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狂骨の夢
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【この小説が収録されている参考書籍】
狂骨の夢の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全77件 41~60 3/4ページ
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魍魎の匣に比べると、内容の濃さは少し薄まったような気がします が、こんなに話を広げたら、最後に全て収めることが出来なくなるんじゃないか?と思わず心配になるくらいの謎や疑問をそこかしこに散りばめて、気持ち良いモヤモヤ感を生み出してくれました 最初は小さな点だった謎が徐々に広まって円を描くようになっていく様や、 それが最後には扇子のようにパチンときちんと収まる最後には感嘆の息を漏らすばかり 京極堂が暗闇の中、謎解き(憑き物落とし)をしているシーンなどは、まるで目の前でそれを行っているかのようにリアルな文章で想像を巡らせることができました こんな分厚い本でも最後まできっちりと読みたくなる程好奇心を引き出す文章力を持っている京極夏彦はすごい | ||||
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この作品から西洋の人文の薀蓄の多く出てくるようになります。 3作目で登場人物のキャラクターがきっちり固まった気がします。 この作品のオチはミステリーをよく読まれる方は途中で気がついて しまわれるかもしれませんが、よくできています。 ある意味3作目にして、ようやくミステリーらしいオチをつけた、 という感じでしょうか。 このオチは、ちょっと映像化はしづらいかな‥ | ||||
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実に多様なテーマを扱う京極作品だが、本作は宗教はもちろんのこと、フロイトの精神分析 までもが出てくる。これまでの作品にも心理学的な要素を含む記述は出てきたが、本格的なものは本作が初めてだろう。 評者は精神分析に明るくないので、本作での精神分析についての説明が正しいのか そうでないのか(京極夏彦氏が精神分析まできちんと理解しているのかどうか)までは わからないけれど、実際にある程度精神分析を学んだ人が読めば、素人が読むよりも また違った面白さがあるのではないかと思う。 シリーズ中、この『狂骨の夢』が一番好きだ!!という人はあまり聞いたことがない。 それはもちろん、他に魅力的な作品が多くあるからだろうが、精神分析やそれについての 伏線の張り方がちょっとだけ難しくて、すんなり面白さが伝わってこないところにも あるような気がする。また、「狂骨」という妖怪自体が他の妖怪シリーズで扱われている妖怪よりも理解しにくいというところにもあるかも(これは流石にないか笑)。 個人的にはもっと評価が高くても良いと思うし、非常に良くできた話だと思っている。 秀作。 | ||||
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この著者は伏線の張り方がとても上手い!あらゆるところに巧みに伏線が張ってあるので一度最後まで読んでしまって納得しても、もう一度読むと気付いていなかったヒントが隠されていたり、新しい発見があったりと、とても楽しめます。 バラバラだと思っていた話が繋がっているという奇想天外なところも良いです。 ミステリとしてだけでなく、ストーリー自体も面白いのでアンチミステリという方でも楽しめると思います。 今作では伊佐間が初登場します。 このシリーズでは魅力的なキャラクターもひとつのセールスポイントですが、彼は関口とは違ったマイペースさと抜けた感じが魅力だと思います。 今作でも結構重要な活躍をしています。 榎さんもあいかわらずの破天荒ぶりで笑わせてくれますし、京極堂はやはり京極堂です(笑) 彼の名台詞がまた増えます。 おすすめです。 | ||||
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京極堂シリーズ第3作。969ページ。京極氏の知性爆発の傑作である。 全体のプロット構成の見事さもさることながら、それを包み込む宗教学と心理学の知識の深さがこの作品を恐るべきレベルに引き上げている。メインの京極堂や榎木津を最後の方に登場させるやり方もなかなかだ。この作品を文庫化するのに400ページ以上加筆したらしいが、ほんとに1ページ1ページに妥協という物がない濃密さだ。 読み終わって人間というもののを考え直してしまう作品である。 | ||||
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私の愛読書のひとつが、京極氏の妖怪シリ−ズです。ふわふわした文体と、まるで夢の中にいるような話運びで一気に小説の中に入り込んでしまう。今回も想像を絶する結末が待ち構えており、乱歩なんかを好む方にはお勧めできます。 | ||||
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「京極堂」シリーズの第3作。前2作の成功で作者も余裕が出て来たのか、本作は話のスケールが雄大で、筆致も伸び々々とした素晴らしい出来となっている。 数百年間、脈々と続く隠された神事。それが現代の不可思議な殺人事件と有機的に繋がる構想の壮大さが見事。また、事件の渦中の奇矯な人物だけでなく、ワキの人物に到るまで描写が悠然となされ、作品に落ち着きを与えると共に、物語のスケールの大きさを際立たるのに役立っている。 個人的にはシリーズの最高作は「絡新婦の理」だと思うが、それに継ぐ傑作だと思う。 | ||||
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骨、骨、骨。海の音に心がざわめく、他人の記憶を持つ女。 自分の見た夢の意味を知ろうとして、フロイトに取り付かれた男。 殺しても殺しても訪ねてくる憲兵。そして海に浮かぶ金色の髑髏…。 記憶に、夢に苛まれ壊れていく人々に対し、京極堂の憑き物落としが始まる。 前作の『魍魎〜』に比べると、抱える闇のリアリティが弱いものの、宗教や心理学の考え方を整理しつつ、謎を解体していく様はいつもながらおもしろい。 | ||||
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前のニ作に比べると、ややインパクトは薄いかもしれません。前作が原色だとするとこれは淡色という感じでしょうか。 しかしながら、より民俗学ミステリーとしての魅力は満載な作品と言えます。髑髏がモチーフとしてでてきますが、事件そのものは、「魍魎の匣」に比べると救いようのないようなグロテスクな暗さはないです。 朱美と民江に関する種明かしは、まったく予想していなかった展開で、 「いや〜、そうくるのかね〜」と扇子で頭を叩きたくなるようでした。 よい意味で自分の推理が外れたことが新鮮でしたね。 陰鬱な事件が繰り広げられる推理小説の世界の中で、魅力ある女性の登場人物というのは常に物語の中に光を与えてくれるポジティブなものの象徴だと思うのですが、この朱美はとりわけそういった印象が強かったです。(私としては松雪泰子さんのイメージで定着してしまいました。) | ||||
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京極さんの作品は、登場する「女性」が毎回とても魅惑的です。 「実在するのなら一度会ってみたい!」と強く思わせてくれるような人ばかり。 つまり人物の描き方や物語の設定に、いかにリアリティーがあるかということでしょう! 文章は決してむつかしくなく、時折、質の良いメルマガでも読んでいるかのような錯覚に陥るほど「現代的」です。 この作品では、実は「文字を読む」というその行為自体にトリックが仕掛けられているんです。 田中麗奈さん言うところの「京極さんの不思議な世界」は、読む人に知的な至福感をもたらしてくれます。 「狂骨の夢」はそういった点で言うと、僕にとっては前2作を凌ぐお気に入りの物語となりました。 | ||||
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今作は、「精神分析」についての文章が大きな特徴。フロイト、ユングに関する論議は個人的にとても面白かったが、心理学に興味がない人にはちょっと辛いかもしれない。 本書では、「関口」1人だけでなく、「伊佐間」「降旗」の2人も語り部として登場する。この2人は全く違う個性を持っているのにどこか「関口」に似ているので、状況から心理までが複雑に入り組んだ事件の内容と相まって、全体が混沌としているような印象を受ける。ただ、描写は相変わらずしっかりしているので、ちゃんと読んでいればそれほど混乱はしないはず。 また、恒例の「憑き物落とし」の場面にはかなりの枚数を割いている。 本シリーズは心理描写がネックだが、そうとわかっていても裏が読めない展開。じっくりと時間をかけて説明されることで、初めて読者も理解できるような構成だ。 京極堂シリーズはぱっと見「無駄に長い」印象を受けるが、読んでみると、その長さがあるからこそ、ただのミステリーではない独特の世界感を生み出せているのだと思える。 シリーズ全てに言えることだが、時間が取れる時に、じっくりと読んで欲しい。 | ||||
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姑獲鳥の夏、魍魎の匣と読んできたが、本作品は自分はあまり面白いとは思わなかった。まず警官の木場と探偵の榎木津、そして小説家の関口という3脇役の描き方が単純過ぎる。別に彼らはいてもいなくても大してストーリーに影響を与えない。また京極堂がスーパーマンすぎるのが面白くない。一人で最初から全部分かってしまっている。ありえない。セリフが長すぎる。密教やフロイト心理学の勉強をしたければ、ちゃんとした本を読みます。 最後に、京極堂は「拝み屋」ということになっているが、人を看破することで憑き物を払うという論理なので、この作品は全くホラーではない。むしろアームチェア・ディテクティブ系(自分は何もしないで人の話を聞くだけで犯人を読み当ててしまう)に近いと思う。 なんかダメだしの嵐になってしまいました。魍魎の匣は面白かったんですよ。もっと登場人物が生きていたし。でも今後この調子が続くのであれば、時間とお金を投資して、鉄鼠の檻には行こうとは思わなくなってしまいました。飽きたからかな? | ||||
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京極堂シリーズ3作品目です。 前回、前々回と非常に楽しませてもらいましたが、 今回も楽しませてもらいました! 私の精通していない分野(フロイトとか)に関する話題が多かったのですが、 読んでいくと何となく解る(ような気がする)。 残念なのがオチが50%くらい解ってしまったことぐらいですか。 なので−1点。 重くて電車で読んでいると肩が凝りますが、 そこは減点対象にはなりません。 次は『鉄鼠の檻』に取り掛かります。 | ||||
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確かにこの作品だけでは印象の薄い作品のような気がしますが、後に続く作品の中にもこの作品の登場人物が出てきたり、その後の展開に影響してくる一冊です。 | ||||
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首を刎ねても刎ねても舞い戻ってくる復員服の亡霊、金色の髑髏、謎の集団自決、生首事件、その他諸々・・。則を越えた混沌を合理的に収束させる作者の手腕は、前ニ作において多少牽強付会のきらいは感じさせながらも、卓越したエンターテインメント・ノヴェルを構築していた。 が、本作においては、相容れないと思われる事象が一点に収束していくに従い、唯々諾々と首肯できぬ不自然さに陥り、読後感は釈然としないものであった。特に何度首を刎ねられても蘇生する亡霊の種明かしは、正直稚拙。そんなことせえへんやろ~と突っ込むことしきり。それでも退屈させずに一気に読ませる所は流石と言えなくも無いが。キャラクターの造型が完成を見たのは本作の収穫。 | ||||
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相変わらず上手いわ。騙されました。 ますます分厚くなっちゃって。四度殺したとかいう話で、もう導入部から絶妙です。 | ||||
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ノベルス版に大幅な加筆がなされ、さらに読み応え十分な内容になっています。ですが、前作『魍魎の匣』に比べるとやや納得がいかない気がします。本作では宗教と心理学が柱になっているのですが、それだけに「こんなのあり?!」という展開に・・・(特に終盤が)とはいえ、京極さん独特のキレはあいかわらず健在です。そして毎度のことながら、読んでいて色々と考えさせられたり、勉強になったりということも多々ありましたので、『星4つ』という結果になりました。 | ||||
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人気の京極堂シリーズの3作目を分冊化したものがこの作品。金色髑髏をめぐり繰り広げられる様々な事件を、憑き物落としで古本屋の中禅寺秋彦が解決します。一見漢字も多く硬い文章ですが、慣れれば読みやすくなり味わいも出てきます。狐饂飩や狸蕎麦を漢字で書くような本です。 分冊化ということで3冊セットでどうぞ。コレなら電車でも読めるでしょう。シリーズの最初、映画化された姑獲鳥の夏から読むことをオススメします。 | ||||
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人気の京極堂シリーズの三作目を分冊文庫化した作品です。金色の髑 髏をめぐり複雑に絡み合った事件が終盤で解きほぐされる件はもう夢中 になって読んでいました。分冊文庫化の意味が分からないので星は4つ です。内容はファンでもあるし言うことありません。 | ||||
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人気の京極堂シリーズです。金色髑髏をめぐる複雑な事件が起こり、 京極堂が秘密を開示といういつもの展開。ですがやはりそこは京極氏の 作品。一筋縄ではいかない深みのある作品に仕上がっていると思いま す。一見文章は硬いですが、物語の推進力が半端ではないので、あっと いう間に読めてしまいます。初心者にもオススメですがやはり一作目の 姑獲鳥の夏から順番に読んでほしいです。 | ||||
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