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幽女の如き怨むもの



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幽女の如き怨むものの評価: 8.40/10点 レビュー 5件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.40pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全5件 1~5 1/1ページ
No.5:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

幽女の如き怨むものの感想

情緒的なラスト…犯人探しではなくあくまで登場人物の生き様を尊重する結末…はシリーズの真骨頂ですかね。但し、刀城言耶はほ謎解きだけの登場ですが。
推理小説というより、遊廓で生きる女たちの哀しき人生が作者の愛憐溢れる視点で描かれており、ひとつの人生記として読ませていただきました。また戦前から現代に至る性風俗の変遷も興味深く読みました。
第四部「怪奇」に逃げようとする曖昧さには思わず反則!と突っ込みたくなったものの、終盤で交わされる優子と刀城言耶の会話に感動させられ、これで良いといたしました。
女性にとっては刺激的で不快な描写もありご注意と言いたいところですが、こんな生き方をせざるを得なかった女性たちがいた…いることを知り、彼女たちの心情に触れることで感動とともに理解を深めることのできる作品として、読まれても良いかと思います。

はつえ
L7BVQMDY
No.4:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

幽女の如き怨むものの感想


 3つの時代に跨る奇怪な身投げ事件は過去に命を落とした幽女の仕業か・・・? 遊郭を舞台におおよそ人間の仕業とは思えぬ不可思議な出来事に刀城言耶が下す解釈とは・・・。

いままでの刀城言耶シリーズとは打って変わって、派手な多重解決や意外な真相は無いが遊郭に纏わる怪談話に合理的な解釈を与えつつ、整合性のとれた結末を迎える様は流石三津田信三の一言。 ホラーの中にミステリアスを秘めた秀作中の秀作。

りーり
9EDFH0HC
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

一つの真実を起点に鮮やかに解決

刀城言耶シリーズ第6弾の舞台は遊廓。戦前、戦中、戦後と3つの時代にわたり、3つずつ起こった合わせて9つの身投げの真相を追います。第1部の主人公は花魁。正直読んでいて辛くて可愛そうです。第2部は遊廓の女将が、第3部は作家が、それぞれ主人公。そして第4部で刀城言耶がようやく登場。身投げは呪いなのか、殺人なのか。たった一つの真実を起点に鮮やかに解決!実はシリーズで一番見事かも、と思うくらい、良かったです。

タッキー
KURC2DIQ
No.2:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

所謂「本格」とは少し趣きが異なるも、文句なしに面白かったです

とある遊郭で、戦前・戦中・戦後の三つの時代にそれぞれ三度、延べ九度にも渡り発生した連続身投げ事件。
それは遊郭に人知れず潜むという「遊女」ならぬ「幽女」の仕業なのか……
女の苦界、遊郭という異色の場を舞台とした壮大なホラーミステリー。

物語は13歳(当時は数えですので、現在で言えば11,2歳でしょうか)で遊郭に売られた少女を中心に、戦前は彼女の視点、戦中は遊郭の女将の視点、戦後は事件の謎を追う作家の視点でそれぞれ当時発生した身投げ事件に向き合いながら物語が進んでいき、最終章が探偵による謎解きとなる四部構成の大作です。
奉公人の少年を中心に描かれていた同シリーズの『首無しの如き祟るもの』の遊女の少女版のような作品、という捉え方も出来るかもしれません。

序章は身売りした少女の日記による独白という形で、遊郭での生活が描かれるのですが、100ページ以上進んでも最初の事件も起こらないどころか、ミステリの雰囲気すらなく「あれ?自分なんの小説読んでるんだっけ……」とすら思えてきます。
しかし決して退屈というわけではなく、遊女の生活と心情がリアルに描かれた物語に、生々しくも大変惹かれ、読み進める手が止まりません。
章が進むと前述したとおり、時代も物語の語り手も換わっていくのですが、終始ストーリーの魅力は衰えず、長大ながら一気に読み終えてしまえる面白さでした。

扱っているものの題材が題材のため、必然的にエログロ描写も含まれ、人によっては苦手なシーンなどもあるかもしれませんが、非常に完成度が高い小説だと感じました。
ただし、それは物語そのものの評価で、推理小説として期待すると物足りなさや不満はやや生じるかもしれません。



▼以下、ネタバレ感想

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マリオネットK
UIU36MHZ
No.1:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

幽女の如き怨むものの感想

3年ぶりの刀城シリーズ長編第6作の舞台は「遊郭」!戦前、戦中、戦後と3度身投げする花魁たち。彼女たちを身投げさせたのは郭に昔から伝わる「幽女」の仕業なのか?第一部は初代緋桜の壮絶な花魁としての日々がリアルに描かれる一つの小説として愉しめ、第二部、第三部では次第にミステリ小説として変貌していき、最後の第四部でこれまで隠されていた思わずあっとする一つの真実が明かされこの壮大な花魁物語の悲しくも切ない真相が一気に明らかにされます!小説として怪談として本格ミステリとして一級品!鳥肌立ちました!

ジャム
RXFFIEA1

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