ゲームの王国
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| 上巻が傑作だったので、下巻も購入。上巻の続きからスタートするのかと思いきや、かなりの歳月が流れ、冒頭にはある種のネタバレとなるような章があり、読んでいて「おや?」と感じた。しかし、SFに分類されている作品なので、世界線がどうのこうのとかいう話になり、自分が望むような結末になることを願って読み進めた。しかし、中盤以降主要な人物が出てきて緊迫感が一気に増しはしたものの、上巻ほどではなく、あまり自分の期待する方向には物語が展開していかなかった。また、構成や論理的な厳密さが、上巻ほどではないような気がした。結末は結末で、まあまあという感じだったが、もしこれが5巻ものの5巻であったならば、「金字塔」と呼ばれる作品になったに違いないだろうにと思うと、かなり惜しい作品であるように思った。また、本書ではSF要素はうっすらしたものだったが、いっそのこと完全にSF要素を排してリアリズムを突き詰めた作品にした方がさらに良くなったかもしれない、と思った。ただ、作者の人間感覚には目を見張るものがあると思ったし、技量は極めて高いと感じたので、今度は別の作品を読んでみるつもりである。 | ||||
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| 色々調べていると、本書の著者の評価が非常に高い様子なので、興味を魅かれて購入。題材についてはコメントし辛いが、確かに著者の構成力は凄まじく高くて、所々に鋭い一文があり、感情面でのバランス感覚が良く、物語内部でも物語そのものでも、状況を俯瞰的に捉える能力が極めて高くて、まだ現代日本にこんなに力のある作家がいるものかと、とても感心したし、嬉しく思った。手塚治虫の作品やHUNTER×HUNTERと同様に、存在感のある登場人物が容赦なく死んでいくスタイルなので、作品を通じて強い緊張感があり、特に前半のラストではハラハラさせられた。自分は一時現代小説を大量に読んでいたものの、感性ばかりが重視されて、(本格ミステリの方々を除き)論理性が軽視されるのに嫌気がさして、古典ばかり読むようになったのだが、ちょっとこの著者の作品はこの先も読んでみたいと思わせてくれる内容だった。あと、上巻では二人の主人公の内面がずっとブラックボックスで、評価の高いはずの作品としてその点がずっと気になっていたのだが、それすらも前半のラストを印象付けるための、著者による計算だったと分かった時は大いに恐れ入った。日本の現代小説も、邦楽がそうなったように、ひたすらに質が問われるように原点回帰してくれないものかと思ったりもした。下巻に大いに期待。 | ||||
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| 土の声を聞き操る能力、輪ゴムで死を予見する能力、真実を見抜く能力、勃起で悪意を見抜く能力などなどザボーイズのような奇怪な能力者が跋扈するカンボジア。 マルケスのマジックリアリズムの世界みたいだ。 前半は残酷なポルポト政権下の弾圧の話、後半は脳波で強制的に他者の記憶を植え付けるゲームの話がメインとなる。 ムイタックによる華麗なる復讐劇を期待したが、下巻では時が経っていてソリアもムイタックもすっかり老境の域に達してしまっている。 唐突にあらわれるNPO的な日本人のエピソードを読んで、日本はあらためて奇跡の国なのだと痛感する。 曖昧な、阿吽のような無数のルールが存在していて、それを遵守することによって平和が保たれていたというのが、これから増え続けるであろう移民たちによって浮き彫りになるのかもしれない。 | ||||
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| 「君のクイズ」で初めて小川哲作品に触れ、「地図と拳」「嘘と正典」を読了し、この「ゲームの王国」を読み始めた。作品としては「地図と拳」に近いテースト(多くの登場人物が絡み合って大きな物語を構成する)だが、アマチュア時代に書かれた当作品は「地図と拳」に比べて、視点の分散面等でやや粗削りな部分を感じる。 が、それを補って余りある圧倒的な迫力と緻密な構成で読者を最後まで惹きつけ続ける素晴らしい名作であった。シリアスもコメディーも性も生も死も詩もSFもエンターテイメントも喜劇も悲劇も、とにかく全てがこの作品には描かれていた。 | ||||
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| カンボジア旅行前に読みました。ありえない事も多々あるけど、面白かった! | ||||
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