■スポンサードリンク


背後の足音



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
背後の足音 上 (創元推理文庫)
背後の足音 下 (創元推理文庫)

背後の足音の評価: 4.44/5点 レビュー 27件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.44pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全27件 1~20 1/2ページ
12>>
No.27:
(5pt)

著者の現代スウェーデン社会観が見え隠れする。

犯罪捜査では機会と動機のある人間が容疑者となるわけだが、本作の事件では動機が見つからず、そもそも複数の被害者をつなぐ共通点がなく、捜査が難航する。そこに著者のスウェーデン社会観/現代社会観みたいなものが反映されていて面白い。『ピラミッド』を除き刊行順に読んできた中では一番面白かった。
背後の足音 下 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 下 (創元推理文庫)より
4488209130
No.26:
(4pt)

良い

なかなか良いが、また翻訳が良くない。

警察のユニフォーム、制服、と言い方が変わる。
柳澤センセ、一人で訳していないんでは?
下請けを雇うとか分業しているなら、全体を一回見直すべし。
同じ翻訳者の角川のマルティンベックシリーズほどひどくはないが、編集者も怠慢であるように思う。

サスペンスとして十分に良いが、毎回毎回結末が尻すぼみ。ちょっとがっかりする。
背後の足音 下 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 下 (創元推理文庫)より
4488209130
No.25:
(5pt)

傭兵は去れ!!

ヴァランダーは凶悪化する犯罪に、犯人追跡だけでなく、犯罪の原点を追い求め行動する。その献身を笑うかの様に、傭兵は人見境もなく人を殺し、建物を破壊し、あたり一帯を焼き尽くす、それが仕事・・それを命令する狂気の権力者達、そして姿が見えない闇の世界だけが潤ってゆく。
背後の足音 下 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 下 (創元推理文庫)より
4488209130
No.24:
(5pt)

切実に、ヴァランダーに幸せになってほしい。

一話ごとに、ヴァランダーが年齢を重ね、その時々の悩みを抱えつつ奮闘しているのが、興味深い。今回は、体力の衰えや病気に虚勢を張りながら、犯人に肉薄していく。悪態をつき、泣き言を漏らし、不安になり、愛を求めてさまよい、それでも重荷を投げ捨てない。だからこそ、最後に読者にカタルシスを与えられるのでしょう。
犯人を生み出した現代社会の事情をも考えさせる、実に奥の深いシリーズだと思います。
背後の足音 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 上 (創元推理文庫)より
4488209122
No.23:
(4pt)

ミステリ要素満載の警察小説

今回も何やり、思わせぶりな始まり。
仮想パーティの若者達が殺され、ついにスェードヴェリまで殺されて・・・。

かなりショッキングなスタート。
次々と謎も深まり、細部を丁寧に描きこみいつもの展開でグイグイ物語に引き込まれていく。

前作くらいから、作者のスタイルが完全に確立されていてじっくりと読める。
背後の足音 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 上 (創元推理文庫)より
4488209122
No.22:
(4pt)

緻密な捜査過程描写で、後半ますます面白くなる!

一気に読了。
写真が女装した男性や、スェードヴェリが○○とか、犯人が〇○○というオチは意外と早く分かる。
それでも少しずつそこに近づいていくヴァランダーたちの捜査手法が緻密なので飽きずに読めるし、それぞれのキャラも少しずつ成長していて楽しめる。

今回はヴァランダーのプライベートは意外と描かれておらず、父親のエピソードも、リンダもバイパもほとんど名前くらい。エリカというそれっぽい女性が一瞬登場するのみで、ひたすら犯人に翻弄されて終わるが、最後、新たな友人?
を訪ねる辺りはなかなか印象深い。
背後の足音 下 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 下 (創元推理文庫)より
4488209130
No.21:
(5pt)

無差別殺人を生み出す社会の闇

このシリーズは1990年代以降、すなわち冷戦崩壊後の社会の変化を大きなテーマとしてとりあげ、移民問題や福祉社会の行き詰まりが生み出す犯罪を描いているが、本書では不条理極まりない無差別殺人を描く。
北欧らしい夏至祭を楽しむ若者や結婚式を挙げた直後の幸福絶頂の男女が突如命を奪われる。その不条理さに遺族はやり場のない憤りと喪失感に苛まれる。これらは銃乱射事件や通り魔事件で巻き添えとなった被害者に共通する問題であるが、こうした犯罪をサイコパスとか精神病で安易に片付けずに、現代社会の歪みが生み出す社会問題として提起しているのが本シリーズであろう。
本書では、不条理な連続殺人にヴァランダーの同僚刑事の殺人が絡んでいるため、事件の謎解きが複雑で面白いことに加え、同僚を殺された刑事たちの様々な感情の交錯も描かれていて、物語の厚みを増している。各刑事や検事のキャラクターの描き分けもシリーズを興味深く飽きさせないようにしているといえる。また、主人公ヴァランダーにはシリーズ初期のルール破りの猪突猛進型刑事の片鱗が復活していて、ハラハラさせるサスペンス的要素も楽しめる。

なお、下巻の末尾には訳者の柳沢さんの解説の他、小山正氏のマンケル小論が掲載されていて、著者の経歴や活動を知ることができる。
背後の足音 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 上 (創元推理文庫)より
4488209122
No.20:
(5pt)

もっと、長生きして書いてほしかった!

事件の導入まで、一気に詠ませるとこ、さすが。
それぞれの人間性が、こころに残る。
まだまだ続編を読みたかった。
個人的な事ですが、誕生日が全くいっしょです。
背後の足音 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 上 (創元推理文庫)より
4488209122
No.19:
(4pt)

怖ろしくて一気読みでした。

スウェーデン、刑事ヴァランダーシリーズ1作目から、間をとばして7作目へ。1作目は悍ましい事件と移民の問題とヴァランダーの家族の悩みが絡み合って重苦しい内容でしたが、今回もまた警察官でさえ吐いてしまうほどの殺人現場と、ヴァランダーの健康問題が絡み合って、こちらまで体調が悪くなりそうでした。それだけおもしろいということですね。「いったいこの国はどうなっていくのだろ」「あと数年経ったら、スウェーデンはどんな社会になっているのだろう」…。人間はどうなっていくのか、日本にいても不安です。
背後の足音 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 上 (創元推理文庫)より
4488209122
No.18:
(4pt)

こんな疲れる主人公は珍しい。

物語の間中、ヴァランダー刑事はスウェーデンの変わっていく社会を憂い、自分は警察官を続けていけるのだろうかと悩んでいます。健康管理ができず、感情的で、食事に行くのに財布を忘れて…。と、そこまではまだいいのですが、肝心な場面で携帯電話を忘れてきたときには、本気で怒りたくなってしまいました。こんな疲れる主人公は珍しい。でも、そこも含めて、警察官という仕事は人間が人間の犯罪を追う仕事なのだと、改めて考えさせられました。最後の方の小島を訪ねる休暇。「スウェーデンはこういうところから始まった」という言葉もいいですね。
背後の足音 下 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 下 (創元推理文庫)より
4488209130
No.17:
(5pt)

安定の

どの作品も読みごたえがあります。毎回ドキドキしながら一気に読んでいます。
背後の足音 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 上 (創元推理文庫)より
4488209122
No.16:
(4pt)

気に入った

近くの書店で在庫切ればかりで、探していました。上巻を読んだばかりなので、早く読みたくて購入しました。これから読むのが楽しみです。
背後の足音 下 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 下 (創元推理文庫)より
4488209130
No.15:
(5pt)

ヴァランダーシリーズ読破のきっかけになりました。

初めのころの作品がなかなか読み進まず、挫折しかけていたときに、これを読んで前後のシリーズを読破しました。スヴェードベリという同僚が突然殺され、これに対してヴァランダーがあれこれ思いを巡らすところが、一番関心を持ったところです。スヴェードベリは、主人公の刑事ヴァランダーを友人だと知人に伝えていたのに対し、とうのヴァランダーにとって、彼は単なる同僚、ほとんど何も知らない人物でしかなかったのでした。私は、ここのところが辛くて泣けました。今回は、糖尿病と言われ、健康に気を遣いながら捜査する主人公にも別の意味で泣けてしまいます。女性刑事として頑張るアン・ブリット。いい味出しているエッバやニーベリ。清涼剤となる存在が、島に招待してくれるヴェスティン、そして、カフェの女性です。それにしても、地名が一杯出てくるので、地図を横に置きながら読もうかなと思いながら、未だ果たせずにいます。
背後の足音 下 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 下 (創元推理文庫)より
4488209130
No.14:
(4pt)

上巻に引き続き購入

上巻に引き続き下巻を購入した。
世界で最も豊かな国のひとつであるスウェーデンでは起こりえない物語だが、一昨年のノールウェーの大量殺人事件を考慮に入れると、残虐さはグローバルな現象かもしれない。
背後の足音 下 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 下 (創元推理文庫)より
4488209130
No.13:
(5pt)

ヴァランダーシリーズの最高傑作

シリーズ7作目にして、最高傑作である。このシリーズの主なテーマのひとつとして、スウェーデンの社会の移り変わりを事件の背景や会話の中に織り込んでいるが、本作でも徐々にスウェーデンが病んでいく姿が描かれる。事件はサイコキラーによる連続殺人であるが、犯人にたどり着く証拠が全く見つからずヴァランダーは捜査責任者として苦悩の日々が続く。おまけに長年の不摂生がたたって糖尿病にはなったり、恋人だったバイパと別れたりと公私ともに、多大な試練に見舞われる。犯人に近づく道筋が一向に見つからないまま、下巻へと話は続くが、ヴァランダーものとしては珍しくヴァランダーのアクションシーンがあったりとこれまでと違うスピーディーな展開など読者を飽きさせない工夫は素晴らしい。小説としては非常に面白いが、不穏になりつつあるスウェーデンの世相とその社会から生み出されるどこか病んだ犯罪者のリアリティ−の不気味さがとても怖い。ヴァランダーものも残りが少なくなったが、残り3作を読むのが待ち遠しい。
背後の足音 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 上 (創元推理文庫)より
4488209122
No.12:
(5pt)

とにかく面白い

時系列に読んでいなかったので、すこし状況が前後していたのが、改善されました。
ちゃんと読むと、時系列で読まないと人間関係がわかりづらくなるんだな、と反省。
今回の事件も残虐で、またまたヴァランダーが人間味全開で立ち向かっているのが良い。
背後の足音 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 上 (創元推理文庫)より
4488209122
No.11:
(5pt)

最高の読み応え

今回も難事件にあたってヴァランダー警部は悩みまくりです。
幾度も崖っぷちに立たされては踏みとどまりもうだめだと言いつつ頑張ります。
複雑な構成であるにもかかわらず、シリーズの中で一番読みやすく、
筋だてがすんなりと頭の中にはいってきます。
このシリーズを読むにあたってこの話から入るのもいいかもしれません。
下巻の最後、不覚にも落涙してしまいました。
人生の折り返し地点にさしかかった人間の思いが満載のこの本は
単なるミステリの域を超え、なにやら我が人生の指南書のような気がしてきました。
老後に、仕事に、家庭に、悩みを持つ人は是非手にとって読んでいただきたい。
背後の足音 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 上 (創元推理文庫)より
4488209122
No.10:
(4pt)

北欧の残酷さ

私がスウェーデンに住んでいた1980年代は、北欧は他の欧州諸国とは異なり、好人物が多く自然があふれた生活環境の中で日本では味わえない生活を楽しんだものだ。
1年前にノールウェイで起きた77人虐殺事件は、起こりえない国で起こった事件であり、最初はわが耳目を疑ったが、もはや北欧といえども例外でないということを理解した。
北欧の推理小説が好きな友人から、「背後の足音」が面白いと紹介され、連休を利用して読んでみた。
残酷な殺人が続き、それを一人のベテラン警部が追いつめるストーリであるが、ノールウェーの事件がなければ、スウェーデンではあり得ないと思ったであろう。
ベテラン警部の上司・仲間・部下との淡々とした人間関係がいかにもスウェーデンらしく懐かしい。
背後の足音 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 上 (創元推理文庫)より
4488209122
No.9:
(5pt)

ミドルエイジ・クライシスまっただ中のヴァランダーが苦悩する

イースタ警察署に娘を捜して欲しいという母親の訴えが出された。夏至前夜に友人と出かけて以来、行方がわからないという。旅先から絵はがきが届いているが、筆跡は娘のものではないと母親は訴える。事件として扱うべきなのか釈然としないものの母親の熱意に動かされて、ヴァランダー警部は捜査会議を招集した。
ところが几帳面な同僚刑事のスヴェードベリが無断で会議を欠席した。不審に思ってアパートを訪ねたヴァランダーたちは、スヴェードベリの射殺死体を発見する。どうやら彼は、若者たちが失踪した事件をひとりで調べていたらしい。やがて、行方不明だった3人の若者の遺体が18世紀の衣装をまとったままの姿で発見された。

捜査陣の焦燥感がつのるなか、今度は新婚カップルが殺される。いずれの犠牲者も額を一発で撃ち抜かれていた。8人の殺害はシリアルキラーの仕業なのか、犯人は複数なのか、操作の手掛かりが見つからないまま堂々巡りを繰り返す。

スヴェードベリの個人生活を追っていくと、写真に映った謎の女性の影がちらつく。やがて、スヴェードベリの隠された素顔が明らかになっていくにつれて、捜査の手掛かりらしきものがかすかに見えてくる。

不規則な生活がたたって、ヴァランダーは50歳を前にして糖尿病と高血圧を宣告される。喉は渇くし疲れやすい。車を運転していて眠くなる。夜中にふくらはぎがひき攣り、悪い夢を見る。ラトビアの恋人とは別れたようだ。ヴァランダーと和解することのなかった父親が亡くなって2年が過ぎ、別れた妻は再婚した。 これらのことに、吹っ切れない思いを引きずっている。唯一の心のよりどころの娘は遠く離れて暮らしているし、友人と言える人間は数えるほどしかいない。そんなミドルエイジ・クライシスのまったただ中に、ヴァランダーはいる。

若者たちが、格差社会のなかで確固たる基盤を失っているという先進国の抱える共通の問題が、本書の背景にある。
シリーズ第7作(原著は1997年刊)。
背後の足音 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 上 (創元推理文庫)より
4488209122
No.8:
(4pt)

ヴァランダー刑事の最新作

スウェーデンの片田舎スコーネの刑事ヴァランダーの活躍する最新作
(日本語訳のなかでは、という意味)。

裕福な家庭に育った若者たちが失踪したあと、
一人の母親の懇願を受けてヴァランダーが事件の調査に乗り出す。
当初は単なる若者たちの気まぐれ、と思えた失踪事件が
やがて凶悪な様相を見せ始める。

他の方たちのレビューにもあるように、
本作のヴァランダーは病を得て今までには考えられなかったミスを連発。
行動力は相変わらずだし、明晰な頭脳も今まで通りだが
ミッドライフ・クライシスのまっただなかの
彼は実に痛々しく思える。

これまでの国家的陰謀や大きな利権の動く策謀を
背景にした事件と違って、現代の病巣を感じさせる犯人なのが怖い。
著者マンケルは犯罪を通して「現代社会」を描きたいのだろう。

ヴァランダーには体に気をつけてもっと活躍してもらいたい。
スウェーデンでは次々と新作が刊行されている様子。
次の作品の刊行を楽しみにしています。
背後の足音 上 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:背後の足音 上 (創元推理文庫)より
4488209122

スポンサードリンク

  



12>>
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!