近道庸三と土方利夫、ふたりが顔を合わせるところ悪事あり。土方が設立した悪意銀行もそのひとつ。

滝口正雄が翻訳しているのは、“ニンジュツ”修行に励む外国人ヒーローや秘術を繰り出す“くノ一”軍団が登場する日本を舞台にしたスパイ小説。

非業の死を遂げた八剣巷二が蘇ったのは、王位継承をめぐって魔法使いが権勢をふるい、美女・妖婦、無敵の剣士らが入り乱れる地球外王国。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

<おまえは殺されるのだ>素人演劇の公演を前に、三人の出演者に不気味な死の予告状が届く。これは単なる嫌がらせか。

ロジャー・シェリンガムが創設した「犯罪研究会」の面面は、迷宮入り寸前の難事件に挑むことになった。

鮎川哲也の戦後本格の出発点となった里程標的名作。綿密な校訂と著者の加筆訂正による決定版。

労働争議に揺れる東和紡績の常務令嬢敦子と、労働組合副委員長の鳴海は恋人同士。

長編に劣らず短編においてもカーは数々の名作を書いているが、中でも「妖魔の森の家」一編は、彼の全作品を通じての白眉ともいうべき傑作である。

衆人監視の白木の箱の中から突如消えた“人形の首”。

『スペイン階段』のリヴァイヴァル上映を観た帰り道、サリーは一台の車があとをつけてくるのに気がついた。

就職しアパートで一人暮らしを始めた清水真弓は、絶えず隣家からの視線に晒されている感じに悩まされる。

末期ガンに冒された男が、病床で綴った手記を遺して生涯を終えた。そこには八年前、息子をさらわれた時の記憶が書かれていた。

梵貝荘と呼ばれる法螺貝様の異形の館。

かつては硬骨の刑事、今や恍惚の境に入りかけた父親に、現職刑事の息子が捜査中の事件を語ると、父親はたちまち真相を引き出す。

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。

オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。

新興宗教団体の教主が殺された。

200万円でゲームブックの原作を、謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。

あやしい噂が囁かれるお屋敷町の洋館、その名もびっくり館。

ウェールズ地方の牧歌的な農園で勃発した、奇怪な事件。二転三転する謎に挑む、チャッキー警部。

次々と興信所を訪れては、およそ事件とは思われない奇妙な依頼をしていく謎の女・平林貴子。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

様々なジャンルで活躍された作家・都筑道夫氏の少年小説を集めたコレクションがついに刊行になります。

首なし死体、密室、蘇る、死者、見立て殺人……。

他人を寄せつけず奥深い山で芸術家たちが創作に没頭する木更村に迷い込んだまま、マリアが戻ってこない。

流感が猛威をふるう町に中傷の手紙がばらまかれ、切り裂き犯も老女を襲う。

傲岸不遜で超人的推理力の探偵・メルカトル鮎。教師殺人の容疑者はメフィスト学園の一年生、二十人。

蒼白い霧に峠を越えると、湖上の小島に建つ漆黒の館に辿り着く。忌まわしき影に包まれた浦登家の人々が住まう「暗黒館」。

殺人から窃盗に至るまで、さながら犯罪見本市と化した一月のデントン市。

毎週金曜の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家へママを訪れる。

若い母親が死んだ真相と赤子の行方、フィルムに記録されていた驚くべき殺人手口、遅れて配達された年賀状に隠された犯罪…日本ミステリー界の至宝・幻の名コンビ岡嶋二人による傑作短編集。

“私はこの事件の犯人であり、探偵であり、被害者…”一人三役というアクロバティックな設定が、主人公の手記を通して変奏されながら明らかになっていく華麗なる本格推理。

英国ミステリ史上、ひときわ異彩を放つ重鎮ブランド。本書には、その独特の調理法にもとづく16の逸品を収めた。

病弱な夫を殺して、金と自由を手に入れようとした美貌の若妻。

弟・襾鈴の失踪と死の謎を追って地図にない異郷の村に潜入した兄・珂允。襲いかかる鴉の大群。

カーヴィ少年の失踪は誘拐事件に変貌した。

ラストまで一気読み! 間違い誘拐の真相は? あなたはきっと騙される―― 二転三転する事件の裏に隠された、瞠目のトリック。

昨日までの『きみ』はもう居ない。 恋人、友人、知人に否定された男の奇妙な自分探し の迷宮。

奇天烈な洋館に集まった人々は目を疑った。六年前に殺された女流作家そっくりに、その妹が変貌していたのだ。

悪魔に見込まれた男の“取りひき”を描く表題作ほか、ミステリー、ホラー、時代小説、SFと幅広い活躍を続け、昨年、急逝した著者の数多い短篇の中から、最も魅力ある「恐怖短篇」の傑作を全3冊にまとめるシリーズ第一弾。

肌寒い秋の季節。デントンの町では、連続婦女暴行魔が跳梁し、公衆便所には浮浪者の死体が転がる。

完璧な写実性で注目された画家の絵の中に見出される数々の不思議――手の指が六本ある少女、針の間違っている時計、開けられないドアなどは何を意味するのか？　さらに一夜にして忽然と消失した合掌造りの家、タクシーの後部座席に突然出現した死体……等々、ちょっとした不合

埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。

主人公は､「きみ」。

野村絹枝の背中に蠢く大蛇の刺青。

都筑作品でも人気の“近藤・土方シリーズ”が遂に復活。贋札作りをめぐり巻き起こる奇想天外アクション小説。

五つの時計／白い密室／早春に死す／愛に朽ちなん／道化師の檻／薔薇荘殺人事件／二ノ宮心中／悪魔はここに／不完全犯罪／急行出雲／の十編を収録。

〈黒後家蜘蛛の会〉の会員たちは、毎月〈ミラノ・レストラン〉での晩餐会を楽しんでいた。

実直な建築家が住むフラットの浴室に、ある朝見知らぬ男の死体が出現した。

産業スパイが射たれ、狙撃犯はその場で逮捕された。五十嵐丈吉、59歳。

長身で二枚目、行動は些か心許ないが、虫や雲を撮ることにかけては右に出る者のない実力派カメラマン、亜愛一郎。

古本屋で入手した本がどうも気になる、と推理作家の椿さん。

信州の山荘で、鍵の掛かった密室状態の部屋から会社社長の遺体が発見された。

東京・目黒の喫茶店で中年セールスマンが毒殺された。