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I'm sorry,mama.
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I'm sorry,mama.の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全83件 61~80 4/5ページ
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邪悪の主人公を描きながら、文章はどこか軽やかで、 途中から登場する老女たちの描写には笑ってしまいました。 これまでの作品と一味違いますが、面白い。 | ||||
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~ この作者の本ははずれがなかったので、まあ読んでみたというところ。なかに出てくる方は、みんなグロテスクで気持ちの悪い人々だが、なかでも、アイ子の気持ちの悪さ、グロテスクさが一人歩きしていて、すごく読後感が悪い。これでもか、これでもかという、グロテスクなものの連続で、読んでいてつらくなった。どこか、現実逃避がしたくて、読書をするのに~~、地獄絵をみにいったみたいで、、、後味が悪い。 試みとしては面白い本であるが、楽しみとしての読書にはむかない。~ | ||||
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あれあれ、と思う間に桐野ワールドにひきこまれ、一気に読んでしまう本です。変な人ばっかり出てきます。それがとても現実感があるのです。主人公のアイ子も存在感たっぷりの、ある意味、悪いやつなのに妙に味方になってしまいそうなほどの魅力を感じました。桐野さんの筆力でしょうね。気持ち悪さは感じませんでした。結構残酷なシーンがあるのに不思議とさらりとした感じがします。私は好きですよ、この本。最後はアイ子がかわいそうで涙が少し出ました。 | ||||
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「人の命を何とも思わない。」思いやりをかけられることも、かけることもなく育った。愛情に飢えていた。誰も頼る人がいなかった。彼女の不幸な生い立ちが、彼女の人格をゆがめてしまった。そんな彼女が、ある日自分の母親が誰なのかを知りたいと思う・・・。人間知らないほうが幸せなこともある。アイ子の場合も知るべきではなかったのかもしれない。憎みきれない。実の母親を慕う気持ちがやはりあったのだろう。そう考えると、この本の題名が物悲しく見える。 | ||||
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桐野さんの最近の作品は、とにかく、いっちゃてる世界、というか人物を延々と描いており、今回もまた主役級のキャラクターに、脳天をぶん殴られるような衝撃を受けました。またそれを取り巻く連中の怪しい面々が面白く、ある種これはダークファンタジー(!?)というような、人間の裏側の御伽噺のようなお話です。とかく妙な表現、妙なキャラクターなど、読む人によっては、リアリティの欠如と受け取られるかもしれませんが、それは無粋というもの。小説だからこその、この異様な世界を体験できる事を素直に受け止めたほうが良いでしょう。 お話は、昔存在した娼婦館、そこにいたアイコという名の女性をめぐるお話。なんだか怪しげな人物たちだなあ、と読み始めたら、あっという間の惨劇。そのあとはもうノンストップ。人間の不毛な世界が延々と描かれています。良くも悪くも、これぞ桐野ワールドといった世界が描かれています。 個人的には、やや物足りなさの残る作品ではありました。物語が短すぎると感じました。やはり桐野さんの真髄は長編でこそ発揮されるような気がします。同じような世界をとことん描ききった「グロテスク」と比べるとやや物足りなさが残るのも事実。「残虐記」もそうでしたが、この本も260ページ弱とあっという間に読めてしまいます。やはりここは桐野さんに骨身を削っていただいて、長編の復活を望みたいところですね。作家の苦悩を知らない一ファンの願いです。 | ||||
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ここ2作、誰もが知る猟奇事件を小説のモチーフとすることで、「“想像を超える現実”をさらに超えていく想像」に果敢に挑んできた桐野夏生。本作は久しぶりにその図式から離れた作品である。ただし扱っている主題は前作同様“現代の闇”であり、出自、貧困、醜、愛の欠如...と負の要素をこれでもかと抱え込んだ女主人公が感情もなく人非人の限りを尽くす、いわば現代のピカレスク小説である。 前2作は“想像さえ超えてしまった現実”という挑むべき相手が明らかで、それが作品のフレームにもなっていたのだが、本作は自ら、現実に拮抗するような悪意や不可解や陰惨を構築する必要から、設定や展開がインフレーションを起してしまっている。前2作はいくら過剰な設定、展開、解釈があっても“実話”という説得材料があったが、今回はそれがないため、あまりに戯画的でリアリティーが感じられない。 なぜ女主人公のような“悪”が生み出されるのかといった点も、輪姦で男親もわからない出生、売春宿での幼少期といったディティールでは、昔からある「遺伝か?環境か?」といったレベルの論議に収斂してしまい、現代との接点が見えてこない。 主人公と思わせた人物がいきなり一章で焼け死んでしまう書き出しのギミックや、誰もが得体の知れない興味を感じているあの格安シティホテルグループの女社長を現実から引用するセンスには才能を感じるし、次作への期待はつながる。 | ||||
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主人公の中年女は、殺す盗む逃げる・・の繰り返し。 顔もおたふく系だし小太りだし頭わるそう。 出てくる人達も、ちょっと素直じゃないくせのある人達。あまりにも簡単に人を殺していき、自分探しをしていく様は、やりすぎなので逆に好感度をもてました。作者はちょっとした文章で、その人の内面のイメージ広がらせてくれるので、読んでいていやーな気持ちになる人もいると思いますが、 けっこう一気に読めるので、別世界にいく気持ちで、たまにこういうひどい主人公とその周りの人々のいる世界を見るのも楽しいと思います。私は楽しく読めました。 | ||||
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面白いか否かで言えば、それなりに面白い。しかし、主人公を中心とする登場人物の人物造形の掘り下げと描写が如何せん浅いとともに、中盤を過ぎる辺りから話の展開が都合が良すぎる。その上「グロテスク」で観られた様な濃密なディテールが余りに不足しているため、作品全体から「人間の暗部」を描く迫力が伝わってこず、非常に隙間のある淡白な、完成度が高いとは言いがたい結果に終わっている。~著者の視点は「OUT」から、サスペンスやハードボイルドの枠ではないある種の「人格の歪み」にシフトチェンジして「グロテスク」迄成功を収めて来たが、今後それを継続するならば人格そのもの、つまり「心理」に関する綿密な調査を裏づけする作劇に注力すべきではないか。~作風は異なるが、高村薫に観られる「まるで体験したかのような」ディテールやトーマス・ハリスの「レッド・ドラゴン」に観られるほぼ完璧といってもいい緻密な論理とその整合性。これらの成功は綿密な調査と資料による成果なのは明白だ~作品に厚みと重層性をキープするには生来の才能と想像力だけではおのずと限界がある。~平凡な純文学作家を遥かに凌駕する「人間を描く」才能をもった著者だけに、もっと高い完成度を意識して欲しい。 | ||||
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桐野作品が好きな私にとってはこの作品も期待通りでした。 主人公アイコは表紙からなんとなく若い女性だと思ってたのですが、 どこにでもいそうな中年女性。そこがかえってリアルで、 こうゆう人間、いる。と単純に怖くなりました。 桐野さんが「トラウマものにはしたくない」とおっしゃってたように、 アイコの過去が話の核にあっても、そこだけに話が収束されずにうまく展開していきます。 キャラクター設定、心理描写が非常にリアルでうまいので、 登場人物達が話したりするちょっとしたエピソードも、まるで誰かの本当に経験した話を立ち聞きしてしまったかのような感覚に襲われます。 主人公アイコは本当に狡猾で憎らしく、人を殺したり欺いたりする事をまるでなんとも思わず平然と手を変え場所を変え、次々と罪を犯していきます。 自分をばかにした者、少しでも嫌な気持ちにさせた者には 必ず報復=殺害という図式が彼女の中ではいとも普通に成立していて、 迷いも罪悪感もなく、衝動的に犯罪に突き進んでいきます。 それだけ過去の生い立ちからもコンプレックスの強い人間だとも思えますが、だからどうした~!と、みじんの同情も沸かないほどです。 ちょっとしたおちゃめ?な部分も見え隠れはしますが、 これを許しちゃいかんだろという感じで、私には許しがたい人間でした。しかし作者は主観をいれずに淡々と話を進めていき、 彼女を良いとも悪いとも決め付けてはいません。 勧善懲悪ものにしない、読者の想像力に委ねるところがこの作者らしいと思います。 また随所に桐野流のブラックユーモアがちりばめられていて、 重いのだけど、時々笑える、こゆうところも好きです。 桐野さんの作品は皆さんも書いてるように読後感がかなり重く、これも例外ではありません。 想像力豊かな人は胸が悪くなるでしょうね。でもその原因を直視したり 考えたりすることってとても大切なんじゃないかなぁと、桐野作品を読むと思うのです。 できれば目を塞ぎたい汚い人間の心理や行動、最悪な人間関係。 そんなものが出てくると、自分のさまざまな行動や思考と照らし合わせてみて、色々と考えさせられます。 何かしらモヤモヤっとしたものが残るのですが、それは自分の中の 汚い気持ちや世の中の閉塞感、不条理な物事をうまく切り取り、 細部まですくい上げて文章で表現されてしまうからではないかと思います。本を読んだ読者に何らかの感情(それが嫌悪でも好感でも)を抱かせ、読者に素通りを許さない筆力を持っているのがこの作家だと思います。 ちなみにこの本を読んだ時にある量販店の連続放火事件が起こり、 その後の報道でちょっとこの話とかぶるような感じがして、 現実の事件の裏側に、こうゆう物語が隠れているかもしれない。 そんな事を考えつつ、桐野作品の深さにまたもや唸ってしまいました。 | ||||
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桐野さんは犯罪を犯してしまう人間の汚い部分をリアルに描かせたら天下一品! 黒い人間が出来上がってしまう理由を丁寧に書いています。 読者を不快にさせ、後味の悪いイヤ~な気分にさせる。 桐野さんの作品を読めばそういう気持ちになることはわかっています。 でも、それがわかっていても読んでしまう。 ある意味、麻薬的な魅力を持った作品の書ける作家だと思います。娼館で、実の母親が誰かもわからずにドブネズミのように生きてきた少女・アイ子。 そのせいか物心つく頃には妙に大人びて、そ知らぬ顔で盗みを繰り返す子供に育っていく。 物語は40代になったアイ子を描きますが、数々の犯罪で自らの手を汚し、罪悪感などまったく感じていないアイ子を、読者はそれぞれどう受け止めるのか・・・そこが大きなテーマだと思います。アイ子は実の母の形見と言われる靴を持っています。 何かあるたびにアイ子はそれに語りかけます。 そんな姿に人間的な部分もかんじはしますが、次の場面ではまた残虐な犯罪を犯し、また汚い部分を見せ付けられて・・・。アイ子に同情の余地はあるのでしょうか? ぜひ、一人一人の目で確かめてみてください。 | ||||
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桐野夏生さんの本はほんとにはずれがなく この本も一気読み。 主人公が途中で気持ちわるくなったりましたが、 期待を裏切らない作品でした。 誰もがもってる心の汚い部分をおもしろく書いてますよね。 | ||||
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桐野夏生作品は全て読んでますが、新作が出るたびに裏切られることはない。特に「ダーク」以降の作品は、登場人物のほとんど(含む主人公)が救いようのない闇を抱えていて、読みながらその闇に自分を投影することに心地良さを感じる。本作品も快作。T・カポーティの「冷血」を思わせる展開ではありますが、手法は全く別。作者独自の絶妙の間合いで人物が描かれています。良いか悪いか別にして読後感は重い。好き嫌いが分かれるのかもしれません。 | ||||
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『グロテスク』の後に読んだので、インパクト的にはあまりガツンときませんでした。簡単に人を殺せてしまう心理はとても恐ろしかったです。 だけど、母親への想いに最後は切なさが残りました。 | ||||
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桐野作品には、新聞で毎日見かける事件の後ろにあるものを丁寧に描くことによって、真実に迫ろうとする意志を感じます。今回は子供への虐待やネグレクト、それをされた側の心の傷だけでなく、する側の事情も描いている。虐げられた人間が駆け込める場所がこの社会には用意されているのか? | ||||
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イヤーな事件。イヤーな人間関係。 本当に上手いです。こういう人たちの描き方。 どんどん読めますが、でも、それだけ、なんです。 深いものはハッキリいって、ありません。読み終わったあとも、 「あぁ、不幸な人生があるなぁ、自分は平和に暮らしていきたいなぁ」で終わってしまいました…。 | ||||
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ほかの桐野夏生作品と同様に、人物を含む描写の良さ、おもしろさは最高だと思います。ただ、前半の人がどんどん登場してくるところはそれが生きていいんだけれど、後半の話のスジを展開させていくところがイマイチ。主人公の行動があまりに抜けていて、過去の行動に関する説明との整合性を感じず、現実味がどんどんなくなっていく感じです。そのため、読み進めるごとに前半の熱が冷めていく感じがしました。 ただ、書きっぷりは後半も良いので、それだけで一気に読めてしまいました。そういう点からは、ちょうど良い長さになっているようにも思いました。 | ||||
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こんな行き当たりばったりな奴であればもっと早く悪事がばれて警察にでも捕まっていたんじゃないかなーーと感じてしまう位、考えなしにバンバン悪さをしていくので、綿密に犯罪を組み立てていく犯人像に慣れていた私はなんだか爽快な気分になりました。最後がいいっすね、^^ | ||||
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夜明けまで一気に読みました。読んだ後思わず『怖い!』と口にして布団に潜り込みました!前作『グロテスク』の和恵という主人公が桐野さん風にいう『怪物』になっていくのと似た不気味さがいっぱいです。最悪劣悪で悪意がいっぱいの環境下で赤ちゃんから生まれ育ったら一体どんな人格の子に育つのか・・・という世にも恐ろしい想像実験です!最後に精神科医でも出てきて救いのストーリーでもあったら爽快感が残るんでしょうけど、いつもあんな感じで終わるよね。読後の夜、私は怖い夢を見ましたよ! | ||||
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著者の最近の作品とこの表紙を見れば、だいたい想像がつくとおり、どろどろの内容です。 読後感は最悪でした。 なのに、なぜか納得してしまいました。 主人公のような人物、確かに社会にいます。 著者はこの嫌な主人公を感情をまじえず、淡々と書いているのです。 この本で読む限り、この主人公を批判もしていないしし、あるがままを描写しているのです。 なのに、読後に最悪の感情を持ってしまったということは、この主人公の嫌な部分が自分の中にある、ということなんだと思います。 さすがベストセラー作家・・・奥が深いです、脱帽! | ||||
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何となく買った本でしたが、一気に読みました。 移り変わる情景、過去と現在。 人間描写が丁寧なので、最後に出た人々についても書かれている割にその後一気に終わりに向かうため、役割に対する記述量が勿体無い気はしましたが、それ以外は文句無しに展開・文章共に面白かったですよ。 この方の本を読むのは初めてなので、他の作品との比較は出来ませんが…。 個人的にですが、一読の価値あり、と思います。 | ||||
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