学校で起きた陰惨な事件。

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー あの事件から10年。

誰もが不安を抱えて歩き続ける、未来への“道”。子どもが感じる無力感、青春の生きにくさ、幼さゆえの不器用…。

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。

脳の病を患い、ほとんどすべての記憶を失いつつある母・千鶴。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

美しい異国の蝶が天井を埋めた部屋で殺害されていた男。何のために蝶の標本が天井に移されたのか。

資産家の人知れぬ楽しみが、取り返しのつかない悲劇を招く表題作。

二年に一度開かれていた“同窓会”の当日、メンバーの一人が殺され、被害者のはめていた腕時計が消失!いったいなぜか…。

「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された小さな紙片を、口の中に押し込まれ、次々と殺害される若い女。

犯罪社会学者の火村英生は、友人の有栖川有栖と旅に出て、手違いで目的地と違う島に送られる。

大学に顔を見せない江神を追って信州入りした英都大学推理研の面々は、女王が統べる〈城〉で連続殺人事件に遭遇する。

アジアの西の果て、荒野に立つ直方体の白い建物。 一度中に入ると、戻れない人間が数多くいるらしい。

夏休みも中盤に突入し、風ヶ丘高校新聞部の面々は、「風ヶ丘タイムズ」の取材で市内の穴場水族館に繰り出した。

放課後の旧体育館で、放送部部長が何者かに刺殺された。

「4月9日(金)午前0:20にお越しください。お目にかかれるときを楽しみにしております。

ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと―。

犯人は、13歳の少年だった。 娘の目の前で、桧山貴志の妻は殺された。

元裁判官で、現在は大学教授を務める梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた。

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。

署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。

不慮の死を遂げた夫のポケットベルへ、ひたすらメッセージを送信し続ける女。

85年、御巣鷹山の日航機事故で運命を翻弄された地元新聞記者たちの悲喜こもごも。上司と部下、親子など人間関係を鋭く描く。

元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

後頭部の強烈な痛みで目を覚ますと、緊急停止したエレベーターに、ヤクザ、オカマ、自殺願望の女と閉じ込められていた。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。

連続する幼女誘拐事件の捜査は行きづまり、捜査一課長は世論と警察内部の批判をうけて懊悩する。

あの強固な呪縛から、いつか解き放たれたかった。

身に覚えのない上司殺しの罪で刑に服した江木雅史。事件は彼から家族や恋人、日常生活の全てを奪った。

恋人を弔うため東尋坊に来ていた僕は、強い眩暈に襲われ、そのまま崖下へ落ちてしまった。―はずだった。

開業にあたり調査事務所“紺屋S&R”が想定した業務内容は、ただ一種類。犬だ。

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。

人は、死んだらどうなるの?―いなくなって、それだけなの―。その会話から三年後、凰介の母は病死した。

秋内、京也、ひろ子、智佳たち大学生4人の平凡な夏は、まだ幼い友・陽介の死で破られた。飼い犬に引きずられての事故。

結成14年のアマチュアロックバンドのギタリスト・姫川亮は、ある日、練習中のスタジオで不可解な事件に遭遇する。

人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。

添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。

もう、駄目だと思った。

リサイクルショップ・カササギは今日も賑やかだ。

1年前に離婚した大槇辰男は、息子・俊也との面会の帰り、かつて故郷のO村に住んでいた曾木美禰子を駅で見かける。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

「女だけの帝国」が誇る最強のハンター。その名はマリア。

頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。

敗戦の夏、異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、なにもかも失い、残ったのは借金のみ。

犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。

悪党・八神俊彦は自らの生き方を改めるため、骨髄ドナーとなり白血病患者の命を救おうとしていた。