夜の十二時過ぎ。

公園で殺人犯を張込み中の、捜査一課刑事・片山義太郎は、イチゴの絵柄の可愛いハンカチをベンチから拾い上げた。

峻険な岩場の多い後立山連峰のなかでも代表的難所といわれる不帰ノ嶮で、ニュージーランド人登山家の遭難事故が発生。

栗村夏樹は都内の短大の二年生で剣道三段の腕前。彼女の母・幹子が突然襲撃された。

吉敷竹史の元妻・加納通子は意識の底に眠る記憶をたぐり、数奇な運命に翻弄されてきた自らの半生を振り返っていた。

昭和三十三年に盛岡で起きた、一家惨殺事件の再捜査に乗り出した吉敷が対面した関係者はなぜか、元妻、通子と因縁の深い人々だった。

海に臨む瀟洒な邸宅、十棟が並ぶ「ヴィラ・葉崎マグノリア」。その一棟、密室状況の空き家で死体が発見された。

宮沢賢治の名作『銀河鉄道の夜』には、幻の第五次稿が現存していた。

二階堂日美子に友人・今日子から占いの依頼が…。

新聞記者・自見弥一は、社会部部長から潜行取材の特命を受ける。

熊野山中の旧家・里見家で長男の仁太郎が不審な縊死を遂げる。折りしも里見家では相続を巡り親族会議が行われようとしていた。

「東京駅構内で爆発事故―」2月22日午前二時すぎ警視庁に110番通報が入った。さらに七分後、第二報が…。

昭和二十年六月、沖縄の日本軍は懐滅、日本の敗戦はもはや決定的だった。

戦争の足音が迫る昭和十六年八月、青楓学院に学ぶ五人の日本・中国・アメリカの若者が、北アルプス・槍ヶ岳山頂に立った。

平河町一番ホテルに宿泊していた受験生・尾崎孝史は、二月二十六日未明、ホテル火災に見舞われた。

プロ野球・東京エレファンツのエース・森岡が、同点で迎えた八回のピッチングの途中、突然、東京ドームのマウンドに崩れ落ちた。

少女・明日香は本当に死んでしまったのか!?いや、そもそも明日香は実在していたのだろうか…?HP『明日香の自殺日記』に、主宰者である明日香の訃報が突然アップされた。

“智久は、「僕はどこにでもいるんだよ」と、謎めいた台詞を口にした―”インド古代遺跡での火災事故、六本木路上での殺人、巣鴨での質屋の女主人の失踪。

警視庁捜査一課・片山義太郎と、夜の盛り場で出会ってから、悪い遊びを返上した女子高生・立石千恵は変身(リニューアル)し、勝手に、片山の「彼女」に収まった。

「―島」と意味不明のことばを残して、初老の男女二人が相次いで死んだ。男は交通事故死、女は溺死だった。

家庭教師・鷲津兵輔が、生徒として引き受けることになった女子高生の乾倫子。

“あたしは装填された銃だ。持てる力を行使し、無軌道に殺人を続ける若者たちを処刑する”青木淳子の「戦闘」は続く。

深夜の廃工場。三人の若者によって、男が水槽に投げ込まれようとしていた。

旅行先の島根県松江市のホテルで、画壇の巨匠・月原龍生が失踪した。同じころ、出雲大社内で男の肉体の一部が発見される。

「女王位戦」対局直後、現女王位の中臣里恵に挑戦した海道美恩が、行方不明に…。

一人暮らしの女性ばかりを狙う連続殺人事件が発生!四人の被害者は、いずれもバスローブやパジャマ姿といった格好で殺されていた。

昭和初頭の東京近郊を舞台に薬売り・辻村の遭遇する難事件の数々!男女の愛憎、人生の機微を活写した味わい深い推理連作集。

北アルプス・槍沢のキャンプ場で、中年男性の刺殺死体が発見された。

丹波と丹後の国境の大江山、京都・老ノ坂の大枝山、新潟県寺泊の国上寺、この三カ所に酒呑童子伝説が残る。

酒呑童子伝説を卒業論文のテーマに選んだ糸島英輔と延岡憲二は、訪れた京都の首塚大明神の老ノ坂の山林で、男の死体と三億円の入ったアルミトランクを発見、警察に届けずにその大金を持ち逃げした。

中国地方の山里・羽室町で発見された美少女の死体。焼けただれた惨殺死体には、犯人の猟奇的な刻印が残されていた。

トンネル崩落事故発生!入口と出口が崩れ落ち、真っ暗なトンネル内に閉じ込められた一台のバス。

兵庫県警の特命刑事調査官・二階堂警視は、秘密裡に、県選出の千香谷国会議員の行方を捜すよう特命を受けた。

名前も素性もわからぬ2人の女性とバーで意気投合したリンズィは、“トリプル交換殺人”計画に参加することを約束させられてしまった。

不当な疑惑を理由に夫から突然、離婚を迫られる北条由紀。

大晦日、夜半近く、警視庁捜査一課ただ一人の女性キャリア・大江沙織警部は部下の吉村とともに惨殺現場に到着した。

銀座のクラブを辞め、秋田新幹線「こまち」で故郷・角館に帰る戸塚由美は、フランス料理店オーナー・原田殺害の容疑で刑事に尾行されていた。

’79年10月28日未明、木曾御岳は有史以来の大爆発を起こした。

敗色濃い昭和二十年の初夏、関東近郊に住む商業学校の新入生・渋江夏生はクラスメート四人で、近くの洋館を探検に。

N女子学園に、たった一人で編入手続きにやって来た棚原弥生。

T芸能に所属する人気女優・桂アヤが「青い蛇」を名乗るグループに誘拐され、まんまと一億円を奪取された!犯人からの指示で西伊豆に向かったT芸能社長・五十嵐は、捜査陣に内密に犯人と接触し、無事アヤを釈放させるのに成功した。

戦中の暗黒時代をくぐり抜けたミステリの庭に、色とりどりの花が咲いた46年から12年間に発表された作品より、本間田麻誉「猿神の贄」をはじめ、大坪砂男、城昌幸らの12篇を収録したアンソロジー。

大阪から金沢に向かう、特急サンダーバード1号の車中で、刺殺体が発見された。

現在のミステリ、エンタテインメントの隆盛を築く礎となった作家たちの名品を収めるアンソロジー第2弾。

西新宿のホテルで元CIAの米人ブライドが殺され、新宿署刑事・鮫島の追う日系コロンビア人・ハギモリが消えた。

りんご銀行の行員・明石友行は、預金獲得に寄った家の主婦・北崎優子に恋をした。

「日本国内を旅行中のあなたの息子・マッコイ橋本と友人3人を誘拐した。

高校一年生の沢柳有貴は、母・智春と二人暮らし。二代目社長になった父・伸男とは別居している。

箱根山中の別荘で、厚務省次官・佐分利健一が喉に咬傷を遺して不審な死を遂げた。

新宿区下落合のアパートの一室で発見された不可思議な白骨!長椅子に横たえられた一体の黄白色の骨を鑑定するため、検死官・田代ゆり子は現場へ…。

戦慄の新型麻薬を日本全土に蔓延させようと謀る強大な犯罪組織「クライン」。

強大な犯罪組織「クライン」とそのボス・君国を倒すため、命懸けの囮となったアスカと、その護衛についた刑事・古芳。

嵐の夜、新興宗教の教祖・信楽緒斗丸が拘置所で自殺、半年後、担当検事が再起不能の大怪我を負った―。

金は天下のまわりもの。財布の中で現金は、きれいな金も汚ない金も、みな同じ顔をして収まっている。

長野・常念岳の麓で、国立市に住む洋画壇の巨匠・奥本涼風が刺殺された。

脳死臨調のリーダー、帝都大解剖学教室の吉井教授が刺殺された。

安曇野が紅葉さかりの十月、大糸線・穂高駅近くの溜地で、東京に住む根岸淑子の絞殺死体を発見。

京北食糧卸協同組合理事・坂本義人が水死体となって発見された。

坂本義人殺害事件、長野県経済連のヤミ米横流し事件、そしてこの二つの犯罪の容疑者・阿部隆三の失踪…。

新宿で、寺の下働きの少年が行方不明になったと、知人の住職に捜索を依頼された“渡り”疱丁人・雑賀新次郎。

警視庁捜査一課の西本刑事の父親が、岐阜の下呂・高山の間で交通事故死。

国際刑事警察機構出向からもどった警察庁の高木史郎は、オーストリアの高峰グロスグロックナーで出会った不思議な魅力を持つ女・池上陽子と郷里の佐賀で偶然再会し、恋に落ちた。

「嫌でなかったら、離婚した波妙と一緒に暮らしてくれ」と、突然、中学、高校時代の親友・能勢に頼まれた二見は、理由も聞かず、彼の別れた妻を預かる。

警視庁捜査一課の刑事・片山義太郎とその妹・晴美、石津刑事と三毛猫ホームズの四人は、画壇の重鎮・野上益一郎邸の警備に出かけた。

栗村夏樹は都内の短大生で剣道三段の腕前。

田村菜津子は、家庭の崩壊を恐れながら、弁護士の沢田哲也と密会を重ねていた。

大分県国東半島の先に浮かぶ伝説の島・姫島―この島の実力者の息子・属優貴男が惨殺された。

涸沢に常駐している北アルプス山岳救助隊員・紫門一鬼のもとに、登山者から奇妙な通報が入った。

ダッソー邸「三重密室」事件の被害者はナチ戦犯か?容疑がかかる屋敷の主と三人のユダヤ人滞在客は、コフカ絶滅収容所の生存者とその子供と判明。

ブローニュの森に住むユダヤ人資産家、フランソワ・ダッソーの屋敷で、滞在客が死体で発見された。

東京・南青山に聳える地上四十階建ての壮大なビル・ガレリアタワー。ある日、その四十階の部屋に九人の男女が閉じ込められた。

政界進出を噂される官僚出身の元総理大臣秘書・佐久間要が、謎の写真を残して失踪した。

「J・Mを殺したのは誰か」―そんな一文で終わる原稿を、私はもてあましていた。

資産家の若き未亡人・桜井淳美がわずか一歳のとき、生まれ故郷の能登島にある黄金屋敷と呼ばれる豪邸で、使用人を含めた一家七人が、斧を首に打ち込まれて惨殺される猟奇殺人が起こった。

鉄壁の防犯設備を誇る鎌倉・山ノ内の大豪邸で、大型電器店チェーン社長の錦織達広が誘拐された。

小学校時代、卒業生代表の座を争った康男と茂―今では、社長とその部下。二人の間にあるのは友情か、嫉妬、それとも殺意か…。

御手洗潔が日本を去って一年半、横浜馬車道に住む御手洗の友人で推理作家の石岡のもとに、二宮佳世という若い女性が訪れ、「悪霊祓いに岡山県の山奥に一緒に行ってほしい」と言う。

石岡は岡山の村での大量連続殺人事件をノルウェーにいる御手洗に書き送り指示を仰いだが、彼からは「リユウコワセ」という意味不明の電報が来ただけだった。

都内のマンションで飛び降り事件が発生した。

北多摩署刑事・相馬は、ある事件で知り合った少女・坪山千江と三年後の再会を約束していた。

鴻巣求一はついてなかった。出張先でのたった一夜の浮気が妻・初音に知られ、離婚の憂き目に。

実の兄が行方不明。家を訪ねた妹の谷せつを迎えたのは太田と名乗る見知らぬ人間だった。

北アルプス山岳救助隊員・紫門一鬼は、札幌に住む友人・古尾から、知人の若竹多恵子が、知床の通称「乙女の涙」と呼ばれる滝で自殺したという電話を受けた。

景勝の地・北近畿を舞台に、平家の末裔たちがくりひろげる殺意の謎。暗号を駆使した、著者全力の書下ろし本格推理傑作。

警視庁捜査一課の刑事・片山義太郎と妹・晴美、そして飼い猫のホームズたちは、晴美の友人・野上恵利の祝いの席を設けた。

新宿署刑事・鮫島―犯罪者は、恐れを込めて呼ぶ、「新宿鮫」と。

伊達邦彦が南の島から再び甦った。

二階堂日美子の友人・秀美の弟で、高校生の英二郎が自殺した。

毎年12月1日正午に、仙台駅ホームに佇む和服姿の女。この謎の美女は、原宿で起きた殺人事件の容疑者だった。

祖母の死でひとりぼっちになった麻生智子。8歳のとき交通事故で両親を亡くし、同乗していた智子は助かったものの記憶喪失に…。

’95年1月17日、未曾有の関西大震災発生。

都内の住宅地で、白昼、主婦を狙う連続殺人が起きた。犯人は主婦を絞殺するのみで、盗難や凌辱した痕跡は皆無。

長・谷内の娘が失踪。公園の記念碑の台座の裏で死体となって発見された。

私立探偵・橋本豊に奇妙な依頼が…。服役中の殺人犯・浜田功は無実だ。

六年半前の月蝕の夜、美島夕海の姉・紗月が惨殺された!―夫の明日香井叶ではなく、双子の兄・響を伴い、鳴風荘を訪れた深雪。

石津刑事の従妹の雪子は、TV番組をきっかけに人気の若き天才詩人・白鳥聖人と恋に陥ちる。

衆議院議員で平成新党代表の桃沢康明が,中野のマンションで撲殺された。

医科大学での教授昇格争いに敗れた戸邨陽次郎は、失意のまま地方の保健所長として赴任する。