■スポンサードリンク
幽女の如き怨むもの
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
幽女の如き怨むものの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一人の遊女の波乱万丈の人生を描いたフィクションとしてならバツグンに面白いんだが、惜しむらくはミステリとしても怪談としても破綻してるんですよ本作・・・。 そら「幽霊(死人)よりも怖いのは生きてる人間である」なる現実論を、物語的に体現しちゃってる作品だからして、より遊女たちの苦労が読者の心に染みいるなる本末転倒ぶり(苦笑 次作の、久方ぶりにミステリとしても怪談としても傑作と相成った{碆霊の如き祀るもの}が刊行されるまでだいぶ間があったのも、本作品の反省ゆえにではないかと勘繰ってます、ハイ。 個人的には、シリーズ中で佳作未満の労作と結論させていただきます(礼 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
このシリーズが好きな方は、迷わず手に取ると思いますが読後感はかなり微妙。確かに事件は起こるし謎はあるしで一応ミステリー仕立てですが、謎解きより遊郭の歴史がメインにしか思えない。ラストで解決編は用意されていますが、なぜその場所で事件が起き続けたのかはほたらかしです。探偵役の存在感がこんなにない本は初めてで、そういう意味では新鮮でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
延びに延びた発売だったので 期待しすぎましたね。 回想のシーンばかりで 謎解きが… おどろおどろしい雰囲気はそのままですが もうちょっと意外性と謎解きの楽しさが ほしかったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最近、遊郭や赤線建築や風俗史の本を読んでいたので、ついでに読んでみました。 幽女と書いてありますのでつい江戸の遊女を想像するかと思いますが、昭和初期の色街を舞台としたお話です。エピソードはごくごく普通です。悪くはないけれども、文章に情緒もないし、それほどどんでん返しもありません。それなのになぜこんなに分厚いかというと、著者がこの本を書くにあたって調べた内容(昭和の色街の廓言葉やら文化やらのお話)を説明したかったようです。 赤線に関する資料本については有名なものが限られていますので、どうやら私が読んだ数冊と、著者が参考文献とした本がかぶっていたようで、なんとなくこの著者がどこからいろいろな内容をひっぱってきたかわかってしまってちょっと興ざめもしました。 色街文化をしりたいなぁと思っている方でしたら、いくつかの文献(結構固い文献もあります)を当たる手間を考えたらこちらを読むのも早いかもしれません。でも小説としては普通です。つまらないわけではありません。分厚いけど読みやすくて最後まですいすい読み続けられましたから。でも読後感は「へー。」のみです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ともかく、これは従来の刀城シリーズとは何もかも違います。多分、ミステリマニアには受けが悪い作品になるかと思います。 (以下、多少ネタばれ気味に思われる方もいるかと思いますので、ご了承を) 今までの刀城シリーズの特徴といえば、ミステリとホラーの融合を差し引いても主に二ついえることがあるかと思います。 一つは、日記や語りなど様々な形で語られる事件の様相を「作者」刀城言耶がまとめたものであるというメタ的な構成。もう一つは、最後の少ないページで行われる起承転転転転結とでもいうべきどんでん返し。 特に、今までのシリーズがミステリファンに受けたのはこの二つ目の要素かと思われます。私も、一連のシリーズを読んだ時、そりゃ、もう痺れに痺れたものでした。首無なんて、オールタイムベスト級の大傑作ですよ、あれは! ……しかし、このどんでん返し、本格ミステリファン以外には受けが悪かったのも確かなのです。どこかのレビューであった言葉で「推理の為の小説」と書かれていて、まあ、そりゃそうだろうなと思いました。ミステリの中でも悪食に分類される騙されたくてたまらない層以外の人にとっては、何なのこれと思うだけの要素だったわけです。 さて、そこで本作幽女ですが、この二つ目のどんでん返しの要素が、ほとんど無いのです。 そして、真相についても国内作家Aの某作品などで使い古されているトリックであり、勘の良い読者なら気づいてしまう程度のものです。既にレビューされている方もおっしゃっている通りに、悪食のミステリファンなら肩すかしを食らってしまうでしょう。現に、私もそうでした。 ――しかし、この作品、その代わりと言うのも難ですが、小説として非常によくできているのです。 読み終わった後に襲ってくる何ともいえない切なさは、今までの刀城シリーズには無かったもので、特に第一章の遊女の日記なんて、そこだけ抜き出しても通用するレベルのものです。元編集者だけあって念の入った取材は流石ですね。 というわけで、今までの刀城シリーズが小説としては駄目だと評価をしている人には、今作は受けるかと思います。逆に、ミステリファンには受けが悪いかもしれません。 これからも続いてくれるシリーズでしょうから、たまにはこんな一作があっても良いのでは無いでしょうか。 ただ、次は私の様な悪食のミステリファンの為の作品を書いてくれることを期待しています。お願いしますよ、三津田先生 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
物語前半は怪異そのものより当時の遊郭の実態がいろいろと綴られており、そちらに惹きこまれてしまい花魁という職の裏事情を知るにつれ少し切ない気持ちになりました。 肝心の怪異と事件の真相(作中の言葉で言えばもっとも合理的な解釈というべきでしょうか)に関していえば少し無理がある気がしました。ネタバレになるので詳しくは書けませんが、真相の根幹部というべき部分に関してはいくらなんでも誰か気づくだろうと思いました。それに今回はシリーズ恒例の結末のどんでん返しがほとんどなく尻すぼみな感じでした。 事件の謎それ自体は非常に興味深かっただけに残念です。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!