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ハサミ男
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ハサミ男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.81pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全383件 261~280 14/20ページ
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恥ずかしながら今まで未読でしたが、作者の急逝でようやく読んだ次第です。で、読んだ感想を一言でいえば「なんで今までこれ読まずにいたの?」です。小説の価値はもちろんアイディアや表現の素晴らしさ、世界観とかキャラクターとかいろいろあると思いますが、私は何と言ってもどれだけ早くその世界に読者を誘い、最後の一行まで取り込み続けるかだと思っています。全ての人がそうではないでしょうが読書は辛い現実から解き放たれ心を自由に飛翔させる事であり、小説はその大事な水先案内人です。そういう面でこの作品は最初の1ページから作中に入り込み、最後の最後までけして逃さない強烈な力があり、まさに名作といえる作品だと思います。 一見猟奇殺人をテーマにしているようですが、読んでみるとほぼ無いに等しい状態です。結果として人は猟奇的に殺されているもののその瞬間そのものの生々しい描写はなく、逆に終わった後の静寂さや虚無感でその直前を読者に想像させる作りになっています。この「読者に想像させる」という点が非常に緻密に作りこまれており、作者は「嘘は言っていないが、正しく伝わるようにも言ってない」という文章を巧みに紡ぎ、読者がどんどんミスリードされるように構築しています。なので、終盤明かされる事実によってそれまでの世界が音を立てて崩壊する様は、小説という「文字だけで世界の全てを構築する媒体」の特性を最大限に活かしており、見事としか言い様がありません。まさに映像化不可能な作品(でも映像化されたんですよね?たしか…)といえます。 そのため、その事実が判明した瞬間に頭の中は「え?え?え?」になってしまい、ページを戻って気になるところを探す為にあちこち読み返す事になり、結局「これだったらもう、面倒だから最初から読むか」となってしまうという恐るべき作品。しかも文章のリズム感というか間が素晴らしいので、一度読んでいるにも関わらず普通に楽しみながら読めてしまうのですから作者の力量はとんでもないレベルだと思います。 この作品の楽しみ方として一回目はとにかく勢い重視でどんどん読み進め、作者の罠に自分から飛び込むくらいのつもりが良いと思います。あの衝撃は生涯でたった一度しか味わえませんので、細かいとこは無視してとにかくショックを最大限に楽しみ最後まで読まないと勿体ないです。そして、今度はその事実を噛みしめながらもう一度じっくり読みなおす。そうすると、作者のミスリードの巧みさにニヤリとさせられながら、脇を固めるキャラクターの意外なほど魅力的なところとか、ハサミ男の抱える闇や絶望感といったところが味わえると思います。 とにかく文章そのものに味があるので、一度読み終えた後なら別に順を追って読まなくても構いません。ポケットやカバンの中に忍ばせておいて、適当に開いた場所から読んでも楽しめる作品だと思います。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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せっかく面白い作品に出会ったのに、お亡くなりになったとは、誠に残念です | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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口コミの評価通り、面白かったです。 最後まで飽きないし、文章も読みやすかった。おすすめです! | ||||
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思いっきり騙された。 ここまで思いっきりだと、心地よかったです。 | ||||
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正直怪しい人間が一人しか居なかった事で騙される事はなかった。 主人公の正体にしても、ふーんといった感想だった。 けれど起承転結という話の流れと、作りはとても綺麗。 愛着の湧いてしまうハサミ男の描き方は本当に凄いと思う。 レビューにはトリック云々の批評が多いので、書かせてもらいます。 トリック云々はどうだって良い……動機です。 真犯人の動機が陳腐極まりない 騙された方たちは驚いたという感情で 気が付いていないと思いますが、信じられない程に下らない動機 僕はそれに驚きました。 ただ終わり方や進行、キャラクターはとてもよかった。 これが少しでも欠けていたら☆1でした | ||||
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どんでん返しで有名な作品と知っていて読んだのでいろいろ勘繰りましたが、見事に騙されました。 どんでん返しが来るまでも普通にどんどん読み進められるおもしろさでした。 読みやすいです。 これは映画化されていているようですが、このおもしろさは映画では絶対表現できないような気がします。 迷ってるならこちらを読んでほしいです。 | ||||
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チョキチョキ……とか、なんか表現がダサいんだよね。 警察とか医者とかの豆知識、作者がただ「こんなこと知ってる?」って言いたいだけでしょ? 設定はうまいけど、それだけ。 プロの作家とは言えないレベルの文章。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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“ハサミ男”と呼ばれる連続殺人鬼が自分の犯行を真似たニセ“ハサミ男”の正体を暴こうとする話。 歌野晶午『葉桜の季節に〜』の読後感で本作が叙述トリックを駆使したミステリということは知っていた。 P58の『●●のフリーター(わたし)は日ごろの運動不足がたたって…』の一文を読んで大体の構図が読めた。 実は作者の仕掛けた罠はもう少し前にもある。 偽者の方も“犯人は登場人物の中にいる”というミステリの鉄則から早い時点で目星が付いた。 真犯人が今際の際に残した悪意に満ちた復讐の一言が怖い。今後の磯部の人生に幸あることを…^^; | ||||
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はさみ男 はさみ男の正体は 私たちがみんな はさみ男になりうることを示唆している 実際に犯行に移すかどうかは問題ではないのだ 心の中の暗部と共鳴する 猟奇犯罪者がそそっかしい素人探偵 真犯人が発覚した理由のばかばかしさ ミートパイなどのディテールのこだわり 恐ろしい事件なのになぜか笑えて 最後は 恋愛まで 傷は癒されないまま残ることのほうが多いということだ | ||||
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幸か不幸かぼくの周りには連続殺人犯がいないので(ぼくは気づいていないだけかもしれないけど)連続殺人犯が何を考え、普段何に喜びを見いだしているのかは知らない。 この作品に登場する「ハサミ男」は仕事の繁忙期には疲れ、レストランで出される食べ物にこだわりを持ち、周囲の人をばかにしたり同情したりしながら生きている。 ユーモアの感覚も持っていて、ほどよく手を抜きながら人生を過ごしている。 よくは知らないけど、現実世界の連続殺人犯もこんなふうに生きているのだろう。 ただただ殺すことしか頭にない殺戮マシーンのような殺人鬼が出てくるが、この小説の主人公はひとりの人間だ。 決して殺戮マシーンではない。 ぼくたちが、禁煙したつもりでもタバコに手を出してしまうように、甘いものを我慢できなくてレアチーズケーキに手を出してしまうように、ときどき少女に手を(そしてハサミを)出してしまうだけの人間である。 こういう人間くさい殺人犯を見事に描き出した時点でこの作品は成功している。 トリックについては他の人が書いているので割愛。 グロテスクなのは嫌いで嫌いで1行でも1文字でも読みたくない!という人以外は(素直に読めば)騙されて楽しめることだろう。 | ||||
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普段はレビューしないのですが、あまりにも酷い作品だったので思わず筆を執ってしまいました。 まず帯には「大傑作ミステリ」とあるので、ミステリとしての評価ですが、ジャンルとしては所謂倒叙ものです。倒叙ものなので、フェアに描くこと自体が難しいという意味で割り引いて評価しても、著者のミステリ作家としての技術があまりにも拙劣です。あまりにもアンフェアなことは、タネ明かしに100頁以上が割かれ、延々と著者の読者に対する欺きの言い訳が書き綴られていることでも明らかです。あまりにも読者に提示されている情報がムリで強引な手法に依存しているので、この100頁に亘るネタ明かし部分は、通常ミステリで絶対読むのが止められない部分であるにも関わらず、私は読むに耐えず途中で止めてしまいました。倒叙もので読者との謎解きゲームを戦うのはミステリ作家として非常に難しいものだと思います。ですが、同じ倒叙ものでも、我孫子武丸氏の「殺戮に至る病」などは、本格もの作家である我孫子氏の力量が窺えましたし、タネ明かしも一瞬で終わります。著者がミステリファンであることは、他のミステリ小説と同様、作品の中で何度か古典作品が登場することで分かるのですが、このあまりにもスポーツマンシップにもとる小説の著者が作品の中でエラリークイーンを引くのはミステリファンとして義憤(?)にかられました。 次に、ホラー・サスペンスとしての評価ですが、こちらも全く力不足です。思うに、著者は倒叙ものを描きたかったがために、無動機殺人という書きやすいサイコパスものに安易に手を出したのだと思うのですが、サイコパスものを手に取る読者は、そんな著者都合で味気なく描かれた薄味の描写に満足できないと思います。 結局、どうしてこの作品がメフィスト賞を受賞しているのかは私は全く理解ができません。レベルが低いというよりもっと悪く、ミステリでもホラーでも読者の嫌気を喚起してしまうのではないかと思いました。最後にそもそも小説として。あまりにも人物のキャラクターが薄い上、描写も甘く、著者の人間観察力が疑われます。ミステリだのホラーだのといった細かい話は抜きにしても小説や物語として全く魅力がありません。 | ||||
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当初、猟奇殺人の件が気持ち悪すぎて 投げようか迷ったが、 読み進めて良かった。 脳みそが刺激を求めている。 予定調和的な先のわかる話ではなくて、 想像し得ないストーリー展開。 いい意味で期待を裏切る展開。 推理小説の読者の脳は構造的にマゾスティックなのだと思う。 期待を裏切られることを期待する読者にとって、 この本はひどく快楽的でサディスティックなんだと思う。 | ||||
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映画「シックスセンス」のような、そのメディア(映画、図書)などの特性をよく生かし見ている者をあっと言わせる手法には脱帽。 この話の映像化には無理があると思われる。(一度映画化されているが、酷評になるのもしかたがない) 最後の謎解きが始まると、しばらくは混乱し理解に苦しむかも(笑) | ||||
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驚愕とまでいかなくても、えっ、そうだったの?? というくらいの驚きがあって、そこまでに読んだ内容が頭でリフレインしていきました。 辻褄があっているかと読み返してしまいます。 登場する刑事たち、ハサミ男と目される人物の行動もなかなか面白く、 ほのぼのするような内容でした。 死のうとして何度もこころみるも失敗する姿も滑稽でした。 それをあっさりとした硬質な文体で、読む側にはリズムもたらします。 足りないところとしては犯行動機。 これを掘り下げて欲しかったですね。 それを加えれば立派な社会派ミステリーの味付けが加わったかもしれません。 だから良いという訳ではありませんね、私の希望です。 ハサミ男、面白いです。 おすすめです。 | ||||
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トリックにはしっかり騙されたし、推理小説モノとして面白かったといえる。 しかし、それ以外にも面白い点があり、私はこの作品を読む度に作中の登場人物である「医師」のスノビッシュな語りに魅了される。 彼のように世界を見ることができたら、世界が連想で包まれたらどんなにか楽しいだろう。 すでにトリックを知っているにもかかわらず何度も読んでしまうのは、彼の功績に違いない。 | ||||
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終盤で読んでいるとわからなくなる。それでも無理に読み進めていこう。わからなくなることが正解。これは本当によくできている。 | ||||
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