コンクール入賞者ツアーのはざま、亜夜とマサルとなぜか塵が二人の恩師・綿貫先生の墓参りをする「祝祭と掃苔」。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

「『蝙蝠』が上海に入った」。豫園からほど近い繁華街の骨董品店に緊張が走った。

立入制限区域のパトロールを担当するロボット「ウルトラ・エイト」たちの居住区に、国税庁から派遣されたという謎の女・財護徳子がやってきた。

葉村の働く書店で“鉄道ミステリフェア”の目玉として借りた弾痕のあるABC時刻表が盗難にあう。

もう一度だけ亡くなったあの人に会えるとしたら、あなたは何を伝えますか? 死者との再会を叶える使者「ツナグ」。

太郎と散多は古道具店を営む兄弟。

ごめんくださいまし──。宝永七年の初夏、下野北見藩・元作事方組頭の家に声が響いた。

川崎、上野、大阪、呉、六本木…日本各地の旧軍都に発生する「裂け目」。

おちかに代わり三島屋次男坊・富次郎が新たな聞き手に。心揺さぶる極上の江戸怪談、新章突入─。

彼は江戸時代における隠れたシャアロック・ホームズであった―。雪達磨の中から発見された死体。

些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作！ 一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。

ここにあるべきではない四番目のマカロンの謎、マスタードが入った当たりのあげパンの行方。

英国留学中のリセは、十九世紀に建てられた「ブラックローズハウス」でのパーティーに招かれる。

暑い日になぜか起こる奇怪なある出来事、風鈴の音が呼び覚ますもう一人のわたしの記憶、死んだはずの母が見えるわたし、病院から届いた友人のSOS、旧いブザーを押す招かざる客…。

あかねが就活に苦戦する中、夢科学研究所に「夢が売られている」という情報が。

宮部みゆきさんの書き下ろし短編「人・で・なし」を読んだ辻村深月さんが「ママ・はは」を書き下ろし、その辻村さんの短編を読んだ薬丸岳さんが「わたし・わたし」を書き下ろし…バトンは東山彰良さん、宮内悠介さんへ。

六月という半端な時期に夏流に転校してきたミチル。

パーティー会場で孤独だった私に、不思議な目をした少女が突然声かける。

「ゆりかご」か「養成所」か、はたまた「墓場」か。

「お遍路さん」を迎える場所として道後温泉にある架空の宿「さぎのや」。

舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。

Iターンプロジェクト担当公務員が直面するのは、 過疎地のリアルと、風変わりな「謎」――。

あたしは主人公にはなれない―。関根夏はそう思っていた。

討論会からの帰り道、ふと立ち寄ったバー〈スリーバレー〉。

遊廓「墜月荘」で暮らす「私」には、三人の母がいる。孔雀の声を真似し、日がな鳥籠を眺める産みの母・和江。

魅惑のウイルスを求め、世界中を飛び回る凄腕ウイルスハンター・神原恵弥。

瀟洒なホテルの中庭で、気鋭の脚本家が謎の死を遂げた。

「これは、梯結子の問題解決及びその調達人生の記録である。

終戦から間もない東京・神田神保町で、 ひとりの古書店主が死んだ―― 出版社とも図書館とも違う、 かれらにしかできない方法で書物を守る 古書店のひとびと。

陸上200m走でオリンピックを狙う沙良を悲劇が襲った。

少女時代のエピソードあり、笑える読書日記あり、真摯で豊かなレビューあり……。

山中に隠棲した文豪に会うため、高校の合宿を抜け出した僕と友人の葛城は、落雷による山火事に遭遇。

特殊能力を持つ“在色者”たちが、“途鎖国”の山深くに集まる“闇月”。殺戮の風が、次第に暴れ始める―。

いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

長崎屋の主が死んだって!? おとっつぁんの身に何が? 病弱若だんな、跡を継ぐの? 緊急事態続出の「しゃばけ」シリーズ最新作!

東京・池袋で男の刺殺体が発見された。警視庁池袋署刑事課長の本宮は、捜査の過程で捜査一課長からある密旨を受ける。

「ねえ、あなたも最初に会った時に、犯人って分かるの?」こんな体験は初めてだが、俺は分かった。

「何かが教室に侵入してきた」。学校で頻発する、集団白昼夢。

東日本大震災を経て、刻々と変貌していく“東京”を舞台にした戯曲『エピタフ東京』を書きあぐねている“筆者K”は、吸血鬼だと名乗る吉屋と出会う。

明治三十年代初頭。古今東西の書物が集う書舗に導かれる、一人の若き女性。

舞台は、アパートの一室。別々の道を歩むことが決まった男女が最後の夜を徹し語り合う。

無二の親友は確定死刑囚だった――。司法の裁きと救済の意味を問う、哀切の社会派ミステリ! 囚人に仏道を説く教誨師の顕真。

祖母の依頼で請け負った 観劇代行アルバイト。

謎と秘密を乗せて、今、長い航海が始まる。

色とりどりの恐怖をどうぞ召し上がれ。あのとき、目をそらしていたら。

耽美派小説の巨匠、重松時子が薬物死を遂げてから、四年。

強烈な百合の匂いに包まれた洋館で祖母が転落死した。

名探偵は肩にいる!? 不可解連続殺人の謎 三津木六兵には秘密がある。

人間の愚かさ、残酷さ、哀しみ、業――これぞ江戸怪談の最高峰! 塩断ちを機に次々と家族を襲った身も凍るほどの怪異、妖を呼び寄せる声をもった女中の奉公話、世にも奇妙な写本の話……人間の愚かさ、残酷さ、哀しみ、業――清濁すべての感情を併せ呑む、

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。

沖縄の互助組織、模合。

超大型台風接近中の日本。国際空港の入管で突如11人が別室に連行された。