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I'm sorry,mama.
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I'm sorry,mama.の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全45件 1~20 1/3ページ
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桐野ワールド炸裂でした! 200頁ぐらいの薄い小説ですが、これでもかと登場するありとあらゆる邪悪さは普通の毒ではなく凝縮された猛毒でした! この猛毒さが癖になる。 | ||||
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フォローしてますが、独特の表現力で読みながら引き込まれてしまいます。 | ||||
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『人物の描写に深みがない』と言うような意見も見られたのですが、深みがないことこそが、この物語の主たる人物のその人らしさということだと僕は思いました。その『らしさ』と言う深みのなさ(洞察力、想像力、思いやり等のなさ)が大そう薄っぺらくも見え、耐え難くて嫌な感じなのですが、このような『目先の利にかなうこと以外何も考えない(考えられない)』感じこそが彼女の核だったわけで、そうなるのはなぜなのかと言うことはきちんと綴られています。恨みつらみと自らの欲望を満たすことしか考えておらず、そのためには他人を傷つけようが自分をないがしろにしようがどうでも良く、世界を馬鹿にし、もはや一般人と心を通じて話すこともできません。救いようがなく、同時に害毒はまき散らし、言いようがない。そしてそこに理由があるという。 救いようのないこの世の嫌な部分をえぐり出すような話でした。僕は日頃から男って嫌だなぁと思ってしまう質なのですが、やっぱりこの世界の不幸の根元は男なんじゃないか、なんてことも思ってしまいました。まぁ、男と言うか、男の命に植え付けられている質感と言うか…。こういう書き方すると偏ってると思われてしまうから嫌なのですが…。 やっぱりこの世界は基本的に酷いんじゃないかな、なんて考えたりもしてしまいます…。実際こういう事実はあるだろうし、いったいどうすればいいのだろう。 | ||||
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レビューでは結構ボロクソだったので、構えて読みましたが面白かったです。 | ||||
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古本屋で一冊200円、3冊なら1冊あたり100円という本で期待せずによんだけど、最初の20ページで想像を超える展開に出くわして、この本やばいと思って、心を落ち着けてからその後を読んだ。嫁によると、この著者の書く内容は結構えぐい内容、有名だとか。そうだったのか、どおりでと進む。 たぶんストーリーとしてはありがちで、小説らしいイっちゃってる感じの主人公と登場人物達なんだけど、イッちゃってるその人たちにあって、主人公だけはどこか他と遊離しているんだよね。そこがラストに向かっての哀愁を感じさせる。途中、ホテル経営者に主人公の事を警戒せよとメールが来るあたりで、読んでる方のアドレナリンは絶頂に。やばーい、一冊100円でいい買い物したなとおもいながら読んだ。しかし、最後60ページはちょっと展開を急ぎ過ぎか、もう少しこの世界を味わいたかった。よって、星は一つひいて4つとした。 とにかく登場人物がみんな濃い、映画化したら面白いと思う。あと、この表紙もいい感じで、好きだ。 | ||||
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まだ観てませんが桐野夏生の小説は結構観てますので。私的にはグロテスクから始まりミロシリーズ、柔らかい頰的な考えさせられたり後味悪いのが好物です❤️ | ||||
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届けるまで時間がちょっとかかりますけど、商品はなかなか悪くないです。 | ||||
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確かにアイ子は悪い女である。 しかし、ここに出てくる他の女だって悪いし、アイ子を作った周りの大人たちも悪い。 悪さ加減に差はあるが、ほとんどの人間が“悪い”のである。 そして自分だってそのような人間の一人であり、アイ子との差は、実は紙一重なのではないか… この感覚こそが桐野夏生の神髄であり、その怖れを確かめるためには、また彼女の本を読まずにはいられないのだ。 | ||||
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桐野流ピカレスク小説の味わいです。 主人公アイ子と周辺の人物がどれも醜い。 そしてうすっぺらい。 言ってみれば「人間の薄っぺらさ=空虚さ」がテーマの小説だ。 強烈であります。 孤児院の元職員の美佐江と夫の稔。 育ての親で女装趣味の隆造、 経営巫女と呼ばれる都志子、 部下の山瀬、後藤。 元売春婦たち。 記憶の中の「母さん」。 悪意と虚飾と敗残にまみれた人々。 この強烈な人物群を眺めているだけで、 ドラマ性を感じてしまう。 醜さがドラマである。 ラスト、アイ子の出生の秘密があっけなく解かれることで、 この小説の描く、人間のうすっぺらさが身も蓋もなく描き切られているようである。 一種の爽快感さえ感じるエンディングだ。 | ||||
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アイ子ちゃんの人生、かわいそ過ぎ。 輪廻転生。来世では素晴らしいことが沢山ありますように、と思わず願っちゃいました。 人殺しを繰り返すアイ子が靴に話しかける、ってところがちょっと違和感ありました。 | ||||
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両親が誰とも知らず、娼家で育った女主人公が、冷酷な殺人を重ねていくというピカレスク・ロマンなのだが、ヒロインの造形よりもむしろ、彼女に関わるいろいろな人間がそれぞれに面白い。それぞれの、人生で背負った業や醜さが非常にリアルに描かれ、そちらの方に引き込まれた。 女主人公・アイ子はむしろ、読者をこのような多様な業をもつ人間の人生にいざなう狂言回しにすぎないのではないか、とさえ思えてくる。 その中の一人である、ホテルチェーンの女性社長は、ある実在の人物を容易に想起させる。 (本人から苦情が来なかったのだろうか) 小説のラストは、ヒロインが追っ手を逃れるため、隅田川に飛び込み泳ぐシーンで終わっている。 これは、藤山直美主演『顔』(傑作だと思う)のラストを髣髴とさせる。 | ||||
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読んでいてとても痛快な物語。愛情というものを知らずに売春宿「ヌカルミハウス」で育った松島アイ子。自分をかわいがってくれなかった先生、馬鹿にされた孤児仲間など、おもしろくないと感じる体験をさせられた相手に火をつけて仕返ししては逃走して世を渡っていく。 アイ子が住み込みの使用人として働く、シティホテル経営者の又勝志津子は、APAホテルの社長がモデルでしょうか? 出てきた登場人物のなかでもずばぬけて個性的なキャラクターで楽しめました。 桐野作品にしては中編といったページ数なので、一気に読むことができました! | ||||
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売春宿で生まれ、誰からも愛されずに育った松本アイ子という少女が、 躊躇なく窃盗、放火、殺人をしていく。 そのような人物を、メディアを媒介して知ると、怒りを 覚えるかもしれないが、本書でのキャラはどういうわけか コミカルに移る。 平気で、犯行を犯していく彼女、ただどういうわけか 憎めない、かわいらしさまで覚えてしまう。 そして、最後に彼女の出生を実の母親から知らされ、 その母親さえも殺してしまう、そんな悲惨な状況で、 何故か感動してしまった私は人格破綻者なのだろうか。 桐野さんの本は、何らかの刺激を常に 与えてくれる。 | ||||
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先に『OUT』や『グロテスク』を読んでいるので、物足りなく 感じました。 主人公が、一つのきっかけでどんどん堕ちていくあの気持ち悪さ があまり感じられないので物語に引き込まれる前に読み終わって しまいました。 でもそれは、『OUT』等と比べてみてなので、評価が厳しくなる んだと思います。 桐野さんは、<女という生き物>を書きたいのかな、とよく思います。 まさに、女にしか書けない<女>。その点では様々な女性が出てくるので 面白かったです。 | ||||
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残虐記 グロテスク〈上〉 (文春文庫) OUT 上 講談社文庫 き 32-3 柔らかな頬〈上〉 (文春文庫) を、読んで、本作を読みました。 最初は、美佐江先生の話なのかと思ったら、いきなりの展開にビックリしました。 アイ子さんのお話?なんですね。。。 他の方も書いておられましたが、やはりこの文章量だと 内容的にもうひとつというか、長く書いてこそ、桐野さんの良い面?が 発揮できるように思い、これももっと長編だったら良かったなぁ〜と思いました。 色んな登場人物がいてこのページ数だとおさまりきれないっていうか…。 最初に出てきた、女装壁のある里親?のおじいさんや 星の子学園卒のやっちゃん達などが後半には何も出てこないし…。 しかし、これだけ人を簡単?に殺しまくって、つかまらないものなのかな?(笑) 感想としては、もっと読みたいという感じでした。 でも、先に先にと読者をすすませるのは、すごいと思います。 しかし、娼館関係が、「ヌカルミハウス」に「泥の会」ってどういう ネーミングセンスだろ?(笑)徹底的に落ちてるね〜☆(笑) | ||||
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ルール無視のアウトローを主人公にした 悪漢小説と言いながら、 実はつまんない小物の悪党が主人公の話が多いが、 さすが桐野夏生 である。 キム・ジョンイルネタや美智子皇后ネタはヤバすぎるだろw さすがに美智子皇后は殺せないが、 太宰治の隠し子は殺してしまいますぜww で「人間失格」を古本屋に売りにいったら、 25万円もして、女主人公が、 「なんでこんなのが25万円もするんだ?」 と疑問に思うのが痛快である。 母性愛も否定してるのも痛快! 泥棒、誘拐、放火、殺人とやりたい放題の 女主人公に萌えろ! もちろん体も武器にするが、 40代の不細工な女主人公なので、 美女のセクースシーンにハァハァしたい普通の男は読んではダメポ。 美女どころか、10代から30代の女一人も出てきません。 60代以上の婆様が大量に出てくるババコン向けの小説である。 若い綺麗な女が出てくる小説なんて読み飽きているよな。 パターン外しの桐野夏生は本当に面白い。 | ||||
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人間は、どこまで邪悪で残酷になれるのか。 あまりに悪意に満ちた物語で滑稽ではあるけれど。 極悪非道な中年女の主人公が目まぐるしいほど際立っていて、読み進めると止まらなくなった。 | ||||
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本場のインドカレーが大好きで、機会がある度食べるのですが、すいすい食べられて、食べた後で、胃を中心に燃える様な感覚が拡がって行く、あの感覚が堪えられません。 この本も、面白くてすいすい読めるのですが、後からじわじわ拡がって来る、気になる感覚があるのです。一言に集約すると、罪悪感、でしょうか。 原罪、贖い、償い、生、死、絆。望まれない出生、生まれながらの罪、虐げられる者と虐げる者、生き地獄。虐げられた者は、産まれた事を後悔し、産んだ者を怨み、憎む。 何故産まれたのか、何故産んだのか、何故生きなければならないのか、生きる事に意味があるのか。子捨てと親殺し。母を殺した主人公が、初めて絶望を知り、それが最終的に三途の川を渡るきっかけになる。人と生の根源を問う哲学小説で、難しいテーマに挑み、見事描ききった手腕は素晴らしい。思考を要求する本物の小説です。 | ||||
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不思議な読後感をもった作品。 主人公の気持ちが解らなくて、すぐに再読しましたがやっぱり 解りませんでした。 でもなぜか応援したくなってしまった私はおかしいでしょうか・・・ 天涯孤独のアイ子。 やばくなったら殺して(&盗んで)トンズラ。 飽きたらポイ捨て。プライドは高く、ムカついたら必ず復讐する。 本人は真剣そのものなんだけど、滑稽なんだよなー。 綱渡りの人生だったけれど、最後は面倒になって川に飛び込んじゃったけれど、 向こう岸に泳ぎついて、またどこかの街に紛れて逞しく生きていてほしい。 誰からも愛されなかったアイ子を、私は愛すべきキャラクターだと思いました。 | ||||
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売春宿で生まれ、幼少を孤児院で過ごした主人公「アイ子」が起こす、窃盗、放火、殺人などの残虐行為を書き連ねた長編小説。 作品を覆う雰囲気は、終始救いようのない悪意に満ちていている。しかも、悲壮な出自を持ちながらもその容姿の悪さや利己的かつ短絡的な態度によって、読者がアイ子にいっさいの同情を寄せさせないようにされているから寄る辺ない。 この作品を読むと、なぜ作者はここまで徹底して人の闇の部分を描写するのだろうと思っただが、それは巻末に寄せられた小説家島田雅彦氏のわかり易い解説が教えてくれた。 | ||||
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