クラスでは目立たない存在の結佳。

今から100年前、殺人は悪だった。10人産んだら、1人殺せる。

受験を控えた私の元にやってきた家庭教師の「先生」。授業は週に2回。

極端に臆病な幼い有里の初恋の相手は、文房具屋で買った銀のステッキだった。

恋愛ではない場所で、この飢餓感を冷静に処理することができたらいいのに。

夫も食べてもらえると喜ぶと思うんで――死んだ人間を食べる新たな葬式を描く表題作のほか、村田沙耶香自身がセレクトした、脳そのものを揺さぶる12篇。

世界中の読者を熱狂させる、村田沙耶香の最新短篇&エッセイ 「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」 好きな言葉は「原価いくら?」で、 現実こそが正しいのだと、強く信じている永岡。

「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。

17人の書き手が自らの「身体」と向き合って記す、生きるためのリレーエッセイ 私の身体はほんとうに私のもの? 私の身体はどんな視線にさらされ、どのように規定され、内面化されているのか。

「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」。わたしは、人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。

奇跡のアンソロジー、日韓同時刊行! 突如若者に舞い降りた「無」ブーム。世界各地に「無街」が建設され――。

世界大戦をきっかけに、人工授精が飛躍的に発達した、もう一つの日本(パラレルワールド)。

あみ子は、少し風変わりな女の子。

数合わせで出たミスコンの順位は、八人中八位だった。無遠慮に自分の価値を決められた日、琴子は北川に声をかけられる。

娘の緑子を連れて大阪から上京してきた、「わたし」の姉でありホステスの巻子。

激化する独ソ戦のさなか、赤軍の女性狙撃兵セラフィマが目にした真の敵とは──デビュー作で本屋大賞受賞のベストセラーを文庫化

東京、炎上。正義は、守れるのか。

とある家電メーカー総務部勤務の尚成は、同僚と二個体で新宿の量販店に来ています。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。

救急医・武田のもとに搬送されてきた、一体の溺死体。その身元不明の遺体「キュウキュウ十二」は、なんと武田と瓜二つであった。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。

伊坂幸太郎デビュー25周年記念書き下ろし作品。

わたしは、この「ちいさな集まり」の一員になったときの母が、もともとの母であるような気がした。

塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。

愛したはずの夫は、まったくの別人であった。 「マチネの終わりに」から2年。

林ちひろは、中学3年生。

恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。

『時をかけるゆとり』『風と共にゆとりぬ』に続く第三弾にして完結編。

僕たちは双子で、僕たちは不運で、 だけど僕たちは、手強い 双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。

あなたは何から逃げたいですか? 映画原作『犯罪小説集』とあわせてシリーズ累計20万部突破! 著者のライフワーク第2弾 「もう、逮捕でもなんでもしてくれんね」 高校卒業後、地元の北九州を出て職を転々としてきた福地秀明。

あひるを飼い始めてから子供がうちによく遊びにくるようになった。

中学時代、駅伝で全国大会を目指していた圭祐は、あと少しのところで出場を逃した。

どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。

静岡のゴミ屋敷の焼け跡から、3年前に東京で失踪した若い女性の遺体が見つかった。

コンクール入賞者ツアーのはざま、亜夜とマサルとなぜか塵が二人の恩師・綿貫先生の墓参りをする「祝祭と掃苔」。

古書店『無窮堂』の若き当主、真

こうして書棚の秘密は私とＢ、 二人だけのものになった―― ハリウッド俳優Ｂの泊まった部屋からは、決まって一冊の本が抜き取られていた。

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。

ひとがなんと言おうと、わたしはそれを我慢しない。日常の小さな抵抗の物語。

ヒーローだった兄ちゃんは、二十歳四か月で死んだ。超美形の妹・美貴は、内に篭もった。

世紀の奇書『熱帯』に惹かれ、秘密を解き明かさんと集まった“学団”によるソウダイなる追跡劇。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコ。

楽譜に書かれた音、愛鳥の骨、火傷の傷跡…。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

長谷川初実（ハツ）は、陸上部に所属する高校1年生。

26才スナック勤務の「あたし」と、おなかに「俺の国」地図を彫っている4才年下のダメ系学生風間くんと、ペット亀の「バタ」のほわほわ脱力気味の同棲生活から一転、あたしはリセットボタンを押すように、気がつけばひとり深夜長野の森にいた。

僕はこの世界に左足から登場した―。圷歩は、父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。

舞台は近未来の島国・R帝国。ある日、矢崎はR帝国が隣国と戦争を始めたことを知る。

謎のカルト教団と革命の予感。自分の元から去った女性は、公安から身を隠すオカルト教団の中へ消えた。

ノースカロライナ州の湿地で青年の遺体が見つかる。村の人々は「湿地の少女」カイアに疑いの目を向ける。

妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。

「むかし、あるところに、マーリアという名の売春婦がいた」。マーリアは、ブラジルの田舎町に育った美しい娘。