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リスタデール卿の謎
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【この小説が収録されている参考書籍】
リスタデール卿の謎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 1~20 1/2ページ
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せっかく良い本なのに、たくさん注文すると乱雑に包装されて、互いが擦れます。 他の本が犠牲になりました。 もともと本屋さん上がりの会社とは思えないほどの本への雑な扱いですね。書籍への敬意が失われています。 | ||||
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この短編集に収録されている「ナイチンゲール荘」がとにかく面白く素晴らしくて鳥肌が立ちました。 読後何週間か経ちましたが、未だにふと思い返しては余韻に浸ってしまいます。 他の作品も面白いものが多かったです。 この短編集は本格推理ものではないのでそういったものを求めている方には合わないかもしれません。クリスティの書くロマンスや冒険が好きな方にオススメです! | ||||
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本書『リスタデール卿の謎』の原書は、1934年刊行。 ミステリ小説の短篇十二篇が収められています。 アガサの六冊目の短篇集。 アガサの比較的初期の単行本。 アガサの戯曲「見知らぬ人」が執筆されたのは、1932年 (邦訳は、なんと2023年)。 この戯曲「見知らぬ人」をもとにして、 本書中の短篇小説「ナイチンゲール荘」が刊行されたのは、1934年。 「ナイチンゲール荘」の最後の一行は、芝居じみていて、怖い。 「『それからじきに(傍点あり)』まるで何かの引用句を口にしているように、彼女はいった。『彼は(傍点あり)死んだわ――』(93頁) この時期、アガサ自身の私生活も不安定な状況にありました。 1928年、アーチボルドと離婚。 1930年、マローワンに出会い、嵐のようなロマンスののち結婚。 小説「ナイチンゲール荘」に登場するディックとジェラルドに重なります。 愛読者は勝手に重ねます。 本書『リスタデール卿の謎』の中には、 戯曲「見知らぬ人」をもとにした短篇小説「ナイチンゲール荘」のほか、 オペラの舞台のような短篇小説もあります。 本書の最後の「白鳥の歌」で最後にそっとつぶやかれるのは、 『トスカ』とはちがう別のオペラの幕切れの一節です。 「お芝居はこれでおしまい!(ラ・コメディア・エ・フィニータ)」(424頁) この一節は、 歌劇『パリアッチ(道化師)』のフィナーレの<せりふ>からの引用です。 しかして、本書短篇集『リスタデール卿の謎』のスタイルは、演劇。 「本書に演劇のイメージが重ねられていることは間違いなさそうだ」(428頁) レビュアーの福井健太さんは「解説」に書いています。読者も同感です。 | ||||
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短編集です。若い男女が登場するコミカルな作品が多かったのが意外でした。ドタバタの後は当然ハッピーエンドです。 ミステリとしては期待外れかもしれませんが、嫌な話が無いので気分転換に良いと思います。 今年はアガサ・クリスティの生誕130周年に当たるそうです。ずっと愛されている作家ですね。 | ||||
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ポアロ、マープルなどのシリーズ探偵が登場しない短編集で、登場人物がちょっとした冒険をすることによって、奇妙な出来事に巻き込まれる話が多い。 「リスタデール卿の謎」 ”斜陽族”のヴィンセント夫人に、好条件で屋敷を賃貸しようという申し出があり、夫人の息子が胡散臭さを主張するも、申し出を受諾し、屋敷に住むことになった親子3人。屋敷には、持ち主のリスタデール卿が住んでいた頃からの執事クウェンティンが残って、親子にサービスを提供していく。リスタデール卿には失踪の噂があり、息子が本物のクウェンティンを連れてきて、クウェンティンと名乗っている偽執事に対面させるが……。意外な事実が明らかになるとともに、ハッピーエンドで物語は締めくくられる。 「ナイチンゲール荘」 出逢って1週間で結婚したアリクスとマーティン。マーティン行動に不審な点が見つかり、マーティンの留守中に彼の部屋を調べると、たんすの引き出しに、悪名高い詐欺師で妻殺しを重ねた男の新聞記事が。自分が殺されるのではないかと思ったアリクスは、以前の恋人に電話をかけるが……。 サスペンスで最後まで引っ張り、意外な逆転の結末。 途中の伏線と思わせた出来事が何一つ回収されていないことをどう評価すべきか。 「車中の娘」 ウィリアム・ローランドが遭遇した、まさに芝居がかった出来事。車中で、追われている夫人を匿って助けてやると、その女性から小さな包みを託され、黒ひげの人物の跡をつけて、と依頼される。ローランドがその男を追って、ホテルに泊まると、二人組の男から面会を求められ、ある国の皇女が失踪したこと、皇女の行方を知っているのではないかと訊問される。翌日、包みが盗まれ、包みが戻ってきて、その男の部屋に潜入したところ、男は逃亡しており、その部屋に潜んでいた男と格闘する羽目に、といった具合に次々と事件は進展していく。 最後に、「車中の娘」と再会してローランドは真相を知るが、真相は複雑なだけでそれほど面白いものではないし、わかりにくい。 「六ペンスのうた」 エドワードは、かって船旅で知り合った女性から、別れ際に言った「万一困ったことが起きたら何でもしてあげよう」という言葉をたよりに訪問を受け、その女性の叔母が殺された事件の調査を依頼される。 エドワードは一通り調査を終え、帰ろうとした際に目撃したあるものから天啓を受けて、おかしなことに気づき、真相を推理する。 「エドワード・ロビンソンは男なのだ」 夢と現実の違いをわかっていながらも、一生に一度はやりたいようにしたいという願望を持つエドワード。偶然手にした賞金で憧れの車を買い、クリスマスイブにドライブに繰り出す。車から降りて、ぶらつき、戻ってきた時に車を間違えたことから始まる冒険。虫けらが一人前の男に変身する話。 「事故」 エヴァンズ元警部は、メロウディーン夫人が、過去に殺人の嫌疑をかけられ、無罪放免になったアントニー夫人に違いないと確信する。 メロウディーン氏に保険金が掛けられようとしていることを知り、メロウディーン夫妻にお茶に招待されたエヴァンズ。そこで起こった惨劇。結末は予想しやすい。 「ジェインの求職」 新聞の広告欄で見つけた、自分にぴったりで好条件の仕事。応募し、採用された仕事は、皇女の身代り。バザーの途中で皇女と入れ替わったところで、誘拐される。最後にジェインが得たものとは。 「日曜日にはくだものを」 デート中にサクランボを買ったエドワードとプラット。高価なネックレスが盗難されたとの新聞記事。サクランボのかごの底にネックレスが見つかり、その処分でひと騒動が起こる。 「イーストウッド君の冒険」 『第二のキュウリの謎』というタイトルの推理小説の執筆に苦しむ作家のイーストウッド。見知らぬ女から「助けて」という電話がかかってきて、冒険心を起こして、事件に巻き込まれる。 「黄金の玉」 ジョージは、メアリーに誘われてドライブをしている最中に、"古風なゆかしさ"をたたえた家を見つける。窓から中をのぞいていた二人は"二万回に1回ぐらいの偶然"で事件に巻き込まれる。 「ラジャのエメラルド」 海水浴の着替えの際に、他人の着替え部屋を勝手に借用し、その際にズボンをはき間違えってしまったジェイムズ。ポケットの中にエメラルドが入っていることに気づき、さらにインドの王族ラジャのエメラルドが盗まれたことを知る。 「白鳥の歌」 高名なオペラ歌手ナツォルコッフはラストベントリー城での講演依頼の楽曲として、『トスカ』に固執し、その舞台の途中で事件が起きる。 | ||||
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ポアロやマープルといった、特定の探偵役が登場しない短編12編を収録。ミステリ、サスペンス、冒険物、メロドラマと多彩な物語が揃っています。ジャンルが多岐にわたるため、すべての作品を好きになれるかはわかりませんが、少なくとも1作は(そしておそらく数作は)好きな作品に出会える、そんな愛すべき作品集です。 この短編集は、クリスティ作品に何冊か触れ、他にはどんなものを書くんだろう、と思っている人にもっともオススメです。いずれも短編としても短めで、若い男性か女性、もしくはカップルがメインの話が多いため、ライトノベル感覚で軽快に読み進めていきます。とりわけ全体の約半数を占める冒険物はトミーとタペンスシリーズに共通する要素を多く持つため、かのおしどり探偵ファンの人なら楽しめること請け合いでしょう。 その一方、すべてが明るくハッピーエンドなお話というわけではなく、ちょっとビターなオチがつくこともあれば、思わずぞっとさせられるようなショッキングなエピソードもあります。この多様性こそが他の短編集にはない、本書の特徴といえます。 以下、短編作家としてのクリスティの軌跡を追いながら、初出の年代順に収録作品のレビューを記します。 車中の娘 クリスティが初めての短編を発表したのは1923年ですが、この年は発表された27作のうち、25作がポアロ物で、例外は「名演技」(『マン島の黄金』収録)と「牧師の娘」(『おしどり探偵』収録)しかありませんでした。それが翌1924年になると、発表された23作のうち、なんとポアロ物は0、トミーとタペンス物13、クィン物2、特定の探偵役がいない物8と大きく変化します。クリスティがポアロから離れようとしたことが伺えますが、「車中の娘」はその1924年の先陣を切って、月刊誌The Grand Magazine2月号に掲載された作品です。クリスティが冒険物にも力を入れていた時期に書かれているため、突然助けを求めてくる謎の美女、怪しそうな外国人など、いかにもありがちな設定がどんどん出てきます。しかし、このステロタイプな話を、快調なテンポで一気に読ませてしまうのがクリスティのクリスティたるところ。ちゃらんぽらんで夢見がちなぼんぼんのくせに意外に腕っ節の強い主人公も魅力的です。 ジェインの求職 2月号の「車中の娘」以降、1924年のThe Grand Magazineにおけるクリスティ作品の掲載は、9月号を除いて年末の12月号まで続きますが、このうち、8月号に登場したのが「ジェインの求職」です。この話も冒険物で、無謀と紙一重の勇気にあふれたヒロイン、ジェインが巻き込まれる事件の顛末を描きます。主人公が経済的に困窮しているところから物語が始まるのは「車中の娘」と似ていますが、そこからの展開はまったく異なります。むしろホームズの有名作「赤髪連盟」の亜流といったほうが近いでしょう。プロットがなかなか凝っていて、クリスティらしい仕掛けが随所に施されています。 イーストウッド君の冒険 1923年に書かれた短編は、前述の通りほとんどがポアロ物でしたが、それ以外の1作「名演技」が掲載されたのが月刊誌The Novel Magazineでした。この雑誌で3作発表されたクリスティ作品のうち、最終作となったのが、「イーストウッド君の冒険」(掲載時のタイトルはThe Mystery of the Second Cucumber)です。掲載は1924年8月号、つまり前話「ジェインの求職」と同時期でした。〆切に追い詰められていた作家にかかってきた謎の電話。ネタに困っていた彼は怪しみながらも言われた住所へと向かいます。これも冒険物ですが、シティ・アドベンチャーになっており、前2話とはテイストが違います。 ナイチンゲール荘 The Grand Magazineの1924年11月号掲載。クリスティの短編の中でもよく知られた一編です。内容的にはミステリや冒険物ではなく、メロドラマタッチの強い心理サスペンス。著名な作品ではありますが、神経過敏気味なヒロインが好みに合うか、中盤以降のやや強引な展開と含みのありすぎるラストをどう思うか、で評価が分かれるかもしれません。しかし、クリスティに関心を持つ者にとっては、好き嫌いを超越して外せない一編です。 エドワード・ロビンソンは男なのだ 掲載はThe Grand Magazineの1924年12月号、すなわちクリスマスの話として書かれた作品です。どうにも恋人に頭が上がらずにいる主人公が、半ばヤケになってクリスマスイブのデートをキャンセルし、ひとりでドライブに出かけます。ところが、その途中ふとしたことから思いもかけない騒動に巻き込まれてしまい……主人公と恋人の関係を活写した序盤、不可解な出来事が連続して起こり、物語が加速していく中盤、そして見事な幕切れを見せる終盤と、クリスティの筆が冴え渡ります。本書の中でも、楽しさと心地よさの点で一、二を争う佳編です。 リスタデール卿の謎 1923~1924年の2年間で短編を合計50作も発表したクリスティですが、1925年になるとわずか6作に激減します。内訳はクィン物2、幻想怪奇物1、メロドラマ1、そしてミステリ2で、そのミステリに該当するのが著名作である「検察側の証人」(『死の猟犬』収録)と、この「リスタデール卿の謎」でした。掲載はThe Grand Magazineの1925年12月号。これもクリスマスの話ですが、庶民の男性が主人公だった前話とは異なり、こちらの主役は上流階級の中年婦人。ただ英国の階級は家柄で決まるため、上流階級イコール金持ちとは限りません。本作の主人公もそうした“貧しい上流階級”のひとりで、長女が婚約を間近に控えているというのに家賃もおぼつかないほど逼迫しています。そんな彼女のもとに天の救いとしか思えない幸運が舞い込むのですが、探偵小説好きの長男は話がうますぎると不審に思い、裏事情を探ろうと調査を始めます。アクロバティックすぎるオチがいかにもクリスティらしいです。 ラジャのエメラルド 1926年発表の短編は9作。久々のポアロ物が1、クィン物1、残りはすべて特定の探偵役が登場しない話で、「ラジャのエメラルド」もそのうちのひとつです。掲載は隔週刊誌The Red Magazineの1926年7月30日号。夏のリゾート地を舞台にしていますが、なんといっても目を引くのが主人公の名前。なんと、ジェイムズ・ボンド! もちろん、あの有名なスパイがこの世に現れるのは30年ほど後のことでなんの関係もなく、しかも原作者であるイアン・フレミング自身がなるべく平凡な名前を選んだ、と言っていることからもわかるように特別な意味がある名前でもありません。ましてやクリスティのボンドは女にもてまくるどころか、女友達にすらコケにされ、1シリングで買った自己啓発本を金科玉条のようにあがめるという、なんとも情けない男。そんな彼がまったくの偶然からとんでもない事件に巻き込まれます。 白鳥の歌 クリスティのオペラへの思いが伝わってくる一本。掲載はThe Grand Magazineの1926年9月号で、ミステリではなく、文字通りのメロドラマです。作中、プッチーニのオペラ「トスカ」が重要な役割を持ちます。かなりストーリーに被っていますので、ご存じでない方は粗筋だけでも抑えてから読まれるほうがいいでしょう。 日曜日にはくだものを 1927年発表の短編は8作。内訳はクィン物5、マープル物1(彼女のデビュー作となった「火曜クラブ」)、特定の探偵役がいない物2ですが、本書収録作はその中には含まれていませんでした。明けて1928年には9作が書かれ、ポアロ物2、マープル物5、トミーとタペンス物1、そして残る1作が「日曜日にはくだものを」でした。掲載は著名な新聞であるthe Daily Mailの8月11日号。この日は土曜日で、ここにタイトルの意味が出てきます。本書中でももっとも短く、すっと読めてちょっと微笑ましい気分になれる、気の利いたお話です。 黄金の玉 1929年に発表された短編は前年同様9作で、ポアロ物1、マープル物1(『火曜クラブ』後半の開幕を告げる「青いゼラニウム」)、クィン物3、特定の探偵役が出てこない物4でした。本書収録は3作で、まず「黄金の玉」が新聞the Daily Mailの8月5日号に登場します。クリスティの描くカップルはどちらかというと女性が行動派で男性が抑え役であることが多いですが、ここでは珍しくなかなかやんちゃな男性が主人公を務めています。本書の中でも、とりわけ遊び心に満ちた一編といえるでしょう。 事故 掲載はこれも新聞で、the Sunday Dispatchの1929年9月22日号。ごく短い話ですが、全編に緊張感が漂い、読み応えがあります。クリスティの会話劇の面白さが凝縮されており、後年彼女が多くの戯曲を書き、その方面でも成功を収めた萌芽を見て取ることができます。 六ペンスのうた 19世紀から100年近く発行された週刊誌、the Illustrated Sporting and Dramatic Newsのクリスマス特別増刊号であるHolly Leavesの1929年版に掲載されました。本書中唯一のストレートな本格物で、家庭内で起こった殺人事件に老齢の弁護士が挑みます。タイトルは同名のマザーグースの歌から取られていますが、それほど深い意味づけはなく、ほんの添え物程度の関連。それよりむしろ疑惑が無実の人を責め苛む、というテーマのほうにクリスティらしさがあります。 ■米国での扱いについて 本書は英国のみで刊行され、米国では発売されませんでした。その代わり、収録作品は米国独自編集の短編集2冊に分散して収められています。以下、これについてまとめておきます。 “The Witness for the Prosecution and Other Stories“(1948)……4編 ナイチンゲール荘、事故、イーストウッド君の冒険(米題The Mystery of the Spanish Shawl)、六ペンスのうた 原書収録は全11編。上記4編以外は、「第四の男」「青い壺の謎」「赤信号」「S・O・S」「ラジオ」「検察側の証人」(以上『死の猟犬』収録)、それにポアロ物の「二度目のゴング」(『黄色いアイリス』収録)でした。刊行時点での傑作選的な構成といえるでしょう。 “The Golden Ball and Other Stories”(1971)……8編 リスタデール卿の謎、車中の娘、エドワード・ロビンソンは男なのだ、ジェインの求職、日曜日にはくだものを、黄金の玉、ラジャのエメラルド、白鳥の歌 原書収録は全15編。上記8編以外は、「死の猟犬」「ジプシー」「ランプ」「アーサー・カーマイクル卿の奇妙な事件」「翼の呼ぶ声」(以上『死の猟犬』収録)、「白木蓮の花」「愛犬の死」(以上『マン島の黄金』収録)でした。刊行当時、米国版では単行本未収録だった作品を集めています。 | ||||
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有名人が一人も出てこない短編集。 『リスタデール卿の謎』…ヴィンセント夫人親子が格安の家賃で借りた邸宅。 持ち主はリスタデール卿という謎の人。息子のルパートは何かあると探りを入れる。 お金がないなら働け!といいたい話。 『ナイチンゲール荘』(創元推理文庫では『うぐいす荘』)…ジェラルドと結婚したアリクスは彼が殺人鬼だと知る。 | ||||
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どれも読み易く、文章も明快。謎解きの要素は少ない、表題作りのリスタデール卿の謎は、途中で結末が見えてしまいました。 それでも、アガサクリスティーには読ませるだけの力があり、又別のタイトルを読みたいと思わせる力が有りますね。 気軽に読める短編集だと思います。 | ||||
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作者短編集には「火曜クラブ」や「クリスマスプディングの冒険」のような謎解きの傑作集があり、そういうものを期待して読んだだけに思いっきり肩透かしをくらってしまった。どこがミステリーなんだという作品が大半で(分類上は確かにミステリーなんだろうが)、真っ向から謎解きに挑むような作品は表題作の「リスタデール卿の謎」と「六ペンスのうた」「事故」ぐらいであとはサスペンス、冒険物(というほどか)が中心。 数少ない謎解き中心の作品については「リスタデール卿の謎」と「事故」は結末が見えていたし、「六ペンスのうた」の強引な結末はいただけない。 創元推理の傑作集に収録されている「ナイチンゲール荘」を期待して読んだが、ホラー・ミステリーと呼ぶべきもので、「黄色いアイリス」に所収の「仄暗い鏡の中に」を思わせるような作品だが、「仄暗い鏡の中に」がE.A.ポーの短編を思わせる好編だったのに対し、こちらはその出来損ないのような印象しか残らなかった。 「車中の娘」と「黄金の玉」は出だしがどちらも同じで、「ジェインの求職」はそれらの主人公を男から女に変えただけで、それぞれのその後の展開が異なるのを楽しんだくらい。これらも合わせて他の作品は成り行きまかせの流れに沿って読むだけのもので、時間つぶしに読むにはそれなりに楽しめるが、まぁそれだけのものでわざわざ読むほどのものか、というのが本作品集全体の感想であった。 ちなみに本作品集の創元推理文庫のタイトルは「白鳥の歌」で、収録作品は同じで順番が違うだけである。 | ||||
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高校時代に読んでもう一度読みましたが、さすがアガサ クリスティーですね。再読してもおもしろかったです。 | ||||
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正にタイトル通りの一冊です。 幾つかの短編がありますが、 どれも外れなし! 本格的な思い話がお好きな方は 物足りなく思うかもしれませんが、 短い時間で細切れに読書を楽しむ方には 長さも適当でいいと思います。 たくさんの話があると 中には「はずれ」と言いたくなることが 普通は多いと思います。 しかしこの本に関してはそういうことは ありませんでした。 どのお話もそれぞれ楽しめました。 シリアスな内容もありますし、 愉快なお話もあります。 ロマンスもあります。 私は特にこのロマンスっぽい話が 気に入りました。 他の方も書いていらっしゃるように 「軽妙洒脱」という表現がぴったり! 何となくサキの短編を読んでいるような 気もしました。 クリスティーに初めて触れる方には 気軽でよい一冊だと思います。 | ||||
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この本には12の短編小説が収められている。 それぞれが、どれもおもしろい。各短編に「星5つ」の評価を与えてもいいかもしれない。 しかし、1冊の短編集としてみると、「星5つ」は与えられない。トータルとして見ると、減点があるからである。 さて、その減点の要素だが、それは内緒にしておきたい。それを書こうとすれば、「それぞれの短編」の内容に立ち入らなければならない。ネタバレになりそうなので書かないでおく。 | ||||
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ロマンスメイン、ミステリーサブ。 という感じの短編集です。 そのため割と考えず、身構えずに読める ある意味貴重な作品でもあります。 小難しいトリックは この作品には皆無。 どうぞ普通に読んでいってください。 ミステリーが絡むのに 最後がえらく明るい作品や これまた正反対で救いようのなくなる 作品など、とにかく飽きさせません。 完全解決の作品は ほとんどないですが、 それでも不快感はないのだから不思議。 さーっと読めてしまう、 にくい作品でした。 | ||||
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ロマンスメイン、ミステリーサブ。 という感じの短編集です。 そのため割と考えず、身構えずに読める ある意味貴重な作品でもあります。 小難しいトリックは この作品には皆無。 どうぞ普通に読んでいってください。 ミステリーが絡むのに 最後がえらく明るい作品や これまた正反対で救いようのなくなる 作品など、とにかく飽きさせません。 完全解決の作品は ほとんどないですが、 それでも不快感はないのだから不思議。 さーっと読めてしまう、 にくい作品でした。 | ||||
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「車中の娘」「エドワード・ロビンソンは男なのだ」「事故」など、 短編12とも、面白く読みました。 「6ペンスのうた」は、やや悲しい物語ですが、 人間の感情の機微に触れるものでした。 アガサクリスティをたくさん呼んでくると、結末を類型化し、 今回は、どの終わり方をするのだろうと想像しながら読み進みます。 2−3候補をあげながら読むのですが、この短編集での結末で 予想しなかったものがいくつもあります。 だから、読むのが辞められない。 「リスタデール卿の謎」は、半分読み進むまで分かりませんでした。 3番目の候補で思いついた結末が当たりでした。 | ||||
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「車中の娘」「エドワード・ロビンソンは男なのだ」「事故」など、 短編12とも、面白く読みました。 「6ペンスのうた」は、やや悲しい物語ですが、 人間の感情の機微に触れるものでした。 アガサクリスティをたくさん呼んでくると、結末を類型化し、 今回は、どの終わり方をするのだろうと想像しながら読み進みます。 2−3候補をあげながら読むのですが、この短編集での結末で 予想しなかったものがいくつもあります。 だから、読むのが辞められない。 「リスタデール卿の謎」は、半分読み進むまで分かりませんでした。 3番目の候補で思いついた結末が当たりでした。 | ||||
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表題作の他に、「ナイチンゲール荘」、 「黄金の玉」、「ラジャのエメラルド」を 面白く読めました。 犯人がいたり、いなかったり、結末も様々で、 話しの展開も劇的です。 コメディータッチであったり、 普通の人のおかしな行動が、実は日常的だと気づきます。 | ||||
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表題作の他に、「ナイチンゲール荘」、 「黄金の玉」、「ラジャのエメラルド」を 面白く読めました。 犯人がいたり、いなかったり、結末も様々で、 話しの展開も劇的です。 コメディータッチであったり、 普通の人のおかしな行動が、実は日常的だと気づきます。 | ||||
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まさに「愛すべき」作品。 各編の質の高さとたっぷりのサスペンスを堪能できることにくわえて、 長編ではなかなか味わえないクリスティの笑顔を垣間見る幸せを感じた。 マープルやポアの性格でおなじみの如く、シニカル、かつ甘い感傷に流れる作家ではないが、 アガサの心の底には愚かな人間を見つめつづける大きな愛がある。 愚かで、性急で、欲張りだけど憎めない人間を笑いながら愛している。 作家としてのクリスティの容積の大きさを改めて実感し、 作者その人への興味をいっそうかき立てられた一冊。 | ||||
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まさに「愛すべき」作品。 各編の質の高さとたっぷりのサスペンスを堪能できることにくわえて、 長編ではなかなか味わえないクリスティの笑顔を垣間見る幸せを感じた。 マープルやポアの性格でおなじみの如く、シニカル、かつ甘い感傷に流れる作家ではないが、 アガサの心の底には愚かな人間を見つめつづける大きな愛がある。 愚かで、性急で、欲張りだけど憎めない人間を笑いながら愛している。 作家としてのクリスティの容積の大きさを改めて実感し、 作者その人への興味をいっそうかき立てられた一冊。 | ||||
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