みずは無間
- 人工知能 (40)
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NW-SFという今では死語のようなものが出てきたころから、ガジェットと思弁がSFの中心になった。 本作の素晴らしいところは、大宇宙・AI・非人類知生体・次元と絡めた宇宙論など、多くのSF要素に、一組の男女のありようを織りなしたところにある。 そう「織りなした」ということがぴったりで、物語の中の物語は軽やかに距離も時間も乗り越えてシームレスにつながる。 こういう方法をとると、文意の散乱とともに、意味をくみ取ることがむつかしくなるはずだが、読者も軽やかに時空を超えたストーリーに引き込まれていきます。 デビュー作ということもあって、相当時間をかけて練られた作品だと思います。 ところで、この作品と同時に評価の高い『プロジェクト・フェイル・メアリー』を読んでいるのですが、中盤までは多くの類似点が見られて、興味深かったです。あちらはいかにもアメリカSF、映像を重視した正統派という感じでしたが、私は本作のほうが数段上の作品だと感じました。 | ||||
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ファーストコンタクトに重きは置いていませんが、ファーストコンタクトもありーのハードSFってところですかね。あまりにも地球外生命体が出てこないので、ずっと出てこないのかと思いました。 SFとしては面白いです。いろんなガジェットを放り込んでくる。スケールもかなり大きい。ただ、物語としては星3つが良いところですね。残念ながら他の作品を読んでみようかという気にはならない。 | ||||
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●小説の面白さは人物描写もさることながら、SFである以上そのガジェットの特異性やSFらしさが 大切である・・・と思う。そのSFガジェットの内容は途中からついて行けなくなる程に難解(私に とって)になる。 それでも十分センスオブワンダーは堪能できた。 | ||||
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図書館で借りて一度読んでいたのですが、とても気に入ったため改めてkindle版を購入しました。 感想はタイトルの通りです。 みずはの描写には迫力があります。暗く、孤独な宇宙の中で、SF的世界観の中で突然現れるメンヘラ気味の彼女の記憶は、あまりに生々しく、場にそぐわなさすぎてぞっとします。それも含め様々な要素を無駄なく使い切り、飢餓というテーマを背骨に通し、ホラーとしてきっちり締めた本作は紛れもなく傑作でしょう。 個人的には小林康三とかよりも今風っぽくて好きです。レビューがいまいち良くないのが不思議なくらいです。 | ||||
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確実に読む人を選ぶが傑作と思う。ラノベテイストで読み易いが内容はハードSF。若い作者のデビュー作だが実に達者だ。 過食症で「一口ちょうだい」が口癖の彼女「みずは」との恋人関係を清算出来ず、無人宇宙探査機搭載の人工知能に自分の人格をコピーするためアメリカに旅立つ主人公。宇宙の果てまで旅する途中でどんどん複製を作ってしまった主人公の人格にはどうしても捨てきれない「みずは」の影が付きまとい、現実の「みずは」が肥大化するのと比例するように周囲を食べ尽くしていく、と言う設定は荒唐無稽なのだけど、実際に読んでみると妙に説得力がある。いろいろと難解な先端科学的説明がなされているが、私のような凡人にとってはそれらしければどうでも良い。たとえ大嘘であってもうまく騙してくれればOKなのである。 過食症で俗物で自分に依存しないと生きていけない「みずは」と、彼女を冷淡に突き放しながらも捨てられない主人公との生々しい日常的恋愛描写はとても感傷的で本来ハードSFと相容れない筈だが、不思議な程に宇宙探査機に複写された主人公の人格が巨大化して宇宙を破滅させるイメージと重なり合う。 SF部分とは離れて本作のテーマは何かと考えると、自分に依存しないと生きていけない自堕落な女性を捨てることの出来ない主人公の態度に関わるのではないか。常識的に考えれば、こんな足手まといにしかならない女性と、自分でも冷淡だと述べている主人公が関係を続けるのはあり得ない。私はこれを主人公の破滅願望の充足と読んだ。何となく惰性で男女関係を続けてるように見えて、過食症のため糖尿病でボロボロの体になり破滅していく「みずは」に自らも同化して破滅に向かっていたのではないか。そしてそれが、宇宙を食べ尽くし破滅させる主人公と「みずは」のイメージと見事に繋がるではないか。 私達もたぶん「みずは」と一緒に暮らしている。そして破滅に向かおうとする自堕落な彼女を本気で止めることは誰にも出来ないのだ。なぜなら「みずは」と共に破滅してしまいたいと言う願望を、きっと私達自身が心に秘めているのだから。 | ||||
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