弁護側の証人
評判
弁護側の証人の評価:
3.29/5点 レビュー 70件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全183件 1〜20 1/10ページ
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弁護側の証人の評価:
3.29/5点 レビュー 70件。 B ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
湊かなえさんや新川ほたてさんといった作家が口を揃えて高評価。
「そこまで言われるミステリとはどんなものなのだろう?」と気になりAmazonでぽちっとしました。
本作は『叙述トリックの金字塔』と言ってもよい作品。
ミステリ好きならぜひ読んでほしい一遍です。
財閥の放蕩息子に見初められ、結婚した蓮子。
だが、名家の嫁としての生活は、彼女にとって息苦しいものだった。
そんなある日、財閥の当主が殺害される。
事件は大きく報じられ、やがて裁判が始まる。
容疑者は本当に犯人なのか。
そして、法廷で明かされる『証言』の数々。
やがて読者は、ある驚愕の真実へと導かれる。
「文章の順番だけで、ここまで人は騙されるのか!」
この作品で最も驚かされたのは、事件のトリックそのもの以上に、『物語の語り方』でした。
夫婦の関係性、蓮子という人物の純粋さ、そして事件の見え方。
読んでいる間、私は完全に作者の誘導に乗せられていたのでしょう。
後から振り返ると、書かれている内容自体は決して嘘ではありません。
しかし『どの順番で語るか』という一点だけで、読者の認識がここまで変わるのかと驚かされます。
プロの作家たちが絶賛するのも納得の構成でした。
『事件の捜査にあたった警察官は、みずからの誤認逮捕をみとめてはいけないのか? みずから捕えた容疑者の無実が判明したら、それをみとめてはいけないのか? あらためて真犯人を逮捕しなおしてはいけないというのか?
もし、彼が、自分の誤認逮捕を公表するために法廷に立ったりしたら、世界が揺れ動くのか? そんなことをやってのける警察官が存在したとしたら。いいや、そんな警察官の存在することは信じられないというのか? そんな話は、現代にあっては、処女懐胎やルルドの神託とおなじ程度の夢物語なのか・・・・・・?』
この台詞には、単なるミステリの枠を超えた強い問いが込められていると感じました。
「誤認逮捕があったとき、警察はそれを認められるのか?」
これは1963年に発表された作品ですが、現代の日本でも続く冤罪問題。
むしろ、こんな頃から疑問視されていることがいまだに前に進んでいないという現実にショックを受けました。
人は簡単に『物語』に騙される。
そしてそれは、小説の中だけの話ではありません。
ニュースや事件報道、誰かの証言。
それらもまた『語られ方』によって印象が大きく変わる。
だからこそ、物事を一方向からだけ見てはいけない。
そんな教訓を感じました。
・本物の叙述トリックを味わってみたい人
・ミステリ好きの間で『傑作』と言われる作品を読んでみたい人
・どんでん返しのある小説が好きな人
そして何より、
・『読者を騙す小説とはどういうものか』を体験してみたい人
そんなあなたにおすすめしたい一冊です。
ミステリ史に残る傑作。
ぜひ、先入観なしで読んでみてください。