デッドソルジャーズ・ライヴ
- 長門有希の100冊 (48)
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SFとはサイエンスフィクションであり、科学的空想の物語である。しかしその空想をいかにより現実的なものに近づけられるか、そこに作者の力量が問われる。 死について書いているが、自己とは何か、それが失われた時が本当の死になるのか。当時、脳死について世間で議論がされ、また、臨死体験についても話題となった。また、脳死判定の目的は、臓器移植であり、移植による免疫の自己と非自己の判別も問題となった。これらの基本知識を押さえた上で、ストーリーを構成して行くと、これは単なる夢物語ではなく、科学の進歩によっては現実的な話になるかもしれない、と思わせるところが山田正紀ならではのストーリー展開である。これまでのジュークボックスやアンドロイドユキの物語をさらに発展させた、絶対者「神」とは違う、ある意味、山田正紀のSFの一つの到達点とも言えるかもしれない作品である。 | ||||
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探していたものが てにはいりました とても重要な小説です 死に関するSFです。 | ||||
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想像出来ない事を想像する天才山田正紀。 今回のモチーフは植物知性というかナノマシンというか死後の意識で、 テーマはエロスとタナトスである。 ブロローグの人間が滅びた未来世界の描写に打ち震えたが、 メインは現代でのセークス描写らしいw セクースして男を免疫不全にして殺してしまう女と、 死ぬと判っていてもセクースしてしまう男達のドラマ。 哲学ネタは主知哲学のベルグソンがメインだが、 分析哲学の話題も語られる。 人間の意識をセンサーとして組み込んだ機械知性(植物知性の戦闘ユニツト)の 話をメインで読みたかったな。 脳死(脳幹死)の人間の意識を探るメカとか、 脳だけをナノマシンに変えた人間とか、 アイデアは満載だが、 全ては脳死で死に行く人間が見ていた夢という解釈も成り立つので、 夢の世界を描いたにしては最初の方が整合性があり過ぎて逆に不自然。 同じ名前のキャラが別人として出てくるあたりから、 描かれている世界がなんかおかしいとは感じられるが、 夢の世界の登場人物がこれは夢だと気づいてはあかんだろ。 一人の夢ではなくて、複数の人間の夢が融合した世界だが、 楽譜も出てくるので、アルフレッド・ベスター の『ゴーレム100』 みたいに、 もっと弾けて欲しかった。 セクースシーンに必然性のあるSFが読みたい人にはお勧めかもしれない。 あと、洋楽マニアにもお勧め。 『デッドソルジャーズ・ライヴ』のライヴとはミュージシャンのライヴの意味でもある。 | ||||
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想像出来ない事を想像する天才山田正紀。 今回のモチーフは植物知性というかナノマシンというか死後の意識で、 テーマはエロスとタナトスである。 ブロローグの人間が滅びた未来世界の描写に打ち震えたが、 メインは現代でのセークス描写らしいw セクースして男を免疫不全にして殺してしまう女と、 死ぬと判っていてもセクースしてしまう男達のドラマ。 哲学ネタは主知哲学のベルグソンがメインだが、 分析哲学の話題も語られる。 人間の意識をセンサーとして組み込んだ機械知性(植物知性の戦闘ユニツト)の 話をメインで読みたかったな。 脳死(脳幹死)の人間の意識を探るメカとか、 脳だけをナノマシンに変えた人間とか、 アイデアは満載だが、 全ては脳死で死に行く人間が見ていた夢という解釈も成り立つので、 夢の世界を描いたにしては最初の方が整合性があり過ぎて逆に不自然。 同じ名前のキャラが別人として出てくるあたりから、 描かれている世界がなんかおかしいとは感じられるが、 夢の世界の登場人物がこれは夢だと気づいてはあかんだろ。 一人の夢ではなくて、複数の人間の夢が融合した世界だが、 楽譜も出てくるので、アルフレッド・ベスター の『ゴーレム100』 みたいに、 もっと弾けて欲しかった。 セクースシーンに必然性のあるSFが読みたい人にはお勧めかもしれない。 あと、洋楽マニアにもお勧め。 『デッドソルジャーズ・ライヴ』のライヴとはミュージシャンのライヴの意味でもある。 | ||||
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山田正紀のSFはしばしば哲学的である。本作でも、死という難しい問題をテーマに、脳死、臨死体験などを絡め、時に思弁的に、時に幻想的に語られる物語は、迷宮のようにミステリアスである。何を書いているのか良く分からないが、本作も人間にとって死とは何か、という、ある種つかみ所のないテーマなので、ハードボイルドのようにスッキリとしたストーリーではないのだ。核心となるアイデアそのものはシンプルだが、なかなか考えつかないもの。脳幹死状態の人間には、時として大脳が完全に死んでいない場合がある。意識があるのなら動かしてしまえ、というのがそれだ。もちろんそれを実行するにはSFならではアイテムのが必要になるわけだが、本作で描かれるのはそれらのSFガジェットの描写ではなく、あくまでも死に向き合った人たちの迷いと苦悩。登場するアイテムだけ見れば『ターミナル・エクスペリメント』と重複する部分も多いが、ここまで違った作品になる、というところに作者の個性が見えて面白い。 | ||||
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