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焦茶色のパステル
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焦茶色のパステルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全41件 1~20 1/3ページ
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私は競馬に全く興味関心が無く、それどころか一歩間違うと身を滅ぼすギャンブルという悪いイメージしかありません。 今は違うとは思いますが、競馬新聞を片手に耳にペンを挟んだおっさん達の怒号が飛び交う、嫌なイメージもあります。 そんな感じなので読みはじめは、競馬物だ!あ〜やだやだ!と思っていたのですが、読み進めていくと、どんどんのめり込んでいきました。 競馬というより競走馬が中心の話だったので、上記のような悪いイメージを想起させる描写がなかったからかと思います。 主人公が私と同じく競馬に関しては全くの無知で、彼女の視点を通して一緒になって競馬の知識を深める構成になっているので、競馬を知らなくても置いてけぼりにならず無理なく読み進めることができました。 そしてその彼女と一緒になって謎を追う親友の女性が、嫌味のないカラッとした気持ちの良い性格なので、殺人事件ではありながらあまり陰鬱な雰囲気にはならず、読んでいてとても楽しかったです。 主人公が年齢の割に幼稚というか頭が弱かったり、その親友は逆に異様に頭が切れて警察顔負けの推理力を持っていたり、なんでそこで警察に連絡しないの?ということがあるなど、突っ込みどころは多々ありました。 しかし細かいところには目を瞑って、エンタメ作品として見れば大変上質で、競馬の知識をわかりやすく説明しつつ、目まぐるしく飽きさせないテンポの良いストーリー展開で、良く練られた丁寧な構成をしていると感じました。 読み手のことをかなり意識して描いてくれているんだろうな、というのがひしひしと伝わってきます。 この著者の作品は他に何冊か読んでいて、どれも面白かったのでこちらも手に取ったのですが、これがデビュー作というのが信じられないくらいに、他作品同様とても楽しめました。 | ||||
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面白い作品だと思う。トリックに論理的な破綻は無い。 ハラハラドキドキもさせてくれます。 問題は、馬の血統詐欺が3人もの殺害の動機になり得る のかという点にあると思います。 | ||||
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岡島先生の作品は好きです。他にも過去の作品を新装版で読んでみたいです。 20年前位の作品は文字が小さく初老の私では眼が付いて行けません | ||||
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競馬界で行われる陰謀を背景に、殺人事件の謎を追うミステリですが、水準以上に面白いとは思いますが、あまりのめり込めませんでした。のめり込めなかった理由は、私が競馬にまったく興味が無いから。 同じ作者で競馬を巡る話なら、「明日天気にしておくれ」のほうが、誘拐、身代金と素人にも分かりやすいキーで物語を構成している分、分かりやすかったように思います。 逆に競馬が好きな人なら、物語の核になる要素が、旧式システムを前提とした「明日天気にしておくれ」よりも、現在に通じる(だろうと思われる)ものなので、より楽しめるかもしれません。 | ||||
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事件と馬をつなげる話の構成がよかっただけに残念です。 主人公的な立ち位置にいる女性のしゃしゃりでてくる知人が優秀すぎるのに違和感をもちました。 その知人が推理した内容は検証されるわけでもなく、それが当然(知人の推理ありきでないか)のごとく、その推理が既に前提なていで話がすすみ、さらにすごい違和感。 正直、「警察でも苦戦していることに一般人がなんでこんなに名推理できるのか、それが当たり前の様にすすんでいく展開」に、小説だから現実感がないのは当然として、ドラマ性も感じず、めちゃくちゃなやり方だと思いました。 | ||||
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非常に読み応えのある誰もまねのできないと思われる推理小説と思います。 芙美子のキャラクターが濃いのも作者の思惑通りで、見事にミスリードされます。 最後まで真相のわからない、まれにみる秀作だとおもいます。 | ||||
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だからかなんだか分からんが引っかかる所が多い作品だった。 いや早く警察呼べよと何度思ったことか。 岡嶋二人は好きです。 | ||||
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探していたので、安価で買えて良かったです。商品の状態も多少日に焼けていましたが、良好な状態でした。 | ||||
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これがデビュー作とは恐れ入る。 「クラインの壺」から岡嶋二人にハマり著作を数冊読んでなお「クラインの壺」ほど面白い作品には出会えず、「クラインの壺」がこの作家の最高傑作だったのかと思っていたが本作はそれに勝るとも劣らないクオリティの高さだった。 正直競馬にはまったく興味がないのですが、競馬に対して無知な女性を主人公に据えることにより、競馬の知識がない層にも理解できるような構成になっています。競馬知らないからという理由で敬遠している方には大丈夫なので読んでみてくださいと声を大にしてお薦めしたい。 そして相変わらず読みやすい文章を書くなあ。専門的な知識をごてごてと小難しく書く装飾過多なミステリー小説が多い中で、この作家の小説は安心して読めます。 殺人事件のトリックではなく、あくまで馬に重点を置いたトリックで勝負しているのが斬新。そのため殺人が起きているにも関わらずそちらの描写がやや薄めなのが唯一惜しいところ。主人公は被害者の妻という立ち位置なのだからもう少し感情の機微を見せてほしかった。愛が冷め始めているという設定があるにしても。 そしてタイトルが工夫が効いてていいですね。読む前はかわいらしいタイトルに惹かれ、読んだあとはそのタイトルが含む意味に唸る。隅々まで凝った素晴らしい作品だと思います。 | ||||
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非常に評判の良い、そしてセールス面でもよかったらしい「チョコレートゲーム」より、こちらのほうが出来が良いと思うのは・・・「乱歩賞受賞」ってのが頭につくからだけじゃない気がする。 タイトルになってる「焦茶色のパステル」、そうか・・・馬が主人公のミステリか。そういうのも、たまにはいいかもな・・・と思いきや、パステル死亡。「え〜っ、いきなり死んじゃうの?」、可哀想に・・・馬の親子が銃殺されたという、しかも・・・母馬のお腹には子供が・・・なんと悲惨な事件だ。小説の中で死ぬのは人間だけにしようよ・・・ショックがでかいよ。馬の親子が可哀想すぎて「馬を銃殺するような犯人は死刑にしろ」とか、馬の仇討ちで頭がいっぱいになるんだよ。だいぶ先になって気付いたんだけど、馬と一緒に人間も二人殺されていたようです。「こいつらの巻き添えになって馬の親子は殺されたのか?」と思うと、さらに馬が可哀想になって・・・最後までずっと「馬が可哀想」ってのを引きずってしまいました。「馬と一緒に殺された人」の奥さんが真相に迫る話。だから、結果的にはその奥さんと友達が主人公なのか?しかしな・・・犯人の動機とか共犯関係とか分かっても「こんなことで馬が殺されたのか・・・」と、さらに落ち込んでしまう。しかも、この真相って・・・公表されると思えないんだよな。事件解決後、警察はどんな風に決着をつけたのか?そこは描かれていない。乱歩賞受賞作って、「その後」が気になるの多いね。 | ||||
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非常に評価が高い作品であり、面白く読ませてもらった。 他の作品も今回同時に購入したが、どれも水準が高く、良い作品である。 | ||||
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岡嶋二人の本は、ずいぶん以前から何冊も読んで、「どの本もすばらしい」と感じています。今回、なぜか本書「焦茶色のパステル」を読んでいないのに気付いて読んでみたところ、主人公である2人の女性の人物像の描きこみや、ストーリー展開の巧みさに驚嘆し、「これがデビュー作か」と改めて感心しました。江戸川乱歩賞を獲得した有名作だけのことはあります。 また、他のレビュアーさんも書かれていましたが、「焦茶色のパステル」というタイトルは、オシャレでありながら、読み終わってみると深い意味が隠されており、著者がこの本の隅々にまで気を配り、最高の作品を目指したことが伝わってきます。 本書は、競走馬を育成している牧場を中心に話が展開しますが、話の展開の中で上手に馬について解説しながらストーリーが進んでいくので、競馬のことを知らない人でも全く無理なく読める本です。 1982年出版の本なのに、全く古く感じない本です。多くの人に読んでいただきたい、ていねいで密度の濃いミステリーです。お勧めします。 | ||||
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「99%の誘拐」で、岡嶋二人さんの作品に初めて触れ、非常に面白かったので本作品も読んでみました。 ネタバレになるのが恐いので、内容については余り触れませんが、競走馬と牧場、それを取り巻く人々の間に起こる事件を扱ったものですが、テンポ良いストーリー展開と事件の核心を巡る謎解きのスリリングさに引き込まれ、ついつい一気読みしてしまいました。 本作品はデビュー作と言うことで、順番としては逆になりましたが、十分にこなれている印象で、流石に江戸川乱歩賞に恥じない出来の作品だと思いました。 | ||||
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『焦茶色のパステル』、なんて素敵なタイトルなのだろう。優雅で、知的で、そしてどことなく謎めいていて。 ミステリー小説に「タイトル賞」というものがあるなら(実際あってもいいと思うのだが)、これは永遠のベスト1候補だろう。 そして、読み終えてみれば、このタイトルが内容的にも最もふさわしい(これ以外のタイトルはあり得ない)ことがわかる。この作品にこのタイトルをつけた岡嶋二人が、どれほどの思いとエネルギーを注ぎ込んだか、読むとしみじみと伝わってくる。 牧場で突然起こった猟銃の乱射、巻き込まれて2頭のサラブレッドと共に死んだ競馬評論家の妻が主人公。彼女は夫の仕事には無関心で(夫も仕事のことを妻に話さず)、競馬には全くの素人、友人の競馬誌記者と二人で、事件の渦の中に巻き込まれていく。 1982年の作品(江戸川乱歩賞受賞作)で、競馬(というより競走馬育成の話だが)を題材にして、競馬には素人の女性を主人公にしているところが、30年後に読んでも新しい。友人の女性の競馬誌記者のキャラクターも、今読んでも全く古びていない。 ミステリーとしての出来は、乱歩賞落選作の『あした天気にしておくれ』の方が一枚上かもしれない。ただ、『焦茶色のパステル』は、事件とその解決を通して、主人公の思いを丁寧に語っている点で、単なるミステリーにとどまらない、小説としての魅力があふれる名作だと思う。 | ||||
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『焦茶色のパステル』、なんて素敵なタイトルなのだろう。優雅で、知的で、そしてどことなく謎めいていて。 ミステリー小説に「タイトル賞」というものがあるなら(実際あってもいいと思うのだが)、これは永遠のベスト1候補だろう。 そして、読み終えてみれば、このタイトルが内容的にも最もふさわしい(これ以外のタイトルはあり得ない)ことがわかる。この作品にこのタイトルをつけた岡嶋二人が、どれほどの思いとエネルギーを注ぎ込んだか、読むとしみじみと伝わってくる。 牧場で突然起こった猟銃の乱射、巻き込まれて2頭のサラブレッドと共に死んだ競馬評論家の妻が主人公。彼女は夫の仕事には無関心で(夫も仕事のことを妻に話さず)、競馬には全くの素人、友人の競馬誌記者と二人で、事件の渦の中に巻き込まれていく。 1982年の作品(江戸川乱歩賞受賞作)で、競馬(というより競走馬育成の話だが)を題材にして、競馬には素人の女性を主人公にしているところが、30年後に読んでも新しい。友人の女性の競馬誌記者のキャラクターも、今読んでも全く古びていない。 ミステリーとしての出来は、乱歩賞落選作の『あした天気にしておくれ』の方が一枚上かもしれない。ただ、『焦茶色のパステル』は、事件とその解決を通して、主人公の思いを丁寧に語っている点で、単なるミステリーにとどまらない、小説としての魅力があふれる名作だと思う。 新装版が出て、カバーイラストが良くなった。 | ||||
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「あした〜」が受賞できんかった事に納得いかない人は多かれど、本作の受賞に異論を唱える人はいないでしょう。 推理小説とは思えない優しいタイトル。主人公を始め、立ってるキャラクター達に、お馴染みの後半のスピード感と二転三転する展開。昔の作品である故の古くささ以外にケチをつけるところはないです。 僕は「競馬」「狩猟」ってものが大嫌いで。 香苗の台詞で「脚が折れただけで、走れないというだけで殺すなんて」「何故馬を愛でる一方で鳥や兎を殺せるのか」と言う風のがありますが、正にその通り。特に競馬は、ファンは競走馬にある種のロマンを感じてるんでしょうが、結局人間の都合で役に立たなくなると殺してしまう無神経さがほんと嫌で。 本作は「競馬ミステリー」ですが、その辺りのアンチ競馬ファンの気持ちも代弁してくれてるし、説明も然り気なくて解りやすいので、読み手を選ばずにドキドキハラハラを楽しめます。 読みやすいのに、終ってみて何か心に残る、不思議な魅力のある一作。「競馬三部作」の中でもやっぱこれが一番です。 | ||||
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岡嶋二人の江戸川乱歩賞受賞作。競馬の世界が舞台になっており、主人公が競馬素人の女性という設定なので特に競馬、特に競走馬飼育の知識がなくても難なく話に入っていけるのは見事な構成である。個人的には競馬には殆ど関心がないため、そこそこ楽しめたかなという印象。競馬が好きな人ならまた違った印象を持つのかもしれない。この時期に顕著な特殊なお仕事体験系推理ばかり受賞してしまう江戸川乱歩賞だが、本書もそれに当てはまるか。競馬の競走馬飼育についての知識が得られるが、あまり興味のない人にはあまりアピールするものではない。 | ||||
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兎に角,他にほとんど例を見ない優れた競馬ミステリーです。競馬を知らない方でも十分に堪能できます。読みやすい文章で、世の中を分かっている方たちの作品で、気持ち良く読めるのです。頭でっかちでー平気で辻褄の合わないことを書いている輩の多いご時世のなかにあってなぜか、ほっとする作品です、お勧めです。 | ||||
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岡島二人、大好きです。本当に大ファンです。 岡島二人のファンになったきっかけがこの本です。 実は私競馬もの、大嫌いなんです。昔自転車競技をやっていた関係上、競輪場にしょっちゅう行っていたのですが、それこそ無我夢中。無我夢中で走れば走るほど、それにBetする連中が許せない。それが募って、競馬、競艇の関係は読む気にもならなかったのです。 それが、この小説だけはあっという間に読み終わってしまいました。この清涼たる、というと変に感じると思いますが、すっきりした読後感は何なんでしょう。 読ませるんです。これが。まるで囲碁を全く知らないのに夢中で読んでしまったヒカルの碁みたいに。凄い引き込み力。ぐいぐいと力強い。これが岡島二人です。全体に軽いタッチで運ぶ口調はスムーズで、つい読みすごしてしまいますが、わざとインパクトを与える文章を配置する。それにだまされた伏線がいくつもあるのです。競馬を知らなくても、どきどきさせる、パステルは一体?って謎が意外なところから解け行く。 ここから始まり、奇跡のコラボ岡島二人の最終作品まで、約2週間で読んでしまいました。 回想で、この作品の生みの苦しみを読みましたが、それも本当に面白かったです。是非、Okazimaワールドに入るこの一冊をお勧めします。 | ||||
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ダビンチコードを読んだときと同じようにハラハラした、と言ったら言い過ぎだろうか? こんなにスカッと論理のどんでん返しをされたのはいついらいだろう、と言ったら言い過ぎだろうか? 言い過ぎ化もしれません。 しかし、30年近く前の、”超大作”とは言えない作品で、ものすごく楽しませて頂いたのは事実です。 とっても得した気分になりました。 岡嶋二人氏の他の作品も楽しみです。 | ||||
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