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黒百合



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【この小説が収録されている参考書籍】
黒百合
黒百合 (創元推理文庫)

黒百合の評価: 7.10/10点 レビュー 10件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.10pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全10件 1~10 1/1ページ
No.10:
(8pt)

黒百合

 
 昭和27年、戦争が終わりサンフランシスコ平和条約が結ばれた年の夏。「私」こと寺元進は14歳の夏休みを父の友人である浅木氏の別荘がある六甲で送ることになる。そこで出会った浅木氏の息子・一彦と地元の事業家の娘・香との交流、中学生の男女の淡い恋模様の始まり。



▼以下、ネタバレ感想

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りーり
9EDFH0HC
No.9:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

黒百合の感想

初読でこの作品の仕掛けに気付いた人っているのだろうか。
ここまでネタバレサイトのお世話になったのは久しぶりだわ。
っていうか、指摘されている方もいらっしゃる通り「文芸+ミステリ」って事なのでしょうが、ミステリを読みたい、ミステリだと思って読み始めた私としては、これだけ解りにくいと真実を聞かされても「騙された」って気にもならないし、実際、読中何の違和感も感じていませんでした。
だいたい「あれっ?」「絶対何か勘違いさせられてるな」とか違和感を感じるものなのですが、それすらなかったですから。
なので、逆に最後の最後でとてつもない想像もしていなかった驚きを与えてくれるのだろうという期待があったのですが・・・

いくつかの視点、時間軸から構成されていて、物語の大部分を占めるのが六甲山を舞台にした中学生の淡く儚い初恋の思い出のパート。
「文芸」の部分になるのですかね。言い方は悪いかもしれませんが、これがまさに「フェイク」だったわけでしょ。
何か仕掛けがあるにしても、そこにあると思うじゃないですか。
ポイントだったのは、幾つかの視点の中の1つ。
まぁ確かに誰が視点人物だったかの明言は避けていたようですね。
そこに違和感すら持たせなかったんですから、上手いと言えば上手いのかもしれませんが。
作者が、ミステリの部分に気づかない読者がいたとしてもそれはそれでいいやって描いているのなら、それはそれで「文芸+(小さく)ミステリ」として評価も出来ると思うのですが、だったらミスリードのためだけに登場させたと思われるあの登場人物はなんだったのか。
作者は完全に「ミステリ」として、読み手を騙そうとして描いてますよね。
私にはそう読めましたので「ミステリ」として評価させていただいた上で、「こんな解りにくいのはダメだ」という感想としました。

梁山泊
MTNH2G0O
No.8:
(7pt)

黒百合の感想


▼以下、ネタバレ感想

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なおひろ
R1UV05YV
No.7:
(5pt)

黒百合の感想

電車の中でちょこちょこ読んでいたのと,正月休みの間放置していたこともあり,エピソード間の人間関係が把握できずに最後を迎えてしまいました.なので,何がミステリーなのかが全くわからず,他の方のレビューを拝見して,そうゆうことなのねという感じ.
短い作品なので,まとめて一気に読むべきでした.
頭に入りにくかった時点で,あまり好みではなかったのかも知れません.

マー君
S2HJR096
No.6:
(7pt)

舞台の六甲山が懐かしい

短い話なのですぐに読み終わりました。タイトルから予想した内容ではありませんでしたがなかなか面白かったです。二人の少年と一人の少女の触れ合いがとても良かったです。

わたろう
0BCEGGR4
No.5:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

懐かしき六甲

少女のキャラクターが良かったです。オチは神戸らしくオシャレでした。

わたろう
0BCEGGR4
No.4:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

黒百合の感想

文芸+ミステリ。

子供にとっての夏休みというのは、ある一定期間での出会いと別れがあり、青春小説の定番舞台。六甲の別荘にて男の子2人が出会った女の子とのエピソードから始まり、ミステリらしからぬ雰囲気のまま物語が始まります。
著者の本は初めてです。読んでいて、あぁ文章が綺麗だなー。表現が丁寧だなーと、国語の教科書を読んでいる気持ちになり文芸を味わいます。ミステリらしい謎は全く感じない読書でした。

時代は変わり、戦争前の昭和の物語に入ると登場する人物達がカッコよく魅力的。ベルリンで出会った謎の女性とのエピソード。時代を歩んで社を育てた翁の貫録のある行動やセリフ。この過去エピソードがとても楽しかったです。

そうこうするうちに物語は終盤に至り、あれ?これミステリだったの?どういうことだ?・・・あっ!となりました。
Amazonレビューなどでは「だまされた!」と言う表現がありますが、そういうトリック系の話ではなくて、表向きは文芸書。物語の裏側に謎がある系のミステリです。なのでミステリを期待すると退屈です。文芸書を読む感じで物語に浸る感覚で手に取ると良いと思いました。

物語の背景にミステリが存在する作品は好きな方なのですが、本作は、あまり乗り気になれませんでした。
文学にゆったり触れるより、刺激やワクワク感が好みだからかもしません。
あと、倉沢家の登場人物の把握に混乱して感動を弱めた気もします。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
T4OQ1KM0
No.3:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

黒百合の感想

良い小説を読んだ。これが読後の感想です。戦後まもない六甲を舞台に一人の少女と二人の少年の交流が、丹念にかつ巧みな描写で描かれています。特に少年たちの心理描写が絶妙で、昔を思い出してしまいました。
そこにミステリー的要素も持ち込まれ、最後まで目が離せません。最後の数ページは哀しくも切ない気持ちになりました。

こじたん
87SP5RC5
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

黒百合の感想

父の親友の別荘がある六甲に遊びに来た少年のひと夏の想い出。文芸作品のような上質な文章で綴られた親友と一人の少女との交流。微笑ましく懐かしさも感じる二人の少年とひとりの少女との夏の日の物語。夏休みの中のゆっくりと過ぎていく時間を追って、父とその父の親友がまだ若く独身でいた頃の出来事やエピソードが抽入されていく。日本が戦争前の昭和10年、父とその親友がドイツにて出会った不可思議な女性。そして、日本の戦時下のころ起きたひとつの殺人事件。これらが三人の楽しく甘酸っぱい感情を育んだ夏休みが終わりを告げて、少年が六甲を去るときに全てが繫がって真相が読者に示される。ミスディレクションのさりげなさ。最後のページでの衝撃。初恋の女性を思い出しながら読むとぐっと心に沁みます。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.1:
(8pt)

少々ややこしい登場人物

このややこしい登場人物たちを把握ながら読まないと、この本は楽しめない。
というか読み直す羽目に陥ると思う。
私は登場人物が多い小説が苦手なのでもれなく再読が必要になってしまった。
そして、青春小説のような雰囲気を大切に読んでいけば、最後の結末に満足できるだろう。
何かを疑いながら読むのには向かない。

繊細なトリックという感想になるか、ややこしいと言う感想になるかはこの読み方によるのだと思う。
私は残念ながら流し読みしたせいで最初の感想はややこしいになってしまった。

風の森
8BZ4CWPR

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