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弁護側の証人
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【この小説が収録されている参考書籍】
弁護側の証人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 61~69 4/4ページ
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大げさな本の帯にだまされ、?????な人が多いことだろう。 私もどんなすごい本なのかと、大いに期待したが、 多くの人と同様?????だった。 本書のようなトリックを駆使する作家に折原一がいるが、 彼の本は読み間違えないよう細心の注意が払われいる。 本書にそこまでの気配りがあったかは疑問である。 40年以上前にこういう作品があったことは評価されていいのだろうが、 帯ほどの名作には思えない。 作者は翻訳がメインだったとのことで、文体も翻訳調で読みにくいし、 わかっていても古いといわざるを得ない。 あえて薦めるとしたら、 コアな推理小説のファンで、 名作といわれているものはとりあえず読むという方だろう。 | ||||
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一言でいうなら読者に思い込みと言うか、錯覚を起こさせ、終わりのほうまでそのまま引っ張っていく小説。おおげさな仕掛けやトリックがあるわけではなく、読み終わってみれば「さもありなん。」という感じの内容(事件)なのだが、途中まで我々読者は勘違いをしたまま読み進んでしまうようにできている。さらっと書かれているようでいて、「あっ、そうだったの?!」と思わせる。作中の被害者(無残にも殺害されてしまうのだが)の人を見る目、職業など表面的なものではなく、人の本質を見抜いていたところが快かった。最近、理屈や何か講釈めいたことでページ数が増えている小説も多いが、この作品は単純な内容でありながらスッキリとまとまっていて秀作だと思う。主人公の、その後もたくましく潔く生きていったであろう姿を思い描きつつ、気持ちの良い読後感だった。 | ||||
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本書はいわゆる叙述トリックものの中で超がつくほどの代表作であります。 古い作品なので舞台設定に違和感を覚えるかもしれませんが、すぐに慣れます。本書の凄さは叙述トリックものを多く読破されてきた方ならば分かってもらえると思います。なぜなら、他に類をみない手法を用いているからです。並の書き手ではこの手法で書けないでしょう。大変な表現力を要します。 残念ながら著者の仕掛けた罠に気付かず読了してしまった方もいるようです。トリックを暴かれたのであればお見事です。しかし、なんとなく読み進めてしまって気付かなかったのなら、不幸と言わざるをえません。これから読まれる方は注意深く読み進めていただきたく思います。 | ||||
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森博嗣『黒猫の三角』というミステリ小説がある。この本の序盤には巧妙なトリックが仕掛けられており、ラストで読者があっと驚く趣向になっている。いや、作者が驚かせるつもりになっているのだが、少なくない読者がその仕掛けに気付かずに不発に終わってしまっている。なぜそうなってしまうかというと、仕掛けがさりげなさすぎて読者がラストまで覚えていられないのだ。 不発の理由は違うが、本書『弁護側の証人』も似たようなことになっている。序章の面会室の場面がさりげなく引っ掛けになっているのだが、どうしたことか私はそれを作者が意図したトリック通りに読まなかったのだ。そのため、最後まで読んでようやく作者の意図がわかり、「あー、しまった、読み方間違えた」と思ったときには後の祭りであった。こんな読み方をしたのは自分だけかと思いきや、ネットで調べると、やはり何割かの読者が似た失敗をしているようだ。別に、本書の出来が悪いわけではなく、昭和38年にこれだけのものを世に出せたのはやはりすごいと思う。ただ、不幸にも私の読み方とは合わなかった。 ミステリ小説の醍醐味といえばやはり「引っ掛け」であり、作者は当然トリックに腐心することになる。だが、そこには、読者がどういう読み方をするか、どれだけ斜め読みしてどれだけ誤読するかという難問が控えている。その読者の読み方のレベルを見誤ると、描写がさりげなさすぎたり細かすぎたりして、トリック不発を招いてしまう。こういうのは、作者と読者の相性の問題と言ってしまえばそれまでなのだが、作者の意図したとおりに読者が読んでくれないという可能性は常にあるわけで、やはり小説というのは難しいものなのだと改めて思った。 あと、ミステリ作家に忠言、やっぱり叙述トリックというのはやらないほうがいいと思う。 | ||||
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絶版になっていた伝説的名作。 書名は知っていたが、未読だったので、 復刊を機に購入、読んでみました。 その感想ですが・・・何とも複雑な心境です。 帯広告には、絶賛の言葉が羅列されており、 驚くべきトリックが隠されているという意味の賛辞で 埋め尽くされていたものですから、 心して読んだのですが、 読み終わった時の印象は、 「どこに驚くようなトリックがあったんだろう?」 というものでした。 そこで、「ネタバレ注意」の記載のあるサイトを 検索してみたところ、 やっと分かりました、トリックの内容が。 不思議なトリックです。 どんなトリックか見抜いたわけではないのです。 トリックの存在に気づかなかった・・・のです。 本書を読むにあたり、 予備知識は全くありませんでした。 読んだのは、裏表紙の作品紹介だけ。 でも、そこで得た物語のイメージがあり、 それに従って読んでいくと、 作者が驚かせようと思っていたページに来ても、 何ら驚きはないのです (もちろん驚くべきページであることにも気づかない)。 こんな読者は自分だけかと気になり、 いくつかのサイトを巡ってみたら、 同じ感想の方が何人かいらっしゃいました。 ということは、読者の何割か(少数でしょうけれど)は、 自分と同じ物の捉え方をし、 驚きもないまま(トリックの存在にも気づかず)、 読み終えていくのでしょう。 トリックを知った今、 この作品が非常に質の高いミステリであることは認めます。 でも、ミステリはトリックに驚かされてこそ、 のものなので、ごめんなさい、★3つです。 | ||||
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大昔に民放でドラマ化されてませんでしたか?筋もオチも全く覚えていなかったのですが、クリスティーの名作を意識したこのタイトルは妙によく記憶に残っており。ふと本屋で見かけて衝動買い。こんなに素晴らしい作品を読み逃していたとは!集英社さん、ありがとう。時代背景以外は今読んでも全く色あせることないフェアな筆遣い、ほぼ完璧なプロット。今もてはやされているアレ系のトリックですが、この作品を上回る切れ味はちょっと記憶にありません。(余談ですが、近年の“このミス”などに入っている同類トリックはガッカリが多いです。あらゆる意味でチープで) | ||||
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この種のミステリとしては、最高傑作といっても過言ではない。 昨今、この手の作品は数多いが、その鮮やかさ、手際のよさ、驚愕度、みずみずしさ、いろいろな点において日本ミステリ史上際だった作品である。 特許ではないが、早い者勝ちなのである。 この作品を読まずして、我孫子武丸だの歌野晶午だの折原一を語る資格はなし! | ||||
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「騙しの名作」として有名な作品。題名はクリスティの「検察側の証人」を意識したものであろう。だが私は、嘘偽り無く、1頁目で仕掛けが分かってしまった。アイデアが安易なのである。この程度のアイデアで長編を支えようという考え自体が甘いと思う。 私は読み始めた小説は、余程の事がない限り最後まで読むことにしているので結末まで読んだが、1頁目で得た結論を確認しただけだった。しかも、上述の通り、この作品を日本ミステリ界における「騙しの名作」に数える人がいるのも、日本ミステリ界のレベルを示しているようで悲しい。騙すならもっと巧く騙して欲しいと心から願う。 | ||||
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翻訳家としても有名な小泉喜美子の作品。主人公がストリッパーというあたり、いかにもクレイグ・ライス作品の訳者という感じがする。長編というには短めだが、この作品にはこのくらいの長さがちょうどいい。肝心のトリックは大胆かつスマートだが、私は途中で気がついた。しかし、始めから読み返してみて驚くのは、その伏線の張り方の巧みさである。読者の目の前にタネをつきだしておきながら、それに気づかせない作者の手腕にはうならされる。クリスティの検察側の証人を意識した作品なのだろうが、それにまったく引けを取らない傑作である。 | ||||
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