■スポンサードリンク
三秒間の死角
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
三秒間の死角の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 21~26 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
グレーンス警部を主人公とする連作の最新作と知らず、この作品を読み始めたため、上巻冒頭のグレーンス警部の偏屈さ、心の闇が重すぎて、遅々としてページが進まなかったが、上巻中盤から下巻にかけては一気に読め、非常に楽しめた。この作品のもう一人の主人公パウラの描き方もうまい。心理描写、情景描写も細やかで伏線もたっぷり。もう一度読み直したいと思わせる出来の良さだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
見事なプロット、 警視主人公の連作物と知らずに読んだのが間違っていました。 警視がイヤな人物に受け取ってしまい、浸入工作員に情が移ります。 この作品で見る限り、特徴のない警視の出番を少なくして、悲哀な立場の潜入工作員の鮮やかな結末を印象的に書けたらと、 欲の深い希望です。 佳作。 なお、既作を探しましたが 手に入らず。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「考えてみれば新しい話など、もはや一つとしてないのだ。(略)目新しさがない話を、斬新なものに見せる工夫こそが現代作家に求められるのである。」(北上次郎「極私的ミステリー年代記 下巻」) ストックホルム市警、潜入捜査担当官エリック・ウィルソンが持つ5台の携帯電話の1台に着信が来た。潜入捜査員「パウラ」専用のものだ。パウラからの情報は大量の商品の引き渡しが数時間後にあるという。それも15人ものポーランド人の運び屋によって。 それを中止させるには「パウラ」はあまりにも「組織」の奥深くまで入りすぎていた。 緊張感あふれる潜入捜査員と麻薬組織の取引現場から始まる本書はスウェーデンのルースルンド&ヘルストレムが描くストックホルム市警、エーヴェルト・グレーンス警部シリーズの第4作目である。1作目「制裁」では小児性愛者の異様な行動から幕を開け、「死刑囚」では死刑囚の死刑に至るまでが残酷に描写され、「ボックス21」では愛する女性を植物人間にしてしまうという不安感あふれる重く暗い物語であった。 そして本書。これは単純な「潜入捜査」ものではない。パウラことピート・ホフマンは<犯罪者を演じられるのは犯罪者だけだ。>という理由で潜入捜査員となるが、彼に与えられた任務はわざと刑務所に服役して、刑務所内の麻薬取引支配をポーランド組織に変えさせることにあったのだ。 しかし取引現場で死者がでたことからグレーンス警部が捜査を開始する。<クスリが絡んだ殺人事件は、かならずといえるほど捜査が難航する。>という現実を前に運び屋、死体、ポーランド人。クスリ、暴力、東欧の関係性を緻密な捜査で結び付けようとする。 グレーンス警部はめったに諦めないし降参もしないが突き当たっている壁は大きく、高いものがなにかある。 <真実が、すぐそこにあるような気がする。> <そばにいるのに、見えない。不思議な感覚だ。> 彼はついにピート・ホフマンの居る刑務所に向かって歩き始める。 巧妙な仕掛けが逆転していく面白さと、練りに練られた物語のスジは増幅し(上巻と下巻では思いもつかない転換がある)衝撃のラストで頁を閉じるとき、読者は望んでいた満足感を得られるのだ。 <これは警察小説であって警察小説ではない。>(杉江松恋「解説」) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
北欧のミステリーは登場人物の名前が難しく、また、地名の位置関係がよくわからないのが難。でも、日本とは全く違う刑務所の環境など、興味深く、楽しんで読めた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
相変わらずこの二人のスウェーデン作家は読ませてくれる。冒頭から手に汗握る展開が続き、一気に読んだ。 犯罪組織ヴォイテクを壊滅すべく刑務所に潜入することになった潜入捜査員のパウラ。しかし、入所前にパウラが関わった殺人事件を巡りグレーンス警部の追及が迫る。正体がバレればパウラは間違いなく消される… 『制裁』『ボックス21』『死刑囚』と常に質の高い作品を書いて来たアンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム。昨年、武田ランダムハウスジャパンが倒産し、もう二人の作品は読めぬのかと思っていたところに角川文庫から新作が翻訳されて何とも嬉しい限り。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
犯罪組織ヴォイテクを壊滅すべく刑務所に潜入したパウラはスウェーデン警察の上層部から切り捨てられる。切り捨てられたパウラを待つのは死のみ。生き延びるためにパウラは行動を起こす。そして、次第に事件の真相に近づくグレーンス警部は… パウラを軸としたスパイ・冒険小説の一面と頑なに職務を全うしようとするグレーンス警部を軸とする警察小説の一面を持つ傑作。 上巻の冒頭は『制裁』『ボックス21』『死刑囚』のような暗いイメージも漂うが、下巻は一転、パウラの生き延びるための奇策と同時進行で描かれるグレーンス警部の緊迫感を増す捜査が面白い。 これまで読んだ何れの作品も外れがなく、次の翻訳が楽しみな作家である。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!