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ダーク



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【この小説が収録されている参考書籍】
ダーク
ダーク (上) (講談社文庫)
ダーク (下) (講談社文庫)

ダークの評価: 3.87/5点 レビュー 62件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.87pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全62件 41~60 3/4ページ
No.22:
(4pt)

だから好き

ふつうならば愛してやまない主人公に対して突き放した描き方をするところが桐野氏らしいところ。そこまで堕ちていくのかミロ、そしてそれをどこまでも冷静な目で見つめ、描ききる著者にあらためて感服する。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.21:
(2pt)

最後まで一片の救いもない

女探偵・村野ミロシリーズの最新刊。作を重ねるごとに、村野ミロは“ブッ飛び”続けているのだが、まだまだその路線は続くらしい。「40歳になったら死のうと思っている」というセンセーショナルな見出しから始まるこの物語は、賛否の分かれるところだろうと思うが、正直言って私にはちょっといただけないものだった。人間は元来身勝手なものだし、村野ミロ自身も、これまでこのシリーズに登場した人物達も、すべからく身勝手な人間ばかりが登場していたが、今回はその最たるものと言うべきだろう。日本から韓国、そしてまた日本へと舞台は移るが、最後まで一片の救いもない物語である。愛憎半ばする義父を見殺しにしたミロは、義父が最後に愛した女である盲女・久恵に追われ続ける。久恵から逃げよう、逃げなければ、という考えはまったくないものの、40歳で死ぬまでの時間をどこか遠くで別人の様に暮らしたいと願うミロは、別人のパスポートを手に入れて韓国へと渡る。良き隣人であった筈の友部の裏切りに合い、久恵だけでなく、義父の昔の仕事仲間にも執拗に追われるが、韓国では束の間の休息を得る。身勝手な行動で、関わる全ての人間を災厄に巻き込み、毒を撒き散らして突き進むミロは、驚くことに今作で子供を産むのだが、これもまた刹那的な行動でしかない。桐野夏生得意の“砂糖菓子の様に崩れてゆく”描写は、登場人物の全てに延々と繰り返される。結末の様子からすると、遠からず同シリーズの続刊を刊行するものと思われるが、どこまで行ってしまうのか…。発行されれば恐らくまた買ってしまうだろうとは思うが、読後感が悪くなって行ってしまうのはちと困る。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.20:
(2pt)

ここまで壊す必要があったの?

私は村野ミロが好きだったので、ここまで壊されると少しキツイ。
善三がいきなり心疾患を患っていたのはどうかと思うし、
久恵に至っては、心情は理解できるけど行動はありえない。
何だかすっきりしないのは、大作なのだけどいまいち辻褄があっていないからだと思う。
人生は辻褄の合わない理解に苦しむものだと作者は言いたいのかもしれないけど。
今までのミロは好きだった。このミロは嫌い。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.19:
(4pt)

作者に甘やかされない主人公

主人公のミロが、「そこまでやっちゃいますかね?」そして、「そこまでやられちゃいますかね?」って感じに、悪いことをしちゃったりされちゃったりします。それがすごく、気持ちよかった。甘ったれてない感じで。主人公だからって、きれいなままで許されちゃう、作者に甘やかされてる話って、読んでてイライラしちゃうこと、あるから。ミロは、強い。作者に守ってもらわなくても、自分で運命を切り開いて行っちゃう感じです。これ、シリーズものなんですけど、これ以前の話も(何冊かはわからないけど)読んだはずの私ですが、ほぼカンペキに内容を忘れちゃってます。ですが、ミロはトモさんと、すごくいい感じに仲良しの友だちで、「この2人が恋愛的にうまく行っちゃえばいいのになぁ。」って思ったのは、覚えてるんですよ。なのに…それも、見事なほど、関係変わっちゃってますしね。いや~、人生、なにがあるか、わかりませんね~(ま、お話ですけど)。善意の人ってのが、あんまり出て来ない。人間の悪意とか、マイナスの面が強調されたお話です。きれいごとじゃない感じが、私は好感が持てておもしろかったんだけど、「ここまで悪い人ばっかりだったら、世の中生きて行くの、やだなぁ…。」って思っちゃったのも、事実です(笑)。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.18:
(3pt)

ム・ム・ム・・・

読了後の感想。「はぁ~」脱力、て感じでした。前2作で育ててきたキャラクター達を、ここまでするかぁと思わせる内容。はっきり言って、シリーズ物でここまで裏切られた作品はなかったなぁ。思い入れのあったシリーズ、キャラクター達だったので、複雑な思いの中、最後までグイグイ、一気に読まされました。それも作者の力量なのでしょうね。ー40歳になったら死のうと思っているー この一文に惹かれた人は読んでみて。でも、前2作を読んでからですよ。そうしてこの複雑な気持ちを共有しましょう。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.17:
(4pt)

皆さんどうしたの?

僕が大好きだったあのミロさんが、トモさんが、鄭さんが…みんなダークサイドに落ちたダースベイダーのように、闇に落ちていきました。これまでのミロシリーズは面白かったけれどもそれでも普通の探偵ものでした。それが…人気シリーズのキャラクターの闇部分をこんなに堂々と描いた小説は記憶にありません。赤川次郎さんの『三毛猫ホームズ』シリーズでこれをやられたらショックを受ける人多いかな?
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.16:
(3pt)

歯切れがいい覇気のある作品

38才の主人公の女性が、ある出来事から人生をガラリと変えてしまう
それは彼女にとっては失ってはならない人だったから
人生を変えるまで大きくなくとも、生活を変えるだけでも
かなり大変なことで神経が参ってしまうことがある
この本の主人公は、とことん前進あるのみの勢いが読んでいで爽快だ
ヤクザやホモ、朝鮮人と裏社会に関わる人たちを周囲に固めている為
登場人物の性格描写が明快
長編ですがすぐ読めます
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.15:
(1pt)

特出しすぎた女性心理・・・・・・

分厚さに惹かれて、桐野夏生さんの本をはじめて手に取りました。めまぐるしく舞台が展開する為、長さを感じさせない作品です。しかし主人公の破滅的な人格や久恵の幼稚さはがりが目に付いてその激しさにひとつの共感すら覚えませんでした。感情に流され、我を張り、攻撃性を秘めて、媚び、計算高く、狡賢い。恋に溺れ見失い、男とともに生きることにすべてを賭けた女たち。その割に、40歳で死のうと思ったという信念を新しい恋によっていとも簡単に投げ出す安易さにその心理描写の少なさに驚きを隠せません。彼女たちは自立しているようで、常に男の影に囚われています。更に具体的な計画性を一切持ちません。かなりいきあたりばったりで展開していきます。ミロの探偵業なりの鋭さを感じたのは鄭とのラスト近くの会話だけでそれ以外に彼女の知性を感じさせる部分は無かったです。久恵に至っては、人の心を読める筈なのに、どんどん傲慢で馬鹿になっていきます。始まりの惹き込まれる様な創りや、上手な人間描写に期待をしたのですが、読了感は良いとは言えませんでした。作者の女性は、凡そ男性脳的な思考の方なのかもしれませんね。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.14:
(5pt)

シリーズ物と知らずに読みました

桐野夏生さんらしくてとても面白い作品でした。
ミロの波乱万丈な生い立ちを彷彿させるような、
自尊心の塊のような、それでいてどこか頼りなげでじつは女らしい女性。
ミロはカッコいいです。
でも他の方のレビューを拝見すると、シリーズを読まれている方からは
賛否両論のようですね。
シリーズ物と知らずに読んで正解だったようです。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.13:
(5pt)

おもしろかった

ミロシリーズを2冊ほど読んでからこれを読んだが、良い意味で裏切られた感じでとてもうれしかった。前の2冊で、このシリーズも他にも良くある「主人公は恐い目にはあうが、決して深刻な被害にはあわない普通の探偵物」と思いこんでいたが、今回は違かったからだ。この作品でミロはとんでもない女になっていた。しかし前作よりも生き生きとしていて自由で逞しくて、今回のミロにとても好感が持てた。トモさんの変貌ぶりにも(変な言い方だが)納得がいった。これで終わるのは残念だ。ぜひぜひまた違う職業のミロも読んでみたい。この作品のミロは別人に近いし、トモさんとの関係など前作と何かとつながりがあるので、かならず前作を読んでから読んでほしい。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.12:
(3pt)

強き者、汝の名は女

ミロシリーズははじめて読んだ。シリーズものとして読まなかったからなのか、さほど面白くはなかった。過去の経緯がさまざまに絡み合うのだがよくわからない。ミロの変貌も一つのテーマらしいのだが過去のいきさつがわからないので面白くない。読んでつくづく思うのは、女は強いなあということ。それに比べて男の弱いこと。肉体的にも精神的にも。男は女がいないと生きていけないが女はそうではない。女が「40歳になったら死のうと思う」なんてことはあり得ないというわけだ。ストーリーとしては話が唐突でつながりがなく、必然性もない。要はミロという女にこれでもかと降りかかる災難をたくましく乗り越えていく冒険談だったのか。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.11:
(4pt)

ミロさん、やるなら最後までやって

日本人女性の意識改革をもたらすような圧倒的な衝動が、胸のすく想いを喚起させる。女性の主人公の作品は、暴力シーンであろうとセックスシーンであろうと最後はあっけなくスルリと難局をかわしてしまったりする。そんなにうまく行くわけないじゃないかという読者のつぶやきは無視されるのがおち。しかし、ミロは違う。衝動を衝動として真っ正面から迎え入れてしまうその意識と行動力は見事。それ故にこそ、最後の最後で何故あの選択をしたのか一貫性に欠ける。あそこで徹底的にダークになってこそ、ミロは新しい何者とも比較されないミロとして再生されたはずであるのに。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.10:
(4pt)

オンナのハードボイルド

この作品のミロは、脆さと危うさを兼ね備え、何ともいえない魅力を放つ。途中、少しストーリーが膨らみすぎ、「ここまで広げた風呂敷をどうたたむのか?」と不安になった。案の定、たたみきれないまま力技でラストになだれ込んでいったが、決して中途半端な終わり方、と感じさせない筆力はさすが、桐野 夏生。まさにオンナの側から発信したハードボイルド!
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.9:
(3pt)

限りなくダーク

辞書並みに分厚い本だ。
表紙を開けるとまず軍服を着た兵士や猥雑な街のスクラップが目に入る。今までのミロシリーズと比較してもこの本は明らかに異質な感がする。
内容はまさしくダーク(当たり前だけど…)
慈悲の念や人間の善良といった部分が殆どない。
勿論桐野夏生はそういった類のものを得意とする作家なので、読者はこの光のない物語にどんどん引きこまれてしまう。
何事にも屈しなかったミロが何故ここまで落ちたのか、正直がっかりしている。生ぬるいミルクの様な関係だった友部と断絶して、韓国人の徐を愛するようになったのか、もう少しミロの内面的な移り変わりを抉り出して欲しかった。それというのも私には成瀬や友部のような自衛心の強い繊細な魅力を徐に感じ取れなかったからだ
あともう一つ、私はローズガーデンからミロを読みはじめたので、
・ローズガーデン
・顔に降りかかる雨
・天使に見捨てられた夜
・水の眠り 灰の夢
ときている訳だが村善との確執がどうも気になる。
果たしてミロと村善は憎み合うような関係だったのだろうか。
ローズガーデンは読まないでダークを読んだ方が良かったのかもしれない。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.8:
(3pt)

おもしろかった

分厚い本で、読むのに少し決心がいるけれど、読み始めると止まらない。敵が味方になったり、味方が敵になったり、優位に立ったり、窮地に陥ったり、揺れるミロの立場にハラハラさせられる。シリーズは全部読んでいるつもりなので、ミロがこだわっている男の事件の話も読んでいる筈なのだけど、思い出せない。読んでいる間はとても面白かったけど、おそらく少ししたら忘れると思う。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.7:
(4pt)

ミロの魅力にくぎづけ

桐野夏生は僕の中では、決して“裏切らない”作家である。簡単にいえば、駄作が少ない。『リアルワールド』に続いて読み始めた分厚い長編『ダーク』であるが、光州事件のくだりに関してはやや冗長さを感じるが、最後までダレることなく読ませてくれた。この筆力はさすがといいたい。今更ではあるが、女性の奥底に潜む、男では決して理解できない心理を描かせたら、この人の右に出る作家はいないのではないだろうか。この作品は村野ミロシリーズの完結篇であるが、ミロの長い物語を理解するには、どうやら過去の作品も遡って読まなければならないだろう。義父・村野善三のトップ屋としての若き日を描く『水の眠り灰の夢』に始まり、探偵としてのミロが活躍する『顔に降りかかる雨』『天使に見捨てられた夜』である。『顔に~』と『天使に~』はまだ未読なんで、ぜひ読んでみたくなった。それにしても『ダーク』に描かれているミロの姿はあまりにも魅力的である。男顔負けの頑ななほどの芯の強さ、包容力を感じる女性的な優しさ、目が離せないほどの細く危ういモロさをもった魅力に、しばらく囚われてしまいそうだ。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.6:
(3pt)

テンポの良いエンターテイメント

獄中の成瀬が死んだことを知ったミロは、探偵を辞め友部に金を借りる。盲目のマッサージ師久恵と暮らす義父善三を訪ねたミロは彼を殺し久恵宛の300万円を奪う。久恵は鄭に連絡し、鄭と久恵と友部のミロ追跡が始まる。突然殺人を犯すミロの行動はなかなか理解できないが、非常にテンポの良いエンターテイメントであった
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.5:
(5pt)

ミロの愛人を私も愛した‥

ミロの物語を初めて読んだ。ー40になったら死のうと思っているーこの帯表紙になぜか強く惹きつけられた。そして、この分厚い本が一気に読めてしまったのはすごい。過激なほどに激しいミロの話だが、女心が胸が痞えるほどによく書かれている。いつしか自分もミロの愛人を愛しているような感覚になっていた。ミロが選んだ最後の選択‥それは今の私に希望をもたらせてくれたと思っている。桐野氏はあまりに有名だけれど、本を読んだのはこれが初めて。こんな風に女の気持ちを描写できることに感激。作者自身も好きになった。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.4:
(5pt)

ミロの愛人を私も愛した‥

ミロの物語を初めて読んだ。ー40になったら死のうと思っているーこの帯表紙になぜか強く惹きつけられた。そして、この分厚い本が一気に読めてしまったのはすごい。過激なほどに激しいミロの話だが、女心が胸が痞えるほどによく書かれている。いつしか自分もミロの愛人を愛しているような感覚になっていた。ミロが選んだ最後の選択‥それは今の私に希望をもたらせてくれたと思っている。桐野氏はあまりに有名だけれど、本を読んだのはこれが初めて。こんな風に女の気持ちを描写できることに感激。作者自身も好きになった。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808
No.3:
(4pt)

一気に読めました

ミロシリーズは初めて読みましたが、馳星周タッチの話でかなりぶ厚い本でしたが、一気に読みました。是非「ダーク」の続編を読みたいですね。ただ、その前に出ているミロシリーズとは少し繋がらない部分もある様な気がしたので(ダークの後に読みました)ダークはまた新しいミロの話だと思って読むと良いと思いました。
ダークAmazon書評・レビュー:ダークより
4062115808

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