ゲームの王国
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カンボジア旅行前に読みました。ありえない事も多々あるけど、面白かった! | ||||
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政治的不正に対して性的に興奮するというギャグっぽいところが面白かった。だが全体として見ると、上巻があんなに長い必然性が分からないし、後半もソシャゲをやらないせいか、ピンと来ないところがある。しかし才能のある作家であることは確かだろう。 | ||||
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読んでいて、楽しいと思った瞬間もありました。 理解出来ないと感じた時もありました。 消化しきれたとは思いません。 共感出来たとは言えません。 何度も、記憶力と理解力を試されていると感じました。 ユニークな経験だったと思います。 | ||||
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物語全体でいうと、まず上巻と下巻で話のノリがだいぶ違う。 時系列的に間隔が空いているという以上に、まるで別の物語のようにすら感じられる。 本書の二大主要人物と思しきムイタックとソリヤにしてからが、もはや別人に思えるレベル。 上巻で神童のごとき冴えを見せたムイタックは下巻では小難しい理屈をこね回す気難し屋の大学教授になっているし、他人の嘘を喝破すること鬼神のごときソリヤも、汚れ仕事もいとわない現実主義的な野党政治家になっている。 束の間の遊戯で直接対決したときのあの闊達な2人との、落差が激しい。 いや、落差というよりは「とても些細で微妙な差なんだけど、決定的に違ってしまった」というべきか。 全くの別人というわけでもないが、神算鬼謀、深慮遠謀という言葉がぴったりだった2人が、なんというか、ややもすると凡庸で冴えない大人になったと思うのは気のせいだろうか。 どちらも社会的には成功しているし、だんぜん優秀ではあるのだが。 また、上巻でひたすら描写されたクメール・ルージュの話が丸々過去のことになって置き去りにされていて唐突な気がするし、そもそもソリヤの父と思しきポル・ポトの末路に至ってはほとんど何の言及もない。 「上下巻」とはいうが、もしかして中巻を読み飛ばしたのか?と疑問が生じるレベルである。 まあ、本書のテーマのひとつが「改竄される記憶」なのだろうから、このぐらいの落差は作者によって意図的に選び取られた展開なのかもしれないが。 また、得てして神童というものは凡庸な大人になっていたりするものである。 (本書の二人は凡庸という評価からは程遠いが) さて本書は、全体としてはおそらく「人生」とか「幸福」とか「生きることの意味」だとかいった、かなり形而上学的な諸問題を、非常にユニークな仕方で論じているようにも思える。 その点で、この物語はどんなにケチをつけようが、その最終的な価値じたいは決して毀損され得ない。 そもそも人生に意味などというものはないけれど、しかし人はそこにそれがあると錯覚しないことには生きていけない存在である。 そのありもしない「意味」というものをだまし絵のように浮かび上がらせるのが「ゲーム」や「ルール」といったこの世の仕組みないし構造であるとするなら、ムイタックはそのゲームやルールをメタ的に思考し、最適解となるような新しいゲームの在り方を模索試行し続けていて、ソリヤはむしろ既存のゲームにどっぷりと身を置き続ける中で、それでも実現可能な最善の選択をしようと藻搔いていたように読めた。 このとことん分かり合えたかもしれない才能ある二人が、運命のいたずらによって近現代史上の加害者と被害者に分かたれてしまい、以後その偶発性がずっと二人の人生を呪縛し続けるという基本構図は見えるのだが、なんというかその構図を回収する「佳境」というか「ドラマ性」が決定的に欠けている。 下巻ではようやくこの二人がゲームソフト上で対決するのだが、正直上巻における遊戯合戦の方が、才気あふれる子供が智略の火花を散らし合っている感じがしてワクワクした。 年のいったゲーマー同士が対戦ゲームでガチャガチャやってるのを見せられても、あまり盛り上がれない。 記憶の糸をたどり、それを心から楽しむことでキャラが強くなるという非常に特異なゲームシステムではあるが、やっているのはいくら魔法アリとはいえたんなるFPSの類である。 しかもその後に待っていたはずの肝心の現実での直接対決は、カンの凶行によってついに実現しなかった。 なんという肩透かしだろうか。 むしろ、個人的にはこのカンとWPやラディーとの対決ももっと読みたかったし、そうした展開の矢先に頭のおかしいヘモグロビン医師が話の腰を折ってしまうのも、どこかポストモダン小説のようで頂けない。 これだけの巨大質量、周囲の時空が歪みかねないレベルの小説を書いた作者に対してはまことに無礼千万なのだが、正直粗削り過ぎるのでもっともっと練り直して欲しいとすら感じる。 あとがきでは「9割削って1割残った」そうだが、その作業をもっともっと突き詰めることができるのではあるまいか。 この本の射程というか面白さは、まだまだこんなもんではないように思われる。 | ||||
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上巻のあらすじが「運命と偶然に導かれたふたりは、軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで邂逅した。」、下巻のあらすじが「復讐の誓いと訣別から、半世紀。政治家となったソリヤは、理想とする〈ゲームの王国〉を実現すべく最高権力を目指す。」とあることから分かる通り、作品背景が非常に「三体」(の第一部)的です。また、物語におけるサスペンスとSFとのバランスや、作中で時代を遷移させることに伴う大河感の演出も「三体」に近しいものを感じました。 よって、「三体」にハマった人には文句なしにオススメ出来る一方で、未読の人が「三体」との択一が求められるならば「先に三体を読んでからでも良いのでは?」とアドバイスしたくなるのが正直なところです(「三体」ならば、第二部、第三部、と話が続いていくので、より大きな満腹感が得られますし)。 ただ、それはあくまで相対的な評価であって、絶対的には非常に満足出来る「読んでよかった」と感じられる作品でした。伏線となり得る要素がふんだんに散りばめられていた一方で、それらの回収が甘かったのが惜しい...(それが出来ていれば、よりインパクトが大きな作品になっていたはずです) | ||||
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