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青の炎
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青の炎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全347件 261~280 14/18ページ
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映画は私はまだ見ていませんが、アイドル映画ということで、少し興味をそそられたかな?どんな風に殺しの道具を扱うんだろうか、と。 最初、曽根が物凄く悪人に見える。コイツなら殺しても――死んでもいいんじゃないか、と思わせるくらいに。人を殺したい、と、昔思った事がある私には、思わず感情移入してしまうところがある。ただ、起承転結の承の部分で、コイツは本当の悪人なのか?と思わせるような描写である。 昔TVや雑誌で話題になった少年、酒鬼薔薇聖斗。彼は、3人の子供を殺し、血文字のような怪文書を送りつけ、学校に対する不満から日本を震撼させた。彼と同い年の私は、あの事件を思い起こさずにはいられない。 ラストの意外にあっけない終わり方に、少し同情心も沸く。 | ||||
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読み終えたあと、すごく切なく、痛々しい余韻がしばらく残った。本当にこうするしかなかったのか、他に方法はあったんじゃないかと、考えずにはいられなかった。家族を想ってした事が、次第に自らを追い詰めていき、最後に主人公・秀一が選んだ選択は、あまりに悲劇的だった。 ただ、どうしても違和感を感じた点は、秀一の喋り方だ。普通、小説やドラマでは、自分の事を「僕」と呼ぶ男と「俺」と呼ぶ男の喋り方がある程度固定されている。なのに、秀一はそれらが混ざった感じの喋り方をするのだ。正直、聞いてて「何だ、コイツ?」と思った事がある(後半はある程度統一してきた感じはしたけど)。 意外とこの点が突っ込まれてなくて、「何で???」と思ったけど、それはおそらく、この作品がそういった小さな欠点を気にさせないほど、強く訴えかけるものがあるからだと、僕は解釈した。 細かい点で突っ込みたい部分はいくつかあったけど、それでもこの作品は、僕の中で3本の指に入れても良いぐらい、余韻を残したものだ。 | ||||
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たまたま家にあって読んでみたら 一気に引き込まれて厚い本にもかかわらず一気に最後まで読んじゃいました!! 主人公と同年代で、この子は歳の割には冷静で落ち着いてて頭がすごくいいなぁと思ったけど・・・・ やっぱり切ないです。 紀子も主人公も・・・・・ なんかみんな可哀想で。 誰一人幸せになれなかったから もっといい終わり方はなかったのかなぁと思ってしまいました。 まぁあれはあれで傑作ですけど・・・。 でも最後のあの終わり方は「アレッ?」って感じでした^^; ちょっと拍子抜けw でも、、リアルですね。やっぱり。 こっちまでドキドキしてしまいました。 あと女として、紀子にも少し感情移入してしまいました。 ホント可愛くていい子で。。。。それでこんな別れ方なんて悲しすぎますよ。。。 紀子のその後が気になりましたが、幸せになって欲しいです。 遙香ちゃんも、お母さんも。 読むたびに切なくて胸が苦しくなるけど でも読んでしまうんですよね。 一生横に置いておきたい本かもしれません。 超オススメです!! | ||||
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貴志祐介の本は「黒い家」以来いくつか読んでいるが… 謎解きより、主人公の少年の心理状態に読み手も引き込まれていく。 最初からムリな完全犯罪の挑戦ではあるが、どんどん吸い込まれていく、 構成が旨いなあ、くどくない表現で登場人物がイメージできる文章には 感心する。完全犯罪を目指す登場人物が…するのが、前置きで書ききって いるのも映画の構成の世界である。 | ||||
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貴志 祐介さんの作品の中でもすばらしく心に響きました。憎い父親、何もしてはくれない警察。愛する母と妹を守るために、一人で完全犯罪に挑む青年。孤独で一人で、普通に過ごすこともできたはずなのに。読み終わった後そう強く感じた。彼の狂気が彼を動かしていたのか、それとも彼自身の意思で行動していたのか。「そこまでして家族を守らなくてはいけないのか・・・・。」やはり犯罪者の末路は決まっていますが、彼にはそうしてほしくなかった。不器用でもいいから生きてほしかった。心にべっとり今でも張り付いる。なんでそっちを選ぶのか、なんでそっちを選んでしまうのか。彼の選択一つ一つにそう不安を抱きながら読んでいくうちに、本の世界に知らぬまに入っていく作品だと思う。 | ||||
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何かと物騒な世の中になったものだ。テレビの画面、新聞の文面に表れる「青少年の非行」の文字にも、慣れてしまっていて、そんな自分がイヤになることもしばしば。秀一も「青少年の非行」に該当してしまう訳だが、私は、何故かしら、同情に似た感情を抱いてしまう。勿論、彼は罪を犯したのだから、許されるべきではない。ただ、本書で描かれ続けた秀一の心の揺れ動きを見ている内に、「皮肉なものだなぁ」などと思ってしまう。家族という、守るべきもの。それを守るために、今の私にはなにが出来るのだろうか。間違ったことをしてまで、家族を守れるだろうか。そんなことを考えさせられた。 | ||||
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主人公、高校生なの?と疑いたくなる精神年齢。こんな高校生いるのかな?でも、なぜかぐいぐい引き込まれ、あっという間に読み終えた。とても「痛い」感じがのこった。あれから、さびれた、有名でないコンビにを見かけたり・・・、高校生らしき青年がかっこよく、自転車で通り過ぎる姿をみたりすると、また、ざわざわと胸がさわぐ。爽快感はない内容。でも、ずしん、といつまでも残っている内容。久々に心に重くのこった作品。 | ||||
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読み進むにつれ、完全犯罪を遂げさせてあげたい、と主人公櫛森秀一に対する思い入れが大きくなっていきました。大人っぽい印象と、幼さをまだ残す彼・・・そんなアンバランスな少年が試みる完全犯罪。殺人を企て、実行するまでの彼の心情といい、全てにおいて、17歳という絶妙な年齢設定が大きな意味を持った作品だと思いました。 | ||||
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初読から3年以上経ちますが、はじめてこの作品を読んだ時の衝撃と感動は忘れられません。昨今各所で取り上げられる「切れる少年達」。しかし、本作の主人公である秀一は、高校生とは思えない豊富な知識と斬新な発想を持って完全犯罪を計画します。愛する家族を守る為に。全編を貫く切なさとやりきれなさは、彼の殺意が私利私欲のためではなくひたすらに大切な存在を守ろうとするためであったという一点に終始します。殺人が悪いことであることは重々承知しながら、それでも主人公に同情し、ともすれば共感さえ読んでしまうのは、ひとえに筆者の心理描写の巧みさに起因します。その共感性の高さゆえに「殺人を肯定するのでは?」という議論さえ読んだ問題作ですが、筆者自身の立場は、この作品のラストで秀一が辿った運命に端的に表現されています。犯罪の実現性や上記のような本作の主旨を取り違えた議論より、1人の少年の「心の軌跡」を追った「青春」ミステリとして、本作に触れて欲しいと思います。 | ||||
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泣いた。僕は二年ぶりに本を読んで泣いた。ホント、すごくいい本です。騙されたと思って読んでみてください。 | ||||
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愛する家族を守るため、少年は完全犯罪を実行に移す。あまりにも切ない殺人の動機。冷静でクレバーなようでいて、自分の心の中に燃える熱い炎に抗しきれない主人公。「罪と罰」をベースとして、「山月記」や「こころ」など、教科書でおなじみの作品を引用しつつ、主人公の心情を描いていくのが面白い。また、物理・科学の数式や英語のイディオムなども効果的に使われており、主人公が高校生であることのリアリティを感じさせると同時に、読んでいてなんだか懐かしい気分にもさせてくれます。最初の殺人の後の展開はちょっと必然性に乏しく、また、動機も不純なものになっていくため、若干トーンダウンしますが、それでも、若く、純真な主人公の苦悩を描ききった本作は、ミステリーとしても、また、青春小説としてもハイレベルです。特に若い読者におすすめしたいです。 | ||||
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人を殺すこと。その辛さ苦しみ。それが丹念に書かれている。 救いを求めながらそれを受けとめることのできない痛み、悲しみ。怯え、嘘で塗り固められて言いたいことも言えない。悲しく切なく、嘘をつきながらもどこまでもピュアな主人公。 映画は明らかな駄作だが、小説は読むべき。 | ||||
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少年犯罪を描いた作品だが、なんとも切ない。母や妹を守るために、17歳の少年が出した結論はあまりにも切なすぎる。憎しみの炎は赤からやがて青に変わる。一見冷たく見えるが、赤い炎よりはずっと高温で、激しく燃焼する青い炎に。だが、その炎は一歩間違えば自分自身をも焼き尽くす炎となるのだ。危ういバランスの中でやがて迎える結末。彼はこういう結末を覚悟していたのだろうか?その結末を迎えようとしたとき、彼は何を見て、何を考えていたのだろうか?同じ年頃の息子を持つ母として、傷ついた彼の姿は見るに耐えない。「抱きしめてやりたい。」そう思った。 | ||||
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題名がいいですね。ぴったり。青春だなぁと感じさせる部分あり、その中に揺らめく炎。主人公の内で揺らめく青の炎が青春真っ只中の青年を冷酷な殺人鬼へと化していく。主人公の気持ちが痛い程伝わり、最後は泪が出ます。 | ||||
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なんとなく買って読んだんですがおもしろかったです。家族内のトラブルや主人公の心情はよく表れていると思います。主人公が殺人を犯す瞬間も見入りましたし、殺人の方法も主人公の頭の良さを使っていてどきどきしました。ただ念入りなために化学式や専門的(なのかな?)な道具が出てきているためちょっと難しめな展開だと感じたので、☆4つです。そしてどんな風に明らかにされてしまうのか、ヒロインのちょっとした感の良さも魅せました。終わり方も主人公の優しさが見えてじんときましたし。映画の方もDVDで観たんですが、やはり2時間しか無いため内容が小説より分かりにくかったです。私は小説を先に読んだためわかってましたが。なんだかんだでオススメです。私は数ヶ月おきに読んでますので(^^) | ||||
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主人公の心理が繊細につづられ、否応なしに共感させられてしまう。それだけに、後半の破局が切ない。ただし、そうなるまでが、やや引きが弱いかも。と、いうのは、『黒い家』は一気に読んでしまった中学生の息子に、こちらもお薦めしてみたところ、全然、喰い付かなかった…けれども、かつての幼馴染や義父とのやりとり、妹との会話、など細かなエピソードの積み重ねはよく練られていると思う。 | ||||
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まわりの話題はもっぱら映画にある中、小説から入った私ですが、読みがいのある作品でした。主人公と同い年であるだけに、“日常”をよりリアルに感じました。それだけに、主人公に対する感情移入はスムーズでした。この作品を読む前、殺人というのは、悪いものだと、一方的に決め付けている節がありました。確かに、そうではあるのですが、なぜか、ページをめくるうちに、私も曽根に対する憎悪を抱き、主人公に共感し、応援している自分の心があることに気づきました。「殺人を応援するなんて、どうかしている」と思いながら…。しかし、やはり間違いでした。主人公は自分の幸せのために、家族の幸せのために、犠牲を払ってでも行動する人物ですが、結局そのやさしさが、自分を追い込み、家族を別の意味で悲しませる皮肉な結果となってしまったのだと思います。人を殺すことは、たとえ悪でなかったとしても、報われることはないんだな、と痛感しました。 | ||||
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せつなくて、哀しかった。1度踏み込んだらもう2度と元には戻れない。誰かと触れ合っていても埋められない秀一の孤独が、読んでいて痛かった。 | ||||
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ぼくがいままで読んだ小説、いや全てにおいてこれが一番です。 | ||||
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家族を守る為に、殺人を犯そうとする主人公。人に気づかれずに、いかに実行するか。巧みな心理描写と緊迫した展開に、読者はひきこまれる。少年に肩入れしたくなる人は多いだろう。大義名分を掲げていた少年だったが、話が進むにつれて己の保身で頭がいっぱいになる。周りの事が見えなくなり、ひたすら前にだけ進もうとする。その様は恐ろしいとも、また痛々しいとも感じた。本当に殺人以外手段はないのか?助けてくれる人間はいないのだろうか?残念だったのは、文中で説明が不足している箇所が幾つかあった事。詳しい物語の背景がわかれば、もっと話を堪能できた事だろう。 | ||||
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