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青の炎



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【この小説が収録されている参考書籍】
青の炎
青の炎 (角川文庫)

青の炎の評価: 4.12/5点 レビュー 347件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全347件 221~240 12/18ページ
No.127:
(3pt)

真のヒロインって実は妹?

 当初事前チェックでは感動もの? 的な売りを信じすぎたことが最後まで尾を引く結果になってしまいましたが…。
 ストーリとしては愛するものを守る為少年が犯罪に手を染めていく話なのですが、中盤までは主人公とともにハラハラしたり一緒に怒ったり一体となってサクサク読んでいけましたが、終盤に向けてからは主人公が一体となった自分の心から離れていき、読むこと自体が苦行と錯覚するぐらいきつかった…。
 結論として どうしてこうなったか考えさせられる、後悔という負の感情で読者の心をかき乱す、読んだ後半日は作中の余韻が抜けない  など本を娯楽として考えるなら殺人者をここまでリアルに表現し、緊張や苦しみを伝えきった本は凄いです。
 残念でならないのは妹のシナリオをもっと増やして欲しかった…。この作品で一番主人公の大儀の中心にいるはずの人物であり、最後登場人物の中で一番苦しみ続ける人だから…
 
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.126:
(4pt)

防げた筈の悲劇

主人公について傲慢で未熟と声が上がっています。
犯行に至るまでの心の動きも、やはり短絡的です。
未熟ゆえにケアレスミスを連発し、追いつめられた末のあのラストですし。
私もそう思いますが、そもそも母が曾根に対し毅然とした態度を取ってさえいれば
こんなことにはならなかったのでは。
DVの後遺症で、脅されたらうまく頭が働かなくなったのかもしれません。
でも、「子供のことで脅され耐える私」の姿に酔っているように見えるのです。
その脅迫内容すら、いつか子供が自分で乗り越えなくてはいけない内容。
子供の為と思って耐えているようですが、母が傷つけられる姿を見ても子供は傷つきます。
真の悲劇の原因は、この母親なのではないでしょうか……
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.125:
(5pt)

櫛森落ち着け

主人公、母、妹の円満だった家庭に、母の別れた再婚相手である、ヘビー級の体躯を誇る屑(主人公に言わせるならば)が居候を始める。
そして、屑により家庭の平穏は乱され、主人公は証拠を残さずにこの暴君を葬り去る計画を立てる・・。
まだ夜が明けない時間帯に読み終えたわけだが、明らかなミスであったろう。
このやりきれなさ、虚脱感・・凹むねこれは。
厚みのある読ませる文章は本作でも健在で、物語の中盤以降は主人公を取り巻く状況が変化を見せるが、彼の心理描写が秀逸。
また、殺害方法についての細微にわたる丁寧な説明は、まさに貴志氏と言ったところか。
終始退屈せずに読めたが、殺害方法が巧妙で、高校生離れした卓越した才知の持ち主である主人公にリアリティを感じず、また一方で、簡単に殺害に走ってしまう早計さには、いささか呆れてしまった。他に方法はありそうなものだが・・。
そんなわけで、主人公には完全に肩入れすることはできなかったが、ラストの紀子の台詞に心揺さぶられ、妹は全体的に可愛く、純粋に楽しめたから満足。読後は悄然としちゃったけど満足。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.124:
(5pt)

確かに10代の人に読んで頂きたい

まず、自分は10代の少年ではありませんが
読んでいて、そして読み終えて
ちょっと涙腺が緩んでしまいました、、、
最初に平穏な家族(母と妹)を脅かす母の元旦那を
殺人という短絡的な考え方で、想像で満足せず
しかも完全犯罪を企み、実行してしまうトコロなど
ちょっとムリあるだろ!と思うかも知れませんが、、、
確かに、客観的に見ると、動機があまりに陳腐。
他にも方法はあるだろ、、、とツッコミが入ると思うかも知れませんが
人間は本当にトラブルに直面した時、真に悩んでいる事柄であればあるほど
人にはなかなか打ち明けられないものでしょうね。
作中では勇気を振り絞り弁護士に相談するも、それが解決に導かないと分かれば
なおさら短絡的な解決方法が脳裏に浮かび、遂に実行を決意する、、、
そして完璧に計画していた犯罪が破綻した時、主人公の心は
もう正常な思考ではなくなっていき、、、、
読んでいて思ったのは、この主人公には正義などなにもありません、、、
あるのは常に自己中心的な考え方と他者を見下し、外見は笑っていても
心の中ではバカにしている傲慢さが読んでて伝わってきました。
作中ではしきりに母と、妹の為だ、、、と自答するが
常にあるのは己の保身。人を殺してもクズなら許される。
そして、同級生に普通に接していても、心の中で見下している
傲慢さ、、、
この主人公こそ10代の孤独な少年にある心の闇だと思いました。
誰にでもある少年の心ではなく、孤独な少年にある特有の闇なのかなと解釈しました。
学校では成績優秀、他者に何の関心も示さず、点数と自己の能力向上に努める
成績優秀者。
きっと、社会に出たら出世しか目に入らず、他人を蹴落とすのに忙しい日々に
給料明細の数字を増やす事が己の価値を上げると言うような大人になっていたでしょう、、、
彼女と出会っていなければ、、、、、
本作で涙がでるのは、彼女の存在が余りにも大きいからです。
おそらく、紀子がいなかったらこの作品の評価は大いに変わっていたでしょう。
彼女の恋心があったからこそ、序盤では他者に無関心で傲慢な主人公も
後半では所々変わってきた心情が伝わってきます。
今は社会人となり毎日仕事で忙殺されてるような10代の頃、誰しも経験したような淡い思いを
忘れてしまった大人にも是非読んでほしいトコロでもあります。
やがて主人公の犯した罪と彼女の恋心が事件と知らず知らずに
リンクしていき、そして結末には、、、、、
泣けます。本当に、、、
単純に完全犯罪を目論んだって最後は捕まるんだろ、、、と予想して読んでる人は
言い意味で裏切られると思います。
少年の心をいつまでも忘れない大人にもオススメしたいです。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.123:
(1pt)

設定が甘い

小説の出来としてレベルは高いかもしれないが、主人公の性格・心理・言動の面で、幾つも浅はかさを感じた。
決して、著者の落ち度と言うわけではない。むしろこれは著者の意図通りなのかもしれない。
おそらく、周囲やメディアの評価が的外れだったのだろう。
主人公は恐ろしく短絡的・身勝手な犯行をし、自己陶酔的な部分を感じる。
まあそれが若さだといわれれば、仕方が無いが。
「殺人」という一線を乗り越えるわりに、主人公の心の葛藤が軽薄な気がした。
家族の為を考えるからこそ、殺人という手段は選ばないはずではないのか?
結局は、自分自身の苦しみを終わらせたに過ぎない。
最後の自殺も、自身の都合で他者を巻き込んでいる。その点についての呵責も描写もない。
事故を起こさせられた、車の運転手やその家族の事など微塵も考えていない。
目先の事ばかりに囚われた、主観的で身勝手な行動が終始続いていると思う。
また、同級生や周囲に対する見方が冷淡である。
よほど自分に自身があるのか、傲慢さすら感じなくも無い。
少年犯罪を批判していた主人公が、自ら犯罪を犯す、というのも矛盾している。
読む価値はあるかもしれないが、おススメとはいえない。
この犯罪を美化する人々に、嫌気が差してしまう。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.122:
(5pt)

精緻でリアリティのある殺人犯の心理描写

 実際に殺人か、それに近い重大犯罪を実行しなければ不可能と思われるような、精緻でリアリティのある主人公の心理描写に、興味の大半が引き付けられました。特に、実行直後から始まる、「いつ罪が暴かれるか」という焦燥と不安の中での生活。ひょっとして貴志さん、やっちゃったんじゃないかと思えるほどです。
 「青の炎」、「黒い家」、「クリムゾンの迷宮」という、タイトルに色が付いている3作品は、いずれも貴志作品の中では、人気が高いようです。
 舞台は江ノ島・鎌倉を中心としています。大阪生まれで大学も関西だった著者は、外海と直結するこの湘南に憧憬を抱いていたのでしょうか。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.121:
(5pt)

ドブノ炎

 作者はあいかわらず最高である。
 しかし、この本を高校生の時に読んでおきたかった。そうすれば、もっとドブエボリューションできた。 
 しかしこの主人公はかっこいい。高校生でありながら、エロゲーの素晴らしさを理解し、Z会の勉強をがんばり、バイトをし、酒を楽しむ。尊敬できるぞ。
 だがリアルのゆとり化する高校生たちとはあまりにもイメージがかけ離れているため、そこがドブくそ的な違和感を感じずにはいられない。
 最後のシーンは賛否両論であろうが、読み終えたとき体をドブねこが駆け巡るであろう。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.120:
(5pt)

青春という言葉の意味

何年前だろうか筆者の「黒い家」が発売されてすぐ偶々読んだ。
保険会社社員が知り合った家で巻き込まれたどうしようもない災厄からひたすら自分を守るドラマだった。
不気味で不格好で、どうしようもなく気持ち悪い読後感が残った。
本作発売と平積みされているのを観て気持ち悪い想いをぶり返したのだが手は本を握ってレジに向かっていた。
最近、久しぶりに読み返してみた。
初めて読んだ時は逃げることの出来ない不条理から逃げること「黒い家」と一緒だなァテーマが。という印象から何かを思うと言うことがなかった。
今回は逃げる事をやめ復讐に切り替えた辺りから爽快とは言えないワクワク感がもたげてきた。そして事を終えラスト坂を自転車で全速力で駆け下り目の前に写る江ノ島そばの国道を走るトラックの群れという主人公目線の終わり方。
非常に辛く哀しいものだった。
哀しい終わり方のドラマなんてたくさんある。
恋人を病気や事故で失う、主人公がなすべき事を終えて死ぬ、奮闘虚しくやっぱり悪が勝った。そういった様々な哀しいラストの中でも非常に爽やかで、でも「他にも道はあるだろう」と思わずには居られなかった。
主人公が余りにも若く、強く、孤独にすら耐えうる人間だからこそ流れていくストーリーならばこのラストも必然なのだろう。
こんな青春、「青の炎」というタイトルでくくっても哀しすぎる。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.119:
(3pt)

感想でおっさんかガキかわかる

 他のレビューで書かれている方いますが、主人公が「単に不運に追い詰められた純粋な少年」でなく「中二病」を感じさせる部分が多々あるんですね。 
 ある程度社会経験を積んだ人間ならば主人公のこういう部分が鼻について感情移入できなくなり読後感にイヤーな物が残るのも否めないでしょう。酷い言葉で言ってしまえば
「自らの才気に溺れた主人公が勝手に先走って自爆」
それ以上でもそれ以下でもなくなってしまうんですね。
逆に言えば、この本を読んで「涙が止まらない」「感動」という人はまだ感性が若いといえるのではないかな。 私はまあ、おっさんですから。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.118:
(1pt)

もっとリアルを

 正直、好きではない。
 理由は色々あるが、一番大きいのは主人公の行動原理があまりにステレオタイプで、なおかつそれに伴う心理の推移が硬直的な点だ。高校生という設定を考えてももっと細かい揺れや振れ幅があるはずだと思うが。一人称に近い視点から犯罪の手法がやたらに詳細に書き込まれているせいかもしれないが、多少の懊悩はあるにしろ全体として事務的に淡々と行動しているような印象を受けてしまう。「殺人」という心理的には最大限高いはずの垣根を、あまりにあっさり越えてしまっている気がする。友人たちに対するやり口も、可愛げのかけらもなくてなんだか気持ちが悪い。要するにリアルが足りないのだ。
 もう一つ大きな理由として、紀子の存在があまり生きていないということがある。主人公の行動や心理に対する影響が弱すぎる気がする。さらに言うと二人の恋愛にまつわる描写から切なさも初々しさも感じることができない…これは私の感受性の問題かもしれないが。とにかく主人公も紀子も人間臭さが足りず、だから魅力が足りない。
 内容とは関係ないが、私の買った文庫本の帯がこの本を「10代のうちに読んでおきたいこの1冊」とうたっているのが、心底謎だ。どのあたりが10代に読んでほしい部分だったんだろう…?
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.117:
(5pt)

あの終わり方はダメ

読んでる内にどうやって終わらせるのかと思ってたけど、まさかあの終わらせ方をするのか。
でもそれは無理やろって場面もあるけど、そこは小説ということで。
犯行の計画・準備・実行を読んでしまって分かってるので、警察の推理・分析はなんかなーと思ってしまった。
貴志氏の作品で文庫化されているのは全部読みましたけど、全部おもしろい。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.116:
(2pt)

期待ハズレ

映画化もされ、レビュー等を見ても評価が高いので、期待して読んだが期待外れだった。
殺人の動機が短絡的で浅はか。これのどこが切ない殺人者なんだろ?
利己的で自己中な主人公には全く感情移入できない。
頭脳明晰設定で、凝った殺害トリックを考える主人公だが、犯行の露見は主人公のケアレスミスばかりで「馬鹿かコイツ」と思ってしまう。
ラストも後味悪い。
単純に主人公は「ヤナ奴」だ。
彼女?の女が鼻に付いた。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.115:
(3pt)

基本的にはよく出来ているが、突っ込みどころも多い。

そもそもこれはミステリーなのだろうか?
倒叙ミステリーの傑作と言われているが、主人公である少年の犯行の詳細は全て一人称視点で記述されており、読者が推理する要素は何も無い。
これといって“探偵役”との緊迫した駆け引きがあるわけでもなく。
これをミステリーと言うのには疑問を覚えざるを得ない。
青春物の要素を持ったサスペンスとして分類するのが妥当だろう。
肝心の内容であるが、基本的にはよく出来ている。
ラストの余韻溢れる描写も秀逸だとは思う。
しかし、今ひとつ主人公に感情移入が出来ない。
その理由は、第一に主人公の頭が良すぎる&行動力がありすぎること。
偽装工作に使ったトリックや、その下準備の際の行動は、普通の高校生ならまず無理。大学生でも厳しいだろう。
主人公が「こんな高校生いないだろう!」と思ってしまうほどに、余りに完璧超人すぎて、現実味が薄くなってしまっている。
第二に、偽装工作の方法にやや無理があること。
エンターテインメント小説としてのインパクトを重視したのか、殺人を隠蔽するための方法がやや非現実的である。普通なら、殺人自体の隠蔽を選択するだろうし、あれほどまでに凝った偽装工作を施すには説得力が欠けている。
青春小説としての要素も加えたかったのだろうが、無駄に長い性描写も必要とは思えなかった。
同じ作者の作品なら、「黒い家」の方が遥かに出来は良い。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.114:
(3pt)

説得力に欠ける・・・まぁでもそんなもんか。

なんだろう、僕はこれを読んでいて、もの凄く虚しくなる訳だが、、、何故か?と理由を考え
た時、きっとこの青年像に共感できないからだろう。
思うにこの軽薄さっていうのは、ここ20年の時代の流れに則した最も今風の青年なんだろう。
既成の価値観をすべてぶち壊して、ただ前進するだけの時代。それゆえ過多、暴走気味な
価値観が蔓延した訳だが、まさにそれを如実に表現してるのかなと?あとがきでも最近の若者
に取材もしたという事だったし、、、
大体、これを一つの推理、ミステリ小説と読む場合、あまりにポカが多いし、むしろその前に
なんでこの段階で、そんな方向へ考えが巡るのかが理解できなさすぎるんだよなぁ。
だから、半ばね開いた口がふさがらず、ふ〜んって感じの前半、中盤だが、さすがに貴志祐介
の筆力はすごくて後半では目頭に熱いものがこみ上げることもある。ラストの描き方は本当に
巧くて、そこは素直に凄いといえる。
でもきっと、考えてみれば、共感できるのは今だけの気もした。なんというか時代が変われば
描き方が変わるのも当然だが、時代の流れが逼迫してきた時、つまり20年後ぐらいにこれを
再読すれば、いい意味でここまで陳腐で滑稽なものはないと感じるだろう。そうあるべきだが
・・・。
文庫版の方には佐野洋さんが解説書いてるが、なんとも皮肉に松本清張を例に出して、推理
小説の倒叙形式について解説してるが、結局、清張の小説に出てくる殺人犯ってのは、本作
の主人公、櫛森秀一とは真反対のタイプなんだよね。それは本作の「こころ」の章に出てくる
夏目漱石のこころを読んだ時の秀一の浅い解釈が全てを物語ってました。
それが仮に、新しい倒叙ものだといいはっても、あまりに中途半端だし、総じて説得力に欠け
るんですよね。
でも他の方のレビューを読んでて、あぁそうかと思ったのは、やっぱりコレは今の同年代の
若者が読めば共感できる部分も多いのかな?ということでした。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.113:
(5pt)

愛する家族のために、決死の完全犯罪に挑む少年。そして、完璧な結末。

まずしいながらも、幸せな家族に突如あらわれる異分子。母を妹を守るために完全犯罪に挑み殺人を犯すが、少しずつほころび始める。そして、証拠隠滅のための不完全な第2の殺人をおかし、追いつめられた少年のとる最後の手段は・・・。主人公の家族を思う必死さや殺人を犯すまでにいたる心情、一度罪を犯してしまったあと追いつめられていく過程が緻密に描かれていて、衝撃のラストに涙してしまいます.ホラー以外でもすばらしい才能を発揮する貴志祐介さんの傑作の一つだと思います.
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.112:
(3pt)

凄い作品ではあるが認めたくない部分もある

テーマやタイトルを考慮に入れた作品だけあって
期待が大きかったが残念な部分が多かった。
終盤へのたたみかけは目を見張るものがあったが、
序盤に引き込まれる要素が無く途中で読むのを断念しかけました。
先ず主人公の秀一が頭が良すぎて感情移入出来ない。
殺人に到る動機があまりにも不純ではないかと思ってしまった。
細かい心理描写や設定には凄みを感じ取れたが、
リアリティーが欠けてる部分が目立ってしまったのは残念です。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.111:
(5pt)

17歳の悲しみ

純粋なままに母と妹を愛し、それゆえに手を汚してしまう秀一。
彼を追い詰める刑事が憎らしく思えるほどに、秀一側に立って感情移入していました。
完全犯罪が可能と思えるような理系的裏づけ、恋や酒に興味を抱き、自分だけの空間で過ごす時間を大切にするという17歳の等身大の姿、どれをとっても大変よくできた作品です。
貴志祐介、今後も読んでみたいと思いました。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.110:
(5pt)

眠れなくなる作品.

しばらく読書から遠ざかっていたため、"狐火の家" で貴志祐介を思い出し、今ごろになって読んだ本。
主人公の櫛森秀一にしょっぱなから感情移入し、殺人の成功を祈らざるを得なかった。けれど、話があまりにも一本道で疑問が常に残った。それは、感情移入していても残っている私の理性が鳴らしていた警鐘なのかも知れない。最後になって明かされるある事実。やはり、秀一の導き出した結論はあまりに早急過ぎたのだ。だからこそ「切ない」殺人者なのだろうと思う。
また、完全犯罪を狙っても、結局のところ綻びがいくつも出てしまい、次々と彼の目論見が崩れていく。犯罪を犯すまでのストーリーを読み進めながら、貴志祐介が撒いた悪意のこもったトラップがどこかにあるはず... という不安がやはり当たっていき、より絶望的になって行く。その綻びが決定的になった後は、もはや転げ落ちていくだけだ。
そんな、前半の完全犯罪を狙うまでの過程と、後半の、石岡の姿、警察の影に怯え、転落していく過程のいずれでも、完全に感情移入してしまっている私には激しい動悸や不安、焦燥が襲い、読み進めている何日かは夜も眠れず、どうすれば完全犯罪をなしえるか、どうすれば綻びを繕えるか、あるいは、次の章では貴志祐介が救いの手をさしのべてくれるかも知れない、などと繰り返し考えてしまうほどだった。
ラストの主人公同様、読了してやっとその絶望の中から私も解放された気がします。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.109:
(4pt)

切なすぎる結末。

読もうと思った時期にちょうど映画化されてしまい、
この一番人気の本を、後回しにしていました。
そのため読後一番の感想は、「これって貴志さんの作品??」です。
ちょっと賢い高校生の等身大を、なんとも上手く描いています。
おどろおどろしい貴志さんの作品を読み続けてきたので、
本当に不思議な感じでした。
主人公・秀一について一言で言うと、やはり頭が良すぎたんでしょうね。
ごく普通の高校生なら、きっと違った展開になったことでしょう。
巧妙に仕組んだ、ふたつもの殺人を犯してしまうのですから。
そしてそれが自分の利益のためでないところが、
こんなにも読者のハートをつかんだのでしょう。
ただラストは予想が付きましたし、警察の態度もどうなんでしょうか。
秀一の言うように、必然的なラストでした。
これ以外はないのですが。
救いが無いという点で☆4つとしました。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064
No.108:
(3pt)

まあまあ

それなりに楽しく読めましたが、
ストーリーの中で「ん? これってわかりずらい……」
という展開があり、それが残念でした。
青の炎 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:青の炎 (角川文庫)より
4041979064

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