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【この小説が収録されている参考書籍】
声
声 (創元推理文庫)

の評価: 8.00/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

インドリダソン三作目

凍るような寂しさが下地にある三作品。
人間描写という点では、この「声」が一番描かれていたと思う。

突然の展開が、「湿地」
寂しさと切なさが読み終えたあとも尾を引く「緑衣の女」
「声」は事件の進み具合よりも、人の考え方・自分では理解できない人の価値観が最後までじっとりと粘りついている。

まるで日本人作家の作品を読んでいるかのような流暢な文章。
翻訳家の才能に感嘆。

ももか
3UKDKR1P
No.1:
(8pt)

本作も、メインテーマは家族

アイスランドのベストセラー、エーレンデュル捜査官シリーズの邦訳第3弾(シリーズとしては5作目)である。
クリスマスシーズンを目前にして賑わう高級ホテルの地下で、サンタクロースの衣装を着たドアマンが殺されていた。周囲との付き合いを避け、ホテルの地下の倉庫に隠れるように住んでいた孤独な50男のドアマンは、なぜ殺されたのか? 捜査に非協力的なホテル側と軋轢を起こしながら捜査を進めたエーレンデュルは、被害者が子供のとき、将来を嘱望されたボーイソプラノ歌手だったことを知る。さらに、たった2枚(2種類)だけ制作された彼のレコードが、レアアイテムとして蒐集家の間で高額で取引されているという。事件の背景は、金銭なのか?
殺人事件の捜査をメインストーリーとしながら、エーレンデュル自身の過去、薬物依存から抜け出すために苦しんでいる娘との関係、女性との付き合いに臆病なエーレンデュルの葛藤などが存在感のあるサイドストーリーとして展開され、単なる謎解きではない、読み応えのある社会派ミステリーとして完成度が高い。
北欧ミステリーファンには、文句無しにオススメだ。

iisan
927253Y1

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