探偵を探せ!

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種別
長編
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あらすじ

1961年03月10日 探偵を捜せ (創元推理文庫 164-1)

病弱な夫を殺して、金と自由を手に入れようとした美貌の若妻。夫を殺した夜、その山荘を訪れた四人の客のなかには、夫が死ぬ前に呼んだ探偵がいる。妻は必死の推理と、すぐれた演技の芝居をして自分の罪をかくし、探偵を捜し出そうとするが……。探偵が犯人を捜すという定石を破って、犯人が探偵を捜すという“異色”の本格推理小説!(「BOOK」データベースより)

評判

探偵を探せ!の評価:

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探偵を探せ!の総合評価:

7.71/10点 レビュー 7件。

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未読の方はご注意ください

No.7
(2pt)

コージー派による、コージー派好きのための、コージーなミステリ

夫を殺害した妻と、夫が密かに呼び寄せた探偵との息詰まる攻防・・・だと良かったのですが、特に探偵らしいこともしない探偵を警戒するあまり自縄自縛に陥っていく女の独り相撲という感じで、大方が褒めるほどには感心しませんでした。現代の作家であれば、もっとページを増やし、書き込みを多くして、同じ題材でよりサスペンスを盛り上げ、腹にズんとくる読みごたえをもたらしてくれるはずです。
 しかしこれは必ずしも欠点ではなく、作者は自分のポジションであるコージー派の守備範囲内で、彼女の読者層に合った作風にとどめ、それ以上のものにはしようとしなかった結果と考えます。より言えば、それ以上のものにするだけの欲も素質もなかったわけですが。
 日本では長編の紹介がありませんが、本国ではセリーナ・ミードという女スパイが活躍するスパイ小説があるそうですが、ファンレターが若い女性から来ると聞きますから、本格的なスパイ小説ではなくクリスティー風のほんわかとしたスパイ活劇と推測されます。基本的にパット・マガーは根っからのコージー派であったであろうと思うのです。
探偵を捜せ! (1961年) (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 探偵を捜せ! (1961年) (創元推理文庫)より
B000JANL16
No.6
(2pt)

コージー派による、コージー派好きのための、コージーなミステリ

夫を殺害した妻と、夫が密かに呼び寄せた探偵との息詰まる攻防・・・だと良かったのですが、特に探偵らしいこともしない探偵を警戒するあまり自縄自縛に陥っていく女の独り相撲という感じで、大方が褒めるほどには感心しませんでした。現代の作家であれば、もっとページを増やし、書き込みを多くして、同じ題材でよりサスペンスを盛り上げ、腹にズんとくる読みごたえをもたらしてくれるはずです。
 しかしこれは必ずしも欠点ではなく、作者は自分のポジションであるコージー派の守備範囲内で、彼女の読者層に合った作風にとどめ、それ以上のものにはしようとしなかった結果と考えます。より言えば、それ以上のものにするだけの欲も素質もなかったわけですが。
 日本では長編の紹介がありませんが、本国ではセリーナ・ミードという女スパイが活躍するスパイ小説があるそうですが、ファンレターが若い女性から来ると聞きますから、本格的なスパイ小説ではなくクリスティー風のほんわかとしたスパイ活劇と推測されます。基本的にパット・マガーは根っからのコージー派であったであろうと思うのです。
探偵を捜せ (創元推理文庫 164-1) Amazon書評・レビュー: 探偵を捜せ (創元推理文庫 164-1)より
4488164013
No.5
(4pt)

小悪魔的な犯人の揺れ動く心理描写と推理過程が見事だが…

美貌の若妻マーゴットは富豪の夫フィリップとともにコロラド・ロッキーの山上で小さなホテルを経営していたが病弱な夫の束縛から自由になるために夫の殺害を企てていた。一方フィリップも妻の悪意を察し親友の私立探偵ロッキー・ロードスに調査を依頼していた。今夜か明朝には探偵が来訪することを聞かされたマーゴットは夫が眠りに落ちると早速殺害を決行する。その夜道に迷った新聞記者マイクが訪れる。マーゴットは彼を探偵と判断し殺害しようとするが、ちょうどその時さらに二人の男女、セールスマンのミラーと女事務員スーザンが訪れる。計画を中止し翌日フィリップの葬儀を済ませるとさらにもう一人の男、児童文学作家のケイツが現れる。雪が降り始め女中の老女トミーとともにホテルに閉じ込められたマーゴットは四人の宿泊客の中で誰が探偵なのか突き止め亡き者にしようとするのだが…

犯人が探偵を推理するというユニークな物語展開であるが、前半はマーゴットとトミーの似たような会話の繰返しが多くやや冗長であった。中盤の第二の事件発生あたりから緊迫感が増してきて終盤は手に汗を握るサスペンスにあふれマーゴットの推理が二転三転する中で真相が判明していく。気が短く自信過剰なわりにヘマばかりのマーゴットが深刻な事件を起こしながらも挫けない姿がコミカルに描かれる。そのためか全体的に安っぽい感じがあるが読後は圧倒されるものがあった。悲劇と喜劇が中途半端に入り混じっているため笑うことはできない。むしろ不幸な人生を送ってきたマーゴットの孤独な奮闘ぶりに悲哀を感じてしまう。あまりの身勝手さにうんざりすることもあったがどこか憎めないキャラでもある。

人物描写はまず女性陣はわかりやすく描き分けられている。小悪魔的な主人公のマーゴット、母親的な役割で小言や弱音を繰返しマーゴットの反発を受ける女中のトミー、うぶな娘でマーゴットから内心で嘲笑されるスーザン。特にマーゴットがトミーの過去を振り返る場面は印象的である。「あの人は、私の本当の母親よりも、はるかに母親らしかった」(p158) 男性陣も、善良な青年のマイク、好色で精力あふれる中年紳士のミラー、頑固で気難しい学者肌のケイツと個性が分かれており読みやすかったが、やはり女流作家の限界であろうか、どこか表面的で男の迫力という点では今一つという感じである。

伏線は堂々と張られており推理の過程も十分に納得できるがミステリとしては捻りがもう少しほしいところであろうか。本作の見どころはマーゴットの揺れ動く心理描写の中で提示された手掛かりから真相にたどり着く試行錯誤の過程にあると思われる。

中盤で、雪が降り積もる深夜に地面に這いつくばったマーゴットが山荘の「三階の窓に影になって映ったトミー」(p116)に助けを求める場面があるが、映像が目に浮かぶようで見事な描写である。物語展開の上では特に意味はないシーンではあるが読後にこの場面を思い返してみると感慨深いものがあった。
探偵を捜せ (創元推理文庫 164-1) Amazon書評・レビュー: 探偵を捜せ (創元推理文庫 164-1)より
4488164013
No.4
(4pt)

小悪魔的な犯人の揺れ動く心理描写と推理過程が見事だが…

美貌の若妻マーゴットは富豪の夫フィリップとともにコロラド・ロッキーの山上で小さなホテルを経営していたが病弱な夫の束縛から自由になるために夫の殺害を企てていた。一方フィリップも妻の悪意を察し親友の私立探偵ロッキー・ロードスに調査を依頼していた。今夜か明朝には探偵が来訪することを聞かされたマーゴットは夫が眠りに落ちると早速殺害を決行する。その夜道に迷った新聞記者マイクが訪れる。マーゴットは彼を探偵と判断し殺害しようとするが、ちょうどその時さらに二人の男女、セールスマンのミラーと女事務員スーザンが訪れる。計画を中止し翌日フィリップの葬儀を済ませるとさらにもう一人の男、児童文学作家のケイツが現れる。雪が降り始め女中の老女トミーとともにホテルに閉じ込められたマーゴットは四人の宿泊客の中で誰が探偵なのか突き止め亡き者にしようとするのだが…

犯人が探偵を推理するというユニークな物語展開であるが、前半はマーゴットとトミーの似たような会話の繰返しが多くやや冗長であった。中盤の第二の事件発生あたりから緊迫感が増してきて終盤は手に汗を握るサスペンスにあふれマーゴットの推理が二転三転する中で真相が判明していく。気が短く自信過剰なわりにヘマばかりのマーゴットが深刻な事件を起こしながらも挫けない姿がコミカルに描かれる。そのためか全体的に安っぽい感じがあるが読後は圧倒されるものがあった。悲劇と喜劇が中途半端に入り混じっているため笑うことはできない。むしろ不幸な人生を送ってきたマーゴットの孤独な奮闘ぶりに悲哀を感じてしまう。あまりの身勝手さにうんざりすることもあったがどこか憎めないキャラでもある。

人物描写はまず女性陣はわかりやすく描き分けられている。小悪魔的な主人公のマーゴット、母親的な役割で小言や弱音を繰返しマーゴットの反発を受ける女中のトミー、うぶな娘でマーゴットから内心で嘲笑されるスーザン。特にマーゴットがトミーの過去を振り返る場面は印象的である。「あの人は、私の本当の母親よりも、はるかに母親らしかった」(p158) 男性陣も、善良な青年のマイク、好色で精力あふれる中年紳士のミラー、頑固で気難しい学者肌のケイツと個性が分かれており読みやすかったが、やはり女流作家の限界であろうか、どこか表面的で男の迫力という点では今一つという感じである。

伏線は堂々と張られており推理の過程も十分に納得できるがミステリとしては捻りがもう少しほしいところであろうか。本作の見どころはマーゴットの揺れ動く心理描写の中で提示された手掛かりから真相にたどり着く試行錯誤の過程にあると思われる。

中盤で、雪が降り積もる深夜に地面に這いつくばったマーゴットが山荘の「三階の窓に影になって映ったトミー」(p116)に助けを求める場面があるが、映像が目に浮かぶようで見事な描写である。物語展開の上では特に意味はないシーンではあるが読後にこの場面を思い返してみると感慨深いものがあった。
探偵を捜せ! (1961年) (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 探偵を捜せ! (1961年) (創元推理文庫)より
B000JANL16
No.3
(1pt)

素人作品

招いた客の中に探偵がいて、夫殺しの自分の罪を暴かれるのではないかと主人公は疑念にかられ、いろんな方法で探りを入れるのですが、結局この探偵は推理も捜査も何にもしないでくの坊に過ぎず、主人公はひとり疑心暗鬼で自縄自縛に陥っていくというだけのなんとも能のない話、というのが私の感想。意表をついた着想だけのきわものであり、プロットなどあまりに素人臭すぎてプロの作品レベルに全く達していない。
 このパット・マガーという作家、翻訳はされていないけれど、本国では粋な女スパイ、セリーナ・ミードというシリーズも書いているらしいです。しかしこれも荒唐無稽なファンタジー活劇だろうという気がします。勝手な想像でものを言いますが、まず間違いない。
探偵を捜せ (創元推理文庫 164-1) Amazon書評・レビュー: 探偵を捜せ (創元推理文庫 164-1)より
4488164013

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