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(短編集)

作者不詳 ミステリ作家の読む本



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作者不詳 ミステリ作家の読む本の評価: 3.90/5点 レビュー 29件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.90pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全20件 1~20 1/1ページ
No.20:
(5pt)

満足です

隠れた名作ですが、なかなか手に入らなかったものが、Amazonで簡単に手に入りました。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
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No.19:
(5pt)

掘り出しものです。

店頭では、手にはいらないですが、非常に面白いホラー小説です。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)より
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No.18:
(5pt)

ノベルズ版と文庫版の圧倒的な結末の差

本作のノベルズ版を読んだ時、その年のベストに入る作品だと実感しました。ところが、レヴューを見ると低い評価が目につきました。レヴューを読み進めて行くと、どうやら文庫版とノベルズ版の評価がいっしょになっているようです。私もあらためて文庫版を読んで納得しました。レヴューの中でご指摘されている方もいらっしゃいましたが、ノベルズ版と文庫版は結末が全く違います。
ここからはネタバレはありませんが、若干、その違いに触れています。

ノベルズ版ではところどころ文章中に伏線があり(たとえば文章中の文字が写植ではなく手書きになっていたり、文章の並びのレイアウトが不自然になっていたり)、その部分が最終的な結末につながっています。で、その結末は文庫版に比べ、前作との連続性が明確になるとともに、文庫版とは比べものにならないほど救いのない物語となっています。確かに文庫版の結末は現在ではありきたりと言われても当然のものです。以降の作品で三津田信三氏が久々に恐怖と探偵小説を融合させた傑作を生み出しているのにも関わらず、何故、文庫版でこんな改変をしたのか悩むところです。それはそれとして、文庫版で満足できなかった皆さんは一度、ノベルズ版をお読み頂くことをおすすめします。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
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No.17:
(5pt)

お得

わずか2冊の中に、短編7冊およびその謎解きが積み込まれ、大変お得に感じる
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)より
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No.16:
(4pt)

ミステリオタクによるミステリ短編集

上下巻通してのレビューです。

ミステリとホラーの融合を図る作家シリーズ第二弾。第一弾はホラー寄りだったのに対して、今回はミステリ寄り。
上下巻に渡る長編でありながら、7つのミステリ短編が収録されている贅沢な造り。それでいてオムニバスや連作短編ではない、メタ構造を得意とする三津田信三ならではの極めて珍しい構成。
これらの短編を読むだけで、ミステリーの基本テーマを抑えられるのが凄い。密室殺人、クローズドサークル、多重推理、意外な犯人、叙述トリック……刀城言耶シリーズの元ネタみたいのもいくつかあったり。しかし、どのテーマもクオリティが高いのは凄い。
特に「霧の館」が素晴らしい。鮎川哲也の『本格推理』に入選しただけあって、ある一点で全ての謎がすっきり氷解するのは見事としか言えない。
完成度が最も高かったのは「朱雀の化物」だと思うが、正直ヒント多すぎて真相がすぐにわかってしまった。逆に「首の館」はあれだけ大胆にヒントが書いてあるのに全く気づけなかった。お見事。

そして全ての大オチ。よくもまぁ毎回毎回、ここまでひっくり返せるもんだと感心する。序盤から違和感はあって、まぁフィクションとしてのご都合主義というかお約束だろう(ただメタ性や構成が凝ってるから普通の作品より違和感が目立つだけで)と思っていると、それが全て伏線で、メタ仕掛けの一種というやり口は、来るぞ来るぞとわかっているのに騙される。

ちなみに今作もホラーやミステリーの薀蓄が満載でそういう意味でも楽しめる。「テン・リトル・アン・インディアン型ミステリ」の評論には唸らされた。確かに、パターン多い割にはクローズドサークルで一括りにされがちだよね。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
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No.15:
(4pt)

デビュー作『忌館 ホラー作家の棲む家』に続く第2弾

第一作『忌館 ホラー作家の棲む家』に続く、著者である"三津田信三"の名が作中に登場するシリーズの第2弾である本作ですが、ノベルス版からの文庫化の際に、上・下二巻体勢になっただけでなく、その結末までもが大幅に改稿されています。特に目を引くのが、作中作である『迷宮草子』の装丁がノベルス版に比べて凝っていることです。

 さて、本作では、前作『忌館 ホラー作家の棲む家』で散々な目にあった"三津田信三"が、その昔『迷宮草子』を巡って体験した恐怖と謎解きの物語について書かれており、著者のメインコンセプトである“ホラーとミステリの融合”が前面に打ち出された内容となっています。
 作中作の『迷宮草子』には全7話のミステリ短編集が収録されていますが、その中では「謎の提示」に留まり、それを読んだ作中の"三津田信三"と"飛鳥信一郎"が『迷宮草子』の怪異に迫られるなかで「謎の解明」に挑みます。本来であれば謎を提示した著者がその作中で謎の解明を行うーーつまり真相を示すーー事で答え合わせを行いますが、本作では"三津田信三"と"飛鳥信一郎"が真相を突き止めたときのみ、迫りくる怪異が止むことで推理の正誤を判定する構成が何とも面白いです。

 『迷宮草子』の謎を解き切った二人になおも怪異が迫りくる中、"迷宮草子そのものの謎"が焦点になるラストは、『迷宮草子』の全7篇の謎解きがミステリ的であったのに対し、奇怪な怪異そのものに合理的な説明を試みるという点はホラーミステリならではの要素と言えるでしょう。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
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No.14:
(4pt)

第一作『忌館 ホラー作家の棲む家』に続くシリーズ第2弾

第一作『忌館 ホラー作家の棲む家』に続く、著者である"三津田信三"の名が作中に登場するシリーズの第2弾である本作ですが、ノベルス版からの文庫化の際に、上・下二巻大勢になっただけでなく、その結末までもが大幅に改稿されています。特に目を引くのが、作中作である『迷宮草子』の装丁がノベルス版に比べて凝っていることです。

 さて、本作では、前作『忌館 ホラー作家の棲む家』で散々な目にあった"三津田信三"が、その昔『迷宮草子』を巡って体験した恐怖と謎解きの物語について書かれており、著者のメインコンセプトである“ホラーとミステリの融合”が前面に打ち出された内容となっています。
 作中作の『迷宮草子』には全7話のミステリ短編集が収録されていますが、その中では「謎の提示」に留まり、それを読んだ作中の"三津田信三"と"飛鳥信一郎"が『迷宮草子』の怪異に迫られるなかで「謎の解明」に挑みます。本来であれば謎を提示した著者がその作中で謎の解明を行うーーつまり真相を示すーー事で答え合わせを行いますが、本作では"三津田信三"と"飛鳥信一郎"が真相を突き止めたときのみ、迫りくる怪異が止むことで推理の正誤を判定する構成が何とも面白いです。

 『迷宮草子』の謎を解き切った二人になおも怪異が迫りくる中、"迷宮草子そのものの謎"が焦点になるラストは、『迷宮草子』の全7篇の謎解きがミステリ的であったのに対し、奇怪な怪異そのものに合理的な説明を試みるという点はホラーミステリならではの要素と言えるでしょう。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)より
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No.13:
(5pt)

二重三重の仕掛け

不可能犯罪を描いた短編と、その解釈があり、ホラー要素も楽しめる贅沢三昧な構成。
随所に散りばめられるミステリに関する含蓄も楽しい。
さらに、ラストにはもう一段仕掛けが・・・!!
何重にも楽しめる傑作です。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (下) (講談社文庫)より
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No.12:
(4pt)

刀城言耶シリーズで入ったファンにもおすすめ

「~のごとき」で始まるタイトルでおなじみ、おなじみの刀城言耶シリーズで一躍一線級に躍り出た筆者のミステリ短編集。大作志向の刀城シリーズとは毛色の違う、正統派ミステリーが収録されている。既におおまかな世界観や人物設定の出来上がっている刀城シリーズでは書けないいろいろな設定やトリックをここで一気に発散しているかのように、とても自由に楽しく(そうに)書いている感じがする。短編なのでさくっと読めるのも魅力。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
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No.11:
(4pt)

刀城言耶シリーズで入ったファンにもおすすめ

「~のごとき」で始まるタイトルでおなじみ、おなじみの刀城言耶シリーズで一躍一線級に躍り出た筆者のミステリ短編集。大作志向の刀城シリーズとは毛色の違う、正統派ミステリーが収録されている。既におおまかな世界観や人物設定の出来上がっている刀城シリーズでは書けないいろいろな設定やトリックをここで一気に発散しているかのように、とても自由に楽しく(そうに)書いている感じがする。短編なのでさくっと読めるのも魅力。
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No.10:
(4pt)

ゾッとする話

本に向き合うことはヒトより少なく、小説を読むという気もありません。 それは影響を受けてしまうということもありますが、単に面倒くさいからでもあります。 この本を読んだのは、私が空想妄想を語るのを聞いてくれるお方が、これを読んだかと訊いたのがきっかけでした。 この本は読んでいて、ワクワクしてきます。次はどうなる次はどうなると(著者様の他の本もそうですが)ワクワクドキドキしながら、頁を捲ります。そして驚かされたり関心させられたり、私はします。 本はあまり読まないので、あれと比べてとか、こういう形式がどうのとは言えないのですけれど、私はとても買って、読んで、損はないと思います。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
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No.9:
(4pt)

私はあまり好きではない趣向

短篇集みたいな作りだが、ラストで短篇がひとつの大きな話になっている。ものすごくざっくり言えばそういうジャンルの話です。 まあそれは物語当初から明らかにされているのですが。

主人公達が同人誌を一話読む→
主人公達の周りに怪奇現象、主人公達同人誌の中身を謎解き→(ここで一話完結)
また一話読む→
また怪奇&謎解き→
全ての話を読み終えた時、主人公達に何が起こるのか?(大オチ)
この流れです。

で、私はこの大オチにがっかりしました。
また○○○が犯人かい。三津田さんの作品てこれ多い。
またメタものかい。私これ吹き出すんだよな。ギャグ漫画とかでキャラクターが「読者から飽きられるぞ」とか言ってるのは笑えるけど、真面目なミステリ風作品でこれやられると…もう珍しい趣向でも無いし…
いつもの○○を分解してみると実は、も、もう「ははは(乾いた笑い)」としか…

ただし、大オチ迄はとても好きでした。同人誌一話+主人公達の謎解きの部分。同人誌の内容も怪奇小説風だったり、軽いミステリ風だったり、スプラッタ風だったり、すぐに物語世界に入れて浸れて楽しめました。謎解き部分の怪奇描写も、追い詰められ方もわくわくして読んでました。

だからこそ大オチにがっかりした。 これ普通に謎解き部分も一話に含め、素敵なイラストの付いた短篇集、の方が良かったのでは…。


三津田作品はこれが初めて、って人はとても楽しめるかも…

作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.8:
(5pt)

読み始めたが最後、途中で止められません…

怖かった…作中で探偵役の2人が謎を解く度にほっとして、それなのにまた新たな謎を提起されては恐怖するという。読んでいる数日間中、何かに追いかけられる夢や酷く恐怖を感じる夢ばかり見ていたような気がします。寝る前に読むもんじゃなかった。途中で読むのを止めると恐ろしいことが起きそうな気がして、とにかく最後まで読まなきゃ、早く結末を読んで恐怖から逃れたい、という気持ちでいっぱいにでした。結末を読んで、暫く放心してしまいました。この作者の本は初読なのですが、ほかの作品も読んでみたいです。怖いけど。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.7:
(5pt)

ジャケ買いでした。

上下巻、横に並べたときのカバー表紙のなんとも言えない一体感。恐怖と美しさは背面にあるのだと思わせます。ホラーが苦手だったのですが、一行一ページ確かめるように読みました。とても面白い、その一言につきます。タロットカード一つにしても、とても凝っており小説の世界観とみごとに一致しています。
作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:作者不詳 ミステリ作家の読む本 (上) (講談社文庫)より
4062766213
No.6:
(5pt)

《三津田信三》シリーズの第二長編

奇妙な古書店〈古本堂〉で、革装でありながら粗雑な作りのミステリ
同人誌『迷宮草子』を手に入れた三津田信三の友人の飛鳥信一郎。
『迷宮草子』には、七つの物語が収録されていて、信一郎と三津田が
一つの物語を読むごとに、彼らの周りで、怪異が発生するようになる。
怪異から逃れるためには、物語の謎を解かねばならないらしく……。
解決が宙吊りにされた作中作を読み解かない限り、怪異
からは解放されない――という、スリリングな設定が秀逸。
虚実を次第に混淆させていくメタフィクショナルな手法が前作よりも徹底されており、
それによって生じる、カオスな結末を娯しめるかどうかが、評価の分かれ目でしょう。
※作中作『迷宮草子』の各話の内容については「コメント」をご参照ください。
作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)より
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No.5:
(5pt)

夜を徹して読む価値があった

「忌館 ホラー作家の棲む家」と『「蛇棺葬」&「百蛇堂 怪談作家の語る話」』の間に位置する作品。
メタフィクショナルな作風を持つ「作家シリーズ」と言われる作品群の第二弾です。
あらすじは基本的に作中作「迷宮草子」中に収録された(本格)掌編を三津田信三と飛鳥信一郎が解いていくというスタイルです。
「迷宮草子」は7編からなり、それぞれ1「霧の館」、2「子喰鬼縁起」、3「娯楽としての殺人」、4「陰画の中の毒殺者」、
5「朱雀の化物」、6「時計塔の謎」、7「首の館」…のようになっています。
その中でも「子喰鬼縁起」「朱雀の化物」「首の館」はニヤニヤが止まらないような逸品でありまして、
更にいえば「朱雀の化物」は、ああ!またこの手か!とつい最近同系統の作品を見ていたのに唸らされてしまいました。
前作はホラーよりのミステリ、次作はホラー寄りのミステリと認識していますが、本作はミステリ寄りのホラーといった感じで、
本格が好きな方でも楽しく読めると思います。
特に三津田氏の近作「刀城言耶シリーズ」から入られた方でまだ読んでいない方にはオススメです。
徹夜で一気読みする価値はあったと思いました。
文庫では大幅改訂がなされると言うから楽しみです。
作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)より
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No.4:
(5pt)

おもしろい

 一種のメタ。解決篇が書かれていない七つの短編幻想ミステリを読んで、その謎を解かないと読んだ人間に怪異が降りかかるという設定。じわりじわりと迫り来るようなホラー部分も、幻想的なミステリ部分も非常に面白かった。
 短編を重ね合わせて長編に仕立てた感じなのだが、短編の質にばらつきがある点がいささか不満といえば不満か。二作目、三作目あたりはちょっとどうかと思う。
作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)より
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No.3:
(5pt)

ホラー+ミステリの見事さ

「迷宮草子」という同人誌に載った七つの無気味なお話。その謎解きを通じて一つの長編になるという凝った構成。ホラーとミステリとホラーというように世界が交じり合う入れ子構造。虚実がないまぜになるスリルとサスペンス。読んでいる間、頭の中がグラグラする眩暈感と酩酊感。夜中に読むとマジで怖いホラーなのに、中身はしっかり本格ミステリ。これほどの傑作を読み逃していたことを反省しつつ、これから他の作品を読む楽しみができました。
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No.2:
(5pt)

ホラーファン、ミステリファン共に納得

三津田信三と飛鳥信一郎が手に入れた「迷宮草子」という同人誌を読むと、身の回りに怪異が起こる。逃れるには「迷宮草子」に収められた7作の短編に潜む、解かれず残された【謎】を解くしかない…【謎】を論理的に解明する事ができれば、怪異は収まるのだが、解けなければ恐ろしい災厄が降りかかる。既に、6人が行方不明となっているという呪われた本。読み始めたが最後、最終話まで謎を解かねば平穏は戻らない…本格を思わせる、それぞれの【謎】もさることながら、全体を覆う、異様な世界観。まるで【魔】に魅せられるかのように登場人物だけでなく、読むものまでもを魅了します。7日以内に【謎】を解かないと災厄が…という設定は鈴木光司氏の「リング」を髣髴させますが…!<B!!R>その魅せ方、切り口は、コチラの方が鮮やかなのでは?装丁や文字組みなども含めた演出には見事の一言。本格ファンもホラーファンも納得。
作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)より
4061822616
No.1:
(4pt)

『作者不詳―ミステリ作家の読む本』という名のひとつの世界

自分は前作のホラー作家の棲む家は読んでいないのですが、それでもこの作品はどんどん読み進めていけました。呪われたミステリー同人誌という設定の下七つの話の謎を、三津田信三とその友人、飛鳥信一郎が解き明かしてゆく物語です。個人的に第五話『朱雀の化物』と第七話『首の館』が飛鳥信一郎の理知を引き立てていたので(雰囲気的にも)気に入っています。七つの話は全て微妙に文体を変えて書かれていますが、カッコの中の使い方が共通してしまっているところにこだわりが感じられなくて残念です。でも本の装飾はとても凝ってます。手に取れば解ると思います。そこのところは買って確かめてください(笑)。
作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:作者不詳―ミステリ作家の読む本 (講談社ノベルス)より
4061822616

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