昔の男に恐喝された女の窮地を繊細に描く表題作ほか、暗い雰囲気が漂う屈指の名作「妄執の影」など中期以降の傑作6篇に、本邦初訳2篇を収録する。

ニューヨークの踊り子が連続殺人鬼に立ち向かう表題作など名篇5作のほか、本邦初訳3篇を新訳で贈る決定版短篇集。

少年や少女を主人公にした痛快な冒険談2篇と「アリスが消えた」「送っていくよ、キャスリーン」「階下で待ってて」…粒よりの名作5篇に、本邦初訳2篇を収録する。

ニューヨークで夢破れたダンサーのブリッキー。孤独な生活を送る彼女は、ある夜、挙動不審な青年クィンと出会う。

妻と喧嘩し、あてもなく街をさまよっていた男は、風変りな帽子をかぶった見ず知らずの女に出会う。

本邦初訳の表題作をはじめ初期の珠玉作9篇を収録。

数学の教授だったアレックは六十、年の離れた妻リタと村はずれで平穏に暮らしていたが、バリーという若造の出現で状況は一変する。

殺人現場を目撃したことを誰にも信じてもらえない少年の孤軍奮闘ぶりをサスペンスフルに描く表題作など、ウールリッチ=アイリッシュの名訳者が遺した傑作7篇。

ショックを受けたタウンゼントは記憶喪失症から回復した。しかし、三年の歳月が彼の頭の中で空白になっていた。

ある夜、自宅近くのたばこ屋でウィリングが見かけた男は、「私はベイジル・ウィリング博士だ」と名乗ると、タクシーで走り去った。

実直そうな青年アレックスは、茫然自失の状態だった。新婚旅行の初日に新妻のドリーが失踪したというのだ。

さまざまの難事件を解決し、退職して私立探偵を開業したビーフ。

夏休みに入った刑事マルティン・ベックにかかってきた一本の電話。「これはきみにしかできない仕事だ」。

ミステリ短編の魅力を存分に味わえる、アイリッシュの作品集成第6巻。

ニューヨークの聖アンセルム・ホテルの913号室で、一人の男が飛び降り自殺した。

わたし、ミは、火事で大火傷を負い、顔を焼かれ皮膚移植をし一命をとりとめたが、一緒にいたドは焼死。

戦後のわが国に紹介されたミステリ作家のなかで、もっとも広く歓迎されたサスペンス・スリラーの第一人者ウィリアム・アイリッシュの傑作の粋を集めた待望の短編集。

謎と笑いの被害者捜し。

大資産家の妻を目指して、知性と打算の見事な結晶の手紙を送ったドイツ人女性ヒルデガルト。

二人は学生同士の恋人だった。女は妊娠しており、男は結婚を迫られていた。

私立探偵のリュウ・アーチャーは怪しげな人物からの依頼で、失踪した女を捜し始めた。

雇い主の車で初めての南仏を目指した女が巻き込まれた事件。

茹で団子のような丸い顔に小さな体、手にはこうもり傘を持ち、シャベル帽をかぶった神父が、その外見からは想像もつかない鋭い推理を繰り出し、次々と難事件を解決していく! ホームズものと人気を分けるブラウン神父の傑作短篇シリーズが鮮やかな新訳で甦る。

私立探偵フィリップ・マーロウのオフィスを一人の優美な女が訪れた。その名はクレア。

ジュリーと呼ばれた女は、見送りの友人にシカゴへ行くと言いながら、途中で列車をおりてニューヨークへ舞い戻った。

小さな町の菓子店で、何者かが商品に毒入りチョコレート・ボンボンを混入させ、死者が出るという惨事が発生した。

衆人環視のなかを逃げだして姿をくらました黒豹は、アメリカからの一女優の旅興行の宣伝のために連れてきたものだった。

戦後のわが国に紹介されたミステリ作家のなかで、もっとも広く歓迎されたサスペンス・スリラーの第一人者ウィリアム・アイリッシュの傑作の粋を集めた待望の短編集。

星のふる晩、青年刑事ショーンは川に身を投げようとしている娘を救った。事情を尋ねると、彼女は悲嘆にくれた理由を語る。

雨交じりの風が吹く、十月のレイキャヴィク。北の湿地にあるアパートで、老人の死体が発見された。

奇抜な言動と悪趣味ないたずらで、周囲に騒動をもたらす美女クローディア。

あなたが果たせなかったことを、わたしが成し遂げてみせる…拳銃自殺に失敗し、誤って見知らぬ女性を死なせてしまったマデリンは、その女性、スタアの身代りとなって生きようと誓う。

人気俳優マークはある日、義理の息子の劇作家ケニーが書いた不条理劇の題名を知り動揺する。

ニューヨーク湾に浮かんだ死体は、行方不明だった大富豪ハッター家の当主ヨークのものだった。

だって彼は殺されたんでしょ?―アバネシー家の当主リチャードの葬儀が終わり、その遺言公開の席上、末の妹のコーラが無邪気に口にした言葉。

密室で夫人が自殺して以来、奇怪な噂の絶えないダーンリーの屋敷。

人里離れたリゾート地で、元女優が白昼堂々と命を奪われた! 犯人は滞在客の中にいる。

婚約中のロディーとエリノアの前に現われた薔薇のごときメアリイ。彼女の出現でロディーが心変わりをし、婚約は解消された。

「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃ…」エルサレムを訪れていたポアロが耳にした男女の囁きは闇を漂い、やがて死海の方へ消えていった。

大富豪ゴードン・クロードが戦時中に死亡し、莫大な財産は若き未亡人が相続した。

ポアロの旧友スペンス警視は、マギンティ夫人を撲殺した容疑で間借人の男を逮捕した。

富豪の一族が久方ぶりに集った館で、偏屈な老当主が殺された。犯人は家族か使用人か。

処女作がいきなり大当たりしたモニカ・スタントンは、ロンドン近郊の撮影所へやってきた。

匿名の電話の警告を無視してフリーダは婚約者の実家へ向かうが、その夜のパーティで殺人事件が起こる。

山中で交通手段を無くした青年クインは、〈塔〉と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めた。

数字を一つ思い浮かべろ。その奇妙な封書にはそう記されていた。

大学生のジョーは、授業で身の回りの誰かの伝記を書くことになった。

『黒死館殺人事件』で有名な博覧強記の名探偵・法水麟太郎。

アンカテル卿の午餐に招かれたポアロは、少なからず不快になった。