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永遠の森 博物館惑星
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永遠の森 博物館惑星の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 1~20 1/2ページ
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ラジオドラマ番組『青春アドベンチャー』から入りました。後半の「ラヴ・ソング」での「花の名よりも(ポピュラーのピアノアレンジ)」が良いピアノメロディーだったのがとても良い印象でした。 | ||||
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シリーズ三作目がSF大賞受賞とのことで、ならば一作目から読んでみるかと手に取った。 舞台設定がSFだったりミステリ要素もあるが、芸術を巡る人々の心の機微や交流が主題。 連作短編集だが、個々の物語は最後の物語に収束し一冊の本としてきれいにまとまっている。 一つ一つの短編は完成度が高いと感じる話と、オチが弱く「だから何なの?」と言いたくなる話に分かれた。 登場人物の一部がやけにロマンチストというか、センチメンタルでちょっとついていけないと感じる箇所も。 「嘘つきな人魚」の少年とか、何だかムズムズしてしまう。 叙情性がこの本の持ち味なんだろうし、人物描写にリアリティーを求めるのは野暮なのかもしれないが… 若いときに読めばもっと素直に感動できたのだろうか。 しかし、確かに文章は巧みで情景描写はすばらしい。 全体的にはおもしろく読めた。 二作目と三作目はハードな小説に疲れた時に読もうかな。 | ||||
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失敗したなと言うのが読み始めた感想、何でもっと早く読まなかったんだろう?。 主人公に降りかかる数々の難問(しかもSF的な)をよくぞ表現したと言うしかない。 しかも、ちらちら出てくる妻への愛をロマンチックに最後に絡め纏めたのは見事。 | ||||
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15年ほど前に読み、ものすごく心に残っていたのに、何故か捨ててしまった本。そんな自分に後悔して、再度買い直しました。。。 共感覚について、この本で初めて知りました。それ以上に、うまく思い出せないけれど、美しい何かが心に残っている。。 一度読んだら、忘れられない本です。美術や芸術が、小さい頃から好きなの方には読んでいただきたい。。。 STEAM教育という言葉が最近流行っているようだが、嫌らしい。。おそらく、美術好きな人の中に、科学好き、テクノロジー好きがいて、あるいは、科学好きの中に美術やテクノロジーが好きな人いて、そういう人は、この世の本質は何かという点にすごく興味があるのではないかと推測している。自分がこの世の中で生きるために必要だから興味があるのではなく、心の奥底から、そういう科学や美術や技術に興味があるのだ。そういう人に、読んでもらいたいなあ。。おこがましいかな。。でも、きっと、美しさが分かると思うな。。 | ||||
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ウェルメイドでロマンティックな物語です。あまり派手な作品ではないけれど、 じんわりとこころに沁みて来るような、温かさがあります。 | ||||
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芸術を扱う学芸員を描いたソフトなSF連作です。 普段あまりSFを読まない為か、正直なところSF的な設定・描写にはいまいち馴染めませんでした。 また、登場人物は基本的に人格者なのですが、一部の人物を過度に攻撃するような場面が時折あり、鼻につくこともありました。 しかし、最後の「ラヴ・ソング」はそうした印象を忘れさせるほどロマンチックなお話でした。 芸術を味わう際の姿勢は人それぞれかと思いますが、その根源にあるべきものが叙情的に描かれています。 | ||||
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Kindle版読了。SFを電子書籍で読むのはいささか不思議な気分になるが、この短編集は特にその趣が強い気がする。タブレットを操作しながら読書しているのが、まるで博物館の中に入っていくような……そんな摩訶不思議な気分になる。 疑似SF気分になるためにはKindle版をオススメする。 | ||||
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すこしふわふわした、癒し系のSFでした。 前から気にはなっていたのですが、Kindle版があったので購入しました。 最後のエピソードでしっかり全体をまとめられているので、とても読了後の清涼感がとてもよいです。 | ||||
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ハードカバーで読んだ記憶があったが、見つからないのでKindle版で買い直し。 電車で読むには片手で操作できるKindle版が一番楽だ。 再読して気が付いたのは、調停役の主人公が毎話残業、徹夜続きってデスマだよ。 電脳化のVerアップによる機能の強化は理解できるが、旧Verのアップデートはできないのか。 1話目で紹介された案件が最終話になっているけれども、1話目から8話目までどれだけの日数が経っているのかな? 美術、芸術と言う感性の世界に電脳化して情動データベース化ってすごいこと考えたな。 | ||||
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折りに触れて思い出し、噛み締め、撫で、心の中で抱き締めてキュッと丸い真珠になっていく本に、 たまに出会う。この本はそんな本だと思う。さっと読んで、さっと感動して、さっと忘れてしまう本が たくさんある中で、こういう本は本当に貴重だ。 あらすじの詳細は他のコメントに譲るが、「美」そのものというより「美しいと思う心」とは何かが、 博物館惑星〈アフロディーテ〉を舞台に9つの短編の中に描かれる。 私はこの先も「美しい」と思う何かに出会ったとき、この本を何度も何度も思い出すだろう。 | ||||
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焼けや折れなどもなく丁寧に扱われていたものと思われる。 梱包も丁寧でよかった。 | ||||
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テラフォームした小惑星がまるごと博物館になっているという設定。 さらサイバーパンク風にメガ・コンピュータと直接接続が可能なエリート学芸員という存在を導入している。 だが、物語世界はソフトでファンタジック。ハード面のことはあまり語られない。 芸術とは何か、美とは何かというような哲学的なテーマを、事件仕立てで描き出している。 私は「享ける形の手」がとっても良かった。 孤高のアーティストが、純粋な芸術そのものに同化する瞬間を目の前で見たような気がした。 全体的にウェットで抒情的。シャープなSFが好きな人には向かないかも。 | ||||
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作者についても、内容についても予備知識なく読み始めたのだが、 書店での2〜3行の立ち読みで、即購入を決めてしまった秀作。 著者は星雲賞を受賞したSF作家だが、作風はとてもファンタジック。 設定は近未来にもかかわらず、内容や描写はとても暖かく叙情的。 ささやかなミステリー要素も交えつつ、淡々と柔らかな感じで綴られる文章は、 北村薫の紡ぐ文章に似てるかも知れない。 時代はいつかの未来。 舞台は、タイトルからも分かるように、地球の軌道上に建設された惑星博物館「アフロディーテ」。 音楽、工芸、動植物――ギリシャ神話の女神の名を冠した部署から持ち込まれる雑事に忙殺されながら、 「美」がもたらす様々な感動に触れてゆく学芸員と来館者達の9つのストーリー。 基本は、来館者からの依頼やトラブルを少しずつひも解いていく、各話完結形式のミステリーだが、 主人公・タシロが妻・ミヤコとの関係性を再構築してゆく様子を全編を通じて描いており、 ちょっと切ない物語に仕上がっている。 しかも彼女、第1話の冒頭から名前だけは登場するのに、当人がなかなか出てこないものだから、 最後まで名前だけの存在で終わってしまうのかとヤキモキしてしまった。 終盤の盛り上がりは臨場感たっぷりで、まるで映画を鑑賞しているようなドラマチックな展開だった。 まさしく芸術の秋にふさわしい、「美」の集大成である。 | ||||
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出版された当時に呼んだのでもう大分記憶が曖昧だけど、面白かったですね。 まぁ趣味嗜好に合ったといってしまえばそれまでなんですが(笑) ストーリーの構成力であったり、取り上げる題材が人によっては失笑を誘ってしまいそうな点に難はある気がしなくもないですが…。それを補う豊かな想像力でさらっと読ませてくれました。 一読の価値はある一冊だと思います。 | ||||
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▼STORY 地球の衛星軌道上に浮かぶ巨大衛星〈アフロディーテ〉。 そこには既知宇宙すべての芸術品が収蔵され、データベース・コンピュータに 神経接続された学芸員たちが日々、美の追究に勤しんでいた。 ▼EXPLANATION 「美」という概念を分析し、解明し尽くしたいという欲望と、 「美」に無条件に身を委ね、一体化したいという切望――。 そうした相反する人の想いの狭間に立つ本作の主人公・田代は 毎回苦悩し、途方にくれながらも、「美」の奇蹟とそれをもたらす 人間存在の不思議に魅せられていきます。 浦沢直樹『MASTERキートン』を彷彿とさせる味わい深く、 洗練された人間ドラマがそれぞれの短篇でなされる一方、 連作全体が、作中ほとんど姿を見せない田代の妻の存在を 軸に、切なく美しいラブストーリーとしてまとめ上げられています。 特に、ラストシーンは出色で、SF的仕掛けが田代たちの情動に呼応し、 有機的に連関していく様は、ちょっと他に類を見ない鮮烈な情景となっています。 | ||||
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既知世界における「見物する」の目的語をジャンルをこえほぼすべて網羅する 遠未来の博物館惑星を舞台に、学芸員・田代孝弘が出会う事件を描いた連作。 人に頼られたらむげにはできない優しく苦労性の主人公・孝弘のてんてこまいっぷりに 笑ったり、「過渡期の技術」の一言で忘れ去られた往年の先輩に対し 「可哀想だって思うことと、哀れに思うことって、違うわよね」 と胸中を吐露するネネに切なくなったり、 データベースと直接接続する学芸員の特権に酔い痴れて 「反省?なんですかそれ?僕エリートだし」 といわんばかりに幼稚なマシューに心底むかついたりと 魅力的かつ個性的なキャラクターにはすんなり感情移入できる。 どこの職場にもある上司や同僚との軋轢や人の話を聞かない困ったちゃんの後輩など 丁寧に描かれる人間関係の機微が固くなりがちな芸術論の緩衝材となり 華々しくアカデミックな会話に絶妙のユーモアを添える。 中でも「ラブ・ソング」は秀逸。 ラストシーンの美しさは圧巻。 芸術を難解に語る言葉をもたない妻が漏らすたった一言の「綺麗ね」を軽んじていたと 主人公が猛省する場面に思わず貰い泣き…… 主人公の美は対象物以外を夾雑物として除く狭量な美。 妻・美和子の美は対象物以外のものをも含み全体を成す豊かな美。 だからこそ主人公は美術品の鑑賞中に隣にいる妻を忘れ 美しいものに接した妻は「愛する人とこれを見たい」と望む。 「貴方みたいに上手く説明できないけど、とても綺麗ね」 抱擁する手は包容する心。 美しいものを美しいと素直に感じる心があり、 愛する人が隣にいれば、 世界はきっと美しい。 愛することとは互いに見つめあうことではなく同じ方向を見ることだ。 ラストシーンの二人にその言葉を捧げたい。 | ||||
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『永遠の森』という、タイトルに惹かれて買いました。 芸術や美術に関連した9つの連作短編集で、主人公は学芸員。 ひとつひとつの物語は、独立しているけど、何気なく伏線が張られていて最後の物語に つながっています。 キーワードは、ベーゼンドルファー・インペリアルグランド、「九十七鍵の黒天使」と 異名をとる1台のピアノ。 最初と真ん中にチラチラとその名前がでてきて、ラストの物語「ラヴ・ソング」で、 きれいにまとめられています。 美術品などを通して、人と人が、ふれあう優しさやせつなさが、描かれていて、読んだ 後に、心地よい気持ちになって、ゆったりします。 そして、美術館や博物館、植物園などに、出かけてみたくなりました。 ただ素直に、「綺麗」を感じるために・・・オススメの1冊です。 | ||||
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私には小難しい論評はできませんが、本当にお勧めの作品です。 元は星雲賞を取ったSFということで手にした作品ですが、菅さんファンになったきっかけの作品となりました。 女神の名を冠したコンピュータに脳を直接接続する学芸員というSFと芸術のミックスを舞台とし、魅力的な人々との間に織り成される物語・短編集となっています。 なんといっても雰囲気と登場人物が魅力的な作品だと思います。 読みやすい作品でもあると思いますので、是非読んでみていただきたいです。 | ||||
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SF文学の役割の一つは、現実の一側面を架空の技術という道具立てにより際立たせ、より理解しやすい形で読者に見せることであろう。その意味で、本作品は実にSFらしいSF作品である。データベースを脳に直接接続した学芸員の日常というストーリーを通し、人と芸術とのかかわりについて考えさせられた。私にとっては、芸術論の良い入門書となった。 しかし、本作品の一番の魅力は、そんな小難しいことではなく、ミステリ仕立てのストーリー展開と、優れた文章によって喚起される美しい情景である。短編で構成されてはいるが、それらはすべて最終章へとつながっており、主人公に感情移入することができれば、読者はラストで大きな感動を味わうことができると思う。 こんなすばらしい作品が、日本語でしか読めないなんて、実にもったいない。誰かが英訳し、全世界に紹介してくれることを切に願う。 | ||||
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SFというので「きっと難しい言葉とか事件とか?」と身構えて読み出したのでしたが結局はそんなことはなく多分誰にでも楽しめる本ではないかと思われました。主人公の孝弘がお人よしで鈍くって可愛かったです。日記記録に妻について書いた記述が{検索結果ゼロ}と知った時の驚き方と言ったら!もう大笑いでした。反省して欲しい物です。他にもいばりんぼうマシュー、黒猫の様なネネさん、黎明期の学芸員オジャカンガスさんなど魅力的な人物がてんこ盛りです。美を追求する人たちの真剣ででもどこかほほえましいやりとり。短編集ですが基本的には全部ハッピーエンドですし読後感も良いです「あなたみたいに上手な説明は出来ないけど、とにかく、綺麗ね」という妻の美和子の言葉が最強かも?良い本ですよお勧めです。 | ||||
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