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【有栖川有栖】
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狩人の悪夢の評価:
7.20/10点 レビュー 5件。 B ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点7.20pt
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
狩人の悪夢の感想
誰が何故このような殺人に至ったのかについては充分にふに落ちる形でオチがつきました。しかし、このようなトリックを考えられる思考の持ち主ならもっと違う方法で犯行を行うか、犯行を隠滅するか、捜査をミスリードするか、あるいは犯行そのものを犯さずに上手く立ち回ったのではないかというところに疑問を感じたので7点にしました。
落雷という自然と偶然の産物が閉鎖空間を作り出し、その狭い空間で発見された死体。右手首が切り取られていたという猟奇さ。さて、犯人は誰でしょう?その狭い空間にはわずかな人物しかいない。非常に危険な舞台設定。時間軸で証言の検証をしていけばあっさりと犯人が分かるのではと誰もが思うところ。まるで短編小説のようなプロット。 ところが論理の展開においてもそう簡単には犯人にはたどり着けない。これが有栖川有栖のミステリ。様々なガジェットが用意され、上手く機能し名探偵の眼を曇らせる。最後には名探偵が勝利するのは当然。しかし、それまでのプロセスをいかに楽しく読ませるかがミステリ作家の力量。個人的にはこの火村という人物は好きではない。江神のほうが好みなキャラクターなのですが、そこは割り引いてもこういった長編を書きあげ我々を楽しませてくれる有栖川有栖という作家に拍手を送りたい。
アリス、火村のコンビも本作で二十五年、お二人は今も三十四才のまま、若々しいのも魅力です。作品は、有名なホラー作家の身辺で起こる連続殺人。有名作家の嘗ての助手の足跡を尋ねてやって来た一人の女性。その女性が、彼女をストーカーしていた元恋人に殺され、右手首を切り落とされる凄惨な事件が発生。その犯人と思われたストーカー男も殺され、左手首を切り落とされ発見される。殺された女性と作家の元助手とのかかわり合いから、事件は意外な方向へ展開する。今回の作品は、大掛かりな舞台設定などはないかわりに、純粋にスタンダ―ドな論理の展開で、読んでいて分かりやすいですし犯人を追い詰めるロジックの切れ味は健在でした。作品内にエラリークイーンの名前も出てくるので今回は意識しているのでしょうか。最初のホラー作家の悪夢を描いた導入部から、もっと作品全体に悪夢が色濃く影響して来たり登場してくるのかと思いましたが、それはある程度抑えられ全体的にバランスよかったと思いました。最後に片桐氏と江沢さんの結婚が報告されほのぼの系を感じ、またこのシリーズの歴史を感じました。 ▼以下、ネタバレ感想
誰が何故このような殺人に至ったのかについては充分にふに落ちる形でオチがつきました。しかし、このようなトリックを考えられる思考の持ち主ならもっと違う方法で犯行を行うか、犯行を隠滅するか、捜査をミスリードするか、あるいは犯行そのものを犯さずに上手く立ち回ったのではないかというところに疑問を感じたので7点にしました。