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鏡は横にひび割れて
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【この小説が収録されている参考書籍】
鏡は横にひび割れての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全71件 41~60 3/4ページ
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この本は私が初めて読んだミス・マープルシリーズであり、私の一番好きな話でもある。何故好きなのか、上手く説明は出来ないが、クリスティー作品を半分ほど読んだ今でも、この話への愛着は変わらず、何度も読み返している。この話の犯人の動機は、他の方のレビューにもあるが、女性の作家でないと、思いつきにくいだろう。しかし、女優のジーン・ティアニーのように(彼女について調べて、この話と色々な点で一致していることに驚いた。クリスティーは彼女の身に起きたことを知らなかったが、アメリカの読者はクリスティーを無神経と批難したそうだ。アメリカ人が如何に、自分中心の考え方をするかと言う良い例だろう)、犯人の動機となる出来事は、世界の至るところで起きていたのではないだろうか。そして、美しいが我が儘で不安定な女優のマリーナと、行動的だがお節介の過ぎるヘザー、この2人は、向いている方向は違っても、とても似ている……どちらも、自己愛が非常に強い。マリーナの自己中心的な振る舞いは言うまでもないが、ヘザーも、「人助けをする優しい私」に酔っているだけで、本心から、人の為に尽くす人間ではないのだろう、と思った。矢張り、クリスティーは人間性を巧みに描く作家だ。 | ||||
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本作品をミステリとして評価する場合、さほど高い評価は得られないのだと思う。 犯人はすぐに見当がついてしまうし、トリック(と呼べるものかどうかわからないが)もありきたりなものだ。 ところが、”なぜ殺したのか?”その理由がなかなかわからない。 ある知識が当たり前のごとく頭の引き出しの中に入っている人ならば、すぐに見当がついてしまうのだろうけれど(現に、その知識を職業柄知っていて当然だった知人はすぐに犯人とその動機が分かったそうだ)そうでなければ、マープルが謎解きを終えた後にかなりの衝撃を受けるのではないだろうか。 動機を解明するヒントはほとんどが序盤に明示されているが、なかなかそれを殺人の動機と結びつけることができない、そこにこの作品の面白さがあるように思う。 タイトルは、アルフレッド・テニスンの「レディ オブ シャロット」からの引用。 第一の犯行の際、ある人物が見せた奇妙な表情を”鏡は横にひび割れぬ 「ああ呪いがわが身に」と、シャロット姫は叫べり”というフレーズを用いて説明している、そしてこの秀逸なタイトルは物語に独特の雰囲気を与えることに成功しているように思う。 この作品のラストは「レディ オブ シャロット」の最後の一節で締めくくられる、そしてその独特の余韻がすばらしい。 また、本作品では序盤、マープルが足を痛めてしまい事件の情報はほとんどが通いのお手伝いのチェリーや旧友のバンドリー夫人、そして「予告殺人」で知り合ったクラドック主任警部からもたらされる。 それらの情報は正確さに欠けていたり、主観が混じっていたりするためマープルもなかなか謎を解くことができない。 新しく変わっていくセント・メアリ・ミードの様子や、マープルの周りの人々が巧みに描かれているあたりも私的には好印象。 晩年のクリスティ作品はミステリ性よりも、ドラマ性を重視したような作品が多くなるが、本作はドラマ性を重視した作品のなかでもかなり秀逸な作品なのではないだろうか。 | ||||
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本書には『書斎の死体』と同じゴシントン・ホールを舞台に同書のヒロイン(笑い)バントリー夫人が再登場し、また『予告殺人』『パディントン発4時50分』に続きクラドック警部が三たび登場、その上『牧師館の殺人』の登場人物たちのその後の消息が伝えられるなど、旧作ファンには嬉しい限りだろう。 しかし、シリーズとしてではなく単独作品としての本書には、動機が一風変わっているという以外、見るべきものが何もない。 まず第1に、同様のプロットの作品レビューでも言及していることだが、このプロットは必然的に犯人が露呈してしまうため、犯人の意外性は期待できない。 また、第1の殺人の後、コーヒーにヒ素を入れたり第2の殺人で青酸を用いたりするのは不自然。 何種類もの毒薬を入手するのは手間と発覚のリスクを伴うので、誰でも入手できる第1の殺人と同じ毒を用いるのが自然というものだろう。 さらに、第2と第3の殺人の被害者たちはどうやって犯人を恐喝していたのだろう? 犯人にはある人物が危惧を抱いてぴったり貼りついていたはずで、両者がコンタクトをとるような機会はなかったはずである。 同じ理由で、そのある人物の目を盗んで犯人が犯行に及ぶのも無理に思う。 | ||||
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本書には『書斎の死体』と同じゴシントン・ホールを舞台に同書のヒロイン(笑い)バントリー夫人が再登場し、また『予告殺人』『パディントン発4時50分』に続きクラドック警部が三たび登場、その上『牧師館の殺人』の登場人物たちのその後の消息が伝えられるなど、旧作ファンには嬉しい限りだろう。 しかし、シリーズとしてではなく単独作品としての本書には、動機が一風変わっているという以外、見るべきものが何もない。 まず第1に、同様のプロットの作品レビューでも言及していることだが、このプロットは必然的に犯人が露呈してしまうため、犯人の意外性は期待できない。 また、第1の殺人の後、コーヒーにヒ素を入れたり第2の殺人で青酸を用いたりするのは不自然。 何種類もの毒薬を入手するのは手間と発覚のリスクを伴うので、誰でも入手できる第1の殺人と同じ毒を用いるのが自然というものだろう。 さらに、第2と第3の殺人の被害者たちはどうやって犯人を恐喝していたのだろう? 犯人にはある人物が危惧を抱いてぴったり貼りついていたはずで、両者がコンタクトをとるような機会はなかったはずである。 同じ理由で、そのある人物の目を盗んで犯人が犯行に及ぶのも無理に思う。 | ||||
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普通ミステリーって犯人にはお世辞にも 同情できないものが大多数を占めていますが、 この作品に関しては例外ですね。 真実を知ったとき、非常に悲しいものがありました。 それは読者が後半部分で犯人の真意がわかれば おのずとうなずけてくるはずです。 ただこの作品、あまりトリックはひねりはありません。 読んでいて次々ページを繰る感じにはあまりなれなかったので 星は1個マイナスです。 | ||||
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普通ミステリーって犯人にはお世辞にも 同情できないものが大多数を占めていますが、 この作品に関しては例外ですね。 真実を知ったとき、非常に悲しいものがありました。 それは読者が後半部分で犯人の真意がわかれば おのずとうなずけてくるはずです。 ただこの作品、あまりトリックはひねりはありません。 読んでいて次々ページを繰る感じにはあまりなれなかったので 星は1個マイナスです。 | ||||
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クリスティーのなかでは、世評では中の上のトリック(ミスディレクションぶりや、物語構造)だろうが、映画『クリスタル殺人事件』の豪華配役(ロック・ハドソン、リズ・テイラー、アンジェラ・ランズベリー、トニー・カーチス、ジェラルディン・チャップリン、エドワード・フォックス)を想起しつつ読めば、楽しさは三倍。 かつ、どの幻の日本語吹替版(広川太一郎や高橋和枝さんら、亡くなった方もいる)を見ていると、さらにその倍たのしめるだろう。 個人的には、「視点」をどうしぼるか切り替えるかで光景が変わるという好きなタイプのミステリーで、傑作『葬儀を終えて』と同種のサプライズもあった。 戦後イギリスの田園に戦後都市文化や「アメリカ」がやってきている、という風俗小説の文脈でも読める。 | ||||
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クリスティーのなかでは、世評では中の上のトリック(ミスディレクションぶりや、物語構造)だろうが、映画『クリスタル殺人事件』の豪華配役(ロック・ハドソン、リズ・テイラー、アンジェラ・ランズベリー、トニー・カーチス、ジェラルディン・チャップリン、エドワード・フォックス)を想起しつつ読めば、楽しさは三倍。 かつ、その幻の日本語吹替版(広川太一郎や高橋和枝さんら、亡くなった方もいる)を見ていると、さらにその倍たのしめるだろう。 個人的には、「視点」をどうしぼるか切り替えるかで光景が変わるという好きなタイプのミステリーで、傑作『葬儀を終えて』と同種のサプライズもあった。 戦後イギリスの田園に戦後都市文化や「アメリカ」がやってきている、という風俗小説の文脈でも読める。 | ||||
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ミス マープルものでは、最も重い話題を扱っている。 最終結末は想像だにしなかった。 アガサクリスティらしい犯人に至る道筋。 ミスマープルらしい人間性に訴えた論理展開。 どれをとっても、一流の作品である。 イギリスの古い文化を楽しむのも本シリーズの利点だと思う。 「クリスタル殺人事件」として映画化された | ||||
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ミス マープルものでは、最も重い話題を扱っている。 最終結末は想像だにしなかった。 アガサクリスティらしい犯人に至る道筋。 ミスマープルらしい人間性に訴えた論理展開。 どれをとっても、一流の作品である。 イギリスの古い文化を楽しむのも本シリーズの利点だと思う。 「クリスタル殺人事件」として映画化された | ||||
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ミス マープルものは、イギリスの文化、風土とを知るのによい。 ミス マープルものでは、最も重い話題を扱っている。 最終結末は想像だにしなかった。 アガサクリスティらしい犯人に至る道筋。 ミスマープルらしい人間性に訴えた論理展開。 どれをとっても、一流の作品である。 イギリスの古い文化を楽しむのも本シリーズの利点だと思う。 「クリスタル殺人事件」として映画化された 本書、「鏡は横にひび割れて」は、古風なイギリスだけでなく、アメリカ文化が入ってきたイギリスの混沌とした状況を指し示しているかもしれません。 | ||||
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マープル物のワースト1が「バートラム・ホテルにて」なら、本書がワースト2。 とにかくつまらない。よくこんな内容で最後まで話を引っ張るものだと思った。 アメリカの名女優マリーナがセント・メアリ・ミード村に夫婦で引っ越してきて、その引越し祝いのパーティーで招待客の一人の婦人が毒殺されるが、そのカクテルはマリーナが飲むはずのものだった、という内容で、その後第2・第3の殺人も起こるのだが... 本書を初読した当時、「ナイル殺人事件」(原作「ナイルに死す」)を皮切りに毎年のようにクリスティー作品が映画化されていた。本書もそのうちのひとつで「クリスタル殺人事件」として映画化されたが、学校帰りに友人とも毎年作品の質が(映画ではなく映画化される原作の質が)落ちていくと、この映画が公開されていたときに話し合っていたのを覚えている。 | ||||
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マープル物のワースト1が「バートラム・ホテルにて」なら、本書がワースト2。 とにかくつまらない。よくこんな内容で最後まで話を引っ張るものだと思った。 アメリカの名女優マリーナがセント・メアリ・ミード村に夫婦で引っ越してきて、その引越し祝いのパーティーで招待客の一人の婦人が毒殺されるが、そのカクテルはマリーナが飲むはずのものだった、という内容で、その後第2・第3の殺人も起こるのだが... 本書を初読した当時、「ナイル殺人事件」(原作「ナイルに死す」)を皮切りに毎年のようにクリスティー作品が映画化されていた。本書もそのうちのひとつで「クリスタル殺人事件」として映画化されたが、学校帰りに友人とも毎年作品の質が(映画ではなく映画化される原作の質が)落ちていくと、この映画が公開されていたときに話し合っていたのを覚えている。 | ||||
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名前を覚えきれないくらい登場人物がたくさんいて、いろんな話がちりばめられているけれど、結局は単純な話なんですね。 これから読む人は、そのつもりで読みましょう。 おっと、ネタバレになるからこれ以上は書かないけれど。 | ||||
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名前を覚えきれないくらい登場人物がたくさんいて、いろんな話がちりばめられているけれど、結局は単純な話なんですね。 これから読む人は、そのつもりで読みましょう。 おっと、ネタバレになるからこれ以上は書かないけれど。 | ||||
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かつて「クリスタル殺人事件」として映画化された作品です。 タイトルは、この物語の中にも何度も登場するキーワードとなるテニスンの「レディ・オブ・シャロット」の一節で、「「ああ、呪いがわが身に」と、シャロット姫は叫べり。」と続きます。命運が尽きたという言葉です。物語は、野戦病院協会の慈善パーティで起こります。一人の女性が毒薬で殺されます。しかし、それはグラスの酒を溢したために、他の女性から受け取ったものでした。その女性が、大女優ということで、この女優を狙った殺人事件だろうと大騒ぎになります。更に、この女優のかつての夫や養子が来ていた事も解り、謎が深まってゆきます。 全体的に、非常に雰囲気のある作品です。従って、女性に非常に人気があるというのも良く解ります。特に、殺人の動機が女性独自の感性にヒットするものであるだけに、女性の関心が高いのも当然でしょう。 ミス・マープルは、非常に行動を制限された状態での登場ですが、最後に来て、これではいけないと思いを新たにします。この後も、4編の長編が書かれていますが、読者としてはほっとするところです。 | ||||
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かつて「クリスタル殺人事件」として映画化された作品です。 タイトルは、この物語の中にも何度も登場するキーワードとなるテニスンの「レディ・オブ・シャロット」の一節で、「「ああ、呪いがわが身に」と、シャロット姫は叫べり。」と続きます。命運が尽きたという言葉です。 物語は、野戦病院協会の慈善パーティで起こります。一人の女性が毒薬で殺されます。しかし、それはグラスの酒を溢したために、他の女性から受け取ったものでした。その女性が、大女優ということで、この女優を狙った殺人事件だろうと大騒ぎになります。更に、この女優のかつての夫や養子が来ていた事も解り、謎が深まってゆきます。 全体的に、非常に雰囲気のある作品です。従って、女性に非常に人気があるというのも良く解ります。特に、殺人の動機が女性独自の感性にヒットするものであるだけに、女性の関心が高いのも当然でしょう。 ミス・マープルは、非常に行動を制限された状態での登場ですが、最後に来て、これではいけないと思いを新たにします。この後も、4編の長編が書かれていますが、読者としてはほっとするところです。 | ||||
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タイトルは殺意を決めた時の犯人の心境を表したものだろう。非常に良く雰囲気が出ている。聖書か何かからの引用だろうか ? これ以降は、ネタばらしになってしまう恐れがあるのだが、私はこの病気に関する知識を持っていたので、犯人・動機共すぐ分かってしまった。逆にその知識がない方には、最後まで動機に思い至ることはないであろう。このギャップは大きいが、作者は探偵役をミス・マープルにすることによって、物語をソフトタッチにし、読者を最後まで惹きつける。作者のストーリー・テリングのうまさが光る一作。 | ||||
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タイトルは殺意を決めた時の犯人の心境を表したものだろう。非常に良く雰囲気が出ている。聖書か何かからの引用だろうか ? これ以降は、ネタばらしになってしまう恐れがあるのだが、私はこの病気に関する知識を持っていたので、犯人・動機共すぐ分かってしまった。逆にその知識がない方には、最後まで動機に思い至ることはないであろう。このギャップは大きいが、作者は探偵役をミス・マープルにすることによって、物語をソフトタッチにし、読者を最後まで惹きつける。作者のストーリー・テリングのうまさが光る一作。 | ||||
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ミスマープルの親友の家が、売りにだされます。なつかしの、書斎の死体の、ゴシントンホールが。 住人がかわり、開かれたパーティーで、事件が起こります。 鏡は横にひび割れぬ。 割れた鏡は、もとにはもどらない。 過ぎた年月にかわった村の様子とともに、殺人事件を、お楽しみください。 年をとっても、やっぱり、ミスマープルは健在ですから・・・。 | ||||
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