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マチネの終わりに
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マチネの終わりにの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全387件 381~387 20/20ページ
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「何かとくたびれる世の中で、日常を忘れ没頭できる小説が書きたかった。」 本の帯に書かれた著者の言葉通り、日常の些細な事を忘れて、本の世界観に浸るという幸せ。 「二人はいかにも遠い存在なので、読者は直接的な共感をあまり性急に求めすぎると、肩透かしを喰らうかもしれない。」 共感出来る、出来ないに関わらず、文章に引き込まれ、気づけば小説の登場人物に同化して物語を楽しんでいました。 ギタリストと、紛争地を取材する記者の、はっきりと名前のつけ難い、長い時間をかけた関係の物語。 久々に時間を忘れて読み耽りました。 美しい音楽の様な小説です。 | ||||
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かくも高潔な経験が他者との関わりでもたらされるのかと一段高いところへ引っ張りあげられた気がします。読み終えて、先日出くわしたUNHCRのPRを思い出し、辛い経験をされた方が少しでも人間の美しさを感じてくれたらと、遅れて少額送金しました。世界を美しい方向に変える力を持った作品だと思います。 | ||||
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冒頭では,登場人物の肩書きの素晴らしさに若干引きながら読んでしまいましたが... 主人公2人の「愛情」が大きく変動する周囲の状況にあっても,静かに貫かれていたことに,「感動」という言葉では足りないものを感じました. 順風満帆ではない2人の愛でしたが,「人生において最も愛すべき人とは」ということを考えさせられました. | ||||
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作中の洋子と自分が重なりました。 洋子に起こったことや、その順番などが、ここ一年以内自分に起こったことと重なり、読書をしていたはずが、自分の記憶を追体験しているまるでトラウマセラピーのようになってしまった。 洋子の心情などを読んでいくうちに、そのときの自分の言葉や思考を洋子が代弁しているかのようでした。 僕にとって、大切な一冊です。 | ||||
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何て静かで清らかな時間だっただろう・・・。 気が付けば読書に没頭していた。 仕舞いには、自然と涙が溢れ出していた。 note で連載を読むことができた為、 ずっと携帯で小説を読んでいた。 第九章の始めまで電子媒体で読んだが、 やっぱり本が出てから全てを読みたいと思い、 note での閲覧をストップし、上梓を待ちわびていた。 第九章まではもう一度同じ話を読むことになったのだが、 二回目に読むと登場人物を既に知っている為 また違った読み方ができる。 より深く、登場人物を辿ることができた。 純文学は苦手でほとんど読んでこなかったが、 平野先生の作品はそんな私の心も鷲掴みにされる。 何て美しい文章、美しい登場人物 美しい情景なのだろう。 世界中の人に読んで頂きたい一冊。 | ||||
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普段あまり長編小説を読まないのですが、 noteの連載で物語の中で流れている音楽の紹介などもあり、 長さを感じず楽しみながら読み進められました。 こんな分厚い小説だったなんて驚きです。 音楽や芸術を融合させたり こうゆう小説の楽しみ方は初めてです。 ボタンのかけ違いみたいな上手くいかない恋愛の背景には、重いテーマが複雑に絡みあっています。一言では言い表せませんが、 小説のなかで出てきた 「未来っていうのは今既に記憶にある過去の記憶さえも変える可能もある」というフレーズ。 これにはすごく救われました。 何年か経ったら また読み返したくなると思います。 | ||||
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毎日新聞連載中から、毎朝続きを読むのが楽しみで、楽しみで、最終回の「完」の文字を見た瞬間は、この美しい世界にもう明日から浸れないのかと思うと、ショックで、悲鳴をあげてしまいました。平野啓一郎さんの小説が大好きで、ほとんど読んでいますが、一番好きなのは、ショパン・ジョルジュサンド・ドラクロワら芸術家たちの愛と苦悩を描いた大作『葬送』です。最新作の本書も、この『葬送』を読んでいた時に味わったような、「美しい文章が紡ぎ出す美しい物語」への感動がいっぱい詰まっています。扱うテーマは、難民問題から、プライムローン、自爆テロ、被曝など、非常に今日的な考えさせられるものばかりですが、主人公が、いわゆる「経済至上主義」とはかけ離れた価値観を持っているのが、読んでいて救われます。そして、作品の中で、沢山、紹介される音楽がまた素晴らしいです。特に、一番好きなシーンは、主人公のギタリストが恋人の部屋で弾く、ブラジル民謡組曲『ガボット・ショーロ』です。この曲をYoutubeで聴きながら、本書を読むと、何とも喩えようのない幸せな気分になります。美しい音色が、本から流れ出てくるような美しい文章ですが、深い静寂も、また本書の重要なポイントでもあり、心に沁み渡ります。単行本では、新聞連載の時のものから、特に後半に手が加えられており、作者の意図がより明確になっています。何度も、何度も読み返したくなります。作中に引用されるリルケの『ドウィノの悲歌』や『ヴェニスに死す』を読んでから、また本書を読み返すと、より一層の深い感動が押し寄せてきます。 | ||||
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