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悪女は自殺しない
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悪女は自殺しないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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ドイツの作家による警察小説シリーズの第一作です。事件の背景にある人間関係 など、丁寧に書かれたミステリだと思いますし、決してつまらなくはないのです が、大きく感情が揺さぶられたり夢中で没頭させられるような内容ではないです。 オリヴァー&ピア・シリーズということで、この二人が物語の中心となるのです が、ピアは影が薄すぎて無個性だし、オリヴァーは若干ピントのずれた頼りない 中年男でしかなく、そこまで魅力を感じられずに感情移入しづらい印象でした。 そしてプロットにもこれといった特色はありません。二転三転するのですが、そ こに大きなうねりはなく、淡々としたトーンで物語が進んでいきます。今日はこ こまでにして続きは明日にしよう、と容易に気持ちを切り替えられる没入感です。 と、ネガティブな面ばかり書いてはいますが、個人的には退屈することなく楽し めましたし、アクやクセが少ないぶん、多くの方に受け入れられやすい作品とも 言えるでしょう。まったりとミステリを楽しみたい時にうってつけな一冊です。 | ||||
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刑事オリヴァーとピア・シリーズ第1作 ドイツ発のミステリーは久しぶりだったが、人気シリーズということで期待し過ぎたのか、かなり驚きというか失望の連続だった。 上級検事の自殺と女性の飛び降り自殺に見せかけて殺害された事件が立て続けにおこる。 捜査にあたるのは、貴族出身のオリヴァー(題名及び書籍紹介では「刑事」となっているが、作品中では「主席警部」となっている)。彼と一緒に捜査に当たるのは、夫と別居して久しぶりに現場に復帰したピア。 やがて事件は思いもよらない方向に、大きく広がりをみせていく。 自殺した女性の周辺の捜査で、馬専門動物病院や乗馬クラブなどが出てくるが、馴染みのない世界で、なかなかに新鮮だった。 そして、やはりドイツのセレブ(ドイツのセレブも未知の世界だったが)ともなると、やはり車にこだわるのか、高級車が次から次へと出てくるのも面白い現象だった。 しかしながら、捜査の手法については、疑問に感じることの連続。 主人公オリヴァーは、独自の「推理」(妄想)に基づいて、どんどん「重要参考人」と思われる人間のもとを(多くは一人で)訪れ、証拠もないのに、手の内を明かしながら、尋問(世間話?)または「お前が犯人だ」とほのめかしたりして糾弾している。ドイツは特にこういうことには厳しそうなのに、あまりに安易では? それで、まあ案の定というか、当然と言うべきか、その相手に殴られたり、拳銃を奪われたりする。それなのに、落ち込むだけで、あんまり深刻に心配していないし、自分の失態は警察にも上層部には報告なし。バレないからお咎めなしで、すんじゃったりしているのだ。 公私混同も甚だしい部分もあるし、科学捜査もおざなり。子供が行方不明になっても、自分の青春時代の思い出に涙したりして、ちょっと間抜けすぎないか?これが少しユーモア小説風ならOKだろうが、このあたりの作者の思惑というかこの登場人物または話をどういう風にしたかったのか、スタンスがよくわからない。 それと、場面転換があまりに稚拙。 たとえば、 「そのあと馬専門動物病院を訪ね、もう一度ケルストナーと話してみることにした。動物病院のある幅の広い袋小路に曲がると・・・」とある。 電子書籍のせいなんだろうか?ここは章をかえても良いくらいなのに、行さえ変わらずに進むのだ。こういう部分が多々あって、誰がどこにいるのかさえわからなくなることもあった。 このような文章なので、時間経過が感覚としてつかめないこともあり、当然のことながら、ダラダラ感が増すのは致し方ない。 シリーズ化されていて、評価もなかなかということは、これから「上達」していくのだろうか? とにかく、不満の残る読書でした。 | ||||
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シリーズ第一作ということで個々から読み始めましたが、 キャラクター造詣はぎこちなく、登場人物が多いのに描き分けがイマイチで混乱します。 その割には犯人は途中で割れる…。 この作品から訳出されていたら、名作「深い疵」まで出版してもらえなかったかも。 まあ、そちらを読んで面白ければ改めて今作を読んでも大丈夫です。 | ||||
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なんとか読み終えましたが、途中で嫌気が差しました。「白雪姫には死んでもらう」と比べて話が、もたもたゴチャゴチャしています。 | ||||
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21世紀に入ったドイツで女性と検事の自殺が起こり・・・というお話。 ネタや展開はやや類型的であるし、実際にあまり新味のない警察小説ではありますが、作品の舞台になっているドイツという国の現代をあまり知らないので小説を読む内に現代ドイツの諸相や問題が行間から浮かび上がってきて、その辺が本書の読み処だと思いました。 で、その現代ドイツの内情ですが、やはりどの国とも変わらない、良い所もあるし悪い所もあるという国だという事が判る内容になっております。この辺は同じ敗戦加害国の歴史を背負いつつ発展を遂げた日本と通底している社会問題を内包している様で、興味深かったです。同じ敗戦加害国のイタリア等も同じ様な問題を抱えているのかとも思いました。 主人公とその相方の警察官は両方ともまだあまり特別な存在感を放っているとは言いにくいですが、まだ第一作という事で今後の活躍・発展に期待したいです。 苦言を一言。著者の真価を知ってもらう為に後に書かれた物から先に翻訳されたと解説に書いてありますが、これはシリーズ物としてはどうかなと思いました。出来ればシリーズ物は第一作から順々に翻訳して欲しいです。本シリーズの3作→4作→1作→2作という紹介のされ方ははっきり言って迷惑です。以前、スティーヴン・ハンターのボブ・リー・スワガーシリーズが変な順番で翻訳された時も怒ってた人が多かったので止めて頂きたいです。 とまぁ問題もありますが全般的には良く出来た作品だと思います。 期待のシリーズ第一作、で終わって欲しくない佳作。機会があったら是非。 | ||||
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北欧ミステリーが面白いので、ドイツミステリーはどうかなと思って購入しました。 最後までなんとか読みましたが、きつかった。 一言でいえばお嬢ちゃんが書いたミステリー。筋書きは、はぐれ刑事純情派レベル。 | ||||
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先に邦訳されていた『深い疵』のオリヴァー&ピアシリーズ第一作。デビュー作とあって、ごちゃごちゃしている感はあるが、最後まで楽しめた。被害者イザベルの悪女振りが半端ないが、その奥に隠された事件の数々も半端ない。オリヴァーのお茶目な面と危うい恋もあるが、七年の休職を経て復帰したピアの意欲に燃えた仕事振りが良い。行き過ぎだが友情により仕事人めいたことをする仲間たちも半端ない。 | ||||
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物語にスピード感があるような無いような・・・多分無いような・・・読み方の問題かもしれないけれど。 出だしはすごく良かったです。二人の現在の生活描写にどんな展開があるのか期待して読み始めましたけれど あれだけ悪い評判で埋め尽くされる被害者もめずらしい。 | ||||
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飛び降り自殺に偽装された若き女性死体。彼女は自分の娘をどこかに隠していた。彼女をあやめたのは誰?何のため?そして娘の行方は? これを捜査する刑事オリバーと部下ピアらを通じて、犯人候補が次々現われ、結末はどうなるのか最後までわからず、飽きずに一気に読まされてしまいました。 オリバーもピアもスーパーヒーローでなく、かたやべたぼれの妻がいながら昔の彼女に恋心を再燃させたり、かたや離婚寸前の別居状態でありながら、相手をおもんばかって心が揺れたり。犯人を追い詰めようと焦るあまり、見当違いの人を問い詰めたり、人間臭さを感じます。容疑者についても、ただ悪人であるとひとくくりでくくるのでなく、そうなるにはこんな状況があるんだよとわからせていく筋立てが繊細です。 1話完結式の第1作目がこれで、これから続作がたのしみです。 外国人名を覚えるのに苦労しましたが、何作か読み進めていくうちに慣れるでしょう。 | ||||
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自殺に偽装された殺人。 大物検事の自殺。 関係のない事件が実は裏でつながっています。 殺された女は周囲の人間(夫)を馬鹿にし、浪費と浮気を繰り返していました。 それも次第に単純な浮気でなかったことが分かっていきます。 それらの謎解きがテンポよく書かれていて、無理がないので引き込まれます。 こういう評判がよくないのに男性が次々引っかかる女性ってドイツに限らず いますよね~~。 エピローグでは暖かなエピソードが読めて読後もすっきりしました。 | ||||
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人物が巧みに描かれている。 そのため作品に深みがある。 誰が彼女を殺したか?展開のテンポも良い。 さらにドイツ貴族階級の、馬を所有して厩舎に預ける生活、そこでの社交も興味をひかれる。 品格とサスペンス織り交ぜた面白さ。 お勧めの一冊。 | ||||
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普段はどちらかというと、ゆるいコージーミステリーが好きなのですが、なんとなく引かれて読んでみました。 うんざりするほど、いけすかない奴ばかり出てきますが、面白くて一気に読み切りました。 何も知らずに、この作品から読み始めたのですが、これが第一作ということなので、他の作品も読んでみようと思います。 | ||||
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2005年8月、女性の飛び降り自殺体が発見される。しかし捜査の進展により、自殺は偽装にすぎないことが判明する。被害者には動物の安楽死に使用されるペントバルビタールナトリウムが打たれていたのだ。 一方、上級検事のハルデンバッハが散弾銃を口にくわえて自殺する。 なんの関連もなさそうな二つの事件が、やがて奇妙な縁によって結びつけられていく…。 日本では2012年『深い疵』、2013年『白雪姫には死んでもらう』と紹介されてきたドイツの警察小説シリーズの、実はこれが第1作です。ホーフハイム刑事警察署主席警部のオリヴァーと部下で警部のピアの活躍を描くミステリーです。 被害女性のイザベルは、ドイツ語の表題『Eine Unbeliebte Frau』=「好かれない女」そのものです。聞きこみによって分かって来るのは、彼女が自分の金銭欲のためには、夫も友人知人もその感情など平気で踏みにじる女であること。 ですが、イザベルの偽装自殺の裏には、さらにいけすかない人々の存在が多数見えてきます。決して大きくはない地域社会の誰もが、薄汚い欲望を抱えて生きていることが判明するのです。 そして偽装自殺のみならず、判事の変死に至るまでにはさらに複雑であさましい秘密と犯罪の数々が存在することが分かり、物語を読みながら大人数のこうした欲望まみれのドイツ人たちの名前と相関図を頭に入れるのがなかなか骨の折れる作業に感じられるかもしれません。 とはいえ、いつもながら翻訳者・酒寄氏の無理も無駄もない日本語文に助けられ、最後までこの物語を楽しむことができました。 東京創元社がシリーズ第3作の『深い疵』から翻訳したのは、それがドイツならではの歴史の暗部を鋭く描くミステリーであったからでしょう。『深い疵』の見事な物語運びに私は当時ため息が漏れたほど。 それと比較するのは少々酷かもしれませんが、この『悪女は自殺しない』にはドイツならではという趣はさほどありません。ただこの第1作が今回翻訳されたということは、おそらく東京創元社はオリヴァーとピアのシリーズをいよいよ本腰を入れて出版し続ける覚悟と決意を固めたということではないでしょうか。そのことをとても喜ばしく感じます。 シリーズ第6作『Boeser Wolf』(『邪悪な狼』)の評判がドイツ本国はすこぶる良いように聞いています。翻訳がそこまでたどり着くにはまだしばらく時間がかかりそうですが、今から楽しみに待ちたいと思います。 | ||||
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飛び降り自殺に偽装された殺人事件が発生します。この事件の被害者イザベルは、男にだらしがなく、夫や周囲の人間を鼻持ちならない態度で小バカにし、強欲で浪費家と、全く同情の余地がない「悪女」です。 だからといって、殺されて良いことにはなりませんが、イザベルの周囲の人物の誰も彼もが、彼女に痛い目にあわされ、事件の加害者たる充分な動機を秘めています。 この王道的な状況設定で、非常に入りやすいストーリーになっており、良かったと思います。 事件の捜査を担う、首席警部のオリヴァーと、その相棒の女性警部ピアは、事件の関係者、容疑者の二転三転する証言に翻弄されながらも、地道に、時に、冴えたヒラメキで真相に近づいていきます。 証言のほころびを突き、また、いったんは検証を行った証言、捜査材料についても納得がいくまで深く掘り下げ、そこから得た心証をもとに、さらに鋭く容疑者と追及していく展開は、繋がりが合理的で、納得性が高かったと思います。 捜査の追及を受けるにつれて、被害者イザベルの周囲の人物で生じる、人間関係の綻び、ねじれが事件の真相に巧みに関連付けられており、人間ドラマとしての魅力も高めていたと思います。 | ||||
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シリーズ第1作。先に翻訳された『深い疵』『白雪姫には死んでもらう』に比べると幾分、面白味は少ないが、それでもレベルは高い。 七年間の休職から復帰した刑事ピアは、上司のオリヴァーとともに女性の偽装自殺事件の真相に迫る。 | ||||
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ドイツの女流ベストセラー作家ネレ・ノイハウスは傑作「深い疵」(創元推理文庫)で、六十年もの時間をたどることにより、ドイツの深い疵を複雑な人間模様の中で描き出し読者に衝撃を与えた。 そして「白雪姫には死んでもらう」(同文庫)は数多くの登場人物たちのかかえた秘密が暴きだされた時、個人から自由を奪う「全体主義」の恐怖が物語の底から浮かび上がる傑作であった。 本書はドイツ、ホーフハイム刑事警察主席警部オリヴァー・フォン・ボーデンシュタインと部下である女性警部ピア・キルヒホフがタッグを組んで捜査にあたる、記念すべきシリーズ第一作目なのだ。 「深い疵」はシリーズ三作目、「白雪姫・・・」は四作目にあたり、二人の私生活がどこか腑に落ちない部分があったが、本書ですべて明確になる。 事件は<泣く子も黙る鬼検事として恐れられ政界進出も狙っていた>大物検事ハルデンバッハが自殺体で見つかったという報せで始まる。 <猟銃を口にくわえて撃っていた。> 同じ日、展望タワーの下で女性の死体が発見される。<二十代半ば、頸椎骨折、おそらく三十メートルの高さから落下した。> 飛び降り自殺と思われたがピアが気付く。被害者の靴が片方ないのだ。 所持品から身元はすぐに割れた。 「イザベル・ケルストナー」 夫は馬専門病院の経営者であり、獣医のミヒャエル・ケルストナー。 ここから物語は、作者得意のからみあう登場人物が多数登場し「イザベル」という女の正体が明らかになっていく。彼女をとりまく獣医たち。乗馬クラブの経営者と関係者たち。そしてその妻や周辺の人々。 彼らが裏で何をしていたのか。一つが明かされるとその裏にまたなにかある。裏をとるため床板まではがす。事態は突然一変する。 <すべてが変わった。事件は新たな、もっと大きな次元へと姿を変えた。> <全体像をつかむには、まだあまりに多くのピースが欠けている。> <脆弱だがみんな、アリバイがある。> オリヴァーとピアが醜悪な、欲深い人間たちの動機と陰謀を解きほぐし、最後に暴きだしたものとは。 <イザベル・ケルストナー殺害の背後にはなんとまあいろいろなものが隠れていたことか> 次訳の刊行を切望する。 | ||||
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