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告白
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告白の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全910件 901~910 46/46ページ
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まず本をほとんど読まない私にも読みやすい文章です。語り口調だからでしょうか。 殺人事件が起きると「信じられない。」という人がいますが私はいつも 「人間とはそういう一面もあるだろう。」と思います。共感はできないが理解はできる。 自分だけは100%絶対そんなことはしない、なんていう人のほうが私は信じられません。 自分だけはまともだ、というおごり。 人間の心にわずかながら潜む「狂気」。 それがある事件をきっかけに噴出する様がリアルなのです。この作品は。 事件が起きた原因は本当に些細なこと。 何かが少し違えば平穏な日常が続いていたかもしれない。 フィクションではありますがリアルな感触を含んだ作品だと思います。 主人公たちがそれぞれの視点で「告白」していく。 同じ出来事でも告白する人が変わればとらえかたが全然違う。 なんとなく見えていた事件の全貌が段々と見えてくる。 そして驚愕のラスト。 狂気じみてるけど彼女の倫理観はわからなくもない。 不思議と後味悪くは感じませんでした。 現実世界の人間のほうが何を考えてるかわからないから怖い。 あとは「熱血やんちゃ先生」というネーミングは単純にウケました。w ちょこちょこ笑える箇所もあったような気もしたんですが作者の意図なのでしょうか? | ||||
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今、話題の小説である。割と大きな書店に行けば、必ずと言っていい程目立つ箇所に、煽情的な売り文句と共に平積みされている。随分前に購入していたのだが、出だしの挑発的な文章に中々読み進む気が起こらなかったが、ようやく読了した。 物語は、とある中学の一クラスの終業式の日、その日を最後にある事情から退職する女教師の驚くべき告白から始まる。彼女の仕掛けた“罠”に翻弄される当事者とその周辺の者たち。チャプター毎に語り手が替わり、この反社会的かつ反倫理的で暗鬱に満ちた世界が創出、連環されていく。 確かに面白い。嫌悪感を抱きながらも、彼らの独白ぶりについつい引き込まれてしまう。でも、何なんだ、この殺伐さと悪意の結晶は。 子供の深層心理がメインに扱われているが、ここに登場する者たちの、正にグロテスクでデフォルメされたエゴと自意識の肥大化は、現代人が潜在的に持ちあわせているような“負”の部分で、それが何らかの拍子に臨界状態となり噴出する事への恐怖を感じながら、ラストの救いのなさと後味の悪さに辟易してしまった。 文学の世界である。どんなに暴力的であっても反社会的であってもいいが、この陰湿さはどうも、ね。 | ||||
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作者は少年犯罪にだいぶ憤りを感じているらしいが、表現がストレート過ぎて子供っぽさを感じる。 ラストも荒唐無稽すぎて、退屈はしないが、内容に重さが感じられず、漫画を読み終わったような印象だった。 | ||||
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6つの独白から、一連の事件を眺めたサスペンスです。ミステリーではありません。サスペンス・ホラーの方が正しい。謎解き、という要素は(ストーリーの先読み以外)ありません。 独白ですので「その人が経験した事」を「その人の価値観」で述べています。つまり2重のフィルターがかかっており、それが『本当に起こっている事は何なのか』『何故そのような事をするのか』を巧妙に隠蔽しています。そしてそれ故に生じるどんでん返しの繰り返しが、読む者を引き付けて離しません。 「新人とは思えない…」という評価は無駄です。この作者は緻密な設計を行う「忍耐力を持ち」、独白形式にする事で表現力の不足をカバーするという「自分の弱点を知っている」人であるに過ぎません。通常の作家がデビュー後に経験で学ぶ事をすでに知っている、と言うことです。 ほとんど星5つです。ただし、一箇所、下村母が指摘してそれ以降も無視されているポイントが気になったため1つだけ減点してあります。つまりこれほど冷静で沈着な森口が、そもそも自分の娘を学校に連れてきて放置する…それも問題児がいると判っている学校でそのような行為を取ったために事件が起こった、という点です。彼女の行動はこの点に関してのみ惰性で動いており、論理的でもなければ一貫性もありません。 登場人物の誰も指摘しない、あるいはちゃんとカバーした理論が立つならばともかく、この一点が指摘されたまま最後まで放置されているのが残念です。最後のどんでん返しまで引っかかってしまい、結局読了直後、 「まてぃっ」 と叫んでしまいました。 | ||||
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娘を殺された女教師が犯人の生徒に復讐をする話です。 全六章の構成で章ごとに違う人物が事件について告白していきます。四章、五章が犯人側からの視点で事件を描いていくので、内容が一章から三章とかぶり若干くどい印象を受けました。 一章の結末も後味が悪いですが、最後の六章はそれを遥かに上回る後味の悪さなので、ダークな話が好きな人は楽しめると思います。 娘を殺してしまう生徒も復讐する女教師もかなりイカれている人物なのであまり感情移入はできません。 最後の六章の結末は救いが無く、個人的にはすごいラストだった。 | ||||
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この本を読んで、単純にびっくり。内容にも、構成にも、そして作者が新人だということに。 感想は、「怖かった。でも読むのをやめれなかった。」です。 | ||||
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表紙と帯に惹かれて、この「告白」を買いました。 ある中学校教師が、自分の娘をクラスの生徒に殺された復讐を果たすお話です。 職業柄、もしこのようなことが自分の身に起きたら、という思いで読み進めていきました。 復讐というのはどんな場合でも、肉体的なものより精神的なものの方がよほど残酷であるということを痛感しました。 肉体を傷つけてもやがては治る。ところが、心に残った傷は消えることはないのですね。 私も、ホームルームで毎日生徒に何か話をしていますが、その一言一言が生徒に何らかの影響、思い、傷を抱かせる可能性があることを考えると、言葉を選ぶのにとても慎重になってしまいます。 体罰が禁止された教育現場で、生徒たちの心に罰を与えることこそが生徒の更正につながるのか。読後、ふとそんなことまで考えさせられてしまいました。 新人作家の手による作品ですが、最後までグイグイと読ませる力があり、途中ページをめくる手を止められませんでした。 ラストでは驚愕といってよい展開が待ち受けており、それは東野圭吾にも宮部みゆきにも匹敵するのではないかと思います。 今年に入り20冊ほどのミステリー小説を読みましたが、この「告白」は私の中で、目下最高、最恐の1冊です。 | ||||
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素晴らしいと思いました。まず、疲れる難しい本は嫌!という若者にも是非オススメしたいです。大変読みやすいです。しかし、読みやすいのに読み応えが充分です。 第一章を読み終えた瞬間から体に鳥肌が立ちました。そこからは、もう一切止まることなく一気に読みました。主な登場人物全員の視点からお話が成り立っているので、思わず感情移入してしまいます。ラストには本当に震撼しました。こんなラストを誰が想像できるだろうか、と考えてしまったほどです。今でも何度も読み返してしまいます。これがデビュー作とは本当に信じられませんね・・・!是非ドラマや映画化にしてほしい作品です。 | ||||
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読後にジワジワと考え込まされたり、ふとした時に思い出したりする小説が、 私にとっての「良い小説」なのですが、これはそんな一冊になりそうです。 ニュースを見ていると、いじめ、犯罪の低年齢化、無差別殺人、モンスター ピアレンツ、と耳を塞ぎたくなるような事象ばかりで、世の中そんな やっかいな人ばかりなのか?と落ち込んでしまいそうになりますが、 大多数が普通の人です。 そういう事件を起こす人が目立つだけで、何も事件を起こさない人はニュースに ならないから、普遍的な倫理観を持ち合わせている人が少ないように感じられて しまうだけかな、と。 ところで自分の倫理観というのがどこから来ているのかと考えてみると、 なんだかハッキリしないのです。 モノを盗まないとか、人を傷つけないとか、理不尽なことを他人にぶつけない、 などの意思をどうやって育んだかと問われたって困ってしまいます。 ということをこの小説を読んで考え込んでしまいました。 この小説にはツッコミどころ満載の人物ばかり登場するのですが、読んでて ウンザリしないのは、1人だけ一刀両断してくれる登場人物がいるからです。 その人の主張は冷徹なまでに論理的なのですが、その論理の是非については また考えどころなのです。 とりあえず、読後に自分に跳ね返ってきて逆に問われるような話が 好きな人にはぜひ読んでいただきたい1冊です。 そういう本が好き、という方が多いと救われる気がします。 | ||||
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愛する娘を教え子に殺された女教師。 その教え子を終業式の日に告発し、去っていく・・・ という衝撃の第1章から物語の幕が開く。 そして、「犯人」として告発された生徒たちは、クラスメート達に 嫌悪され、敬遠され、教室で居場所を失っていく。新しい担任のもとで 狂っていく教室の磁場。クラスメートたちのひりつく神経・・・ ミステリーの新刊の棚に並んでいるけれど、怖さは充分ホラーとしても成立している。 スプラッタなシーンがあるわけでもないし、筆致もさらりとしているのだけど、 平凡だったはずの人々が狂い、人を痛めつけ、そして自分をも傷つける・・・という 最悪の方向に走っていくその逆送ぶりがひたすら恐ろしい。加速する憎しみの連鎖が 新たな事件や死を招いていく悲惨なドミノ倒しだ。救いとか痛快な 「あーすっきりした」みたいな気分をまったく味わえない、鉛色の余韻がすごい本。 帯のあおりには「宮部みゆきのような面白さ」みたいなことが 書いてあったけれど、私は、この、後味の悪さと(よい意味で)濃い世界観は 桐野夏生を読んだときの感じに近いな、という印象だった。 | ||||
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