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重力ピエロ
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重力ピエロの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全431件 201~220 11/22ページ
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癌に冒されながらも、血のつながらない春を最後まで我が子として応援し信じる父の姿が力強い。「おまえは、俺に似て嘘が下手だ。」という父の言葉。染色体、遺伝、血のつながりを超えた最後のこの言葉が心に響く。春のとった行動は、この父の最後の言葉によって救われたような気がする。 魔王 (講談社文庫) | ||||
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何か読みたいなーと思って本屋で色々物色してみて裏表紙を読むと、私の興味のあるテーマが盛り沢山だったので買ったのですが、 小説特有の難しい言葉が無くて読みやすかったです。 芸術、偉人の言葉、人類の歴史、遺伝子、家族愛、兄弟愛、人の苦悩、そして日常。 日常があくまで中心になっているような感じです。 我々が普段使うような言葉や、あるある〜と思わずププッとなるユーモアなんかも散りばめられていて、 日常の中にはこんなに沢山の驚きやユーモア、楽しさや苦しさ、挫折や再生が溢れている。 人は一人ではない、家族や仲間が必ずいるのだ。 ミステリー小説ではなく、日常の中にこんなミステリーが潜んでいるのだと思って読んでみるといいかも。 重いものを求める方には物足りないと思うので☆4つで。 | ||||
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これまでの作者は、心地よい会話の中に社会的メッセージを込めるのが作風であり、長所でもあったと思う。 この作品では、社会性を前面に押し出している。 レイプによって人生を変えられてしまった家族の物語。 よく兄弟の物語と紹介されるが、私は家族の物語だと思った。 今までの作品のような軽い感じのお話を期待していると、読みにくいと感じるかもしれない。 どちらかと言えば、私もそう感じてしまった。 ただミステリーとしてよくできているし、レイプ・遺伝子などの社会的テーマを扱っている分、最後の感動も大きい。 個人的には、この作品の核となるのは父親だと思う。 父親の最後の一言には感動した。 ここでの感動を生み出すために、この作品は創られたのだと思う。 それでもこれを集大成というのは違和感がある。 むしろ(この時点では)新しい試みだったのではないか。 今までポップなものが多かったが、今回は本格派だ。 たしかに面白い。 さまざまな物語が交錯し、最後にはつながる手法にはいつもながら興奮させられる。 だが、私は伊坂さんの作品はもっと手軽であってほしい、というと失礼だろうか。 | ||||
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私はこれはミステリーではないと思います。 小説らしい小説を求める人には好まれないかな、と思いました。 ミステリーとしてのドキドキ感はありませんでした。 本文中にもあったとおり、みんな考えすぎなんだと思います。 犯罪を犯した人間に対して複雑な人生背景とか、凝った犯行動機とか そう言う物を求めて、そう言うものに「おもしろさ」を求める人には 拍子抜けでおもしろくない物語でしょう。 犯罪と言われる物を犯す人間の思考回路として もしかしたらこれは過半数を占めるのかもしれないと思うことは 被害者になるかもしれない立場としての恐怖と同時に 加害者になるかもしれない立場としての恐怖も感じました。 犯人の行動を否定するのも肯定するのも結局きれい事だと思います。 所詮他人が評価できる物ではないと言うのも納得しました。 そう言う意味では裁判員制度に対する恐怖も感じました。 被害者とか加害者とか命とか正義とか悪とか たくさん考えさせられて、哲学的なのかもしれません。 多くの片が拒否反応を示されている文学作品の引用については 私自身が同じことをするのが楽しいので気になりませんでした。 同じ文学や偉人について肯定的でも否定的でも意見を持った同士で その文言を会話中に引用するというのはそんなに特殊なんでしょうか?? 知識のひけらかしではなく、言葉遊びと共感だと思うのですが。。。 | ||||
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読み終えて思ったのは、内容が薄いのか、書き方が薄いのか、おもしろくない。煮詰めて欲しかった。 | ||||
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映画化され、原作はこちらでも評判が上々でしたので読みましたが期待はずれでした。 何人かレビューに書かれているように後半失速ぎみで、最後まで何のひねりもない展開に少々がっかりしました。 | ||||
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刑務所は罰を受ける場所であり罪を償う場所ではない。 春や兄貴は許されない。何故なら私達が他人だから。しかし春や兄貴の中では許せてしまう事だ。一生、殺人を背負う覚悟はあるのだから。ただ、理解しずらい文章になってたなと思う。 | ||||
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ミステリーの体裁をとっていますが、もちろんそれだけに終わるものではありません。 主人公一家とその周辺に、一風変わった人物たちがちりばめられています。そういう人物たちを登場させるのは簡単ですが、それらをうまくまとめ上げるには少々の手腕が必要です。それが可能になったとき、こんなスタイリッシュな小説が生まれるのでしょう。 一見街全体を脅かしているように見える連続放火事件が、実は身内だけの間で進行していたという話です。また、救いようのない悪い人間を殺害しても罪に問われるべきではないという、アガサ・クリスティの「オリエント急行殺人事件」の結末も思い起こされます。黒澤という、ある意味「神」的な立場にある人物が事件を総括に導きます。 家族愛の物語として読むのもいいでしょう。正義の書としても、滑稽本としても、教養小説としても。もちろんミステリーとしても。 ただ、郷里で公務員をしている「父」のところへ、いわゆる押しかけ女房をした美しい「母」というのは、私には魅力ある人物のようには思えません。 | ||||
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個人的には楽しめました。 東○圭吾氏の著書のように、暴力やレイプなどがなく、安心して読めます。 普段本を読まれない方でも比較的ラクに読めるのではないでしょうか。 | ||||
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レベルが低い。ここまで時間をムダにしたと思った本は初めて。犯人はすぐ分かるし、その動機も「まさかこんな簡単なことではないだろう」と思っていた、そのまさか。結末も何もない。 | ||||
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読み終わった後、もう一度読み直したくなったのは初めてでした。 深まっていく謎に惹きつけられ、ドキドキし続けました。 推理小説と言い切るのはちょっと違う、でも家族愛の話と決めてしまうのもちょっと違う。 登場人物たちの交わす会話が独特のテンポでいいんです。彼らの背負うものが切なくて、でも淡々と進められていく物語にますますのめりこみます。 そして、終盤で、すべてのからくりがわかってからのドキドキは、それまでのものよりも大きく、 読み終わるのがもったいないと初めて感じました。 登場人物一人一人がとても鮮やかに描かれています。 どの人物もある意味突飛で個性が強いのですが、それぞれに惚れこんでしまいます。 それゆえに、ラストは切なく、愛おしく、まだずっと彼らを見ていたくなるのです。 残酷でありながらも、この上なく神聖で、愛にあふれている、不思議な魅力いっぱいの作品でした。 | ||||
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とても人気のある作家の、映画化までされた売れている作品ということで、かなり期待して読みましたが、読後は、今時の日本ではこういう小説が受けてしまうのかと愕然としました。今の若い世代は表面的な感情だけに左右されて、深く考えて善悪の判断をするということができなくなっているのでしょうか。若い著者ゆえの、読者の根本的な善悪の判断を狂わせようとする試みだったのかもしれませんが、それは勇気ではなく、浅はかな机上の空論だよと言いたくなりました。 途中は退屈、読むのは苦痛、読後は愕然という小説でした。 | ||||
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ただただ読むのが苦痛・・・の一言。 ストーリーなんて一体どこに行っちゃったのってくらい、最初から最後までだらだらと無駄に気取った会話とウンチクの連続で、よくここまでページを増やしたなとあきれます。 意味のないものに意味を求めた風な文体が「洒落た」とでも言うのか?そういう時代?? いやだなぁ。 なぜウケてるのかわかりません。 しつこいほどのガンジーの引用もただの教養のひけらかしにしか思えなくて、最後まで理解が出来なかった。 ただ、私にはこの人はダメ。と思い、他にも買った伊坂作品すべて捨てようかと思ったほどだったけど、意外にも、次に読んだ「グラスホッパー」は全く違って軽快でテンポもよく、「アヒルと鴨のコインロッカー」「ラッシュライフ」もそれなりに良かった。 こういうのも書けるんじゃん。 | ||||
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上手いものだなあ、と思いながら読ませられ、読み終わった後の「ん?」という感じが自分でなかなか説明できませんでしたが、「文学」とか「小説」だとかと考えて、作者のメッセージを受け取ろうとして受け取れないというのが、感想がうまく出てこない理由だったようです。 レイプ犯の子供とその兄、父、という構成、ちりばめられた引用(作者は文学作品の引用を多くすることで、若い読者に文学の遺伝子を与えようとしたわけではないと思いますが)、しゃれた会話、構えすぎていないけどちょっとくせのある「私」(兄)の語り、など、パーツはしっかりできていて、並べ方もうまい。でも全体として伝わってくるものがない。それは作者が「作家」というより、作品をプロデュースするようなスタンス、つまり「企画」書を完成させるようなスタンスで書いているからではないでしょうか。だから映像化などで、この作品はきっと、俳優たちの具体的な身体を通してこそ生きてくる、そんな気がしました。 | ||||
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羨ましいくらい仲の良い兄弟、泉水と春。 私がガールフレンドだったら、家族として一緒に過ごしてきた、共有してきた時間に嫉妬するだろう。 現実世界ではありえない、小説ならではの世界の中で、それぞれが自分の苦悩を信念を持って生きている。 このおもちゃ箱のような世界に行ってきました。 楽しかった〜! | ||||
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伊坂作品は初めて読みます。 ずいぶん売れているようなので、その力量のほどは?と。 この小説のどこに芸らしきものがあるというのでしょうか・・・ 文学にも、ただのエンタメにもなれず、勿論ラノベにも遠くおよばず 結局、もったいぶって失敗した似非キャラクタ小説、というのが正直 なところ。これだけハズレなのも珍しいです。 芥川や太宰その他の引用も利いてない(文学にかぶれはじめた中学生の ような雰囲気レベルの底浅さ)。 バライユ持ち出すのも表面的で、ほんとに「ラスコー」や「エロティ シズム」読んだのか?って程度の、言葉尻の引用。 登場人物の属性表現に、バタイユ読ませてうすっぺらに「嫌い」って なんだそりゃ?まあ、そういう若者を造形したいとしても、正直かっ こつけるだけにしか思えん。ラノベすらこんなあからさまなスノッブ 趣味にはしらないよ、こっちが赤面してしまう。 セリフまわしも、漫画の亜流みたいな感じ。 北上次郎氏の解説に、「マジでいってる?」って、つっこんでしまう。 人前で恥をしのんで書かねばならないものがないのであれば、 もしくは、物語ることに無自覚であるのであれば、苦し紛れで「それっ ぽい」だけの文をつむぐようなことはやめればいいのに、と思う。 そう苛立つほどに、何もない本だった。 これが、向田邦子と同じ賞をとろうとしてたの?戦慄します。 | ||||
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バタイユ的な「禁止の侵犯と祝祭的蕩尽で超越する」実存主義、具体的には、セックスと暴力によって生の強度を得るという発想と、生物学主義的な家族関係論が徹底的に批判されている。 エロオヤジの妄想(言い訳?)めいたこの種の言説にうんざりしていた私にとっては胸のすくような痛快な作品だった。(先日も、「草食系男子」に説教を垂れる勘違いエロオヤジと、「レイプは遺伝子の適応だ」とぬかす自称生物学者の文章を読んで気分が悪くなったところだ) 春は、セックスと暴力の結果、呪われた遺伝子を背負って生まれてきた。 性を忌避する彼はしかし、ピエロのように軽快に、社会を超越してみせる。 遺伝子的にはつながりのない親子が、強い絆で結ばれている。 結局のところ、セックスだの暴力だの、生物学に裏打ちされたコミュニケーションだのは、身近な他者としょぼい関係性しか築けないヘタレの逃避にすぎないのだ。 ところで、若者に支持されたこの手のエンタメ小説には「人間が描けてない」との批判が絶えないが、しっかり人間を描いている(らしい)純文学様が晒している醜態を見るに、そんなものは描かないのが正解だと思う。 そもそもそんなもん読みたくないし。 | ||||
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「殺してもいいような人間は殺してもいい」「盗んでもいいような人間からは盗んでもいい」そんなテーマが、深い思索も葛藤もなく安易に提示された小説で、実に不愉快でした。人間の心に、存在に、生きるということに、全く踏み込まず、しゃれた(実はたいしてしゃれてもいないのだが)会話でするりするりと身をかわしてゆく登場人物たちの生き方が、若い世代に支持されているのかと思うと、暗澹とします。 エンターテインメントとしても、出来はよくない。謎の解決は、こじつけばかり。展開の先があまり簡単に読めるので、どんでん返しがあるのかと期待したが、それもなし。 ここにあげたような点を、「作者の周到なたくらみである」と書いている評論家がいたが、ホンキかよ? いや、評論家って、干されると飯の食い上げになる悲しき職業なのか……。 | ||||
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話のところどころに歴史上の偉人の名言が出てくるのがこの作者の特徴だと思う。 この作品ではガンジーが多数引用さていた。そこで好みが分かれる気がする。 私は教養があまりないので、やや退屈だった。 ストーリーとしてはややありきたりな推理小説で途中で犯人がわかる人も多いと思う。 物語の一文の「たった9秒間の快楽と引き換えに60年間子供が苦しむ」みたいな文章が印象に残った。 話題になった割にはいまいちだった。 | ||||
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一度この作品を読めば分かると思いますが、会話が非常にキザです。 映画や小説の世界と、日常世界の「会話」は、実際異なっていると私は考えておりますが、 この作品における「会話」は、 それらの分類とは別個の無機質的な日常世界の会話というか…血が通ってない機械的な会話だな、といった印象を受けます。ある意味、それは作者の挑戦と言えるかもしれませんが、読み手としてはあまり面白くないというのが実の感情です。 | ||||
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