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青の炎
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青の炎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全347件 201~220 11/18ページ
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黒い家で貴志ワールドに触れた私ですが、本書も読みやすい文章と先の気になる展開で、あっという間に読み終わってしまいました。作中にエロゲーやネットの話題が出て来たのには驚きます(本書の発売は20世紀) 着々と犯罪に手を染めながらも、紀子とのやりとりでは甘酸っぱい青春を描く。ストーリーの強弱がはっきりとしていて、飽きることはまったくなかったです。 | ||||
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この作品ほど、読んでいて主人公に共感できた話は読んだことがない。 一部のレビューを見ると、感情移入できない、頭が良すぎる云々書いてあるが、はっきり言わせてもらうとそういう人は「並」な人間だと思う。 社会は「異常」な人間を受け入れ難い。「並」を好むから。これが世の常だ。 故に評価は低くなると思っていたが、まさか逆とは これが皆櫛森のような高校生を受け入れてならまだしもそうじゃない(と思われる)から呆れる。 作品に関しては、内容・描写・心理・流れ…全てにおいて完璧と言える。 ただ、1つ問題点を挙げるなら、殺害方法を複雑にし過ぎたこと。 もっとシンプルな方がいい。 これは櫛森に対しても言える。 完全犯罪はシンプルな方がやり易い。 まぁ、そんなこと書いたら真似されて後々問題になってしまうかもしれないが。 | ||||
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ちょっと賢い高校生が、母親と妹のために殺人を犯すのだが、その過程が ゲームっぽい感じなので、随分とライトな小説だなというのが前半部分を 読んでの感想。 ところが二人目の殺人を犯した辺りから様相は一変する。出来れば、殺人 を犯した前の時点に戻りたいという主人公の思いに、読んでいて、物凄く 大きなやるせなさや切なさを感じ、主人公の親にでもなったかのように苦悩 してしまう。 最後はあまりにも虚しくて悲しくて、自分の心にポッカリと大きな穴が空 いてしまった。まさかここまで心が揺さぶられる小説とは思いもよらなかった。 | ||||
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社会を舐め、自分の知性を過信したナルシストが、完全犯罪の梯子を上っていく。犯罪を成し遂げ、さて梯子を降りようして、既に梯子が外されているのに気づく。その瞬間の絶望・・・。 「悪の経典」や「模倣犯」 に似た味わいの良作。梯子が外れる瞬間は鳥肌が立ちます。 | ||||
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ラストの方もけっこう面白かったんだけど、最後の最後が駄目。トラックの運転手が可哀想すぎる。ただの自己中だったみたいな終わり方になって後味が悪い。最後の2行ぐらいなんで作品の評価が落ちるほどのことでもないんだけど。 | ||||
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櫛森秀一は湘南の高校に通う17歳。 女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹と3人暮らし。 その平和な家庭を踏みにじる闖入者が現れた。 母が10年前に再婚しすぐ別れた曾根だった。 曾根は秀一の家に居座り、母の体のみならず妹にまで手を出そうとする。 警察も法律も家族の幸せを取り戻してくれない。 秀一は曾根を葬り去ることを決意する...。 曾根を葬り去るためにはどうすればいいか一人で考える秀一。 それも殺人ではなく病死や事故死に見せかけられる方法。 そしてある方法で曾根を葬り去ることに成功した秀一だが... ある同級生に曾根殺しの真実を知られてしまい弱みを握られてしまう。 そして次に秀一が考えた方法とは....。 この本は犯人の秀一の目線から書かれているので、すごく面白い。 秀一が家族を守る為に一人で悩み行動する姿は苦しい。 この話は嵐の二宮和也主演で映画化されました。 映画も小説もどちらもおススメですが、小説のほうが秀一の苦悩が詳しく描かれています。 読んでいて苦しくなりますが.....。 推理小説やミステリー系が好きな方にはぜひ読んでほしい1冊です | ||||
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主人公の殺人を倒叙形式で描いている。 主人公のおかれた状況から、主人公に感情移入できすぎてしまう。 また実在する地名を使うなど状況描写のうまさ、登場人物がが絶妙で 本当に起こったのかと思うくらいリアリティがある作品となっている。 涙なしには読めないし、人はどうして殺してはいけないのかという問いになっているような気もする。 | ||||
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この小説の読みどころは、殺人を犯した後の秀一の心理描写に尽きる。 最初の殺人は綿密な計画を立て、圧倒的な行動力で強制終了させることに成功する。しかし、友人に犯行がばれた後の主人公はそこら辺の少年犯罪の加害者のように軽い殺人を犯す。ここら辺からの秀一の不安、後悔、焦り、虚無感などの記述は、殺人の重さを深く読者に訴える。更には、秀一の家族を守るはずの行動が、結果的に家族を苦しめることになるのは皮肉的です。 主題が殺人の重さということにあるのなら、成功した作品だと思う。 | ||||
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完全犯罪完全犯罪と言っている割には、ボロが出まくり、ミスしまくり。 まあそれは置いておくとして、主人公の心理描写が素晴らしかった。切ない。 話の展開もベタで、これはこれで良い。 ストーリーはシンプルで、心理描写で読ませる。こういう本好きだ。 巻末の解説にもあったが、倒叙小説は心理描写に特化した書き方なんだな。 ただ、主人公がやたらシスコンだったのが気になった。 その傾向の原因となったエピソードが欲しかったかな。 | ||||
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自分は初ミステリー作品ということで どんなものかワクワクしながら、最後まで読みきりましたが、 ページを捲るのが止まらない!止まらない! 決して自分よがりな目的ではなく 家族の生活を脅かす異物を排除しようと決意をする秀一。 犯行を決意したときや 殺人を犯したあとの、徐々に精神が蝕まれていく描写に、とてつもなく力を注がれてらして、 驚くほどあっさりと感情移入できました。 主人公自身、何度も自問自答をくり返すシーンがあり さぞかし苦悩に苛まれたことでしょう。 ただ、紀子に対する扱いが酷くありませんか? いろいろと利用されて彼女が不憫に思えてしかたありませんでした。 | ||||
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帯にあるとおり、『こんなにもせつない殺人者がかつていただろうか』とてもせつない物語だった。 主人公の秀一はかけがえのない大切な家族を守るため、人を殺す。 自分が人殺しになったことが明るみに出ると、守るべき大切な家族に迷惑がかかり、家族を守ったことにはならない。 そこで秀一は周到な殺人計画をたて、見事計画通り実行する。これで平和な家庭を取り戻せるはずだった。 しかし悪いことはできないもので、警察、同級生に疑われ、嘘を重ね、犯罪も重ね、どうしようもないところまで追いつめられてしまう。 最後まで普通の幸せな家庭を望んだだけだったのに、犯罪を犯したばかりに物事が悪い方向にしか運ばない。 人を殺して幸せをつかむことなんてできない、と当たり前だけど考えさせられた。 それでも読めば読むほど、家族のことを一番に考える秀一に同情して応援している自分がいた。 どうして普通の幸せを願っただけなのに、こんなことになってしまうのか。 何とかしてやってくれと誰にともなく思った。 | ||||
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友人には家族を殴れと言いつつ自分は正面から挑まない主人公本当に家族の為の犯行なのか?単純な殺意を募らせた結果なのか?第一の犯行へプロセスをどう捕らえるかで、主人公の最後の責任の取り方への感想は変わってくると思う非常に面白い一冊です。再読に耐える作品だと思います。 | ||||
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貴志作品は『黒い家』に続いて二作目。『黒い家』とは違う意味で手に汗握って夢中で読み進めた。高校生という若さがもたらした悲劇。冷静に眺めれば、いかに殺人の動機が衝動的で、その道を選んだ主人公が未熟であるかがわかる。しかし、主人公の細かい心理描写、また主人公の目線が前提である上、一件目の殺人の際にはかなり主人公に感情移入していた。二件目の殺人は、一件目と同じ名目上は母と妹を守るためといいながらも、自己の保身で精一杯である。何度心の中で主人公を咎めただろうか。彼にはこの道しかなかったのだろうか。ヒロインとの交流がある故に、どうしようもなく切ない。救いのない結末ではあるが、この結末以外残されていないだろうとも思う。いかなる理由があろうとも、殺人は決して許されるものではない。完全犯罪などあり得ない。読後の余韻は何とも言えないやりきれなさが残った。映画版はキャスティングにやや疑問も感じるが機会があれば一度観ようと思う。 | ||||
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ドストエフスキー『罪と罰』のラスコーリニコフの現代版とは到底言えない。もちろん作者はドストエフスキー的なるものをはなから書こうとしたのではないであろうが(もしそうならそれは無謀というものである)、そこここにドストエフスキーの影響を感じる。結果的に『罪と罰』のソーニャのような存在がいないのだが、それゆえの結末の救いのなさ、物語としての安易な収束の仕方はどうしようもない。冗舌なほど物理学的な説明にいたずらに紙幅をさかれていることと、主人公の心理描写がきわめて中途半端いや、単純化すぎるため、感情移入できず、飛ばし読みをしてもいいような箇所が随所に見受けられた。最後まで読みとおすことがしんどい本だった。突っ込み所は枚挙にいとまがないが、一つあげるなら、憎悪の対象としての義父の描き方があまりにもあっっさりしすぎである。主人公が義父を殺す必然性が伝わってこない。 | ||||
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主人公の人格描出にブレがあるような印象を受けた。まず脇を固める紀子や友人や、被害者となった元親友への友情、日常生活での生活態度や思考はごく普通に映る。ところが殺人に関するパートでは、血も涙も無い人間になる。気持ちの中に入っていけない怜悧さがある。高校生が計画的な完全犯罪を目論むという筋立ては、単なる未成熟から来る短絡とは読めない。が、その二面性のギャップが明確に示されていない。少年のパーソナリティに関して、読後感にいまひとつ呑みこめないものが残った。A:連続殺人を犯した少年が未成熟だったため人を殺めるという行為についての抑制がきかなかった。B:少年の家族を護るという大義名分があった。これらAとBが少年の殺人を読み手に違和感無く受け入れさせるための十分な素地になると書き手は考えていたのだろう。だが、これだけではまだ不十分ではないか。二つの殺人へと至る少年の思考経路は明らかに異常だが、それを異常なものであると考える、第三者的な視点が必要なのではないか。そうすることで、プロットはより複雑なものにならざるをえないが、本稿は、流れがあまりにも直線的で不自然だと思う。また、末期がんになって娘に会いに来たという父親が、後からがんに罹っていたということが判明したという設定。作為が濃厚で、違和感が残る。もっとも、警察の追い込み、そのパートでの少年の心理描写等、読みごたえはあった。 | ||||
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批判を書いている方が意外と多いことに驚きましたが、私はこの小説に強い衝撃を受けたと同時に感動しました。 もし自分が秀一と同じ立場になった時、私が殺人という手段をとることはおそらくありません。 心を憎しみで満たし、緻密な殺人計画を練る秀一に少なからず引き込まれました。 それは恐ろしさではなく好奇心と言った方が妥当でしょう。 秀一が義父を殺す際の描写が印象的です。 映画で見た時には思わず目を反らしてしまいました。 また秀一は友人である拓也に弱味を握られたため、彼を殺し罪を重ねてしまいます。 人間は一度過ちを犯すと、時にまた同じ過ちを繰り返してしまう。 取り返しのつかないことをしてしまったと気付く頃にはもう遅いのです。 この本は私に少なからず影響を与えてくれました。 初めて読んだ、殺人者側の気持ちが著された本でした。 おそらく一生印象に残り続ける作品となることでしょう。 秀一が最後、ハンドルを切ってトラックへ突っ込んで行く場面には思わず涙が溢れました。 | ||||
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全てにおいて現実離れした感あり。家庭を思うならバイトしたお金でまずお母さんを助けてあげたら? | ||||
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第一〜二の殺害行為に至る経緯(気持ち云々ではなく、行動)は読み応えがあるものの、それ以外はちょっと。 高校生でアル中、世の中を全て分かっていて自分は人とは違う・・・という常に優位に立った物の見方、同級生には当人達が困惑するような渾名ばかりを付け、曾根には(バット有りでも)殴りかかる事が出来ないくせに、反撃してこないと分かっている同級生には柔道技をかけまくり。 人がイラッとするような事は平気で言ったりやったりするくせに、自分がチクリとやられるとやり返さずにはいられない。 砂浜のゴミ捨て場を見て嫌悪感を抱くも、自分も平気で増水した川や砂浜にゴミを投棄。 また、ヒロインを洗脳実験や証拠隠匿に使ったり(とても可哀想です)、親友を家庭内暴力へけしかけたり邪魔になると殺すという点は、兎に角狡猾で自分の事しか考えてません。 少年法を視野に入れての殺害計画というのも、性質が悪いです。 という訳で、主人公に全く魅力を感じない(寧ろ嫌悪感を抱く)ので、感情移入は出来ません。 よって、感動なんてしませんでした。 普段から優しくて思いやりのある真面目な主人公なら、もっと気持ちが入ったかもしれませんが。 家族の事を考えているようで、結局は自分の事しか考えていませんでした。というオチ。 因みに、他の方も指摘している様に、主人公がブルジョワ過ぎるのが不思議でした。 いくら深夜とはいえ、高校生の週1〜2のバイトじゃ、あんなに稼げませんよね(笑) | ||||
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最初は、主人公の高校生が「絶対にありえないくらいに頭が良くて博学で大人びていて完璧」だと思いましたが、最終的に「ありえないくらいに幼稚で頭が悪い」(動機、下調べ、方法、手際すべてにおいて)ことが分かりました。それが現代の高校生のリアリティと言えばそうなのかもしれませんが、ちょっとギャップが不自然すぎるかなぁと思いました。なので読後感はスッキリしません。この作家さんは「クリムゾン」しか読んだことはありませんが、ドキドキしながら読ませる展開はどちらも秀逸ですが、作品としては「クリムゾン」のほうがよかったと思います。ホラーは苦手なので「黒い家」や「天使の囀り」は避けてます。 | ||||
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リアリティーの追求かな?●台詞の日本語が不自然すぎ●ここまで文学に精通した学生って…●主人公の家庭環境と性格が全くマッチしない個人的に『ひぐらしなく頃に(祟り殺し)』方がしっかりしてた | ||||
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