■スポンサードリンク


1Q84



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
1Q84 BOOK 1
1Q84 BOOK 2
1Q84 BOOK 3

1Q84の評価: 3.66/5点 レビュー 986件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.66pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全986件 801~820 41/50ページ
No.186:
(3pt)

地に足のついた人物設定

今まで読んだ村上春樹の小説の中でもっとも登場する人物の設定において奥行きが感じられた。
どこの世界に実在するのか分からないような無味無臭の登場人物ではなく(それはそれで悪くはないが)、今回の小説の中の各登場人物は、現在社会のもたらす歪み、痛み、混乱といったものとリアルに結びついている。「ねずみ」も、「計算士」も、比喩がやたらとうまい一人称の主人公も登場しない。わりと輪郭のはっきりした人物たちが個性豊かに小説の中を動き回る。この点はとても楽しめた。
一方で肝心の物語については、1巻の途中あたりから筋書きがある程度読めてしまい、その後ダラダラとした展開がつづき、まさかこの流れのままで終わるわけないよな、という終わり方で本当に結末で迎えるストーリー。しかも、興味深い脇役たちのほとんどが、その行く末を描写されることなく、途中で放棄されるかのように物語から脱落してゆく。「あとは読者の皆さんの心の中で描写してみてください」といった雰囲気の投げかけも文中感じられない。思わせぶりに読者を突き放すのはいいが、もう少し読み手に対する礼儀としての「配慮」があってもよかったのではと個人的には思う。
1Q84 BOOK 2Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 2より
4103534230
No.185:
(5pt)

青豆さんについて

 続編があるのかどうか、とても気になります。表題を考えても村上さんは続編の可能性を考えているのだとは思いますが、実際に書けるのかどうか解りません。でも、青豆さんというのは村上さんが(多分)はじめて描いた女性主人公で、実に魅力的ですね。彼女がさらに活躍する続編を是非書いていただきたい。
1Q84 BOOK 2Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 2より
4103534230
No.184:
(5pt)

青豆さんと天吾くん

村上春樹『1Q84』新潮社
やっとこさ読み終えました。毎日毎日、数章づつ大切に読み進めていたら、もう終わってしまいました。もう読む章がないのは、なんとも寂しい限りです。
青豆さんと天吾くんの物語は、互いに引き寄せ合いながら、大きな渦となって、ぼくやら他の読者もろともに、巻き込んで進んで行きました。きっと、多くの読者たちも、あの渦に呑まれてしまったように思うのです。
高校生の頃から村上さんの本は読みつづけています。
その間、ずいぶんといろんな本を読んできて、文学理論的なあれこれに関しても、「メタ物語」であるとか「神の視点」だとか「パラレル・ワールド」やら「父の不在」果てには「エディプス・コンプレックス」といった鍵概念について、なんらかの知識も手にしてきたのです。頭でっかちになったのです。
それは、ぼくの小説の読み方になんらかの影響を与えています。良い悪いに関係なく。どうしようもなく。
そんな文学理論はきれいに戸棚の上に閉まっておけばいいのですが、小説を読むさいぼくにとってなによりも重要なのは、最後の頁をめくって目を上げた時に見える風景がちょっぴりと変わってしまう、あの感覚を味わうことなのです。
残念なことではあるのですが、年を重ねるにつれ、いろんな本を読み進めた結果か、そういう純粋な経験をすることが少なくなっています。正直な話、昔のままではいられないのです。
そんなこんなで村上さんの新刊です。
久しぶりにその感覚が味わえたように思います。
空には月が二つ浮かんでいるし、本屋では『空気さなぎ』が平積みになってます。でも天吾くんも言っているように、月が一個しかなくても、二個あっても、三個あっても、結局のところ天吾という人間はたった一人しかいない、のです。「そう、話のポイントは月にあるのではない。彼自身にあるのだ」
世界が変わってしまったとしても、問題はぼくの側にあるのです。
1Q84 BOOK 2Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 2より
4103534230
No.183:
(5pt)

物語りの形をとった、限りなく「ノンフィクションに近い小説」(?)

 村上春樹さんの本を、数年前より繰り返し愛読していました(とても個人的に)。愛好というより、影響され、揺さぶられ、すがりつき、云々。そして今回は、読み終えて、まだ受け止めきれず、今までと違った反応をしてこんなレビューを書いています。題名からして印象が今までの作品と違ったので、(怖くて)しばらく読まないでおこう、と思っていたのですが、、、
 (一部村上龍氏を連想してしまう)スピード感のある部分もあれば、第3の新人(でしたっけ)と以前書かれていたような印象の部分もあり、平易に説明しようとする部分が多く感ぜられたり。
 少なくとも近年の作品のような、村上さんの「井戸掘り」による洗練された物語りの形を超えて、今回は主体的な「意図」と冗長性を感じました。小説内小説を用いることで、物語りと同時に(インタビューによってもたらされたと思われる)ノンフィクションを融合させているように思えてしまいました。
 もう少し話したいけど、まとまりません。また影響を受けた事は確かです(少なくとも良い方向だと良いのですが)。また何度か読み返すと、また違った感想を感じると思います。海はまだ見えているのでしょうか。まだ温もりが残っているうちに、「心を定める」。
1Q84 BOOK 2Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 2より
4103534230
No.182:
(4pt)

200Q

この本全体が200Q年に対する『空気さなぎ』なのかなと思いました。
リトルピープルという言葉は、ある種の盲目的で排他的なものに対する皮肉なのかなという気もしました。
残された伏線の多さは気になりますが、恐らく読者の想像の域を超えないと思いますので、
このままでいいのかな?って気もします。
作品の中に音楽を散りばめることで、その情景に作者の意図する雰囲気を伝える手法が、
相変わらず冴えてるなと思いました。
思わずアバとクイーンを交互にかけてしまいました。
意外といい感じでしたw
1Q84 BOOK 1Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.181:
(5pt)

過去のできごとの解釈

あだ名のような名前の主人公が
現実とも虚構ともいえる世界の中で
考え、他人と語り合い、世界と折り合いをつけて行く物語は
これまでの著者の作品と同一だ
著者が本書で取り上げたテーマのうちのひとつ
過去のできごとの解釈を私は評価したい
主人公の男女二人はともに恵まれない少年少女時代を送っていた
男は自分の父親の死期に際して父親の元を訪れ
父親への憎しみを感謝に替えて今後の人生を生きようとする
女は自分の犯した過ちから過去を完全に断絶し
会えるはずの家族にも会わず自らの命をも絶とうとする
過去のできごとは事実として存在するが
その意味の解釈は何通りもあるのだ
過去のできごとの意味合いを替えて過去との折り合いをつけ
未来もうまくやっていけると気づく男
過去のできごとを頭から否定し
未来へのつながりも絶とうとする女
過去と他人は変えられないが未来と自分は変えられる
過去の事実は変えられないが過去の事実の解釈は変えられる
過去の延長が未来ではない
過去にどんな事実があろうとその解釈の仕方で未来は必ず変えられる
著者からのメッセージに胸に込み上げるものがあった
1Q84 BOOK 1Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.180:
(2pt)

ネームバリュー抜きで客観視できますか?

ダメ。ムリ。残念。読み進めながらそんな単語しか浮かばない。
何?どうしちゃったの?この感覚、以前も身に覚えがある。「国境の・・」「アフター・・」の読了感である。
しかし、今回はそれだけではない。
強く感じたのは、構成の詰めの甘さ。一見意味のない長文描写には、なにかしら著者なりの(メタ的?)示唆があるのだろう。しかし、「アフター・・」での、眠りつづける姉をカメラ目線で描写しつづけるあの下らない下りにも似て、村上が1人悦に入ってくすくす1人笑いをしているような、左脳で計算した、しかも中途半端な物語の流れは、読み手に何かを伝えるでもない。
意味がないのである。
これが進化系の、この時代の小説なのだと言われればそれまでだ。
しかし、「これが新しい基準」とは、他に比べる何かがないからいえる詭弁である。
ひたすら「ムラカミブランド」が独り歩きし、その質を正しくジャッジする機能などない現況では、奇形化した著者の思い込みとエゴの転写された本書の程度の低さは指摘され得ないのだろうか。
浅い人物描写、不確かな時代考証、行き当たりばったりの人格表出・・・
単に、読み物としてとるべき構成をなしていない。学びとるべき教訓、テーマまでたどり着く道程をなさないストーリー。
長く描けたと言う意味での「努力賞」で星2つ。
1Q84 BOOK 1Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.179:
(2pt)

え・・・?

初めて村上氏の小説を読みました。
結論から申し上げますと「飽き性なら長編小説書くな。」という事です。
おそらく2巻で完結なのでしょう。
完結なら完結できっちり締めろ。という人には向かないと思います。
逆に読み終わった後、各々考える事を楽しみの一つとしている人にはいいかもしれませんが、無理矢理完結させた雰囲気は読者の8割が感じることと思います。
1Q84 BOOK 2Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 2より
4103534230
No.178:
(4pt)

まさしく現代を描いた小説

登場人物はかなりデフォルメされたキャラクターだけれど、現代社会の病理をうまく表現していると思う。
カルト宗教、DV,性虐待という問題を説教臭くなく、くどくなく、読者が入り込みやすく表現してくれています。
これらの問題の根底にある、家庭崩壊し、しがらみもなくなった分、ルーツもなくなってしまった現代人の孤独と不安、愛と性欲とか結びつかずに、性をリクリエーションかスポーツのような娯楽、その時の快楽ととらえる時代が描かれている。
現代という時代をその時代の中から、ここまで客観的に描けた、という意味では優れた作品だと思う。時代の中にいる人は、その時代の特性を理解しにくいものだから。
しかし、根底のメッセージは非常にシンプル。
こんな社会でも、人と人との結びつきは、人に希望を与える。愛は人に元気を与える。
そして、随所にちりばめられた硬質のきれいな表現、それでいて上滑りではない適切な表現、というのは、翻訳を数々手掛けた村上氏ならではのものだとおもいます。
この作品は、ところどころに露骨な性描写があります。これが、物語にスパイスを与える読者サービス?というのは、まと違いな意見だと信じたいです。むしろ、性描写露骨にすることで、ここで繰り広げられているセックスはただの快楽にすぎない、という冷めた乾いた印象を与えるのが、作者の意図だったのかもしれません。
物語的には面白かったのですが、ここまで書くのなら、カルトとそうでない宗教の違い、そして、社会に適合していても宗教の持つ病理、それでも宗教の持つ救い、希望などについてももっと掘り下げてほしかったと個人的には思います。
そこが掘り下げられたら、この作品はカラマーゾフの兄弟に並ぶ名作になったと思うのですが。この話の中では、カルトへの対抗手段が、一人の男のことの個人的な心のつながり、ということになっており、「二人の愛がすべて」という現代日本の恋愛至上主義というレベルにとどまってしまう気がします。
現代日本の病理は、戦後の日本人が信仰心を失ったことと密接に関係していると私は認識していますので、やはり広い意味での宗教での愛というのにも触れてほしかった気がします。
そして、book1はすごく楽しませてくれて面白かったんだけれど、book2の後半は、ふで足らずという気がしました。
それが読者の想像力を膨らませるための作者の意図だとしても、カルト宗教のリーダーの言葉とかリトルピープルについてがあまりに、あいまいで、さらに展開も、ちょっと無理があった気がします。
まあ、それらはbook3で繰り広げられるのかもしれませんね。
上下ではなく、book1,2としてあるのは、やはり次がある!!と期待しています。
1Q84 BOOK 2Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 2より
4103534230
No.177:
(4pt)

話を読ませるテンポ感はさすがだが・・・

Book1で次々と謎が提示され、Book2ではそれらが明らかにされていく。
作者の語り口のうまさと、ミステリー小説的なテンポ感で
一気に読ませるところはさすがというしかない。
ただ、そのうまさがマイナスに働いているのか、
描かれている生きる孤独が心に響いてくることはなかった。
どうも表面的な感じがしてしまう。
それがまた狙いなのかもしれないけど・・・
個人的には、主人公の周りでいなくなっていく人たちがどうしても可愛そうで、なんとなく救いをあげて欲しかったなぁ、とも思ってしまいました・・・
1Q84 BOOK 2Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 2より
4103534230
No.176:
(4pt)

いろんな人がいます

いろんな人がいて、いろんなことを言う。
これだけ売れているのだから、感想はさまざまで当然。
村上春樹さんの作品が好きな私は楽しめた。
通勤の電車の中で、眠る前のベッドで、
続きが気になってどんどん読んだ。
いい時間を過ごせて良かった。
村上さん、ありがとう。
『海辺のカフカ』を読んだ時ほど、
作品の世界にどっぷり浸かることはできなかったから、
★を4つに。
1Q84 BOOK 1Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.175:
(1pt)

う〜ん、最悪(-.-;)

売れて売れて、品切れ続出との報道につられて探し回り、運よく購入。同僚らに羨ましがられ、何となく優越感を感じながら通勤の電車で読みました。引き込まれそうな部分もありましたが、全体としてよくわかりませんでした。適当に書いた安物のSFもどきっていうところかな?これは出版社の販売戦略にやられましたね。マスコミも片棒を担いだわけですね。作者は最終着地のイメージを持たずに勢いだけで書き上げたんですね、きっと。二冊でこの価格。この時間とお金、もっと有意義な作品に投じるぺきでした。
1Q84 BOOK 1Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.174:
(4pt)

村上春樹の集大成

本書を読んでの第一印象は、これまでの村上春樹の集大成になっているというものだった。『羊をめぐる冒険』『国境の南、太陽の西』『スプートニクの恋人』『海辺のカフカ』「納屋を焼く」など、すべての要素が入っている。そして、これまで彼が明確にしなかったものが、本書ではっきり道筋をつけたのだなあと感じだ。だから、村上春樹であって、村上春樹でない印象を受けてしまった。つまり、答えを出さないでいてくれたところに、自分に気持ちが代弁されてると感じていたので、その話の先はこうでした、と見せられることで、違和感があったのかもしれない。
 正直、自分が本当に村上春樹が大好きだったのか分からなくなってしまった。だからこそ、この『1Q84』に続編がなければ、中途半端に答えを出されて宙吊りにされたような気持ちになってしまう。どうせ明確にされたのなら、いつものような止め方ではなく、その先を教えて欲しいと思ってしまった。
 ただ、そう感じさせることが村上春樹の狙いであるようにも感じ取れる。そこはテーマとつながるだろうから、詳しくは言えないが、読んで感じたこの気持ちが、恐らく主人公たちも薄々感じているものなのではないかという気がする。
 また今回出てきた動物(犬以外)が、彼がこれまでに書いた「羊」ではなく、何故「山羊」なのか、というのも青豆、そしてひいては天吾に絡んでのことなのだろう。ここで「山羊」だったということで、村上春樹が敬愛する、とある作家のテーマ(もっと大きくいえば、文学史的なテーマ)に近づけようとしている気がする。いや、近づけたのではなく、どうしてもそこに行き着いたのかもしれない。
 村上春樹が、これまで様々な作品を生み出しながらも、実は全くブレておらず、彼の言いたいことはこういうことだったのか、と本書で判明した気がした。だけれどそれが本当なのか、続編か、続編がないなら、別の新作を読むまでは、この『1Q84』に対する気持ちに決着がつかない。
1Q84 BOOK 1Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.173:
(5pt)

二人の空白を感じることが出来たと思う

1984年4月の東京から始まる、青豆と天吾の物語です。
BOOK1では、二人の物語が交互に24章まで語られます。巻末に差し掛かったところで二人の物語に接点が見えてくる構成になっています。
1Q84(のBOOK1)は、一応、このように説明が出来ると思いますが、この物語に著者が込めた魂は、このような物語の説明ではなく、読んで感じたところにあるように思いました。
著者の作品に「意味がなければスイングはない」と言うタイトルのものがあり、これはデューク・エリントン楽団の曲「It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)」の逆を言ったものですが、僕が「1Q84(の前半BOOK1)」を読んでの感想は「読まなければ意味がない」と言うことでした。
でも、意味が無ければ読まないと思うので、その意味を考えてみると、それは、ストーリー展開では説明できない青豆や天吾が抱える過去への思いと、BOOK1ではまだ語られない(空白として感じることが出来る)大切にしたい者への思いでした。著者がこの二人の思いに魂を込めて書いたのが、1Q84なのでは無いかと感じました。
もちろん、これは僕がBOOK1を読み終えて、全体を総括して感じたところなのであって、他にも沢山の思いが込められた物語です。その一つは、「子どもに対して大人がどのように接するべきなのか」です。
引き続きBOOK2を読み進みます。
1Q84 BOOK 1Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.172:
(3pt)

社会実験小説というよりも

日刊ゲンダイにのってる大沢在昌の女性主人公ハードボイルドの内向化みたいな内容だった
1Q84 BOOK 1Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.171:
(4pt)

今回は、ひっくりかえらなかったです。

ラストは、物語が「終わった」というよりも、これから物語が「始まる!」という感じが強すぎて、ヤキモチします。ここが村上さんのズルサなんですよね。
「海辺のカフカ」のように上下巻ではないので、続きがあるのかなぁ?とも思います。
この作品がこの巻で終わっても、それはすごく村上春樹らしいラストなので、ずるいとは思いますけど文句はないです。他の作者だったら文句つけますけど(笑)
先が気になってすぐ2を買ったので、物語としては面白いと思います。
今まで村上さんの作品を読むと、どこかしら「ひっくりかえる」ような気持になっていたんですが、今回はどこも「ひっくりかえらなかった」です。
なので、現時点でこの物語は「傑作」とは言い切れないなぁ。
村上さんの文章は、何というか独特のリアリティがあって、そこが凄いと感じます。特に残酷なシーンが、あたかも目の前で目撃してしまった様な衝撃を感じたり、
物凄く緊迫した展開なのに、たまにチャーミングな文章があったり。
文章に何とも言えぬ味わいがあります。ただ、今回は物語としては満腹感が足りない!
1Q84 BOOK 2Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 2より
4103534230
No.170:
(4pt)

リアルと幻想が共存する世界

BOOK1とBOOK2を読んだ上で、2冊トータルしての感想を書きたいと思います。
☆は4つにしてありますが、厳密に言うとBOOK1が5つでBOOK2が3つと思っています。
なので、間を取って4、と。
≪青豆≫と≪天吾≫。
子供の頃にわずか一瞬だけのドキドキした思い出を共有している二人。
それ以来、20年近くも会っていないけれどいまでも同じ思いを胸にかかえてる。
はじめはなんの接点もないように思えた二人の今を交互に描くことにより物語は進行していきます。
二つの世界がどんどん近付いていくのには本当にワクワクしました。
「さきがけ」はどうしたって「オウム」を思い出させるし、
物語のキーとなる女の子「ふかえり」にしたって、どうしてもあの女優さんを思い出さずにいられない名前・・・。
現実にあるものを思い出させるような題材に、リトル・ピープルや空気さなぎといった幻想的な存在。
現実と幻想がうまく共存している不思議な作品だと思いました。
一言で言うと、途中までは面白かったです。
BOOK2の中盤まではよかったんだけど、青豆さんが「最後の目的」を果たしてからは流れが失速してしまってどうも・・・
二つの月がぴたっと一つに重なるような、そんな結末を予想していたのですが・・・。
物語は終わっても1Q84年はもう一つの世界で続いている・・・そんな余韻が残ります。
宗教のあり方とか、親が子供にしてあげるべきこととか、この作品によっていろいろなことは考えてしまう。
でもシンプルにただ一つ、子供の頃に強い絆で惹かれあった二人が、孤独のなかでもお互いを大切に忘れずに生きてきた。
その思いの深さを感じるだけでも意味のある作品なのではないでしょうか。
1Q84 BOOK 2Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 2より
4103534230
No.169:
(5pt)

読んでいて幸せでした

昨日一巻を読み終えました。私は素晴らしかったと思いました。
こんなに売れているのだから、評価が高いのかと思っていましたが、意外と評価されておらず、驚きました。
恥ずかしいのですが、「青豆さんは私だ」と思ってしまいました。こんな体験は久々でした。自分が世界の何かや誰かと共通項があることを感じることが、小説を読むことの一番の快楽、価値の一つだったことを久々に思いだしました。村上春樹はいまだに小説において普遍性を実現しようとしているのだろうと思います。
ここまで売れているのだから、褒める必要がないとも思いますが、普遍性とテーマを込めながら、読みやすさ、分かりやすさを追及して書かれた小説だと思います。
1Q84 BOOK 1Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.168:
(3pt)

初めての村上春樹作品

タイトルの通り、初めて村上春樹作品を読んだ者です。
長年の読者の方々からおしかりを受けるのを承知で感想を。
偶数章では天吾が描かれています。
30代になってもモラトリアムっぽい予備校講師(兼ゴーストライター)なのに対し、奇数章で描かれる同じ年の青豆の行動力や弱者への共感性の強さがコインの裏表のように描かれているのには興味を覚えました。
村上読者にはもうお馴染みだろうと思われる各登場人物の性的描写や妄想ですが、私には「オシャレ」と言うよりも、ちょっとやり過ぎな感じを受けた一人です。
多分、各登場人物(特に婦人警官は変態プレイが好き)の幼少期のトラウマが反動形成でそうさせているとも考えられるので、多少は同情的な目で見てしまいました。
どん引きこそはしませんでしたが、少し心を病んでいる感じに受け止められましたが・・・。
1Q84 BOOK 1Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 1より
4103534222
No.167:
(5pt)

胸がギュッとする

特に好きな人がいるわけでもないのに、誰か自分にも特別な人がいるに違いないと思わせる話です。すごく胸がギュッとしました。読んだ後、誰かに会いに行きたくなります。
1Q84 BOOK 2Amazon書評・レビュー:1Q84 BOOK 2より
4103534230

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!