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赤朽葉家の伝説
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赤朽葉家の伝説の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全67件 1~20 1/4ページ
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1940年代前半生まれの祖母「万葉」と1989年生まれの「瞳子」、 毛鞠(1966年生まれ)は置いておくとして、 私はやはり万葉の時代を羨ましく、体験したいと感じました。 「わしは足りとるもの」という万葉と「なにひとつ、ない」という瞳子。 世界から魔法が失われていくような感覚にしびれました。 確かにビューティフルワールドだと思いました。 | ||||
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初めて読む作家様でしたが、推理小説の賞を受賞した作品という事で、長い小説を読みたかった事もあり購入。字がとても小さい上、ページ数も多いので読むのは時間がかかりそうかなと思いましたが、3部に分かれていて、2部の章がとっても面白くて、一人で小説を読みながら笑う事などないのですが、思わず笑ってしまいました。強烈なキャラクターも登場しつつ、第1章から面白く読めました。推理小説なのかなあと思いながら、でもこのキャラクターに惹かれ、また同じ作家様で別の本も読んでみたくなりました。 | ||||
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賞を獲ったのも納得のおもしろさ。一気読み。 世の中の移り変わりが絡んで、ちょっとわびしいというか、せつないような気持ちにもなった。 | ||||
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「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」⇒「私の男」から辿り着いた一冊。小説の醍醐味を存分に味わうことができました。タイプは違いますが朝ドラ「カムカムエブリバディ」に通じるツボがあります。 | ||||
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amazon内容(「BOOK」データベースより)以下、 “辺境の人”に置き忘れられた幼子。 この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。 これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。 ―千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもないわたし。 旧家に生きる三代の女たち、そして彼女たちを取り巻く一族の姿を鮮やかに描き上げた稀代の雄編。 第60回日本推理作家協会賞受賞。 ※ 不思議な魅力の本でした。 上下2段式で300ページ…面白かったので、諦めずに読めた。 達成感があったけど、それはそうとて、程よく当時の背景説明を含み、導かれるまま読み進めていった感じ。 補足。以下、Wikipediaより。 第60回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門受賞。 第28回吉川英治文学新人賞、第137回直木三十五賞、センス・オブ・ジェンダー賞、本屋大賞候補。 スピンオフ作品として、『製鉄天使』(『バリバリ毛毬伝説』から改題)がある。 2017年にオトバンクのFeBe!から八木田幸恵のナレーションでオーディオブックが配信された。 作者の桜庭が自身の故郷である鳥取県を舞台に、架空の村である紅緑村に古くから続く製鉄業を営む名家、『赤朽葉家』の女三代の1953年から21世紀にわたる歴史を描く大河小説である。 物語は三部で構成されており、第一部は1953年から1975年、語り部の祖母である赤朽葉万葉を中心に語る「最後の神話の時代」。 第二部は1979年から1998年までを、万葉の娘である毛毬を中心に語る「巨と虚の時代」。 第三部は2000年から未来にかけて、万葉の謎の言葉の意味を、語り部である瞳子が調べる「殺人者」となっている。 三部にわたり赤朽葉家の歴史が描かれる一方で、所々で戦後史が挿入され、赤朽葉家と日本の戦後が連動するように物語が進む。 と、いう流れ。 戦後から21世紀にかけて、ご自分の出身地を背景に思い浮かべながら、 最後に回収する様に謎解きをお忘れなく(忘れるくらいに没頭してました)、 やれ「〇〇家」と聞くと金田一耕助を思い浮かべたり、千里眼と聞くとあの人思い浮かべたり。 でも久々に面白かったな~という満足感を得られました。 特殊、努力、普通。 祖母、娘、孫。 一貫して隠された謎を解け。まずは謎を探せ。 語れば尽きないですが… 万葉って何て読むの~? と読んでも謎でしたが(笑)、「まんよう」でした。 はぁスッキリ。 | ||||
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時代背景、製鉄発祥の地、女三代の個性とても興味深いストーリーでした。 特に、自分は二代目毛毬と同じ世代で、自分の娘が三代目瞳子と同い歳なので、 親近感ももって読めました。 万葉の不思議な予言力はいいとしても、毛毬のすさまじい生き方に驚愕! 太く短い人生だったのだなと、その分瞳子が平凡なのでなぜか安心してしまったりと ともかく面白い作品で間違いありません。 | ||||
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三章で構成されており、章ごとに祖母、母、娘と中心人物が変わります。 未来視ができる千里眼奥様の祖母、暴走族として青春を過ごした母、そして現代を生きる悩める平凡な娘とそれぞれのカラーがまったく違って面白く、長編を飽きずに楽しめます。 実際の日本の歴史を織り交ぜながらそれぞれの章が進行していくので時代小説の趣もあります。 創作のファンタジーっぽさと時代小説の趣のバランスがすごく良くて、作品世界にどっぷり浸かって楽しむことができました。 ただ、三章では娘が読者がもうわかりきっている事実を追い求めることに大半のページを割いているので少し退屈に感じました。 またこの章の娘の持つ悩みは現代人の自分たちとほぼ同じで理解できる身近ものだからこそそう感じたのかもしれません。 時代小説としてもファンタジーとしても最高でお気に入りの一冊となりました。 | ||||
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とても面白かったです。 ただ、創元推理文庫ということもあり普通のミステリーだと思って読み始めたので、その意味では私の当初の期待はあっさりと裏切られました。いわゆる殺人事件や探偵的な謎解きは出てこないので(もっと深い意味での「殺人」「謎解き」は出てきますが)。 桜庭さんの作品の中では圧倒的に個人的1位です。2回目もまた読みたいと思わせてくれる小説に久々に出会いました。 | ||||
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辺境の人に置き忘れられた幼子。村の若夫婦にひきとられ、長じては製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に輿入れし、千里眼奥様と呼ばれることとなる―赤朽葉万葉。物語は、祖母である千里眼の万葉、母であるかつて不良少女であった漫画家の母毛毬、そして物語の語り手である何者でもない私 瞳子、それぞれ3人の女性の生き様を時代の流れとともに語ってゆく。 第一部は、戦後1953年から、高度経済成長がオイルショックによって停滞する1975年までが、万葉の時代。第二部は、バブルが萌芽しはじめる1979年から、その崩壊からすべてが停滞しつづける1998年までが、毛毬の時代。第三部は、2000年から未来までが、停滞しつつも新しい時代への行き方/生き方をほんのり匂わせるのが、瞳子の時代。 【わたし、赤朽葉瞳子の未来は、まだこれから。あなたがたと同様に。だから、わたしたちがともに生きるこれからのこの国の未来が、これまでと同じくおかしな、謎めいた、ビューティフルワールドであればいいな、と、わたしはいま思っているのだ。】 戦後日本の風俗を絶妙に切り取りながら、少女から母へ、そして祖母へという女性の人生を描ききる。それは日本の歴史であり、一族の歴史であり、女の歴史でもある。ファンタジックでありながら、風俗史のような一面もあり、ミステリに落ち着くかと思えば、青春ぽくもあり...複雑ではないが多面に楽しめる作品。 | ||||
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山陰地方の旧家に嫁いだ祖母、そして母、主人公の三代に渡るストーリー。いろいろな雑多な要素を詰め込んで、かき混ぜ、インスピレーションにまかせて記述したら、素晴らしい”わがルーツ”ストーリーが出来上がったという感じではないでしょうか。 メロドラマ的な家族内関係や友人らとのエピソードは、随所で感動的で泣かせます。荒唐無稽なファンタジー的な要素が、詳細な昭和史と絡まることで何だか荒唐無稽ではなくリアルなストーリーに変換されました。 特に、祖母と母のストーリーは感動的ですらあります。中国地方のレディーズを制圧した母の武勇伝は武侠小説のようでスゴイです。それと比べると、平成を生きた”私”の話はなんだか印象薄ですが、それこそが平成の特色だと、なんだか納得してしまいました。 | ||||
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ただし、第3章に入って突然失速したのは読んでいてがっかりだった。前半が非常に良かったので。日本民俗の風習とマジックリアリズムなどを取り入れた一品。まあ、なかなかよくできている作品です。 | ||||
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「山の民」に置き去られた赤ん坊。この子は村の若夫婦に引き取られ、のちには製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれて輿入れし、赤朽葉家の「千里眼奥様」と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。――千里眼の祖母、漫画家の母、そしてニートのわたし。高度経済成長、バブル崩壊を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる3代の女たち、そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の血脈を比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編。2006年を締め括る著者の新たなる代表作、桜庭一樹はここまで凄かった! | ||||
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NHKの大河ドラマ1年分いけるんじゃないかと思うずっしりとした濃い内容です。 「千里眼万葉時代」 「不良毛毬時代」 「名探偵瞳子時代」 大きく分けてこの3人にスポットが当てられ移り行く時代と赤朽葉家にかかわる人間模様が繰り広げられます。 | ||||
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しみじみと、味わい深い 小説だと 思います。 桜庭さんの 小説は、4冊ほど 読んでいますが、これが 1番 好きでした。でも、どれも 独特の趣きのある 読みがいのある 小説だと 思います。 | ||||
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絶賛の嵐だろうと思ってAMAZONを見たら賛否両論でびっくりしました。 賞とかでミステリー小説として紹介されてしまい、落胆される方もおられるようで、 私もこれのどこがミステリーなのかよくわかりません。(もしかして著者も?) 内容は、もう1ページ目から、マルケスの百年の孤独を連想させます。 所謂マジックリアリズムの伝奇ものですね。 この手のものが好きな人にはたまらない面白さだと思います。 私もこの著者さんの中ではこれが一番好きです。 昔、百年の孤独を読んで興奮してまわりの友達に勧めまくって、わけがわからん と言われ、ショックを受けたことを思い出しました。 百年の孤独よりはかなり平易で読みやすいと思います。 | ||||
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あまり評価が高くないが、私はこの本を読みすごく感動した。 なんで評価されないのか疑問。 | ||||
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女三代大河小説、と言えばよくある感じですが、初めての読書体験でした。 不思議なお話で夢中になりました。 「私の男」よりこっちのほうが全然好みでした! | ||||
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エンタテイメント小説ではタイトルは重要だ。いいタイトルならばそれだけで買いたくなる。 「好きと嫌いの間にシャンプーを置く」はタイトルだけ見て買ったしまったし、逆に「ビオレタ」だとそもそも目にとまらない。・・・ちなみに、いずれもレビューしてます。 さて「赤朽葉家の伝説」。実にミステリアスなタイトルだ。横溝正史ばりのミステリーか、あるいは日本の昔話に題材をとったファンタジーか。興味をそそられて買って積ん読にしてたら、ようやく今読むことになってしまった。 あとがきによると、作者は編集者からあなたは「全体小説」が書ける人だと持ち上げられて、これを書くことになったとのこと。 小説は、主人公の赤朽葉万葉の一生を軸に、巨大製鉄企業を営む赤朽葉家の盛衰を描いていく。さて、これをいわゆる全体小説としてみると全く評価できない。リアリティがなさすぎるのだ。 小説の舞台は日本海側の小都市という設定だが、そもそも巨大製鉄企業が立地している街は、人口百万もあるような大都市になるはずだ。小都市には製鉄所は出来ない。さらに(※以下、ネタバレ気味に注意)文中に「漫画家の印税で製鉄会社を維持する」という記述があるが、アンタ、漫画家の印税程度で大企業を維持できるわけないじゃん。 ひょっとして作者は金銭的に苦労しがちの人なのではないか。いや、よく知らないんだが、こんな金銭感覚の人なら金で苦労しそうだと思った次第。 そんなわけで、「全体小説」として読むと★は一つしかつけられない。 しかし、これを主人公・万葉を中心にしたファンタジーか伝奇小説として読んだ場合、これがなかなか読ませるのだ。 赤朽葉万葉は前近代的な人物像だ。謎めいた出自を持ち、ただひたすら運命を受け入れて生きる。しかしどんなに前近代的な人生を送ろうとも、彼女は人の心を持ち恋もする女性だ。恋をすることが出来ない宿命の万葉が、物語の終盤に自らの恋心に気づいて涙するシーンは胸に迫る。 ファンタジーとして読めば実に美しい物語なのだ。この小説は。 変に全体小説ぶらずに、万葉にフォーカスした伝奇ファンタジー小説としていれば、素晴らしかったと思える。作者は今もベストセラーを連発するアブラののった作家だ。今後、そういう小説を書いてくれることを期待したい。 ファンタジーとしてなら★5つ。全体小説としてなら★1つ。中をとって★3つ。それにこのセンスのいいタイトルに★2つをプラスして、★5つとした。 | ||||
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山陰のとなる地方都市にある鉄鋼業を営む名家. そこに嫁ぐことになった女性と,その娘・孫までの 1950年代から現代までの三代にわたる物語. ストーリーの中核にあるのは,千里眼の万葉である. 拾われた子が名家に嫁ぐことの戸惑いや, 千里眼故に見たくないものを見たり知ってしまうことの苦悩といったものが語られる. また,鉄鋼業の側から見た戦後の発展や歴史といったものも描かれていて 労働者の考え方の変化や,あるいは世の中の雰囲気,とくに若者の価値観の変化も興味深く読める. 一族の人間や周辺の人物もそれぞれに個性があり,ステレオタイプでない人間模様がリアルである. 万葉が最期に残した殺人の告白が最終章のテーマとなる. ここまで読んできた独りの女性の人生のストーリーに, 実は叙述トリックが潜んでいたのかというちょっとしたハラハラ感はあるが, あえてミステリー仕立てにする必要があったかどうかはやや疑問も感じる. | ||||
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圧倒的な筆力で最後まで魅了されてもらいました。 まさに初期の代表作と言われるだけある作品で、壮大な時間の流れの中での女3代の大河小説です。 それでいて、難しく堅苦しく退屈な感じは全然なくて、まるで宮崎駿作品の【千と千尋】のような不思議なファンタジー面もありました。 1部の冒頭で、主人公の万葉が見た飛行人間から始まり、千里眼、辺境の人、だんだんの上の大屋敷など、どれも不可思議でどんどんその世界に引き込まれていきます。 2部で、次の主人公の毛鞠の非行や暴走はちょっと現実感が濃く、中だるみを感じましたが、最後の部のヒロイン兼、語り手、瞳子が何のとりえもない自分を通して、祖母の謎を解いていきます。 しかし、純粋にミステリーや推理小説というのとは違う気がします。 もっとも、そんな単なる推理小説の枠に収まりきれない、もっと大きな何かを感じました。 歴代の若者達がその時代で生きていた志し、また現代の若者達が抱える悩みや葛藤などが見事に表現されていました。 また、最初にあった飛行人間の謎が、どうなっていくのか非常に楽しみでしたけど、見事に期待を裏切らず、解明させてくれたあたりが流石でした。 文句のつけようのない作品です。 もし、桜庭一樹が発展途上の作家だとしたら、次の代表作がとても期待される、と実感しました。 | ||||
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