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青の炎
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青の炎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全347件 241~260 13/18ページ
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小説を読んで初めて泣きました。心に届きましたよ貴志さん!(ToT) | ||||
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正しくこの主人公と同年齢(現代文や古典などの授業も同じ)に読み、他作品を全て読んでいても素晴らしいと感じました。分野別に考えている方もいらっしゃいますが、この作品は家族や恋人、己の命運やなんかを度外視せずには成らない結末と、そこへ向かうまでの高校生活という土台の均衡とを非常にうまく描いたものだという点では無二です。 私は入浴以外は常に音楽を聴き、またそれを厳選する質で、この本のために選んだのはthe eaglesのdesperadoとtake it to the limitでした。とりわけ相応しい詞なくして満足しない感動が、この本にはぴったりだと告げました。是非お試しを。 文学ではない。それでも読まずにいれば、貴方の思春期、人生の今後は間違いなく損すると思います。長生きが人生ではないと知ることが出来ます、この作品で。 | ||||
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文章も上手く、一気に読ませてくれ、また手に汗握るハラハラ・ドキドキ感も十分味わうことができる。読んで損はしないと思うが…。 しかしどうにも物足りなさが残ってしまう。それはなぜかと考えたが、それはおそらく、高校生が"正義"のために殺人を犯すというストーリーにおいて、犯人である高校生があまりにも健全で好人物に描かれていることに尽きるような気がした。 主人公が殺人やむなし、と決意するに至る過程はそれなりには説得力を持たせてはいるが、もっと少年の闇の部分を描いてほしかった。爽やかで好人物な高校生が正義のためだけに殺人っていうのが、ねえ…リアルさを欠いて減点となりました。 | ||||
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だからどんなに大切な家族の為を思っての殺人でも 殺すしかしか方法がなかったとしても 警察は見逃してはくれない。 たとえ殺した相手が母と妹、そして秀一自身をも苦しめる 母の10年前別れた再婚相手であっても。 正義の存在は人の心のなかだけなのか… だからやりすぎだったのだろうか、2回目の殺人の目撃者である 元親友を殺すのは。 自分以外の大切な人を守るためにできる事、それは殺人でないほうが 良いに決まっている。しかし他に方法がない場合はどうすれば良いのだろう。 殺人はいけない事は判っている、だがこの本を読むと どんな場合でも正義が正義として最後まで通ることはないのだろうと思い辛くなる。 | ||||
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この作品には表と裏、二つの楽しみ方があります。 一つ目は、巧みな心理描写による、主人公による切ない犯罪計画。 これが表です この件に関しては、他の方が語りつくしておられるようなので割愛いたします。 肝心なのは二つ目。 何人かの方が仰られているように、主人公が垣間見せる自己陶酔。 これが裏です。 そもそも勉学にどれだけ励むかは、当人の知識欲しだいで大きく異なってきます。 今レビューを書き連ねている私と、今このレビューを呼んでいるモニターの前の皆様。 それぞれ知識欲の大小はかわってくるでしょう。 話を戻します。 では、この青の炎の主人公に関しては如何でしょうか。 正直、こんな高校生いねぇよ、と思わずツッコミたくなるほどの秀才っぷりです。 作中からも見れる通り、彼の知識欲はかなりのものなのでしょう。 と同時に、それに見合った知識を持ち合わせているとなれば、それを見せてやりたい。 すなわち顕示欲が生まれてくるはずです。 これこそが彼の唯一見せる未熟さであり、「青さ」なのでしょう。 顕示欲はその内「完全犯罪」という形で結論を迎え、 彼の家にかの悪の元凶がやってくるわけです。 この青さに失望した方もおられるようですが、私は逆にその「青さ」に惹かれてしまいました。 完全なようで未完全。そんな主人公に気付くと、よりいっそう物語に深みが増すことでしょう。 | ||||
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正直、変だと思われるかもしれないが、凄く綺麗な作品に感じた。 殺人ながら全くそう言うグロいシーンも無く、 主人公の葛藤と心情を繊細ながらも大胆に書かれていたと思う。 でも、何処か複雑で、謎めいた所もあった。 活字では書ききれない物語。枠に納まらない。 優しさ故に、彼は人を殺めることになった。 それは一体、どの様な気持ちだったのだろうか。 そしてその殺人がバレたから、過ちがあったから、 またその過ちが繰り返されてゆく。そして自らの人生を、 家族の人生をぶち壊しにしてしまった。自分が良かれとした事が、 逆に最悪の結果となってしまった。 あぁ、何て切ないのだろう。思わず涙が溢れた。 その後は私の愛読として一ヶ月に一回は読んでいます。 | ||||
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湘南を舞台にした青春小説として読んだ。 高校二年生の主人公、櫛森秀一と、彼の友人や恋人とのふれ合いが、 その年代にしか判らないような、みずみずしいタッチで書かれている。 窪田僚が書いていた青春小説のようだった。 そんな主人公が、突然の闖入者のため完全犯罪を目論む。 その動機は、私利私欲では無く、純粋に家族のためを思っての事である。 英語や国語、数学物理など教科書からの題材や、龍恋の鐘等、小道具 の使い方が上手い。 ただ、ミステリーとしては、事件を追う刑事側の視点が無いのが物足りない。 勿論作者は犯罪を犯す少年の心理を書きたかったのだろうが、倒叙物では 刑事側が事件の矛盾点に着目し、謎を解明して行く過程も重要な見せ場 であると思う。 それに、大人の目で見ると、主人公の行動は動機が純粋とは言え、未熟な、 ケツの青い少年が、思い込みで一人突っ走ってしまったようにも思える。 やはり青春小説として読むべきである。 それも、読み手の感性が新鮮なうちに。 | ||||
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私はもともと、罪を犯した側が主人公となる物語が好きなのですが、 その中でもこの話は非常に読み応えがあったように思います。 主人公の櫛森秀一は、何でもこなせる優等生。 母と妹と3人で幸せな生活を送るも、 母が以前結婚していた曽根という男が突然現れ、 家に居座り、我が物顔で傍若無人な態度をとります。 警察も法律も助けてはくれない状況で、 いつ終わるとも分からないこの悪夢のような現状に絶望した櫛森少年は、 完全犯罪を決行することで家族を助けようと思い立ちます。。 最初から最後まで息を抜けない展開で、 終盤などの警察とのやり取りはかなり緊張します。 福原紀子とのラブストーリーも良い息抜きになっていると感じます。 貴志祐介さんの作品は初めて読んだのですが、 読みやすいし心理描写もうまい。他の作品も読んでみようと思いました。 ぜひ読んでみてください!! | ||||
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映画の後、すぐに原作を読みました。 どちらのほうがということもなく、 どちらもすばらしかった。 ただ、原作の方が長いだけあって、秀一の青春が書き込まれていて、 そのはかなさ、切なさが読後に蘇り、さらに辛い思いをしました。 人生には思い通りにならないことはたくさんあり、 そういう時の選択肢はさまざまあるであろうに、 秀一の人生はなぜ、こんな結果にしかならなかったのか。 家族も友人も周囲には味方がたくさんいたのに、 どうして彼一人こんな重責を背負うことになってしまったのか。 若かったからこその行動と言われるであろうけれど、 17歳という年齢のもつべき以上の責務を果たそうとした、秀一。 その責任感と正義感は賞賛に値するものであろうが、 その犯してしまった罪は、自分でも許しがたいものであったと思われ、 彼のとった最後の選択は、彼の家族に対する愛そのものでした。 読後に何日も何日も秀一のことを考える日が続きました。 それほど私に影響を与えた1冊です。 | ||||
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本書にのめり込むことができなかった。 確かに母親・妹までもが野獣の餌食にならんとするのを守るための行動かもしれないが、むしろ知能が高く自分の能力を過信した自己中心的少年のどうにもならない状況を脱するためという言い訳に基づくエゴであるような気がしてならない。 本当に売れいているならむしろ衝動的であったのでは? 自己陶酔についていけなかったのが敗因だ。 | ||||
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他の小説でも、もちろんそうなんですが、客観的に内容を見るとどうしてもこの主人公がおかしな人物に見えてしまう。個性と言う意味では正解かもしれませんが、やはり言動のズレが所々にあったりと少し興ざめしてしまうのも否めません。ただ私の場合、この主人公にかなり感情移入できたのでそれほど気にはしませんでしたが。 主人公の心情の根の部分、憎悪、嫌悪、憎しみそれが強調されていて良い意味でも悪い意味でもそれだけの部分に頼りすぎかなと感じました。また身分が学生と言う部分でのリアルティはかなりのものだと思したが、少し難しい言葉を無理くり並べていった感じもまた、否めません。 犯行を催す以前から覚悟していたのにもかかわらずに、殺人を重ね、日々加速していく殺人と言う罪、そして事実の重み、それにもがみ苦しむあたりはいくら秀才とはいえ感性豊かな高校生ですね。あの辺もまたリアリティがありました。 私も主人公が言ってた、殺人者側の観点で書いてある小説を好んで読むのですが大体そのジャンルにはある一つの常識が付きまとってきます。しかしこの小説には黒い家、天使の囀り、などにも見られた貴志氏独自の常識が主観となっています。見方によってはそれは歪なものかも知れませんがそれが彼のサイコリズムではないでしょうか。 まぁそれを否定したら小説なんて読めませんけどね。 | ||||
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家族のために完全犯罪を目指す高校生が主人公です. 家族を守るために殺人を計画し,家族を好奇の目にさらさないために完全犯罪を目指す. そんな少年の殺人に至るまでから決行後の心情が描かれています. 感情を出すなと自分に言い聞かせ, それでもハイになったり鬱になったりし, なにかが違っていればよかったのにと考える.. 殺人は短絡的な発想で,決して許されることではないけれど, つい主人公を応援したくなりました. 完全犯罪がテーマの本ですが,切ないです. | ||||
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黒い家以降から貴志祐介作品は必ず買うようにしており、青の炎も発売直後に買った。 金銭強要に加え強姦まがいの肉体関係を迫られる母。法的にも社会的にも八方塞。 そして鬼畜の魔の手が妹に及ぼうとした時、家族を守るための完全犯罪が実行される・・・・ 読後、本当に胸を締め付けられるようだった。秀一の怒り、憎しみ、悲しみが手に取るように分かった ・・・・・ハズだった。 しかし、同じく読後の友人の感想を聞いてみると、どうもそんな単純な話ではないようだ。 友人の指摘は、同級生石岡に、家族をガス抜き代わりに襲うようそそのかしたり、曾根抹殺計画より前に殺人の 文献収集を趣味にしたりと、秀一に『家族を守るため苦悩する少年』と『うがった倫理観を持つ“中二病”』の 二面性があるのでは?というものだった。 確かに母と妹を守るために奔走する姿と、独特の価値観を披露したり、石岡や社会を露骨に見下ろしたりする姿とで 明らかな描写の違いがあり、読みながら首をかしげた。宣伝文句に使われた『せつない殺人者』と符合しない。 後半、石岡が秀一に言い放った「親切そうにして見下していた」こそ、彼の本性を見透かした、的を射る 発言だったのではないだろうか。 犯罪者視点の作品で『同情されやすい悲しき罪人』を作りあげるのは、非常に簡単だと思う。 しかし本書は、意図的としか思えないほど、完全犯罪の正当性(読者による同情)を疑問視せざる得ない 主人公の負の面が浮かび上がってくるように描かれている。 結局、この殺意はどこから湧いたものだったのか?純粋に家族を救済するためだったのか? 「不幸な少年が仕方なく殺人を犯しました。かわいそうですね。」では終わらせなかった作者の意図が よく分かりませんでした。ある意味、純粋な悲しき殺人者よりリアリティがありましたが。 | ||||
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いかなる理由があろうとも、殺人は厳罰をもって裁かれるべき罪であることは疑いがありません。しかし家族を救うためにそれを犯した秀一がその報いを受けることが哀れでならず、なんとか都合良くハッピーエンドにならないものかと思いつつ頁を繰りました。秀一が重要参考人として警察に尋問されるシーンは、息詰まる緊張感があります。 大人の私の目から見れば、未熟な青年ならではの秀一の身勝手さも目に付きます。ある重要なアイテムを託された紀子は今後良心の呵責に苛まれはしないでしょうか。大型トラックのドライバーは人生に重い十字架を背負うことになるでしょう。そして秀一を信用した山本警部補は、職責を問われることになるのは間違いないでしょう。しかし青春時代とはきっとこんなふうに身勝手で、やたらめったら周りに迷惑をかけるものなのでしょう。 この小説の最終章は、最後の一行までほんとうに美しいです。 | ||||
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「黒い家」「天使の囀り」「クリムゾンの迷宮」と大好きな作者の本なので 買ってみましたが。。。 今回は主人公が高校生ということもあってかひねりはありません 殺しのために色々道具を買い揃えますが、殺しに至る動機も短絡的 「他に道はなかったのかい!」と突っ込みたくなりました 主人公に感情移入できるかどうかがこの作品の評価が分かれるところでしょう | ||||
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この本、結構前に読んだんですけど、本当に泣いたのは後にも先にもこの本しかありません。 序盤は殺人の動機。ここで、殺人も止むなし!と、主人公に共感してしまう。次に、完全犯罪への孤独な戦い。そして殺人。主人公の緊張感が伝わってきます。次に罪悪感。だったかな?本当に殺人をすると、こんな感情に襲われるんだろうな〜って感じで怖いです。 第二の殺人の時のあっけない程の感情も、なんとなく解る気がします。 そして刑事によって追い詰められる主人公。そして最後の選択。 物語の終盤は辛くて切なくて、もうこの先は見たくないって感じで読むのを止めようかと思った程です。 最後の一行を読み終わった後の、あの余韻は今でも忘れられません。 貴志祐介作品は全部読んでみましたが、私の中ではこれがダントツですね。 | ||||
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まるで運命づけられてきたかのように、事件の計画に執念を燃やす少年。 彼に感情移入できるかどうかで、本作が楽しめるかどうかに影響してしまうかもしれません。 それにしても、貴志先生が描く、病める悪人の描写は、相変わらず見事というしかありません。 本作は、ホラーではなく、ミステリーに位置づけられる内容ですが、悪の描写の巧みさは、本当に背筋が凍りつきそうになりました。 終盤に明かされる真実には、作者から肩透かしを食らわされたような脱力感を感じざるを得ませんでした。 しかし、少年期の有り余るエネルギーが負の方向へと放射された結果、こうした事件は、実際に起りうる話でしょう。 一味違ったミステリーを求めているというお方には、特におすすめします。 | ||||
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主人公の行動・思考を切ないと思ってしまい、主人公の 行動を肯定的に見てしまうようなストーリー展開がとても 上手だと思いました。女性として、母親として、主人公の 気持ちがとても痛々しかったです。 また女性として、主人公の頭の良さに淡い恋心を抱いたり。 貴志さんの作品の中では、この青の炎が一番お勧めです。 | ||||
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最後まで主人公の身勝手さしか感じない。 最初の殺人はまだ同情の余地がなくもないけど、本当にそれしか なかったのかといえば、ぜーんぜん!って感じ。 まぁそのくらい思いつめてしまうところが若さゆえであり この小説(映画?)の時の謳い文句であった「せつない殺人者」と いうことになるのでしょうが。最初はともかく次の事件に関しては 主人公の胸のうちに「すまない」という気持ちが少な過ぎ。 んでラスト・・・。もし事故として処理されたなら・・・ 彼の方法に巻き込まれた人がいるってことですよね。 自殺として処理されなきゃ許されねーよ、こんなの。 | ||||
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以前に買っておいたのだがなかなか読む気になれず放置しておいた。 昨日、電車の中で一時間ほどあいたので読み出したら止まらない!! 黒い家やクリムゾンの迷宮のようなぞくぞくするような描写はないものの、 主人公の秀一の思考の中に引き込まれた。 事件を解いていくほうから見た小説は多いが、事件をおこす人間の心理を 垣間見たような気がした。 映画化されて秀一はジャニーズの二ノ宮君が演じたようだが、 本を読みながら山田孝之君の雰囲気がぴったり当てはまってしまいました。 | ||||
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