ユダの窓

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ユダの窓の評価:

4.49/5点 レビュー 45件。 A ランク

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全51件 41〜51 3/3ページ
No.11
(4pt)

密室を穿つ〈ユダの窓〉

内側から完全に施錠された密室のなかに、胸に矢を打たれた死体と
共に取り残された被告人の無実を、H・M卿が証明する法廷ミステリ。
本作最大のポイントは、凶器である矢の案内羽根。
H・M卿は、案内羽根のちぎれた欠片が、密室状態だった現場に残されて
いなかったという事実を起点に、被告人に犯行が不可能だったことを証明
していきます。
ところで、本作の密室トリックの核となる〈ユダの窓〉という着想は、読者の心理的盲点を衝く、
きわめて秀逸なものですが、現実に実施するに当たっては、被害者の行動の蓋然性に賭ける
要素が大きくなってしまっているのが惜しいところ。
予想外のアクシデントの発生や、異なる犯意の並立によって、
辻褄は合わせられていますが、細部の不自然さは否めません。
とはいえ、死体とともに、密室という運命の袋小路に追い詰められた被告人
に一筋の光をもたらす〈ユダの窓〉は、トリック以前に劇的効果として抜群で、
十分なカタルシスを与えてくれます。
ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5) Amazon書評・レビュー: ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5)より
4150704058
No.10
(4pt)

十五年ぶりに法廷に立ったH・M卿

内側から完全に施錠された密室のなかに、胸に矢を打たれた死体と
共に取り残された被告人の無実を、H・M卿が証明する法廷ミステリ。
本作最大のポイントは、凶器である矢の案内羽根。
H・M卿は、案内羽根のちぎれた欠片が、密室状態だった現場に残されて
いなかったという事実を起点に、被告人に犯行が不可能だったことを証明
していきます。
ところで、本作の密室トリックの核となる〈ユダの窓〉という着想は、読者の心理的盲点を衝く、
きわめて秀逸なものですが、現実に実施するに当たっては、被害者の行動の蓋然性に賭ける
要素が大きくなってしまっているのが惜しいところ。
予想外のアクシデントの発生や、異なる犯意の並立によって、
辻褄は合わせられていますが、細部の不自然さは否めません。
とはいえ、死体とともに、密室という運命の袋小路に追い詰められた被告人
に一筋の光をもたらす〈ユダの窓〉は、トリック以前に劇的効果として抜群で、
十分なカタルシスを与えてくれます。
ユダの窓 (1954年) (Hayakawa pocket mystery books) Amazon書評・レビュー: ユダの窓 (1954年) (Hayakawa pocket mystery books)より
B000JB6LXK
No.9
(4pt)

密室ものの古典的名作

カーの代表作と言われると、
必ずと言っていいほど挙げられるのが、
本書「ユダの窓」です。
ジェイムズ・アンズウェルは、
彼の恋人の父エイヴォリー・ヒュームのもとを訪ね、
結婚の許しを得ようとします。
応接室で、ヒュームに勧められて、
ウィスキー・ソーダを口にしたアンズウェルは、
気を失ってしまい、気がつくと、
ヒュームは胸に矢を打ち込まれて死亡していました。
しかも、応接室は窓もドアも内側から密閉され、
完全な密室状態になっていたのです。
アンズウェルは逮捕され、裁判にかけられます。
この窮地を救うため、ご存じ、ヘンリー・メリヴェール卿が
弁護人となって無罪を証明していくというのが、本書のあらすじです。
普通の部屋にならどこにでもあるという「ユダの窓」。
真犯人は、この「ユダの窓」を使って
犯行に及んだと主張する、メリヴェール卿。
「ユダの窓」とは、果たして何なのか?
その密室トリックは、あまりに有名で、
本書を読んだことがなくても知っている人が
多いのではないかと思います。
しかし、本書は、高い完成度を誇る「法廷ミステリ」でもあり、
物語のほとんどは法廷シーンで占められています。
絶体絶命のアンズウィルをいかにして無罪に導くのか。
たとえ密室トリックを知っていたとしても、
メリヴェール卿の絶妙な法廷戦術は
読む者を飽きさせないのではないでしょうか。
ところが、こんな素晴らしい作品なのに、
このレビューを書いている2009年8月現在、
本書は絶版状態で、新刊本で読むことはできないのです。
人気作家なのに、絶版本の多いカー。
そのこと自体が、一種のミステリでもあります。
ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5) Amazon書評・レビュー: ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5)より
4150704058
No.8
(4pt)

「密室もの」の代表にして、異色の法廷ミステリ

作者の作品は、カー名義とディクスン名義両方を合わせて1935年に発表された『三つの棺』『赤後家の殺人』の前後3年間に密室ものやそれに類する不可能トリックものの傑作が凝集されており、35年以前なら『プレーグ・コートの殺人』と『白い僧院の殺人』、以後なら『曲った蝶番』と『火刑法廷』、そして本書がこの時期を代表する密室ものやそれに類する作品である。
とくに本書は作者の密室もの(とくにカギのかかった部屋における殺人という狭義の密室もの)の中でも、多くの人が『プレーグ・コートの殺人』『三つの棺』と並んでベスト3に挙げ、またその中でもベスト1に挙げる人が多い。
本書は単に密室ものというだけでなく、法廷での論戦を中心に据えた「法廷ミステリ」であるという点で、作者作品の中においては異色である。
作品のほとんどが法廷での二日間の裁判の描写に費やされており、H・M卿の捜査や推理の経過が描かれておらず、謎解きを主眼とした本格推理作品としては読者に充分手がかりが与えられているかという点で疑問がある。しかし、作者はH・M卿の巧みな弁論と証人の発言や態度を巧妙に描写することで、読者に真犯人が誰であるかを最後の最後で無理なく納得させるのである。
ただし、トリックに関しては現実的に可能かという点と、失敗すれば被害者の証言で犯人が誰だかすぐ判明してしまい、犯人がそのようにリスキーなトリックを用いるかという点とに無理なものを感じる。
それらの点から、私は作者の狭義の密室もの(カギのかかった部屋の中の殺人)の中では、『プレーグ・コートの殺人』が一番かなと思う。
ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5) Amazon書評・レビュー: ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5)より
4150704058
No.7
(5pt)

密室物の最高傑作

事実上、密室物での世界最高峰と言っても過言ではない。
 余りにも有名な作品のため、トリックが知れ渡ってしまっているのが難。なのに当たらない犯人……うーん、凄い。
 カーには珍しい法廷物だが、この方面に進んでも鬼作を連発していたと思わせる出来。かなり長いにも拘わらず、全くだれない面白さは見事!いつも通りのH・Mの尊大さに、最後は自然に頭が垂れる。
 これを読まないのは、人生の損失。とか言っているのにどうも絶版になったみたい……。
 これを絶版にしちゃいかんだろう……。
ユダの窓 (1978年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: ユダの窓 (1978年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
B000J8QCBY
No.6
(5pt)

密室物の最高傑作

 事実上、密室物での世界最高峰と言っても過言ではない。
 余りにも有名な作品のため、トリックが知れ渡ってしまっているのが難。なのに当たらない犯人……うーん、凄い。
 カーには珍しい法廷物だが、この方面に進んでも鬼作を連発していたと思わせる出来。かなり長いにも拘わらず、全くだれない面白さは見事!いつも通りのH・Mの尊大さに、最後は自然に頭が垂れる。
 これを読まないのは、人生の損失。とか言っているのにどうも絶版になったみたい……。
 これを絶版にしちゃいかんだろう……。
ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5) Amazon書評・レビュー: ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5)より
4150704058
No.5
(3pt)

不可能犯罪はやっぱり不可能

カーのトリック(多くは密室トリック)は「そりゃ無理でしょ」と突っ込まざるを得ないような非現実的なものが多いのですが、
カー作品では『爬虫類館』の次に非現実度が高いと思います。
実現不可能なこと間違いなし。
アホミス大全開です。
ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5) Amazon書評・レビュー: ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5)より
4150704058
No.4
(5pt)

みるものを欺くユダの窓

どうどうとそこに見えているにもかかわらず
意識することができない、人を欺くユダの窓とは何か
分厚い小説のなかで
殺人事件は一つしかおきませんが
にもかかわらず、人を飽きさせずに
ぐいぐい引っ張る
傑作といえましょう。
ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5) Amazon書評・レビュー: ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5)より
4150704058
No.3
(5pt)

たとえトリックを知っていたとしても

~恋人の父親と面海中に睡眠薬で眠らされ、起きてみると父親は殺されており部屋の中には父親の死体と自分だけ。しかも完全な密室状況で、というのが犯行の現場。密室のトリック自体は有名で、僕も読んでいてすぐに気づいた。だがそれでも十分に面白い。どうみても犯人としか思えない男の無実を法廷で証明してゆくシーンは圧巻。カーの作品で5本の指に入る名作~~だと思う。~
ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5) Amazon書評・レビュー: ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5)より
4150704058
No.2
(5pt)

ユダの窓とは

ディクスン名義の作品は「~murders」で統一されていましたがこの作品から統一感がなくなりましたつまり、有名な密室殺人事件一つしか事件は起きないのですそして、これまでの作品以上に分厚い。これが並みの作家なら退屈そのものですがそこはカー魅力的な密室殺人事件スリリングな法廷活劇と読者を飽きさせない工夫が凝らされています
ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5) Amazon書評・レビュー: ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5)より
4150704058
No.1
(4pt)

“法廷”ものの傑作です。

よく密室ものの古典的代表作としてあげられる本書ですがそうじゃありません。もちろん密室のトリックも一度知ったら一生忘れないほどインパクトはありますが、とにかく 面白い法廷小説です。といっても、決して堅苦しい法律用語だらけの話じゃないですよ。鍵のかかった部屋で目覚めたら、死体がそばにあって、自分以外の誰も扉の鍵を開けることが出来ない状況にあった としたら?そんな絶対絶命の男の無罪を主張し、法廷弁護 に立ち上がった名探偵H.M.の活躍と、意外なほど生々しい人間模様がスリルいっぱいに描かれています。 密室ものとして有名なあまり、トリックだけ知っているという方も多いと思いますが、知ってて読んでも十分面白いと思うので、是非ご一読を。
ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5) Amazon書評・レビュー: ユダの窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫 6-5)より
4150704058