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エンジェルズ・フライト



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エンジェルズ・フライトの評価: 8.50/10点 レビュー 2件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.50pt

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(8pt)

警察組織の壁に挑む、孤高の刑事

ハリー・ボッシュ・シリーズの第6作。難しい事件捜査で警察組織の闇に迷いながらも信念を貫こうとするボッシュの苦しい戦いを描いた、骨太の警察ミステリーである。
長年、ロス市警と対立してきた人権派の黒人弁護士が射殺された。マスコミを始め多くが警察官による犯行ではないかと疑っている難事件の捜査が、本来管轄外であるボッシュのチームに回ってきた。信頼する二人の部下とともに捜査を進めたボッシュは、事件の背景に数年前の少女誘拐殺人事件が関わっているのではないかとの疑念を抱くようになった。だがしかし、世間はロス市警と黒人社会との対立に焦点を当て、ロサンゼルスは人種間暴動の勃発寸前にまで緊張感が高まっていた。焦る市警上層部は、事件の真相解明より暴動の回避を優先し、ボッシュは厳しい立場に追い込まれるのだった。
ロドニー・キング事件の後遺症に囚われたロス市警、ロサンゼルス市の底流に流れる人種間対立を背景にした殺人事件捜査がメインで、それにボッシュの結婚生活という個人的事情が重なった、全体に非常に重苦しい雰囲気の作品である。そんな中で警官としての正義を貫くボッシュの姿は、現代の警察小説の典型例として輝いている。
ボッシュ・シリーズのファンはもちろん、重量感のある警察小説を読みたいというファンに、自信を持ってオススメする。

iisan
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