これはあの小悪党スティックの、「スティック」で語られる一件から七年前の冒険譚。

アリゾナの荒野を行く七人を乗せた駅馬車―御者メンデスとその部下アレン、十七歳の娘マクラレン、インディアン管理官フェイヴァー夫妻、無頼漢のブレイデン、そして「男」の異名を持つジョン・ラッセル。

身を潜めるのにイスラエルとは考えたものだ。何かとアメリカと近いわりに、追手からすれば盲点だ。

「おれの目を見ろ」の一言で相手をすくみ上がらせるマイアミの高利貸しチリ・パーマーは、飛行機事故で死んだ男の遺族から金を取り立てることになった。

俺、28歳。金もなけりゃ、女もいない。

女友達と結託して、アルバニア人の金持に食らいつこうと、二人の車を追尾していたクレメント・マンセルは、進行を邪魔する車に怒って、運転していた黒人を射殺する。

「その映画スターは彼が生まれて初めて恋した相手だった。

映画プロデューサーのチリ・パーマーは、元高利貸し―そう、本書はジョン・トラボルタ主演で大ヒットした『ゲット・ショーティ』の続編。

おれは、博多に住む売れないロッカー、青木満三十四歳。安アパートで見果てぬ夢を抱きつつ、ギターの練習に明け暮れる毎日だ。

死刑制度が廃止された近未来の日本。

男は人を殺してみたくてしようがなかった。金なら腐るほどあるし、容姿は映画スターなみ。

ニューオーリーンズ出身のカウボーイ、ベン・タイラーは、馬を売るべくキューバに渡った。

ごく普通のまっとうな夫婦が、ある日とんでもない殺し屋たちと掛かり合いになり、命を狙われることになる―都会派犯罪小説の巨匠が描く、“巻き込まれ型”犯罪小説の異色作。

ふざけんな!息子との夕食を台無しにした迷惑電話にハニーは激怒した。

1975年、偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。17歳。

あの男、許さない!―結婚記念旅行の途上、夜の海に突き落とされた女、ジョーイ。

セクシーでタフな連邦執行官キャレンは、偶然脱獄現場に鉢合わせる。

父親の墓石会社で働く新納礼は、中国進出をもくろむ父から、中国語学習を命じられる。

1949年。

元海兵隊員の父を誇りに、カール・ウェブスターは、早撃ち名手の連邦執行官になった。

美人でスタイル抜群ながら、なぜか男運に恵まれない、その名もジョレイン・幸運。

空には暗雲がたれこめ、気温は下がりつづける。目前には、植物も死に絶え、降り積もる灰に覆われて廃墟と化した世界。

元尼僧、元宝石泥棒、元銀行強盗、元警官のちょっとしたワルたちが企むとんでもない犯罪。「グリッツ」以来のレナード・タッチ。

十六歳のビリーは、家畜を襲っていた牝狼を罠で捕らえた。いまや近隣で狼は珍しく、メキシコから越境してきたに違いない。

アームストロングの店に彼女が入ってきた。

まるまる四昼夜も昏睡していたキッド・ラビッドが病院のベッドで目を覚ましたとき、 辺りは墓場のように静まりかえっていた。

少年は、十四歳で家出し、物乞いや盗みで生計を立て各地を放浪していた。時はアメリカの開拓時代。

ようこそ。ここは地球の歴史がいちど終わったあとの新しい世界―弱肉強食の大西部。

マーティが帰ってきた。母と妹のもとへ。

プエルト・リコで休暇中なのに、だれもモーラ警部を休ませてくれない。

かつて暴動が起きたエリアで酒店を営む中国人が銃殺された。

十九歳になったジョン・グレイディ・コールは国境近くの牧場で働いていた。

引退したギャングのボス、フランク・ディシリアが死んだ。未亡人カレンには、400万ドルとフロリダの豪邸が遺された。

ジャック・C・ライアンは令状送達人。裁判所の書類を、指定された相手に配るのが仕事だ。

弁当工場でバイトしながら、三流大学に通う高良伸晃、19歳。教室で、陸安娜という中国人女子学生に惹かれる。

幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。

人間になりたかった、ちっぽけで孤独な探偵ウサギ、ジョニー・ラビットのワンダーランド。

実直そうな青年アレックスは、茫然自失の状態だった。新婚旅行の初日に新妻のドリーが失踪したというのだ。

真珠湾攻撃前夜のLA。日系人一家惨殺事件発生!これは究極の警察小説である。

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。

爆弾処理班づとめがいやになったが、さりとて性犯罪課へ行くのも気がすすまず、休職扱いに甘んじているデトロイト市警の刑事。

会社員の安藤は弟の潤也と二人で暮らしていた。

最高に格好いい87歳、伝説の元刑事。

グリフターズ―詐欺師たち。口先たくみに人をだまして、小銭を稼ぐ男ロイ。

一匹の猫をめぐるトラブルから、ストリートギャング団のヒーツとマングースが抗戦状態に突入。

医者なんて、大嫌い！ 「このミス」大賞＆大藪賞作家、渾身の連作ミステリー。

警察内部の暗闘に翻弄される悪徳警官クライン。狂おしく暴走する病んだ魂を悪夢のような文体で描破した異形の傑作。

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。

「これで二十三回目だ」病院のICUで死にかけてる僕は、ミスター・ソンブレロといっしょに記憶を辿る旅に出る。

48時間後、120万ドルの紙幣は爆発する。盗んだやつらはそれを知らない。

何者かが放った一発の銃弾がサンフランシスコ市警察の敏腕刑事ロバート・アイアンサイドから下半身の自由を奪ってしまった。

ドートマンダーにとっては不愉快きわまりない仕事だった。

兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。

コペンハーゲン警察の特捜部Qは未解決事件を専門とする部署だ。ある日ここに一本の電話が入った。

あの女を殺すっていうのはどうかしら―バーで知り合った美女ジェシカに「今夜はどうしようか?」とたずねたら、いきなりこんな答えが返ってきた。

金持ち整形外科医に誘われて瀟洒なスペインレストランを訪れた女と客たちの前で、突然店の主人は自分の首を切る。