戦後犯罪史に残る凶悪犯に降された死刑判決。

ナオミとカナコの祈りにも似た決断に、やがて読者も二人の“共犯者”になる。望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。

母は死に、父は人を殺した――。

中学時代、いじめと病に絶望した野々宮恭子は 従姉妹の蒲生美智留に命を救われた。

鏡ばかりの部屋で発見されたエリート医師の遺体。自殺とされたその死を、検事・志藤は他殺と疑う。

あの晩、あの電話に出ていたら。同級生の殺人容疑で十四歳の息子・翼が逮捕された。

5億4000万年前、突如として生物の「門」がすべて出そろうカンブリア爆発が起こった。

天才的頭脳と、絶望的な孤独。授けられたのは、それだけだった。

昏睡状態の娘を持つ東池袋署の刑事・夏目信人。独自のまなざしで手がかりを見つめ、数々の事件を鮮やかに解いていく。

新宿駅西口地下通路で女性の切断死体が発見された。第二の殺人を示唆する匿名電話が入り、捜査陣は新宿駅西口に張り込む。

終戦前夜。秘能『長柄橋』の上演を巡り、交錯する過去と現在。

文学の道化にして帝王。この男のおかげで世界は黒い嗤いに満ちてきた――。

「地下鉄の電車に乗っている人間、ホームにたたずんでいる人間の何人かは、必ず死んだ人間なんだそうですよ…」地下鉄職員の同僚岡田に話しかけられた島崎は、ホームの端にありえないものを見てしまう。

超常能力ゆえに、自らに滅びの運命を課す独覚一族。

16歳のぼくを置いて母は逝った。

情報工学の天才、島津圭助は花崗岩石室に刻まれた謎の“古代文字”を調査中に落盤事故にあう。

芝公園周辺で頻発する高級外車の放火事件。

1994年冬、北朝鮮・寧辺の核処理施設の査察に訪れた国連職員が目撃したのは、使用済み核燃料の沈むプールの中で泳ぐ二体の謎めいた生物だった――その正体は、戦争によって生まれるエントロピーを糧に成長する四次元生命体〈戦争獣〉。

男たちの憎悪(ミソジニー)が女を殺す ミステリ史上に残る屈指の名作シリーズ、奇跡の再始動! 私としてはこのシリーズはとりわけ愛着が深いーー 多少は自信もあるーー作品であるだけに喜びもひと しおである。

信長の甥、織田信耀は来日中の劇作家シャグスペアらとともに琵琶湖横断の最中、「颱風」に巻き込まれ、名もなき小島に漂着し、そこで彼らは人間消失と死の絡む不可解な事件に遭遇する。

事件に巻き込まれ、犯人を射殺したことで大きな心の傷を負い、軽度の神経症に苦しめられている志穂。

死体を積んだ幽霊列車、首都高を大爆走! ? ミステリ史上屈指のシリーズ連続刊行・第二弾 首都高パーキングエリアで発生したトラックの居眠 り暴走事故。

寛永寺出火を機に噴出する不可解な事件…。大江戸に仕掛けられた“からくり”とは?大江戸幻想奇譚。

東京からカラフトへ向かう「紅緑丸」の船上で発見された変死体(「人喰い船」)、山中を走るバスから消えた五人の乗客の謎(「人喰いバス」)、谷底から消えた墜落死体(「人喰い谷」)、密室から消えた凶器の謎(「人喰い倉」)―。

六本木のちいさなバー「チェシャ・キャット」につどう常連客たち。

窓際オッサン刑事6人vs.超天才犯罪コンサルタント。鬼才・山田正紀が描く警察小説の痛快作! 初文庫化。

天才建築家・藤堂俊作設計の神宮ドーム球場で、二 十九名の死傷者を出す火災が発生。

両親を失った少年が復讐のために、日本最大の暴力団の組長を狙撃し逃走したことで、全国的なやくざ戦争が始まった。

きっと、読後あなたは呟く。「狂っているのは世 界か? それとも私か?」と。

「恋人がエレベーターに乗ったまま戻ってこない」という男の訴えを聞いた警備員がビル内を捜すが女の姿はなかった。

徳川家康の治世、八王子には千人同心と呼ばれる半士半農の郷士たちがいた。

二・二六事件前夜。置屋の密室で芸者が刺殺された。

小惑星探査機が採取してきたサンプルに含まれていた、人骨化石。

平成元年、東京。編集者の萩原祐介はビルの屋上から投身、しばらく空中を浮遊してから墜落死した。

サヤキとニラカの二人が『進化』の底へと向かっている。 「ねえ、サヤキさん、こんなのって無意味なんじやないかな。

40年前、美貌と天才を謳われながら、ヒトラーの愛人、“呪われた建築家”として歴史から抹殺されたジネット・マリス。

東京郊外のK市にある、聖テレサ医大病院老人病棟の痴呆患者・伊藤道子が行方不明になった。

山田風太郎『甲賀忍法帖』が『バジリスク』に。

デビューのその瞬間、すでにして日本SFを代表する名作であることを証明した、前作『神狩り』。あれから30年。

世田谷の閑静な住宅街にあるテニス・クラブで、白昼、女性の焼死事件が発生した。

時は天保。

「僧正殺人事件」が名探偵ファイロ・ヴァンスによって解決されて数年。

中国大陸の奥深く、黄河の源流、ゴビ砂漠の彼方にあるといわれている、伝説の神の地“崑崙”。

余命を宣告された、車椅子のワンマン経営者・権藤。

プラズマイマイは磁気をコントロールして宇宙を駆けめぐる。

栗谷村の村おこしマラソン大会の最中、忽然とランナー十三人が消えた!戦国時代の山城・十三曲坂を使った十キロのコースは、途中で抜け出ることのできない、いわば大密室…。

「この門をくぐる者、すべての希望を捨てよ!」21世紀型最新鋭の恐怖政治国家。

「最初の殺人事件が起こったときに、すぐに警察に連絡していたら、第二、第三の事件は防ぐことができたかもしれない、そうおっしゃるのですか?(中略)私が犯人なのです、刑事さん」―その晩、経営難に陥ったクラブのお別れの仮装パーティに、男四人、女三人が集まり、完全密

ジャンボ機が標高1000メートルを越す山中に墜落。日本赤十字の七人の看護婦たちが急遽現場へ向かうことになった。

1971年、夏。中近東を旅行中の久藤は“ひかりのみち教団”信者の女性から、彼女の息子淳一を捜すよう頼まれる。

七軒がひしめくラーメン横町で、料理評論家の田岡が殺害された。

日本人に特異的な右脳と左脳の機能差研究から、無中枢コンピュータを構想する大学助手。

凄まじい閃光と炎に包まれた竜が浜地熱発電所。その炎のシャワーから、精悍な少年が、はだかで突っ走ってくる。

オーケストラ団員が、東京をまるごとジャック。奇想天外なアイディアと抜群のストーリーテリング。