恋とか愛とかやさしさなら
- 女子高生 (151)
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
恋とか愛とかやさしさならの総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
問に満ちた小説です。作者が答えを提示していないのが(登場人物の中ではおそらく葵に意見が近いはず)終始揺り動かされながら読むことのできた一因だったと思います。 それでも男を愛したい、けど、ずっと思っていることとして「男が女を愛するということがあるのだろうか?」というのがあり、 道具でなく?器でなく?機械でなく? 人として見る、ということが、巨大な性欲を抱えている限り無理なんじゃないかとつくづくと思いました。 そして、私にもブラックボックスはあります。盗撮……したことが、あるようにさえ思えてくる。 「ちょっとあの男の子そそる」と思うとき、本当に人として見てるかなあ。なぜこの小説において主人公はカメラマンだったのだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
恋人が盗撮。その行為だけは事実だけれど、まるで出来事の刹那しか撮れない写真のように、前後の文脈の解釈は多様で頼りないものです。 前半部分の主人公である女性は、沢山撮った写真の中から厳選したものに、さらに加工を施した商品としての写真を、現実と読み替えて生きています。 この主人公と同様に、私たちは生々しい欲を直接的に表した世界を、憧れと畏れが混ざった感情によって消化しきれなくなっています。 生の欲望が露わになった世界では、どこまで行っても分かり合えないことよりも、少し分かっているだけなのに全て分かっているかのように共感を示される方が落胆が大きいです。 盗撮をしてしまった恋人(男性)に対する受け止め方は、彼の姉、彼の母、同級生によって異なっています。同性同士だからわかる部分よりも、違いの先鋭化に主人公の女性は戸惑いを隠せません。 この小説の中に書かれている、”恋とか愛とかやさしさなら、打算や疑いを含んでいて当然“ は、すべてを言い表しているようで、実は前振りなのかもしれません。より解に近いのは、次に続く”信じるという行為は、ひたすらに純度を求められる” の方でしょう。 互いに分かり合えないことを了解している。 だからこそ、信じるし信じることができるのだとこの物語は語っています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
インスタのオススメに出てきて読みました。 現実にもきっとありそうなリアリティのある本でした。女側、男側視点でそれぞれ読めたので余計にどちらに感情移入するか、ページをめくる度に入れ替わったりしました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この小説は、恋人関係にある新夏と啓久が、啓久の盗撮現行犯逮捕をきっかけに二人の関係が大きく変わる様子を描いている。性欲に関して、女性が男性に抱く嫌悪感やおぞましさが繊細に言語化されており、多くの男性読者は読後に自らの認識を深めるきっかけとなるだろう。 例えば、新夏が生理痛で苦しんでいる際、啓久がナプキンの材質や昼用、夜用、羽根の有無などを細かくヒアリングしてくるシーンでは、新夏が「気持ち悪い」と感じる心情が描写されている。生理痛は制御不能で身体的な負荷を伴うものであり、その痛みを労わってもらうだけで十分だと考える新夏には、啓久があまりにも生理用品に詳しい事に、それ以上立ち入らないでと拒絶反応を起こす場面には考えさせられる。 新夏が見知らぬ中年男性から付き纏われるシーンでは、得体の知れない男性とその性欲に対して感じる恐怖がリアルに表現されており、女性視点から見た男性への恐怖が非常に鮮明に伝わってくる。 また、性加害に対しても、啓久の姉や同僚の葵、転職先の先輩女性などを通してそれぞれの女性の見解があり立場が変わるとこんなにも捉え方が違うのかと興味深いところもあった。ただどの女性も根底には性加害に対して寛容な考えはなく侮蔑の対象である。 啓久の盗撮の被害者となった女子高生を突飛なキャラクター設定にしたのは、読者が被害者側へ必要以上に感情移入せず、あくまでもフラットな立ち位置から女性と性加害のテーマを考えて欲しかった著者の意図があったのかなと想像する。 物語の顛末として結局、新夏と啓久は別れるし、結末もよくわからない感じでもやっとした読後感があるものの、全体を通して一穂ミチがここまで女性の心理を言語化したのはすごいなと思った | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新夏が婚約者である啓久を理解しようとする気持ちが、分かるような気がした 世間は軽蔑するけど、私は私だけはあなたのことを理解してみたいって思ってしまうかもって考えさせられた 女子は嫌い、よりも、生理的に無理になるほうが関係性は終わるとこに共感 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 10件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|